【実はあなたも】OCSD【広がる強迫症概念】

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1優しい名無しさん
最近では強迫性障害の生物学的モデルの成功をきっかけに強迫性障害の
概念を広げる動きが活発です。 Obsessive-Compulsive spectrum dis
orderとして,身体表現性障害(例:身体醜形障害,心気症)や,解離性障
害(例:離人症性障害),摂食障害(例:神経性無食欲症,神経性大食症),
衝動制御の障害(例:抜毛症,病的賭博,病的買い物,性的衝動強迫),
神経疾患(例:トゥレット障害,シデナム舞踏病,パーキンソン病,てん
かん,自閉性障害)などが強迫性障害の類縁であると考えられるようにな
って来ています。
その根拠として、
1)思考や行為の反復が類似していること,
2)発症年齢や経過,家族歴,合併することが多いことなどが類似してい
ること,
3)セロトニン動作性ニューロンや前頭葉機能の活動が類似していること
4)Serotonin Reuptake Inihibitorや行動療法に対する治療反応性が類似
などがあげられます。

OCSD(Obsessive-Compulsive spectrum disorder)は、境界性人
格、反社会性人格、いわゆる病的賭博や自傷行為などの行動制御障害、
あるいは摂食障害、身体醜形障害、こういった一連の疾患を含めた広い
概念として提唱されています。
この中には有効な(薬物)療法がなかったり、長期投薬が必要だったり
、時間がかかる精神療法の適応とだけされているものもあります。
しかし、こうした疾患にも、exposure & ritual prevention(暴露−反
応妨害法)などの行動療法が有効だという治験が積み重ねられてます。
2優しい名無しさん:2005/08/20(土) 12:24:59 ID:+AUBnSFD
要するに、依存症も人格障害もみんなOCSDで、
行動療法E&RPで治せるって事なんだな?
3優しい名無しさん:2005/08/20(土) 14:13:19 ID:4Xzo7F0m
万引き依存スレとかに、教えてやれば?
4優しい名無しさん:2005/08/21(日) 00:59:54 ID:AkuTntZQ
摂食障害、気分の落ち込み、自分の存在に対して自信が無い、見栄っ張り、
化粧など一つの事にとらわれ過ぎて支度ができない等
主治医に訴えても全て「強迫観念が根っこにある。」
としか言われなくてイマイチ納得がいかなかったのだけど
OCSDだったって事なのかなぁ。
5優しい名無しさん:2005/08/21(日) 11:33:06 ID:8URUshm/
 (1) 暴露(exposure)とは意図的に患者を強迫症状惹起刺激(恐怖刺激
 )に暴すことである。刺激の呈示のし方としては、患者を実際の刺激
 状況に直面させるやり方(exposure in vivo)とイメージを用いた呈示
 法(exposure in fantasy)があるが、強迫神経症の治療では圧倒的に前
 者を用いることが多い。また刺激強度に関しては、始めから強い恐怖
 刺激を用いるやり方(フラディング flooding )と弱い刺激から始め
 次第に刺激強度を上げていくやり方(段階的暴露 graded exposure)
 の2通りがある。
 (2) 反応妨害(response prevention)とは、言語指示により、あるいは
 身体的介入により患者に強迫行為をさせないことである。
 (3) したがって、暴露−反応妨害法(exposure and response preventi
 on)とは、患者を強迫症状惹起状況に直面させ、そこで強迫行為をさ
 せないという操作よりなる治療法である。
 以下、暴露−反応妨害法をE&RPと略す。
 (4) 単に反応妨害法という場合、これは日常生活の中で自然に遭遇す
 る状況で強迫行為をさせないという反応操作であり、治療としての意
 図的な刺激操作を含むE&RP法と区別されるべきである。しかし、反
 応妨害法をE&RP法と同義に用いることもある。
 (5) フラディング法という場合、これは厳密には刺激操作のみを指し
 、強迫行為の有無にかかわらず強い恐怖刺激を与え続ける治療操作で
 ある。しかし通常、強い恐怖刺激を与え続けるためには同時に反応妨
 害をせざるを得ないことが多く、その場合、フラディング法は強い恐
 怖刺激を用いたE&RP法を指すことになる。
6優しい名無しさん:2005/08/21(日) 11:34:47 ID:8URUshm/
洗浄強迫の場合のE&RP

 (1) まず治療者が患者の目の前で洗浄強迫惹起刺激(不潔恐怖であれば洋式トイレの蓋や便座など)を両手でさわり、その手で自分の髪、顔、腕、服にさわり、ニッコリ笑う。(モデリング)
 (2) 次いで同様の事を患者に行うよう指示する。患者がこわごわ、へっぴり腰でやる場合は、しっかりさわるよう指示し、場合によっては患者の手をつかんで強くさわらせる。
 (3) 両手で全身をさわらせた後、“もう、しっかり汚れたからね”と確認する。
 (4) 今やっている事は汚さになれる訓練であることを再度強調し、やっていることの意味を再確認させる。
 (5) 恐怖刺激が小さな物体である場合は、それをずっと手に持たせても良い。
 (6) 暴露後は、手を洗いたくなっても我慢するように指示する。(言語による反応妨害)
7優しい名無しさん:2005/08/21(日) 11:35:41 ID:8URUshm/

