(大スポ)
「一度死んだと思っているからデビューできるだけでも満足なんですよ」と小川調教厩務員。
こんなドキッとさせるエピソードを語るのが10日京都のダ千二戦でデビューを迎えるペプチドソロモン(牡、栗・境直)だ。
昨夏の札幌でデビュー予定だったが、思わぬ不幸が襲った。
「ゲートを嫌がるそぶりを見せたので縛って慣れさせようとした時、馬が真横になりフレームの間に挟まってロックされた状態に。
そのまま身動きが取れず、見ていて死んでしまったと思ったんです。それがかすり傷だけ。そのまま馬場を歩いて帰ったし、間違いなく大物と思いました」
並の2歳馬ならゲートで転倒しただけでパニックになるが、この馬は馬房までテクテク歩いたというのだから神経が太い。
「痛い目に遭ったことで大人しくなって、オンとオフの切り替えが早くなった。
跨っていて背骨がゆがんだ感じもないし、デビューが遅れたのがかえって良かったぐらいですね」
1週前の栗東坂路追いでは4F52秒6−12秒6と上々の時計をマークし、態勢は万全。
「時計にしてもこちらの予想以上のものを出してくれる。ゲートも抜群で初戦から楽しみですね」