うつ病の方にはどう接したらよいの?【10】

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3優しい名無しさん
◆患者さんと接するためのポイント

ttp://www.utu-net.com/utur/reaction.html

うつ病の方に対する基本的な接し方が載っています。
当スレッドをご利用になられる前に、まずは上記のサイトで読まれることを推奨します。

◆食生活面でも改善には

「うつ」にならない食生活  角川文庫  高田 明和 (著)
ttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047040894/249-4043246-4801953

◆うつ病の病相
ここでは、クレイネス(Kraines,S.H)の提唱したうつ病の病相について解説します。
クレイネスは発症から寛解に至るまでの病期を六つの段階に分けており、
これを利用する事であなたの大切な人のうつ病が現在どの段階にあるか判ります。

・病相1
うつ病の前駆期にあたる段階で、この病相に人が陥ると、活気や活力が徐々に失われるとともに、
日常生活に支障をきたし始め、努力が報われずにイライラ感だけがつのり、やがて焦燥感や自責感が生じて、
自らを更に追い込む悪循環への道に突き進みます。
具体的な症状としては、退屈感、不快感、厭世感、自信欠乏、劣等感、病的恐怖、自己憐憫、無関心、注意散漫、
優柔不断、アンヘドニア(喜びが感じられない状態)、動作緩慢、疲労感、早朝覚醒、食欲減退、気分の日内変動、
不定愁訴(明瞭な疾病が見られないのにも関わらず、様々な自覚症状を訴える状態)などが挙げられます。
 この病相は治療を開始すれば比較的早く治りますが、スランプと似た状態であるために病感や病識を自覚できず、
多くの人が見過ごしてしまう傾向にあります。
4優しい名無しさん:2006/02/07(火) 04:15:04 ID:F/Pgzh/y
・病相2
 うつ病の初期・中期にあたる段階で、この病相に人が陥ると、日常生活は困難になり、抑制されていた過去の
記憶や悪夢に苛まれたり、他人との交流が次第に重荷となって、対人関係が悪化して維持出来なくなります。
 具体的な症状としては、抑うつ気分、朦朧状態、希望喪失、希死念慮、憤怒、無感動、興味喪失、無能感、
精神病恐怖、決断不能、注意力喪失、健忘、思考力低下、睡眠障害、食欲喪失、体重減少、性欲減退、重度の気分変動、
自己の過小評価、極度の罪業感や疲労感、突発的な焦燥感などが挙げられます。
 この病相は患者自身による状況改善策では症状が抑えられない状態で、本格的な治療が必要不可欠となります。

・病相3と病相4
 うつ病の極期にあたる段階で、この病相に人が陥ると、日常生活は不可能になり、一日中精神的な苦痛に苛まれ、
時には昏迷や妄想(根拠の無い主観的な思考で、経験則や論理では容易に訂正されない状態)が生じることもあります。
 具体的な症状としては、自罰的思考、希死念慮、自殺企図、激越、無気力、無感動、自発性喪失、悪夢、寡黙、
援助不能あるいは援助拒絶、繰り返される精神身体的愁訴、極度の睡眠障害や食欲異常などが挙げられます。
 この病相はうつ病の症状が明白で、会社の命令や周囲の人の勧めで多くの人が病院行きを余儀なくされますが、
一方で疾病を否認して病院を訪れなかったり、訪れても表面的な症状に固執して真の問題に気付かない人もいます。
5優しい名無しさん:2006/02/07(火) 04:23:07 ID:F/Pgzh/y
・病相5
 うつ病の急性期治療における反応までの段階で、症状が改善されて客観的にも良くなったように見えますが、
主観的にはまだまだ良く感じられない状態で、社会活動は乏しく、場合によっては自殺を企図することもあります。
患者はサポートを希求する一方で、他人の意見に耳を傾けない時もありますので、周囲の人の苦労は絶えませんが、
患者を見放したりせずに、主治医などの専門家の力を借りて根気良く接していく必要があります。
 具体的な症状としては、思考力低下、希死念慮、対人嫌悪感、不定愁訴、悪夢、体重増加、神経症的気分、
睡眠障害、性欲低下、極度の焦燥感や疲労感などが挙げられます。
 この病相は、治療が順調に進めることが出来れば、治療開始数週間後には到達できますが、
周囲の環境や治療面の問題、および併存疾病などの遷延化要因でなかなか到達できないこともあります。

・病相6
 うつ病の急性期治療における寛解までの段階で、不満足感や軽い焦燥感、および気分の変動が見られますが、
ほぼ症状は喪失していて、存在していたとしても調子の良い時なら健康な人とさほど変わりない状態です。
 しかし油断は禁物で、ここで勝手に断薬や減薬を行ったり、無理をすると症状が再燃してしまいます。
 この病相は治療開始約三ヵ月後に終わる段階で、以後は予防や維持のための治療に入ります。