★☆★小田切馬 第9R★☆★

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128小田切総統 ◆Q1ExssOilE
>>124-125
文芸ポスト04年春号のオーナーへのインタビュー記事を抜粋(聞き手は細江純子元騎手)。

細江「調教師の方に、騎手はこうしてほしいと馬主さんとして助言なさったりするんですか」
小田切「俺は口は出さないよという馬主がよくいますね。それは、僕は違うと思っているんです。
つまり、お金は出しなさい、あとは一切口出しするなじゃ、僕は馬は持たないよ。そんなつまらない競馬はないから。
やっぱり一緒にいろいろ考えて、一緒につくっていく。それであれば、失敗したって、お互い納得いくし、長くお付き合いできるんじゃないかという考え方ですから。
だから、そういう意味では、少なくとも関西で僕が預けている調教師は、それはたぶん僕だけじゃなくて、
その彼らの馬主さんはみんなそうだと思うんですが、かなり問いかけをしてきますね。
次どうでしょうか、どこ使いましょうか。今、飛ぶ鳥を落とす勢いの佐々木の晶ちゃん(晶三)でさえ、必ず聞いてきますからね。
ですから、そうすると僕も、例えばこういう人たちはこういう考え方を乗り役に対して持っているなという頭があるから、
『いいよ、そちらで探して』というのが問われたときの8割の答え。あとの2割は、どうしても、これにはこういうのを乗せてみたいな
というときには、例えば『豊君がアンカツ君にちょっと声をかけてみてよ』ということは言いますね」
細江「そうすると、調教師とはすべてをわかり合えている、信頼し合っている方ばかりなんですね」
小田切「そうですね。でないと、おそらく不満が募ってくると思うんですね。だから、馬主席だとひどいこと言っている人もいます、調教師のことを。
彼らは、おそらく調教師の前では言っていないと思うんです。バカ野郎、こんなことやりやがってとか、メチャクチャ。だけど、僕は一切、それを言う必要ないわけです。いつも話ができているから」
細江「コミュニケーションがとれている」
小田切「そうなんです。だから、例えば今、音無(秀孝調教師)のところに生野(賢一)君というデビューしたばかりの騎手がいるんですけど、
僕は音無が騎手の時には、田中良平調教師のところにしょっちゅう行っていましたから。そうすると、しょっちゅう厩で音無と会うわけです。
だから、あいつはおしゃべりでかわいいから、何とかしてやろうという気持ちになる。ところが、最近はあまり栗東へ行かないんで、音無調教師にも言うのは、
秀ちゃん、調教師のことを秀ちゃんと言うんですがね、秀ちゃんが生野君を預かって育てなきゃという使命感が分かるから、秀ちゃんを応援するために、1,2頭は生野君に乗せよう。
1年間、どんなことがあってもそのくらいは生野君に乗せようというふうに。ただ、1年たったら状況を見て、良ければ乗り鞍が増えるかもしれないし、
これじゃいくら何でもねだったら、僕だってお金もかかっているし、その馬には生産者も含めて大勢の人々が関わっているのだから、
それはちょっと減らすかもしれないよ、というようなことでやってきていますけど」