マリア・マグダレネは行って,自分が主を見,彼が自分にこれらの事を言ったと弟子たちに告げた。
それで,その日,すなわち週の最初の日の夕方,弟子たちが集まっていた所は,ユダヤ人たちに対する恐れのため,すべての扉にかぎがかけられていたのに,イエスが来て真ん中に立ち,彼らに言った,「あなた方に平安があるように」。
このことを言ってから,自分の両手とわき腹を見せた。それで弟子たちは主を見て喜んだ。
そのためイエスは再び彼らに言った,「あなた方に平安があるように。ちょうど父がわたしを遣わされたのと同じように,わたしもあなた方を遣わす」。
このことを言ってから,彼らの上に息を吹きかけてこう言った。「聖霊を受けなさい!
あなた方がだれかの罪を許すなら,彼らはそれを許されている。あなた方がだれかの罪を留め置くなら,それは留め置かれている」。
しかし,十二人のうちの一人でディディモスと呼ばれるトマスは,イエスが来た時,彼らと共にいなかった。
それで,ほかの弟子たちは彼に言った,「わたしたちは主を見た!」しかし彼は言った,「その手にくぎの跡を見,そのわき腹に自分の手を入れるのでなければ,わたしは信じない」。
八日後,弟子たちは再び中におり,トマスも彼らと共にいた。すべての扉にかぎがかけられていたのに,イエスが来て真ん中に立ち,「あなた方に平安があるように」と言った。
それから彼はトマスに言った,「あなたの指をここに伸ばし,わたしの両手を見なさい。あなたの手をここに伸ばし,わたしのわき腹にそれを入れなさい。信じない者ではなく,信じる者になりなさい」。
トマスはイエスに答えた,「わたしの主,わたしの神よ!」
イエスは彼に言った,「あなたはわたしを見たので信じたのか。見なくても信じる者は幸いだ」。
それで,イエスは弟子たちの前でほかにもたくさんのしるしを行なったが,それはこの書には書かれていない。
しかし,これらの事が書かれたのは,あなた方が,イエスが神の子キリストだということを信じるため,また,信じることによって彼の名において命を得るためである。
こうした事ののち,イエスはティベリアスの海で,再び自分を弟子たちに示した。彼はこのやり方で自分を示した。
シモン・ペトロと,ディディモスと呼ばれるトマス,ガリラヤのカナのナタナエル,それにゼベダイの子たちと弟子たちのうちのもう二人が一緒にいた。
シモン・ペトロが彼らに言った,「わたしは漁に行く」。彼らはペトロに言った,「わたしたちもあなたと共に行こう」。すぐに彼らは出て行き,舟に乗り込んだ。その夜は何も捕れなかった。
しかし,すでに日が昇って来た時,イエスが浜辺に立ったが,弟子たちはそれがイエスだと分からなかった。
それでイエスは彼らに言った,「子供たち,何か食べる物があるか」。彼らは彼に「ありません」と答えた。
彼は彼らに言った,「網を舟の右側に降ろしなさい。そうすれば幾らか見つかるだろう」。それで彼らはそれを降ろした。すると,多くの魚のために,彼らはそれを引き上げることができなかった。
それで,イエスが愛していた弟子がペトロに言った,「主だ!」そこでシモン・ペトロは,主だと聞くと,(裸だったので)自分の上着をまとい,海の中に飛び込んだ。
しかし,ほかの弟子たちは(陸から遠くなく,二百キュビト{200キュビトは約100ヤードまたは約91メートル}ほどだったので),魚でいっぱいの網を引いて,小舟でやって来た。
そこで彼らが陸に上がると,そこに炭火があり,その上に魚とパンがあるのを見た。
イエスは彼らに言った,「今捕った魚を少し持って来なさい」。
シモン・ペトロは舟に上がり,百五十三匹の大きな魚でいっぱいの網を陸に引き寄せた。そして,それほど多かったのに,網は裂けていなかった。
イエスは彼らに言った,「来て,朝食をとりなさい」。弟子たちのうちのだれも,「あなたはどなたですか」とあえて尋ねる者はいなかった。主だと分かっていたからである。