確認強迫の場合のE&RP

 (1) 確認強迫惹起状況でまず治療者が次のような事をやってみせる。(モデソング)例えば、電気製品のスイッチを入れた後それを切る。ガスに火をつけた後それを消す。ソファに座った後、確認せずにその場を立ち去る。
 (2) ついで同様の事を患者に指示する。
 (3) 行為の後疑惑が起こっても、振り返ったり、確認したりしないように指示する。
 (4) 疑惑を放置する訓練であることを再度強調する。
 (5) 確認強迫が起こる状況が多くあれば、複数の行為、状況に次々に暴露させる。例えば、火をつけて消した後電気をつけて消し窓を閉めさせるなど。
 (6) 暴露後、患者が立ち止まったり確認行為をしたそうなそぶりを見せた後は、言語指示により、場合によっては患者の身体をひっぱってもその場を離れさせる。(身体的反応妨害)
 (7) 万一、わずかでも確認行為が見られたならば再度、暴露操作をやり直す。
 (8) 治療者が側にいると強迫症状が起こらないという場合は、患者一人でやらせる。その際、確認行為をせずにその場を立ち去ることを指示しておく。
 (9) 症状が交差点や車の運転中、買物中にしか起こらないという場合は、病院外でE&RP操作を行うことも考える。
8優しい名無しさん:2005/08/21(日) 12:58:53 ID:Fi5oBSKS
原因がわかりやすい脅迫症には有効そうなんだけどさ。。。
たとえば「見捨てられ不安」(いくつかの人格障害の根っこにあるとされている)
にはどうやって対処するの?

つか、なんかの営業か?
9優しい名無しさん:2005/08/21(日) 13:17:49 ID:8URUshm/
>8

行動療法だから、いわゆる「根っこ」ではなくて、行動の方にアプローチする


たとえば〈見捨てられ不安〉を持ってるとされる人がよくする親しい人への〈
確認行動〉(=これがこの場合の強迫行為)として、
(1)「会いたいと思っている?」、「私の事好き?」、「私の事愛してる?
」などとうんざりするような質問する。
(2)質問するかわりに、暗黙の〈確認行動〉として、相手のいうことをとに
かく信用しない、疑ってかかる。(疑えば(疑っていることが相手に伝われば
)、相手から、それに対して「違うよ。○○だったんだよ。」と確認行動の〈
答え〉を言ってくれるので)。等があるが、

 こうした〈確認行動〉を止めてみる、そして止めてみることで生じる不安(
けっこうでかい)が小さくなるまで待つ、のがE&RP。

具体的には
「一時的に連絡がつかなかったとしても理由を聞くのを止める」
「自分のことをどう思っているか聞くのを止める」

なぜなら「不安」だから「確認」するという仕組みではなく、「確認」するか
ら「不安」になるというループにはまっているという可能性があるから(この
あたりが、普通の強迫性障害と同じ)。

もし確認を止めれば、一時的にものすごい不安になるけど、それを乗り越え
ると結構動じなくなる、というのを繰り返すことで、「見捨てられ不安」が減
っていく。
10優しい名無しさん:2005/08/21(日) 13:27:32 ID:8URUshm/
OCSDについてのレビュー論文として、最初の方のは、

McElroy SL, Phillips KA, Keck PE Jr., "Obsessive compulsive spectrum disorder",J Clin Psychiatry. 1994 Oct;55 Suppl:33-51; discussion 52-3.

A wide range of psychiatric and medical disorders have been
hypothesized to be related to obsessive compulsive disorder
(OCD) and thus, together, to form a family of disorders known as
obsessive compulsive (or OCD) spectrum disorder. The grouping
of these conditions is based on their phenomenological
similarities with OCD (i.e., obsessive thinking and/or compulsive
behaviors), as well as their having courses of illness, comorbidity
and family history patterns, biological abnormalities, and
treatment responses similar to OCD. Proposed OCD spectrum
disorders have included body dysmorphic disorder,
hypochondriasis, anorexia nervosa, trichotillomania, and some
forms of delusional disorder, among others. However, conditions
with impulsive features have also been hypothesized to belong to
this family, including impulse control disorders in general,
paraphilias and nonparaphilic sexual addictions, bulimia nervosa
and binge eating disorder, and Tourette's disorder. We review the
evidence supporting the grouping of these conditions into an
OCD spectrum disorder family. We conclude that these disorders
are different in some ways from OCD, but that they also have
many similarities with OCD, and may therefore be related to one
another and to OCD. In addition, we hypothesize that some of the
differences among them may be explained in part by variation
along a dimension of compulsivity versus impulsivity. Finally,
because most of these conditions appear to be related to mood
disorder, we hypothesize that the OCD spectrum disorder family
may belong to the larger family of affective spectrum disorder.
11優しい名無しさん:2005/08/21(日) 17:37:49 ID:8URUshm/
星和書店/臨床精神薬理3巻6号(2000年) 抄録本文から

