統合失調症(旧 精神分裂病)総合スレッドpart124

このエントリーをはてなブックマークに追加
5優しい名無しさん
・病型
妄想型  妄想や幻聴が主体 最もポピュラー
解体型 (破瓜型)  まとまりのない会話や行動が主体
緊張型  カタレプシー,昏迷などの運動行動の異常が主体
残遺型  陰性症状が主体
鑑別不能型  以上のいずれでもないもの

・経過
統合失調症の初回発症例の95%は1年以内に社会的適応が可能なレベルにまで回復する。退院後
2年間で40〜70%が再発する。50%の患者が1度は自殺を試みる。20年の間に10%は自殺に成功する。
30%の患者は就労し人並みの生活を送れる。50%の患者は抗精神病薬の継続と社会的サポートがあれば,
ほぼ独立した生活を送れる。20%の患者には長期入院を含めた細かなサポートが必要になる。

・治療
抗精神病薬と心理社会的治療,社会福祉的アプローチが必要になる。活発な陽性症状に対しては
抗精神病薬によって症状を緩和し,本人の苦痛をとることができる。また一旦回復した患者も薬物を
継続することによって再発を予防することができる。毎日の服用が困難な場合は,徐放性のデポ剤の
筋肉注射を月に1度行うことができる。陰性症状や残遺症状は現在利用可能な向精神薬では十分に
治療することができない。薬物を服用している患者でも対人関係に障害が残る場合がしばしばある。
このため,生活技能訓練(Social Skills Training)などが必要になる。また同居家族の批判的な態度や
強い感情表出(High Emotional Expression)が統合失調症の再発と関連することが分かっている。
家族に対する心理教育が行われるようになった。

 国立病院機構菊池病院臨床研究部 "原井 宏明"先生