(大スポ・エーシンフォワードの福永騎手に聞く)
−前走後は京王杯2歳Sを使うプランもあったようですが。
「この時期の2歳にとって短期間に長距離輸送を2度経験するのは負担が大きい。
G1でもチャンスはあると思ったから、テキ(西園師)に直行した方がいいと話したんだ」
−その効果か最終追い切りは抜群の動き。
「いい併せ馬ができたと思う。前走も余裕残しのつくりだったからね。馬体が引き締まって上積み十分だよ」
−この馬の長所は。
「センスが良くて自在に立ち回れるところだね。これが中山マイルでは大きな武器になる」
−どんなレースをイメージしているか。
「ペースが速くなれば4〜5番手から好位差し。遅くなっても行けばいい。
さっきも言ったように展開を問わない馬だから。とにかく心配なのは輸送をこなせるかどうかだけだよ」
−レース当日は誕生日です。特別な意識は。
「もう31やで。あるわけない(笑い)。あるとすればオーナーのこと。
エイシン、エーシンの馬は久しくG1を勝っていないからね。何とかいい結果を出したいと思っているんだ」
(夕刊フジ)
「ユーイチは辛口だからなあ」と西園調教師が言う。管理馬の能力か何かについて以前、辛辣な批判を受けたことがあるらしい。なのに顔はニコニコ。なぜ?
「だって、その辛口がこの馬についてだけは一貫して好意的なんだ。デビュー戦で下馬するなり重賞とれますって宣言してくれた」
10月の新馬戦から志願して手綱をとってきたエーシンフォワードだ。ローテーションの関係で重賞初挑戦がG1になってしまったが、福永騎手の自信にはゆらぎがない。
「いける」と今週何度も口にした。ところで、ジョッキーに馬の能力やクセを質問すると時折「乗ってみれば分かりますよ」という回答がかえってくる。
歯がゆい気持ちは分かる。口で説明するのが難しくても、跨ってみれば一目瞭然なんだろう。福永騎手が細かいことは言わず「楽しみだ」とだけ言うのもそういうことだ。
実はデビュー当初、福永騎手サイドの都合でコンビが解消しかかったことがあったそう。他場で依頼された騎乗馬が先約だったため。
仕方ないとあきらめかけた西園調教師のもとに、「やっぱり乗ります」と連絡があった。先約を断ってくれたのだ。
調教とデビュー戦で感じた手応えは重賞級。だからこだわった手綱が今週のG1につながった。
(昨日のサンスポ)
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