統合失調症(旧 精神分裂病)総合スレッドpart101
1 :
優しい名無しさん:
統合失調症(旧 精神分裂病)について話し合い、相互理解を深めるためのスレです。
この病気に関する質問や相談から実のある議論まで、気軽に書き込んでください。
患者の自立・社会参加の支援など、自助グループとしての機能も目指しています。
既出の質問、話の脱線・飛躍、奇抜な妄想などは暖かく見守ってあげてください。
sage進行(メール欄に sage と入れる)推奨です。 ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧
煽り・荒らしは完全に放置・無視してください。 (,,・∀・) (,,・Д・) (,,・A・)
〜(___ノ〜(___ノ〜(___ノ
関連情報、識者の見解については、
>>2-10 あたりで。
前スレ
http://life8.2ch.net/test/read.cgi/utu/1171060928/
2 :
優しい名無しさん:2007/02/24(土) 19:03:02 ID:94CJm4nu
3 :
優しい名無しさん:2007/02/24(土) 19:03:21 ID:8hoxxrbp
2ゲト
4 :
優しい名無しさん:2007/02/24(土) 19:04:53 ID:94CJm4nu
Q. 統合失調症(精神分裂病)とは、どんな病気?
A. 自我の機能低下を基礎に、幻覚、妄想、興奮、思考の解体などをきたす疾患です。
以前は、不治の病であるかのような誤解や偏見を受けていましたが、最近では治療法が
進歩し、適切な薬物療法と精神療法、社会復帰のためのリハビリテーションを行うことに
よって、 ほとんどの患者さんは回復して、 社会復帰可能です。
▽自覚症状
「悪口が聞こえてくる」「近所の人が嫌がらせをする」「ずっと行動が監視されている」
「何かの機械で、心身に影響を与えられている」
▽他覚所見
「ひきこもり」「不可解な言動」「まとまりのない話」「硬い表情」「無動無言」「興奮」「支離滅裂」
兵庫県加古川市民病院 精神科医長 "平本 憲孝"先生
----------------------------------------------------------------------------
統合失調症とは何か
統合失調症とは、思考や行動、感情を1つの目的に沿ってまとめていく能力、すなわち
統合する能力が長期間にわたって低下し、その経過中にある種の幻覚、妄想、
ひどくまとまりのない行動が見られる病態である。能力の低下は多くの場合 うつ病や
引きこもり、適応障害などに見られるものと区別しにくいことがあり、確定診断は幻覚、
妄想などの症状によって下される。幻覚、妄想は比較的薬物療法に反応するが、その後も、
上記の能力低下を改善し社会復帰を促すために長期にわたる治療、支援が必要となる。
国立精神・神経センター精神保健研究所 成人精神保健部長 "金 吉晴"先生
5 :
優しい名無しさん:2007/02/24(土) 19:10:05 ID:94CJm4nu
「統合失調症」とは、以下のような特徴を持った精神障害のひとつです。考えや気持ちが
まとまりにくくなって、本人が困難や苦痛を感じ、回復のために治療や援助が必要となった
状態を指します。
1. 統合失調症は、心の状態を示す用語で、いくつかの異なった病気の集まりであろうと
いわれています。失調というのは、一時的に調子を崩したという意味で、回復の可能性を
示します。
2. 根本的な原因はまだわかっていませんが、 何らかの脳の機能異常と心理社会的な
ストレスなどの相互作用が関係すると考えられています。
3. 日本全国で約60万人近くの患者さんが治療を受けておられます。また、一生の間に
こうした状態になる率は、およそ100人に1人とされています。
4. まとまりきれない心の内容が、現実とは異なった形をとり、幻覚や妄想となることが
あります。これは脳内の伝達物質がバランスを失ったためで、その多くは薬が効きます。
幻覚や妄想は、他の病気にも見られるものです。
5. 薬や心理社会的な介入による新しい治療法が普及し、社会参加をめざしたリハビリ
テーションも進歩しました。早期に適切な治療を行うことによって、今では多くの患者さんが
回復し、社会参加しています。ただ、一部には疲れやすさや神経の敏感さが残ることも
あります。
6. どうやって社会参加を支援していくのかということが、これからの課題です。そのためには
心ない偏見を減らしていくことが重要です。
社団法人 日本精神神経学会
6 :
優しい名無しさん:2007/02/24(土) 19:11:41 ID:94CJm4nu
統合失調症
・病型
妄想型 妄想や幻聴が主体 最もポピュラー