●強迫スペクトラム障害(OCSD)の概念
渡辺直樹   竹之下由香   青葉安里   松井宏晃
 OCSDとはHollanderが提唱した「強迫スペクトラム障害」のことで
あり、強迫と衝動は互いに変異体として次元の両極に位置づけられ、そ
の間にOCD(強迫性障害)、心気症や醜形恐怖などの強迫により近い疾
患群と、BPD(境界性人格障害)や反社会性障害などより衝動に近い疾
患群が位置づけられる。しかしこれら疾患群に共通して認められるもの
は、1)いずれの疾患においても繰り返される思考や行動が認められ
る、2)発症年齢や臨床経過、家族歴や他疾患との合併が類似してい
る、3)セロトニンや前頭葉の神経活動などの神経生物学的要因が共通
している、そして4)SSRIや行動療法などの治療に反応するということ
が挙げられる。これらを説明することが本論文の課題と思われた。まず
1)と2)を中心としてOCSDの臨床的な根拠づけを行い、3)と4)
を中心として神経生物学的な根拠づけを検討してみた。わが国では今後
ますますOCSDに当てはまる病態が増えていくと思われる。
Key words :compulsivity, impulsivity, spectrum, 5-HT receptor,
desensitization

ttp://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo01/bo0103/bn/03/06.html
12優しい名無しさん:2005/08/21(日) 17:38:35 ID:8URUshm/
星和書店/臨床精神薬理3巻6号(2000年) 抄録本文から

●強迫スペクトラム障害(OCSD)の治療戦略
村田慎一   田 島  治
 強迫スペクトラム障害(obsessive-compulsive spectrum disorder、
OCSD)に対する治療を中心に述べた。OCSDは強迫性障害(obsessive-
compulsive disorder、OCD)をとりまく周辺疾患群であるため、強迫
症状の治療が重要となる。従来よりOCDの治療には、serotonin(5-
HT)作動系薬物の投与が効果 的であるとされてきた。Clomipramine
などのserotonin reuptake inhibitors(SRIs)やselective serotonin
reuptake inhibitors(SSRIs)が有効であるが、無効の場合には
augmentation療法を行う。Augmentationには、5-HT作動性の薬物か
dopamine作動性の薬物を選択する。薬物療法の他にも、行動療法など
の心理療法の併用を行うことで効果を高めることができる。また、
OCSDのいくつかの疾患については個々に対策を述べた。
Key words :obsessive-compulsive spectrum disorder : OCSD,
obsessive-compulsive disorder : OCD, selective serotonin reuptake
inhibitors : SSRIs,clomipramine, augmentation

ttp://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo01/bo0103/bn/03/06.html
13優しい名無しさん:2005/08/21(日) 18:29:41 ID:8URUshm/
ttp://www.synapse.ne.jp/~shinji/jyajya/wadai/ocsd.html

OCSDs(強迫性障害関連状態)としての自閉症 1999年8月,伊
地知信二・奈緒美

Obsessive-compulsive disorder(OCD)は,日本語では強迫性障害
と訳されており,DSM-?「では逸脱した強迫観念あるいは強迫的行為が
存在することで診断されます.このOCDと以下の点で類似する状態と
して,obsessive-compulsive spectrum disorders(OCSDs)とい
う概念が提唱されています(文献1).
1. 反復して頭にうかぶ思考あるいは抑制が困難な反復行動
2. SSRIs(selective serotonin reuptake inhibitors)が有効な例
がある
3. 発症が比較的早期
4. OCDに合併しやすい・OCDの家族歴として存在しやすい

OCDとOCSDsを異なるものとして扱う場合の両者の違いは,「強
迫観念あるいは強迫行為の内容が限定されておらず,かつ,他のDSM-
?「の第一軸の障害が存在していない場合がOCDで,一方,OCSDs
はOCD以外の第一軸の障害として診断可能な反復思考・反復行動を含
み,内容が限定される場合が多い」ということのようです.OCD-
related disordersという表現もあり(文献2),OCDをOCSDsに
含んで考えることもできそうです.最近Hollander氏は,身体醜形障害
(body dysmorphic disorder),病的賭博(pathological
gambling),自閉症の3つをOCSDsの代表として記載しています
(文献1).自閉症をOCSDsとしているのは今のところHollander
らだけのようですが,Boltonらは,自閉症者の家族歴の中にOCDが多
いことを改めて指摘し,「OCDはコミュニケーション障害や社会性障
害と密接に関連しており,広義自閉症傾向(broader autism
phenotype)の中の一つとして考えるべきであろう」と述べています
(文献3).
14優しい名無しさん:2005/08/21(日) 18:30:22 ID:8URUshm/
この他にも体毛を繰り返し抜いてしまう抜毛癖(trichotillomania)も
OCSDsではないかとの報告があります(文献4).身体醜形障害や
抜毛癖に加え,心気症(hypochondriasis),神経性無食欲症
(anorexia nervosa),妄想性障害(delusional disorder),衝動制御
の障害(impulse control disorders),性嗜好異常(paraphilia),性
嗜好異常を伴わない過剰性欲,神経性大食症(bulimia nervosa)やド
カ食い障害(binge-eating disorder),Tourette's障害,窃盗癖
(kleptomania),衝動買い(compulsive buying)など全てを
OCSDsとしてうつ病との関連を主張している研究者もいます(文献
5,6).強迫性人格障害という診断名もありますが,当然人格障害
(personality disorder)者の中にもOCSDsとの関連が無視できな
いケースが存在します(文献7).体臭恐怖(olfactory reference
syndrome)もOCSDsではないかとの指摘があります(文献8).

