(大スポ・新種牡馬の正体)
ハーツクライは7月後半に新馬勝ち馬第1号を送り出した。ディープインパクトと比べると出足は遅いが、
入厩頭数や自身の特徴を考慮すれば、これは予想できた展開。ハーツクライ産駒が巻き返すのはこれからだ。
ハーツクライ産駒の本命候補として、多くのメディアで取り上げられたリフトザウイングスは
既に栗東トレセンに入厩(デビューは9月の4回阪神を予定)。
父も管理した橋口調教師は「走り方まで親父にそっくりなんだ。脚を外に向けて走る。あの走り方だよ」
と同馬にハーツクライの姿をダブらせる。この遺伝力の強さことがハーツクライの特徴と言えそうだ。
先のセレクトセールでハーツクライ産駒のサビアーレ09を競り落としたのは、ビスティーの冠で知られる(株)備前屋。
預託先となる矢作調教師も「ディープはいろんな体形の子を出しているけど、“これがディープ”といったものが見えない気がする。
逆にハーツクライは自分に似た子を出してくるからイメージがしやすい。この馬に関して言えば馬体で選んで、
それが結果的にハーツクライの子だった。やっぱり自分はハーツクライの馬体が好きだな」とハーツクライの魅力を語る。
「種牡馬になったハーツクライを見るたびに、素晴らしい体をした馬だと感心させられる。背中のラインがキレイで、体には伸びがあるからね。
理想的な馬体も持ち主なんだから、あれだけの活躍をしたのも当然といえば当然。ダンスインザダークよりも手応えはあるくらいだよ」
と橋口調教師。現役時代と同様、種牡馬となってもディープインパクトを苦しめる存在になりそうだ。