解体型 (破爪型) まとまりのない会話や行動が主体
緊張型 カタレプシー,昏迷などの運動行動の異常が主体
残遺型 陰性症状が主体
鑑別不能型 以上のいずれでもないもの
・経過
統合失調症の初回発症例の95%は1年以内に社会的適応が可能なレベルにまで回復する。
退院後2年間で40〜70%が再発する。50%の患者が1度は自殺を試みる。
20年の間に10%は自殺に成功する。30%の患者は就労し人並みの生活を送れる。
50%の患者は抗精神病薬の継続と社会的サポートがあれば,ほぼ独立した生活を送れる。
20%の患者には長期入院を含めた細かなサポートが必要になる。
・治療
抗精神病薬と心理社会的治療,社会福祉的アプローチが必要になる。
活発な陽性症状に対しては抗精神病薬によって症状を緩和し,本人の苦痛をとることが
できる。また一旦回復した患者も薬物を継続することによって再発を予防することができる。
毎日の服用が困難な場合は,徐放性のデポ剤の筋肉注射を月に1度行うことができる。
陰性症状や残遺症状は現在利用可能な向精神薬では十分に治療することができない。
薬物を服用している患者でも対人関係に障害が残る場合がしばしばある。
このため,生活技能訓練(Social Skills Training)などが必要になる。また同居家族の批判的な
態度や強い感情表出(High Emotional Expression)が統合失調症の再発と関連することが
分かっている。家族に対する心理教育が行われるようになった。
国立病院機構 菊池病院 臨床研究部 "原井 宏明"先生
7 :
優しい名無しさん:2007/02/24(土) 19:15:10 ID:94CJm4nu
問: 抗生物質は病気がよくなったら止めてよいのに、
どうして精神科の薬はよくなった後も飲み続けなくてはならないですか?
答: 抗生物質は病気の原因になっている細菌をやっつけてしまいますが、
精神科の薬は病気の原因を治しているのではなく症状を抑えているからです。
だから服薬を中断すると症状がぶりかえす可能性があります。
問: では薬を飲みつづければ再発や再入院は防げますか?
答: 精神科の病院に再入院してくる患者さんの6〜7割が服薬の中断のために
起きた再発が原因になっていると言われています。
アメリカの調査では、医師からもらった薬を飲み続けた人の退院1年後の再発率は
30%でしたが、服薬を中断した人の再発率は70%で、薬を飲まなかった人の
再発率は2倍以上でした。
問: 薬を飲み続けても再発することがあるんですか?
答: 服薬を続けていても強いストレスなどで再発することはあります。
でも、その場合でも、薬を飲み続けた人は、そうでない人に比べて、再発の症状の
程度は軽く再入院しても退院までの期間がずっと短いことが証明されています。
問: では、医師の指示を守って服用を続けてさえいれば病気はよくなりますか?
答: 精神科の病気は対人関係のストレスやその人の人生経験、家族環境など、
さまざまな問題がからまって起きてくるものです。ですから、薬だけですべてが
解決するわけではありません。きちんと服用して、医師やスタッフと相談して、
あなたに合ったリハビリや仕事、学業に取り組むことが一番良い結果を生むでしょう。
医療法人 桜桂会 犬山病院 薬剤部
参考文献 東京都立松沢病院 精神科部長 "安西 信雄"先生
8 :
優しい名無しさん:2007/02/24(土) 19:17:24 ID:94CJm4nu
抗精神病薬の副作用
●口が渇く、尿が出にくい、便秘
●手足、顎、舌などがこわばって動かせない。動作がぎこちなくなる
●手または体の規則的なふるえ
●からだが落ち着かず、じっと座っていられない。そわそわする
●性欲の減退、無月経
●体重の増加
●高血糖
社団法人 埼玉県精神保健福祉協会
-------------------------------------------------------------------------
「良医の10ヵ条」
(1)患者の話をよく聞く
(2)患者に分かりやすく説明する
(3)薬に頼らず、生活上の注意をする
(4)必要があれば専門医を紹介する
(5)患者の家族の気持ちまで考える
(6)地域の医療・福祉を熟知している
(7)医療の限界を知っている
(8)患者の苦しみ、辛さを理解している
(9)他の医者の意見(セカンド・オピニオン)を聞きたいという患者の希望に応じる
(10)患者に真実をショックのないように伝え、希望を与える
※(8)や(10)などは、高度な人間学をともなう
諏訪中央病院 保健医療福祉管理者 "鎌田 實"先生
9 :
優しい名無しさん:2007/02/24(土) 19:20:05 ID:94CJm4nu
統合失調症と発達障害
私が治療している統合失調症のケースで、状況から来る不安で幻聴が大きく変動する人が