それからイエスは来て,パンを取り,彼らにそれを与え,魚も同じようにした。
ところで,イエスが死んだ者たちの中から起こされたのちに弟子たちに示されたのは,これが三度目であった。
そこで彼らが朝食を食べ終わると,イエスはシモン・ペトロに言った,「ヨナの子シモン,あなたはこれら以上にわたしを愛しているか」。
彼はイエスに言った,「はい,主よ。わたしがあなたに愛情を抱いていることを,あなたは知っておられます」。
イエスは彼に言った,「わたしの子羊たちを養いなさい」。
また二度目にイエスは彼に言った,「ヨナの子シモン,あなたはわたしを愛しているか」。彼はイエスに言った,「はい,主よ。わたしがあなたに愛情を抱いていることを,あなたは知っておられます」。イエスは彼に言った,「わたしの羊たちを世話しなさい」。
三度目にイエスは彼に言った,「ヨナの子シモン,あなたはわたしに愛情を抱いているか」。
ペトロは,イエスが三度目に「あなたはわたしに愛情を抱いているか」と尋ねたことで悲しんだ。
彼はイエスに言った,「主よ,あなたはすべてのことを知っておられます。
わたしがあなたに愛情を抱いていることを,あなたは知っておられます」。
イエスは彼に言った,「わたしの羊たちを養いなさい。
本当にはっきりとあなたに言う。
あなたは若かったとき,自分で服を着て,自分の望む所を歩いた。
だが年を取ると,あなたは両手を広げ,ほかの人があなたに服を着せ,自分が行くのを望まない所に連れて行くだろう」。
ところで,彼がこのことを言ったのは,ペトロがどんな死に方で神の栄光を現わすことになるかを示すためであった。このことを言ってから,彼は言った,「わたしに従いなさい」。
それからペトロは振り向いて,一人の弟子が付いて来るのを見た。
これは,イエスが心から愛していた弟子で,夕食の際にイエスの胸にもたれて,「主よ,だれがあなたを売り渡そうとしているのですか」と尋ねた者でもあった。
彼を見て,ペトロはイエスに言った,「主よ,この人についてはどうですか」。
イエスは彼に言った,「わたしが来るまで彼がとどまることをわたしが望むとしても,それがあなたにとって何なのか。あなたはわたしに従いなさい」。
それで,この弟子は死なないというこの言葉が兄弟たち{この「兄弟たち」という言葉は,ここでは,正確には「兄弟たちと姉妹たち」または「きょうだいたち」とも訳せる。}の間に広まった。
しかしイエスは,彼は死なないと言ったのではなく,「わたしが来るまで彼がとどまることをわたしが望むとしても,それがあなたにとって何なのか」と言ったのである。
この者が,これらの事について証言し,これらの事を書いた弟子である。わたしたちは,彼の証言が真実だということを知っている。
イエスが行なった事柄はほかにもたくさんあるが,それらが全部書かれるとすれば,世界そのものでさえも,その書かれる書物を収めることはできないだろうと,わたしは思う。
以上、「ヨハネによる福音書」全文でした。
スレ埋めご協力ありがとうございました。
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
DATオチまであと少しです。
この聖書の言葉を読んでいると、心が洗われるおもいがします。
自分を守るために他人を犠牲にするのではなく、
他人を守るために自分を犠牲にする。
人間はいつも、悪魔のささやきに惑わされ、過ちを繰り返してきました。
そのような過ちを犯さぬよう、イエスのような賢者が、何度も現れ
人々をさとしてきました。
われわれは、学ぶべきなのです。
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名無しさん@占い修業中:2006/06/17(土) 05:51:51 ID:qmF+mrUp
1000ゲトー
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。