人間の行動や心がいかに複雑で,分類や概念の整理がまだまだ不完全で
あることが明らかに読み取れる話題です.それぞれの行動上の特質にお
いて,正常者と異常者(極端例)の境界線は不明確で,文化や時代によ
り境界線が変動してしまいます.自覚的に,あるいは他覚的(社会的)
に常軌を逸しているかどうかの判断ラインから頭を出している氷山の一
角とも言える極端例のみを分類・整理するのは本当は無意味なのかもし
れません.自閉症者も,社会性・コミュニケーション・こだわり(強迫
的)の3つの特質の極端例であるわけですが,自閉症を含む人間の行動
の理解を深めるには,複雑に融合・重複している氷山の水面下の部分を
含めて考える必要があるようです.

15優しい名無しさん:2005/08/21(日) 18:31:47 ID:8URUshm/
文献
1. Hollander E. Treatment of obsessive-compulsive spectrum disorders with SSRIs. Br J Psychiatry Suppl (35): 7-12, 1998.
2. Hollander E. Obsessive-compulsive disorder-related disorders: the role of selective serotonergic reuptake inhibitors. Int Clin Psychopharmacol 11 Suppl 5: 75-87, 1996.
3. Bolton PF, et al. Autism, affective and other psychiatric disorders: patterns of familial aggregation. Psychological Medicine 28: 385-395, 1998.
4. Swedo SE & Leonard HL. Trichotillomania: an obsessive compulsive spectrum disorder? Psychiatr Clin North Am 15: 777-790, 1992.
5. McElroy SL, et al. Obsessive compulsive disorder. J Clin Psychiatry 55 Suppl: 33-51, 1994.
6. McElroy SL, et al. Kleptomania, compulsive buying, and binge-eating disorder. J Clin Psychiatry 56 Suppl4: 14-26, 1995.
7. Hayashi N. Obsessive-compulsive disorder comorbid with borderline personality disorder: a long-term case study. Psychiatry Clin Neurosci 50: 51-54, 1996.
8. Stein DJ, et al. Is olfactory reference syndrome an obsessive-compulsive spectrum disorder?: two cases and a discussion. J Neuropsychiatry Clin Neurosci 10: 96-99, 1998.
16優しい名無しさん:2005/08/21(日) 18:54:47 ID:9bVesnrb
強迫神経症と言われてもピンとこなかったんだけどこれならたくさん当てはまる。

携帯なんでサイトみれないんだけど…

どうして日本でこれから増えていくと言われてるのですか?
17優しい名無しさん:2005/08/22(月) 11:49:20 ID:8EseBXcn
もうかれこれ10年万引きがやめられません。
なんかの病気ですか?
18優しい名無しさん:2005/08/22(月) 12:37:19 ID:Gkv/FwHT
>17

窃盗癖 (kleptomania)もOCSDの一部と考える研究者がいます。

OCSDの概念は、セロトニンの再取り込み阻害作用の強い抗うつ薬クロミプラ
ミンや、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の治療有効性から、強
迫性と衝動性を共通の症状とする「強迫スペクトラム障害群」という一群の疾
患群をまとめたことに始まります(SSRIには「抗こだわり効果」があると
されています)。

精神科などには、受診されていますか?

SSRI の「抗こだわり効果」は、少量の SSRI の服用で、1週間前後とご
く短期間のうちに劇的な臨床効果が現れるのが特徴です。このような少
量の服用で得られる急速かつ劇的な効果は、うつ病や強迫性障害、パ
ニック障害ではみられない、極めて特異的なものです。もしOCSDな
らば、短期間で効果が現れるはずです。
19優しい名無しさん:2005/08/22(月) 12:59:26 ID:WwoySZxg
あのー、脇見恐怖症(脇見癖が止められない)
などもこの病気に該当するんでしょうか?

薬もSSRIは効果ありますかね?

教えて君ですいませんが誰か知ってたら
お願いします。
20優しい名無しさん:2005/08/22(月) 13:12:08 ID:Gkv/FwHT
>16

精神疾患のストレス脆弱性モデル(Zubin J,et al.)によると、個人が
持っている脆弱性に対して、ストレスが加わることで発病や再発が生じ
るとされています。
もともと、社会に「清潔志向」の高い日本では、OCD(強迫性障害)の中で
も洗浄強迫となる可能性が高いとされてきました。

日本社会の変化として、以前よりも、個人にストレスがかかりやすい社
会環境の下で、精神疾患全体の数が底上げされると共に、
OCSDについては、これまであまり精神疾患として扱われていなかっ
たものを含んでおり、精神疾患についての情報が普及することで、数が
増えると思われます。
21優しい名無しさん:2005/08/22(月) 13:29:48 ID:Gkv/FwHT
>19

具体的な症状が分かりませんが、可能性はあります。

強迫行動には、SSRIの他に、行動療法(暴露−反応妨害法)が有効です。



強迫性障害への行動療法 実施機関リスト(強迫性障害の案内版 内)

ttp://kyou89.fc2web.com/k3_list.htm

1.強迫性障害に対し行動療法・認知行動療法を行っている医療機関リスト
2.強迫性障害 専門外来がある、力を入れている医療機関リスト
3.3.森田療法を実施している医療機関リスト