居られ、よく聞いてみると、服装のこだわりなどもあり、また愛着の対象の母親の前と
そうでないところで認知と行動が大きく違うことなどが分かり、AS(アスペルガー)の可能性が
あることが分かった。
もともと生真面目で強迫的、また認知自体が被害妄想的で、イライラから暴れたりするので、
ただASというだけでもよく統合失調症と間違えられる。この鑑別は幼少期の自閉症的
エピソードの有無を聞けば容易である。
他方、ストレス下に精神病的混乱を来たすADHDも多く、幻聴や被害妄想、思考障害も
一時的には生じうるため、またこちらも統合失調症に間違えられる。このケースはすぐに
薬を切っても悪化しないことで鑑別できるのだが、「そのまま統合失調症にされてしまう」
ADHDが多いように思えてならない。
統合失調症は発病前の発達は普通で、自閉症的な特徴は(たまたまの合併はあると思うが)
多くは無い。幼少期の生活歴を詳しく聞くかどうかで鑑別できるので、ぜひとも関係者の皆さん
頭に発達障害の可能性を置いて置いてください。
医療法人 賢作会 兼城医院 "後藤 健治"先生
高機能広汎性発達障害と統合失調症
最近の研究から
昨年度、高機能者の適応の障害に絞った研究を請け負い、私はこの問題にいよいよ
取り組まざるを得なくなった。長年のお付き合いがあり、 良く知っている12歳から27歳の
高機能広汎性発達障害青年59名を対象に、機械的に統合失調症の症状を持ったことが
あるかどうか検討をしてみた。 その結果、6名が過去あるいは現在において診断基準を
満たしていた。特に全員に幻聴様の体験が認められた。しかし詳細に検討をすると、
その うちの4名は自閉症圏独自の病理であるタイムスリップの延長線上に生じたものと
考えられた。
例えばある少年は、いじめっ子からいじめっ子の好きな女の子の家に行き、写真を
撮る手伝いを強要された後、自分がストーカーをしてし まったと深く悩み、その後、
いじめっ子の声が常に聞こえ、雑誌や新聞の少年の写真がすべてそのいじめっ子の
顔に見えると訴えた。
これらの4症例ではいずれもフラッシュバックの特効薬である選択性セロトニン再取り込み
阻害剤(:SSRI)が著効した。また1例は、解離性の幻覚と考えられる症例であったが、
これは次回に取り上げたいと思う。
誤診を受けている可能性も
しかし1例のみ、途中から急に適応が不良となり、奇異な行動や生活全般の退行があって、
SSRIはあまり効かず、新しい非定型抗精神病薬を用いたところ著効をした青年が存在した。
つまり大多数の例では広汎性発達障害の病理の延長に生じた症状と考えられるが、
統合失調症の発症を疑わざるを得ない症例も認められたのであった。
このように、大多数の症例は統合失調症と診断が出来なかった。しかしこの調査を通して
感じたのは、広汎性発達障害の児童や青年が統合失調症と誤診をされる可能性の問題である。
一般に成人精神科医は、生育歴を丹念に聴取する習慣を持たない。発達障害の経験が
なければ、未診断、未治療の高機能広汎性発達障害に気付かないで統合失調症と診断を
下す可能性は十分に考えられることである。
あいち小児保健医療総合センター 保健センター長兼心療科部長 "杉山 登志郎"先生
幻覚
錯覚が、その場に実際にあるものを元とは違った形で、誤って知覚することを指すのに
対して、幻覚は、その場にないものを実際にあるように知覚することを言います。
幻覚と錯覚とを合わせて「妄覚(もうかく)」と言います。
よく「幻覚が見える」という人がいますが、幻覚は見えるだけではありません。
その場にないものを知覚するという意味では、全ての感覚器官に対応した幻覚があります。
幻覚の原因としては、あらゆる精神障害が考えられます。
幻覚があると言うだけでは病気の診断はできません。
しかし、ある種の病気にはある種の幻覚が出現しやすいという一定の傾向はあります。
統合失調症では幻聴(特に幻声)が特徴的で、中でも、「自分の考えたことが外からの
声として聞こえる(考想化声と言います)」とか、「話しかけたり応答したりする」、
「自分の行動や考えを批評する」と言った幻声が診断に重要であると考えられています。
アルコール幻覚症や覚醒剤精神病では自分を責め、攻撃するような被害的な幻声を
認めることがあります。
意識障害を伴うような身体疾患では、幻視がよく見られます。
私たちが眠っているときにはよく夢を見ますが、夢も「その場にないものを見る」という
意味では生理的な幻視だと言えます。睡眠は生理的な意識障害と考えられるのに
一致しています。
幻視を訴えた場合は、精神病よりも、身体疾患(しかも意識障害を伴うような重いもの)を
考えた方がよいのです。
医療法人 心和会 八千代病院・八千代メンタルクリニック "長谷川雅彦"先生