Q3.強迫性障害は治るの?
A3.以前は難治と言われていましたが、薬物の発展もあり、
治癒する方法が見つかっています。但し、それらはじっくりと時間を
掛けて行うものがほとんどです。
・薬物療法
強迫性障害の方は、脳内の神経ネットワークに使われる、
神経伝達物質の一種である、セロトニンの作用が弱い事が分かっています。
a)クロミプラミン(商品名:アナフラニール)
強迫性障害には、即効性があります。
副作用としては、のどの渇き、便秘等々があげられます。
b)フルボキサミン(商品名:ルボックス(藤沢)、デプロメール(明治)) )
このお薬は、脳内の神経伝達物質のセロトニンのみを増加させるお薬で、
選択性セロトニン再吸収阻害剤(SSRI:Selective Serotonin Reuptake Inhibitor)
と呼ばれています。
日本ではうつ病と強迫性障害に効果があると認定されており、
比較的ゆっくりと効果を表すものです。
副作用としては、吐き気などがありますが、吐き気止めなどを服用すれば、
最初の2週間程度で、 副作用は認められなくなるのが普通です。
c)塩酸ミルナシプラン(商品名:トレドミン)
SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬
Serotonin-Noradrenalin Reuptake Inhibitor)と呼ばれる第4世代の抗うつ薬。
他の神経伝達物質受容体に対しては親和性が認められず、安全性が高い
という特徴を有しています。
それ以外にも、パキシルなどのSSRIやSDAが使われています。
欧米では、この他、数種類のSSRIが使用されています。
フルオキサティン(プロザック)、サータリン(ゾロフト)
ですが、残念ながら日本では認可されていません。