それぞれにリンクがついており、情報も募集しています。
22優しい名無しさん:2005/08/29(月) 14:23:06 ID:vcqy53JF
23優しい名無しさん:2005/09/01(木) 19:48:29 ID:HanSo41R
本人が自分が病気であることと自覚しないまま、問題行動に走ることもあります。
典型的なものは、男性に多い病的賭博(ギャンブル)と、女性に多い買い物依存症(強迫買い物症)です。
また、性的倒錯や身体醜形障害(自分が醜いという妄想に囚われるもの)などもそうなのではないかとする考えもあり、
このような病態は「強迫スペクトラム障害」(OCSD)と呼ばれています。
24優しい名無しさん:2005/09/03(土) 02:20:53 ID:EqCArfdh
強迫スペクトラム障害について知ったのは5年前。
「こころのくすり 最新事情」(星和書店)で読んだ。

でも、この概念は浸透してないよね。
価値あると思うけどな。残念だ。
25優しい名無しさん:2005/09/03(土) 08:50:24 ID:ifdauQ9v
『こころの科学』104号(発売日 2002.6.25)
http://www.nippyo.co.jp/maga_kokoro/hm104.htm

池田 健「強迫スペクトラム障害」

26優しい名無しさん:2005/09/04(日) 19:22:23 ID:sQ+e9zNZ
understanding_ocdのサイトから
http://understanding_ocd.tripod.com/ocsd.html

OBSESSIVE COMPULSIVE SPECTRUM DISORDERS.
強迫性スペクトル障害。


 近年、多くの臨床精神医学的な症候群が、OCDに関連があるものとして認められました。これらは、OCDに関係付けられて「強迫性スペクトル障害」というカテゴリーを与えられました。

「これらの障害とOCDは、現象的な特徴、臨床経過と処置反応に関して重なると言われています。そして一般の病態生理学的基礎と遺伝子の傾向を共有するかもしれません。しばしばOCDと合併します。」
(カナダ医学会提供。)。

専門家でさえ未だ、いくつかの障害については、このカテゴリーに分類すべきかどうか意見が分かれます。下記に示すのは、2002年現時点の強迫性スペクトル障害に含まれると考えられている障害のリストです。

・次のような衝動制御障害:抜毛狂疾患、病理学的ギャンブル、衝動買い、onchophagiaと心因性酷評。
・次のような身体表現性障害:身体醜形障害と心気症。
・次のような摂食障害:拒食症および過食症。
・強迫性の性的な障害。
・トゥレット症候群と他の運動障害。

しばしば含まれるもの
・いわゆる「分裂的強迫観念的な障害」、「妄想で統合失調的なOCD」と「強迫統合失調症。」

含まれると言われるもの。
・特定の依存症、衝動的な人格障害と反復的な自傷。

近年含まれると言われだしているもの
Subsyndromal OCD、すなわち障害または苦悩を引き起こさないOCD
27優しい名無しさん:2005/09/05(月) 21:39:10 ID:1SrU6siB
抜毛癖も強迫スペクトラム障害に含まれるんだ。
薬が効くってこと?
28優しい名無しさん:2005/09/05(月) 21:43:21 ID:51GWOGqe
>27
そう。SSRIが効く可能性がある。
29優しい名無しさん:2005/09/06(火) 21:25:31 ID:V6OfTrDV
私は学生なんですが…
シンとした授業中、急に叫びそうになるんです。
今にも叫びそうで怖くて…それを抑えるのがとても辛くて…。
家に居ると、自分が自分の事殺すんじゃないかってまた怖くて…。。
医者には強迫性概念だと言われました。
他に私のような経験をした、またはしている方いらっしゃいませんか?

携帯から長々と失礼しました。
30優しい名無しさん:2005/09/23(金) 16:14:42 ID:3QulSc/E
 
31優しい名無しさん:2005/09/23(金) 22:40:13 ID:3QulSc/E
 
32優しい名無しさん:2005/09/24(土) 01:47:21 ID:rnKO3moU
この概念、好きだよ。
薬が効くってところに救いがある。

下手なカウンセリングで心の中ぐちゃぐちゃにされるより
何十倍もいい。
33優しい名無しさん:2005/09/24(土) 08:47:46 ID:EWQkfqqL
「人格障害」は、性格だから治らないなんて、ばかな話は,
OCSDが知られていくとできなくなると思う。

たぶん次のDSM(精神疾患の分類)では、「人格障害」自体が消えるんじゃないかな。
34優しい名無しさん:2005/09/24(土) 09:49:56 ID:s9BTfxme
私も医者のカルテには強迫性障害だと書かれてるらしい。主治医が変わったとき新しい主治医に教えてもらった
しかし汚いものに触って耐えろだなんてかなりきついな。発狂しそうだ;

>>29
一部同意
私は耐え切れずにすぐ保健室に逃げてしまったが
35優しい名無しさん:2005/09/24(土) 09:53:44 ID:VB6prZrr
>>34
最初は発狂するけど、次第に諦めと慣れが生じて少しづつ
平気になってくるよ。私は潔癖がそれで大分治ったよ。
36優しい名無しさん:2005/09/24(土) 10:04:20 ID:s9BTfxme
sage忘れスマソ

