【客というより】　パチンコ依存症　16　【奴隷】

　　　　　　　　　　　　「愛しきパチンカスへ送る」

この2月の日の出の時刻表を新聞が載せていた。一日に、ほぼ一分づつ早まってて、
へえ、と思った。人も、こんな目に見えない速度で、しかし確実に老いてゆくんだ
ろうな・・・。
人生は長いようで短い。増して、若く華やかな時代は一瞬で通り過ぎて行く。こう
考えて、たった昨日の出来事でさえ、無性に懐かしく思えたよ。

時は金なりと言うけど、時の前には金の力など無きに等しい。巨万の富を積んだって、
過ぎた時間の一分たりと買い戻すことはできない。

パチンコは、その魅力を知る者にとって、限りなく楽しい時間だけど、そのためには、
自分の存在（時間、お金、体、心）をそれに縛りつけなきゃいけない。タバコの煙を
吸うように、パチンコの毒を適度に摂取する自制心を多くの人が持たないから。
その結果、命を犠牲にする人たちさえいる。「人生を諦めた」と言う人もいる。でも、
本当にそんなことが可能だろうか？諦めようとして、忘れようとして、恨もうとしても
できないのが「生きる事」だと感じる。
だから「まあ仕方ない。生きよう」と諦めて、「でもどうせなら幸せになりたい」と頑張る。
パチンカスの皆様、人生って、そんなものですよね？