【ロンドン27日】F1世界選手権から撤退したホンダF1チームが目標としていた今月中の売却先決定が、
困難な状況にあることが27日、わかった。今季の選手権は3月27日の豪州GPで開幕。
同チームは売却が実現しても、合同テストには参加できないままぶっつけ本番の出場を強いられるなど、
綱渡りの参戦となりそうだ。
“元ホンダ”の売却先が決まらない。チーム広報は「期限は重要ではない。(売却については)楽観視しているが、
発表には時間がかかるかもしれない」と微妙なコメント。昨年12月の撤退発表から約8週間を経て、
今季参戦は未定のままだ。
チームは当初、昨年のクリスマス前に売却先を見つけたいとしていたが越年。年明けにフライ最高経営責任者が
10あまりの有力候補に絞って検討していると語り、事実上の期限としていた今月末までの新体制発表が期待された。
この間に主要他チームは、すでに今季の新型車を発表。本田技研が新チームへの供給を否定したエンジンは、
メルセデスが供給の意向を示しているが、ホンダ車体を他社のエンジン用に改造するためには最低6週間が必要。
3月の開幕を前に、時間は限られている。
この状況を受け、F1の事実上の最高責任者であるエクレストンF1管理会社代表(英国、
国際自動車連盟名誉副会長)は、主力チームに3台目の車を出走させて、十分な台数を確保する“保険案”を検討。
ホンダもF1も、開幕まで厳しい時間との戦いが続く。
ホンダ問題は、F1復帰を目指してトロロッソで入団テストを受けた佐藤琢磨にも影響を与えている。
ホンダでは正ドライバーのバトン(英国)が今季からの契約を持っていたが、売却が実現しなかった場合は
空席が1つあるトロロッソに加入する可能性がある。琢磨は昨年の入団テストで好結果を出し、
「人事を尽くして天命を待つ」と語っていたが、32歳になった28日の誕生日を前に朗報は届かなかった。
(以下、ローマ市街地レースの話題なので省略)
SANSPO.COM
http://www.sanspo.com/sports/news/090129/spq0901290501000-n1.htm