>>35
諦めと慣れか…
確かに今治った強迫も諦めと慣れだなあ。薬のおかげだと思ってたが
ありがとう。ガンガル。
まだ大量に観念が残ってるから
道程遠しorz
37優しい名無しさん:2005/09/25(日) 04:44:15 ID:vi+RsyPM
>>33
同意
38優しい名無しさん:2005/09/25(日) 08:00:22 ID:nDN5m/bX
OCDコラム 【2005.03.10】第13コラムbyOCD研究会
http://www.ocd-net.jp/column/c_13.html

OCDと併発しやすい心の病気とは?
「OCDスペクトラム障害」について知ろう

OCDで治療を受けている方のなかには、病名を2つ以上持つという方も
少なくないのではないでしょうか。第3回目のコラム ⇒(OCDコラム:
OCDの人はうつ病になりやすい?)でとりあげたように、OCD患者が併
発する病気のなかで、最も多いというデータがあるのはうつ病ですが、
そのほかにもさまざまな心の病気がOCDと併発して現れる場合があり
ます。

なかには、OCDなのか他の病気なのか、診断することが難しいような
ケースもあるといいます。そうした病気の多くには、どうしても何かを
せずにはいられないという強迫的な思考と、それに伴う反復行為が症状
として見られます。

こうした心の病気の一群を「OCDスペクトラム障害(OCSD)」と呼
び、OCD研究の一つの分野となっています。今回は、OCDと密接な関
係があると考えられている心の病気をいくつか紹介します。


39優しい名無しさん:2005/09/25(日) 08:01:26 ID:nDN5m/bX
●自分の顔や体の外見が気になってしかたがない……身体醜形障害
(BDD)

他人から見ると気づかない程度の顔の傷や、鼻など体の特定の部分の大
きさ、左右の形の違いなどがひどく気になり、自分の体には欠陥がある
と思い込んでしまう病気です。その欠陥を隠そうとしてさまざまな儀式
を行い、確認を繰り返して時間を浪費したりします。外出ができなくな
るなど、社会恐怖(対人恐怖症)に苦しめられる場合もあります。

「あなたの外見は正常です」と何度保証されても満足できず、重症の場
合は外科手術を希望することもあります。OCDや社会恐怖と診断され
た患者のなかには、一定の割合で身体醜形障害の患者がいると報告され
ています。1995年に発表されたアメリカの調査では、有病率は1%とさ
れていますが、患者が自分の身体醜形恐怖を医師にも言わない傾向があ
るため、実際はもっと多いのではないかと推測されています。SSRI⇒
(どうすれば治る?:薬物療法)など、OCDに有効な薬が有効な場合があ
ります。
40優しい名無しさん:2005/09/25(日) 08:02:24 ID:nDN5m/bX
●ある動作や発声を繰り返すチック症状がおさまらない……トゥレット
症候群

トゥレット症候群は、チックを主な症状とする神経の病気です。まばた
きを繰り返す、繰り返し顔をしかめる、肩をすくめるといった単純な
「運動チック」は多くの人に見られる神経性の癖で、自然になくなって
いきますが、トゥレット症候群ではコントロールできないほどチックが
ひどくなり、日常生活にも支障が出ます。

運動チックでは、首を振ったり、人や物に触ったり、体をねじるなどの
複雑な動きを伴います。そのほか、奇声を発したり、咳払いをしたり、
ある言葉を繰り返す「音声チック」も代表的な症状です。

トゥレット症候群の患者のなかには、OCDを併発している患者が高率
でいます。そのことから、OCDとトゥレット症候群には、脳内神経回
路の働きなどで同じ病因があるのではないかと考えられていますが、ど
のようなメカニズムによるものなのかはまだ解明されていません。患者
には男性が多いのが特徴です。

一般集団とトゥレット症候群の患者の親族を比較した調査では、トゥ
レット症候群患者の親族のほうが、12〜17%程度、OCDにかかる率が
高いという報告があることから、遺伝的な要素もあるのではないかと推
測されています。治療には薬物療法が行われます。

トゥレット症候群についてもっと詳しく知りたい方は、日本トゥレット
協会のホームページへ。
http://tourette.jp/info.htm
41優しい名無しさん:2005/09/25(日) 08:13:14 ID:nDN5m/bX
●病気にかかっていると思い込んで気に病む……心気症

OCDとの境界線が非常に不明瞭な病気のひとつです。心気症の患者
は、たとえば胸が痛いと心臓病にかかっているのではないか、肺がんで
はないかなど、自分が重大な病気になっていると思い込み、検査をして
「異常なし」と言われても納得しません。検査ではわからない隠れた病
気があるのではないかと、いくつも病院を訪ねたり、気に病んで時間を
浪費します。

うつ病の患者は、ちょっとした体の異変にも過剰に不安になる場合があ
ります。OCDの患者のなかにも、細菌への汚染など健康に関する強迫
観念を持つケースは非常に多く、繰り返し確認と保証を求めます。心気
症とOCDを併発している場合も多くあります。
42優しい名無しさん:2005/09/25(日) 08:13:54 ID:nDN5m/bX
●自分が太っていると思い込み、拒食と過食を繰り返す……摂食障害

