□■メンタルヘルス板総合案内所・相談所■□Vol.58

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44Isogawa Takuji ◆.GEUF45Sqk
2007年3月7日 朝日新聞 朝刊13版33面

「抗うつ薬で攻撃性」副作用の疑い42件 厚労省調査

 抗うつ薬「パキシル」など4種類のSSRI(選択的セロトニ
ン再取り込み阻害剤)を服用した患者が、他人への攻撃性を増し
たり、激高したりするなど副作用が疑われる症例が08年秋まで
の4年半に計42件、医薬品医療機器総合機構に報告されたこと
が分かり、厚生労働省が調査を始めた。製品の添付文書の改訂を
指示することも検討する。

 厚労省によると、パキシルのほか、ルボックス、デプロメール、
ジェイゾロフトについて、攻撃性、敵意や焦燥感を膨らませると
いった報告が寄せられた。07年以降が32件に上る。暴力を振
るうなど他人を傷つけるおそれのあるケースが42件中19件あ
った。同省はメーカー側に報告への見解を尋ね、専門家らの意見
も聞いて検討する。

 SSRIは日本で99年に承認された。脳内の神経細胞に情報
を伝える神経伝達物質の働きを円滑にさせる効果があり、副作用
が少ないとしてうつ病の治療に広く使われている。

 パキシルは00年の販売開始以来の推定使用患者数が100万
人を超え、国内のSSRI市場で約5割のシェア。製造販売元の
グラクソ・スミスクライン社は「報告の集積状況を見て国とも協
議しながら対応を考えたい」としている。他3社も同様の姿勢だ。
45Isogawa Takuji ◆.GEUF45Sqk :2009/03/10(火) 19:04:00 ID:7YR9MufJ
続き>>44

 薬害オンブズパースン会議は昨年5月、厚労省などにSSRI
の使用実態を調べるよう要望書を出した。水口真寿美事務局長は
「攻撃性が増すなどの副作用は海外でも報告があり、日本での報
告は氷山の一角」と指摘する。

 専門家の中には、SSRIの副作用でなく、元々の病気や医師
の処方との関連を指摘する声もある。防衛医大の野村総一郎教授
(精神科学)は「詳しいデータがそろっておらず、医学的評価は
難しい。治療効果が上がっている患者が多いことを踏まえ、慎重
な対応が必要だ」と話す。
46Isogawa Takuji ◆.GEUF45Sqk :2009/03/10(火) 19:10:21 ID:7YR9MufJ
2009年3月7日 産經新聞

抗鬱薬服用で攻撃的反応 厚労省が副作用調査へ

http://sankei.jp.msn.com/life/body/090307/bdy0903070122000-n2.htm

 鬱病(うつびょう)治療のため、「パキシル」といった抗鬱薬
を服用した患者の中に、服用後に暴力をふるうなど人を傷つける
恐れのある他害行為の症状が表れたという報告が平成16〜20
年にかけて計42件、厚生労働省に寄せられていたことが6日、
分かった。殺人事件を起こしたケースもあり、投与にかかわった
医師らからは薬の副作用の可能性を指摘する声が出ている。厚労
省は近く、専門家から意見を求めるなど因果関係の調査に乗り出
す。
47Isogawa Takuji ◆.GEUF45Sqk :2009/03/10(火) 19:10:38 ID:7YR9MufJ
 厚労省によると、他害行為の報告が把握されている抗鬱薬は「
パキシル」のほか、「ジェイゾロフト」「デプロメール」「ルボ
ックス」の4種。

 主な報告は「バイクをけったり、車を殴る」「男子高校生が『
このままでは人を殺してしまう。刑務所に入れてくれ』と要望し
た」など。鬱病を併発した認知症の70代の男が、パキシル投与
後に妻を殺害したり、45歳の男が妻の頭を金属類で殴り重傷を
負わせたりするなど、刑事事件に発展したケースもあった。

 42件のうち、もっとも広く流通している「パキシル」に関す
る報告は28件あり、製造販売元のグラクソ・スミスクラインに
よると、処方した医師は5件で薬剤との因果関係を「確実」とし、
18件で「疑われる・否定できない・関連あり」と判断した。

 そのため、厚労省では専門家から意見を求めるとともに、他の
抗鬱薬でも同様の報告が寄せられていないか、薬の安全情報をと
りまとめる医薬品医療機器総合機構を通じて把握を急いでいる。
因果関係が強く疑われれば、添付文書の注意書きや副作用に「攻
撃的反応」などと明記する。
48Isogawa Takuji ◆.GEUF45Sqk :2009/03/10(火) 19:10:49 ID:7YR9MufJ
 ただ、鬱病以外の患者への誤投与や、別の薬との飲み合わせに
より他害行動が誘引されたケースも考えられ、精査が必要となる。

 厚労省医薬食品局安全対策課は「他害行為が薬の影響によるも
のか、慎重に調べている。ただ副作用を過剰に恐れて急に薬の服
用をやめると、使用者の命にかかわる副作用が発生する場合もあ
る。個人で判断せず、担当医と相談してほしい」としている。

 抗鬱薬

 国内では30種類以上が承認されている。鬱病患者数の統計は
ないが、躁(そう)と鬱の状態を繰り返す躁鬱病を含む気分障害
患者は約92万人前後といわれる。鬱病患者のほとんどが薬の処
方を受けている。鬱病を自覚していない潜在患者も多いとみられ
る。躁鬱病の患者が、医療現場で「鬱病のみ」と診断され、投与
された抗鬱薬を躁状態の時に服用し、異常な興奮状態に陥るケー
スも報告されている。