足を引きずりながら必死にゴールを目指す欽ちゃん。
19日の日本テレビ「24時間テレビ」を見て、なんでこんなことをさせるのだろうと
思った人も多いのではないか。
ゴール後は、脳梗塞でロレツの回らない坂上二郎の音頭で万歳三唱が行われ、
番組パーソナリティーの黒木瞳が「感動を頂き、ありがとう」。タカアンドトシは
「すごいものを見させてもらいました」「僕も欽ちゃんみたいになりたい」と叫んでいた。
作家の麻生千晶氏も「感動の押し付け」に鼻白んだひとりだ。
「あれは、完全な“老人虐待”です。頑張った萩本さんには失礼になるが、66歳で
旬を過ぎた芸人に70キロも走らせ、テレビ局がもてあそんでいる気がしました」
チャリティー精神を広めるという意義はわかるが、仰々しい演出が必要なのか。
チャリティーとはいえ、視聴率を稼ぎ、CMだって何本も入っている。毎年、タレントを
走らせて、感動を押し付けられてもたまらないのだ。
「24時間テレビはテレビ局にとって、会社のイメージアップと広告収入アップの
一石二鳥。番組制作費は全国のネット局も含めると約40億円とされますが、
CM収入だって莫大です」(民放関係者)
前出の麻生千晶氏がこう続ける。
「出演者がギャラをもらってチャリティーを呼びかけるのは、純粋な奉仕の精神とは
違います。24時間テレビで救われるのは、地球よりもテレビ局やタレントさんじゃないか。
そんな皮肉も言いたくなります」
欽ちゃんマラソンを目いっぱい利用したい日テレは20日の午前中も延々
「熱走秘話」を何時間も流していた。78年にスタートした24時間テレビ。
もう「やめたら」という声は出ないのか。
http://news.livedoor.com/article/detail/3278167/