摂食障害はダイエットをきっかけに発症することが多く、患者のほとん
どは女性です。他人から見るとやせていても自分が太っていると思い込
み、極端な食事制限をしてやせすぎになります。また、その反動で過食
となり、拒食と過食を繰り返します。

海外の研究では、OCD患者は摂食障害になる傾向が強いという調査報
告もあります(Rubensteinら 1992)。また、摂食障害の患者の中に
は、 OCDやうつ病を合併するケースがあります。摂食障害の患者は治
療に抵抗を示す場合が多いのですが、OCDと同じ治療法が効果を示す
という報告もありました(Wood 1993, Roberts and Lydiard
1994)。

平成16年11月に行われたOCD研究会では、国立病院機構東京医療セン
ター精神科の宗未来先生と、慶應義塾大学保険管理センターの大野裕先
生が、OCDと摂食障害の合併症の症例研究を報告しました。

研究はまだ途上ですが、OCDが神経性食欲不振症の主要な危険因子の
ひとつになっているのではないかという近年の研究報告を踏まえ、
OCDに対する行動療法⇒(どうすれば治る?:行動療法)が摂食症状の改
善につながった例と、神経性食欲不振症に対する認知行動療法がOCD
の症状改善に有効だった例が報告されました。
43優しい名無しさん:2005/09/25(日) 08:15:15 ID:nDN5m/bX
ほかにも、自分の頭髪を無意識に抜いてしまう抜毛癖、リストカットな
どの自傷行為、知的な能力の高い自閉症ともいえるアスペルガー症候群
などがOCDスペクトラム障害と位置づけられています。

一口にOCDといっても、症状の表れは年齢・性別によっても違い、人
それぞれなのです。OCDの治療法の研究は、こうした多くの心の病気
を広い範囲で視野に入れながら進められています。


※参考文献:スチュアート・モンゴメリー、ジョゼフ・ゾハー著 
OCD研究会訳 『強迫性障害』
44優しい名無しさん:2005/09/25(日) 15:00:00 ID:5sugqNwj
何でもかんでもPTSDにする輩がいたと思ったら、今度はOCDだ
幸いあんまり相手にされてないようだから安心した
45優しい名無しさん:2005/09/25(日) 16:00:28 ID:nDN5m/bX
>>44
自分の言ってること,分かってる?

キャベツと鳥類をいっしょにするようなもんだよ、それじゃ。
46優しい名無しさん:2005/09/25(日) 17:05:08 ID:nDN5m/bX
DSM-IV(アメリカ精神医学会による「精神疾患による診断統計要覧
(第四版)」)だとPTSD(Post-Traumatic Stress Disorder)の診断
基準は、
A.その人が、トラウマティックな出来事を体験し、B.トラウマと
なった出来事の再生、C.トラウマに関連した刺激の恒常的な回避、及び
反応性の全般的な麻痺、D.(トラウマ体験以前には見られなかった)覚
醒の亢進状態のうち、E.障害(上記のB、C、D、の症状)が一ヶ月以
上継続していること。
F.障害のために、臨床的に顕著な苦痛が生じていたり、社会的領域や職
業的領域で、もしくはその他の重要な領域で、重大な問題が生じている
こと。

なので、テレビなどで報道される「事件後いきなりPTSD」ってのは
眉唾(その時点で起こっているストレス障害は急性ストレス障害)。
ただし、PTSDにならないために、事件直後に(事件発症後24時間
から72時間までが心理治療的には勝負であると言われてる)ディブ
リーフィングとよばれる「事件、事故をどのように体験したかを表現す
る機会を提供する」心理的介入が行われることが望ましい。ディブリー
フィングをする事によって、こころの傷口を洗い流す作用があると考え
られ、後の傷口の化膿を抑制する事ができると言われてる。

47優しい名無しさん:2005/09/25(日) 17:09:36 ID:nDN5m/bX
DSM-IV(アメリカ精神医学会による「精神疾患による診断統計要覧
(第四版)」)がらみでいうと、
古い精神医学では,強迫性障害は恐怖症と区別されていなかった。
DSM-IVも部分的にそうした間違いを引きずっていて,強迫性障害を不
安障害として分類している。しかし,実際の診断基準では不安の存在は
必須項目ではない。自発的な観念や行為の反復を制御できないことが強
迫性障害の主体である。

強迫性障害の診断には,恐怖症で見られるような自律神経症状を伴う不
安症状はなくてもよいこと,ICD10では独立させていること,OCSD
(Obsessive-compulsive spectrum disorder)のような研究の動向から
考えると,今後は強迫性障害の位置づけ自体が変わり,特に衝動やこだわり行動を伴う疾患と共にカテゴライズされることが予想される,ということ。

なんでもかんでもOCSDじゃないのよ。
48ボタキチ:2005/09/25(日) 22:51:21 ID:lqsr9Emx
今日もソウ状態(?)
で人様に迷惑をかけた。
キレたらブレーキ効きません。
49優しい名無しさん:2005/09/27(火) 12:30:03 ID:ipdBNJMm
>>38-43 >>45-47をお書きになったID:nDN5m/bXさん、
他のスレにこの概念についてコピペする時は
せめてスレのローカルルール(sage進行とか)は守ってくれませんかね。
50優しい名無しさん:2005/10/08(土) 21:47:10 ID:FbQr7n5z
 
