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千と千尋のトラブル隠し:
「名前は何て言うんだい」
「荻野千尋です」
「そんな立派な名前はもったいない。あんたの名前は今日から千だ。
どうせ、千円単位のケチな入金電文だからね」
「お父さんとお母さんはどうなっちゃたんですか」
「お前の両親はね。食べちゃいけない残高を食べちゃったのさ。
あの残高は本当は東京ガスの神様とNTTの神様に差しあげるものだったのに。
そこに並んでるからパクついちゃうなんて、なんて欲張りなんだろうね。
食べちゃいけない残高を食べちゃったんだから、取り消し伝票で豚にするしかないよ。
来週までに未処理分を処理できなきゃずっと豚のままだね」
「私、手伝います。ここで働きます。働かせてください。お願いします」
「仕事はキツイよ。おまえにがまんできるかな?」
「働かせてください。お願いします」
そして千は人海戦術の一部となりました。
千は、釜爺に「たるんどる」と言われたり、
リンに「あんたはFくさいね。私はDから来たからFは嫌いだよ」と言われたりしましたが、
それにも負けず一生懸命働きました。
ある日、カオナシ(匿名口座)が口座を開設したくてウロウロしていました。
千尋はかわいそうに思って中に入れてやりました。
「なんだんってカオナシを入れてしまったのかい。
それはちょっと面倒なことになるよ」とユバーバはアセリました。
でもそのカオナシは金融族の裏金だったので、
お礼に膨大な公的資金をまきちらして帰って行きました。
カオナシのおかげで無理矢理危機を終わらせることができて、
皆で大喜びましたとさ。メデタシメデタシ。
呼んでいる どこか北の銀行が
いつもバブル踊る頃の夢を見たい
振替遅延は数えきれないけれど
その向うできっと 山一に会える
繰り返すあやまちの そのたびひとは
ただ実害のないクレームのうるささを知る
果てしなく 道は続いて見えるけど
この両手は 停止命令を受ける
さよならのときの静かな胸
ゼロになる残高 満たされて逝け
生きている不思議 死んでいく不思議
SMBCもUFJも糖蜜もみんなおなじ