自動車大手マツダの本社(広島県府中町)で勤務していた男性社員=当時(25)=が、
鬱病(うつびょう)になって平成19年4月に自殺したのは過労が原因として、
広島中央労働基準監督署が労災認定していたことが9日、分かった。
男性の両親の代理人弁護士によると、男性はエンジン用フィルターのバイヤーだったが、
19年3月に鬱病を発症し、翌4月にロープで首を絞めて自殺した。
弁護士によると、両親は「労災が認められたことはよかったが(それによって)息子が
それだけつらい仕事をしていたと分かり、息子のつらさをあらためて感じている」と話したという。
兵庫県に住む両親は昨年5月、マツダが安全配慮義務を怠ったとして
約1億1000万円の損害賠償を求め神戸地裁姫路支部に提訴した。
マツダは「訴訟中の案件なのでコメントは差し控える」としている。