女物のパンツをはいてもどうと言うことはない。
トラッドファッション界の総帥にして、服飾評論家の故・石津健介氏は
S58年頃、ある雑誌で、女性用のパンティを愛用していることを告白
していた。氏によれば、デザイナーの鳥居洋子氏(故人、スキャンティ
(スキャンダラスなパンティの意)という言葉の発案者)が、石津氏のために
ビキニブリーフをデザインしてくれたが、着用してみたところ、あまり具合が
よくなくて、結局、女性用のパンティを愛用することになったとのことである。
ところで、その石津氏は、男性用ブリーフ(前開き有り)をことのほか
嫌っており、その著作「大人のお洒落」(朝日新聞社刊)で激しく罵倒
している。
同書の中では、
p221
「私は別にホモというわけではないが女物のショーツが好きなんだ。
不粋な木綿ではなくポリエステルであったりレーヨンであったり、
すべすべして気持ちがいい。何しろ色も楽しいし、あの形もよい。」
(中略)
「布に弾力性があるからサポーターの役目を兼ねてズボンの前の形を整える
ことが出来る。今は男物もこの形が多くなってきたが、一度女物をはいて
ご覧じろ。病みつきになるから。それに奥さんと兼用もできるもんね。」
なお、p68では、病院で看護婦さんに「あら、赤いパンティー!」と
褒められた話を披露している。
同書は絶版だが、amazonで古本を売っているから興味のある方は一読あれ。