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優しい名無しさん:
予想を遙かに上回る陰惨な拷問室を目の当たりにして、未都希の心臓は危険なほどに激しく鼓動する。
床に四つん這いのまますくんでいる少年の髪を彩南が鷲掴みにし、強引に引っ張り上げた。
「ひいいっ?!」
「さっさと立つんだよ、グズ!」
哀れな美少年を力ずくで立たせた彩南は履き慣れぬハイヒールと恐怖で足元が定まらない相手に頑丈な金属の首輪を嵌め、それをつり下がっている鎖に連結する。
そして両手を手錠で背中側に括った。
「あ・・・あ・・・」
「フフっ、しっかり立ってないと首が締まって死ぬよ」
まるで絞首刑を受ける罪人のような形になった未都希に対し、彩南は楽しそうにそう注意する。
確かに上からつり下がっている鎖にも首に嵌められた首輪にもまったくたるみやゆとりがなく、脚をわずかでも折れば自身の体重がすべて頸部にかかって窒息してしまうだろう。
(女装のままオモラシさせられたり、お浣腸で虐められたりするのとはまるで違う・・・・・・ぼくは、ここで、本当に消えてしまうかも知れないんだ・・・っ!?)
これまでとはまるで次元の違う、まさに命がかかった危険な遊戯の中に自分がいることに戦慄し、恐怖のあまり涙が流れ出る。
母の愛梨とその友人の桜子が微笑みつつ左右から近づき千枚通しとピアスを見せても、未都希はただわななき、鳥肌を立てて泣き続けるしかなかった。