51優しい名無しさん:2005/10/12(水) 06:55:17 ID:Hzqr3AWS
良スレ。落ちないように、捕手。
52優しい名無しさん:2005/10/13(木) 02:12:48 ID:5JgtJA2s
落ちるな。
53優しい名無しさん:2005/10/13(木) 06:33:53 ID:DMT9LxZs
 
54優しい名無しさん:2005/10/14(金) 03:11:55 ID:qiFOG6sr

「画像研究で、ここまでわかった!
        OCD発症のメカニズム」
http://www.ocd-net.jp/column/c_04.html
55優しい名無しさん:2005/10/16(日) 22:20:29 ID:xxb0j9vw
 
56優しい名無しさん:2005/10/17(月) 16:06:48 ID:84OUnc9W
ほしゅ
57優しい名無しさん:2005/10/27(木) 22:54:58 ID:SwpOEMK0
 
58sage:2005/10/29(土) 00:55:02 ID:oBju8/pO
catch
59優しい名無しさん@LR検討暫定:2005/11/07(月) 08:57:22 ID:G3DXCc29
[誤診の宝庫?強迫スペクトラム障害]
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Yasunari/4511/supekutoramusyougai.htm
60優しい名無しさん@LR検討暫定:2005/11/18(金) 21:19:58 ID:p/Xnd1ai
抜毛癖は「OCDスペクトラム障害(OCSD)」の一つとする考え方
が注目されています。抜毛癖の他、過食、心気症(病気ではないかと思
い込んで悩む)、身体醜形障害(自分の顔や体の外見が気になってしか
たない)などは、脳のセロトニン系の異常が共通して存在する、という
考え方です。

セロトニン系の異常ですから、SSRI系の抗うつ薬が第一選択薬です。強
迫性障害も抗うつ薬が効きます。SSRIが認可されていなかった頃はクロ
ミプランという薬を使っていました。今でも、SSRIが合わなければ(体
質的に合わないこともあるので)、クロミプランを選択するようです。

私がOSCDの概念を知ったのは5年前で、当時から好きな考え方でし
た。「性格の問題」として位置づけると、本人はますます追い詰められ
ますね。でも、この概念では、まず「脳のセロトニン系の問題」と考え
ます。なので、薬物療法が効く、100%効かなくても、ある程度おさま
る。「前より良くなった」と思うことで気持ちが楽になる…。

もちろん、ストレスへの対処法を身につけることも必要でしょう。で
も、ここでみなさんの書込みを読むと、まず薬を使って、少し楽にして
から取り組んだほうがスムーズではないかと思うのです。

61優しい名無しさん:2005/11/23(水) 19:38:45 ID:Q19i50dJ
臨床精神医学 第34巻2号(2月号),2005年
特 集/衝動制御の障害と関連病態

     衝動制御の障害─概念と位置付け─                     中谷 陽二
     盗みと窃盗癖                               小畠 秀吾
     放火と放火癖                               山上  皓
     病的賭博(ギャンブル依存症)                       松澤 信彦
     抜毛癖                                  武井  明
     強迫的買い物癖                              妹尾 栄一
     収集癖                                  菊池 慎一
     衝動制御の神経心理学─前頭葉眼窩部損傷例における行動異常の側面から    加藤  隆・他
     衝動の神経生物学                             横山 正宗・他
62優しい名無しさん
臨床精神医学 第34巻2号(2月号),2005年
特 集/衝動制御の障害と関連病態

◇衝動制御の障害とその関連病態は疾患分類の中でとりわけマージナル
な位置を占めるカテゴリーである。いずれも臨床的位置付けが不明確で
あることは本特集の執筆者によって指摘されている通りである。
◇その最大の理由はこれらの「疾患」と非病理的な性癖や習慣的行動と
の境がファジーなことにあるだろう。万引き常習と病的窃盗,賭博マニ
アと病的賭博,買い物好きと強迫的買い物癖はどこで区別されるのだろ
うか。厳密な定義や診断基準にこだわるとこれほど厄介な問題はない。
◇しかし,定義や正常・病理の区別にこだわるのは止めて逆の向きから
眺めてみると,別の視点が浮かんでくる。すなわち,なぜ人間は性癖や
習慣化された行為を持つのか,という行動科学的な疑問である。なぜ毛
を抜きたくなるのか,なぜ切手を収集したくなるのか,なぜいらない物
まで買いたくなるのか,なぜマッチやライターを弄びたくなるのか。衝
動制御の障害を手がかりにして,こうしたサブクリニカルな現象の神経
生物学的基盤が明らかになるかもしれない。
◇ひるがえってわれわれを取り巻く人間環境を見渡すと,賭博や買い物
などの「古典的な」性癖ばかりでなく,ストレスや欲望を刺激するさま
ざまな媒体のもとで,新種の性癖やマニアックな行動が出現しているこ
とに気づく。インターネット依存症の人,携帯電話を片時も離せない
人,子どもを叩かずにいられない人。
◇こうして見ると,衝動制御の障害をめぐる基礎的,臨床的な関心は意
外に広い射程を持つ可能性を秘めている。