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そういう後遺症と捉えるのが無難ということにはなるんですが、統合失調症には
先に陰性症状だけが目立つ病型もありますし、抗精神病薬がひきおこす陰性症状
というのもあるんで(中には陽性症状がおさまってるので本人も周りも安心して
悪化させるケースもある)、統合失調症がいろんな病型の寄せ集めなだけに
原因をはっきり断定できないと思っておいたほうがいいです。
そもそも統合失調症というのは陽性症状によって、おかしな言動を取ることが
心配されがちですし、陽性症状が出てくることや陽性症状の再発を防ぐ意味で
薬物療法が欠かせない病気なのですが、じゃあ陰性症状はどうなんだと
言われると、あまり自信を持って治療できてないのが現状なんです
(再発を防ぐことは、その後の陰性症状を悪化させない意味があるというが)。
つまり病気そのものも治療方法も【ジレンマ】からは逃れることができない。
さらに生きていく上でのはりあい、生活にまでそれが及んでしまう。
で、陰性症状は欠陥症状とも言い、陽性症状を非欠陥症状とも言います。
また歴史上、統合失調症が最初に特徴的だとされたのが陰性症状による
無能力(廃人)化で、そのことを若年性痴呆、早発性痴呆と呼んだのが
(他の精神・神経症状との)分類のはじまりだとされています。
今でも一見つまらなく見える折り紙など幼稚園児と同等の作業療法などが
重症患者には効果的だとされるのもそのためです。