信毎【SBCヘリ墜落訴訟で和解勧告 被告側は判決求める 10月18日(木)】
木曽郡南木曽町で2004年3月に信越放送(SBC、長野市)の取材ヘリが送電線に接触、
墜落した事故で、亡くなった同社記者三好志奈さん=当時(26)=の遺族が国や同社などに
損害賠償を求めた訴訟の第10回口頭弁論は18日、東京地裁(鶴岡稔彦裁判長)であった。
地裁側は和解を勧告したが、被告側が判決を求めたため、さらに協議することを決めた。
この日は原告、被告双方が最終準備書面などを提出し、審理を結審。
鶴岡裁判長の和解勧告に対し、被告の信越放送、国、中部電力は、判決を求めた。
鶴岡裁判長は「解決法を押しつけることはないが、(和解が)本当に難しいか、
みなさんの話を聞いて検討したい」とし、11月9日に協議することにした。
原告側によると、原告側が和解への考え方を地裁と被告側に提示。
被告側が過失責任を公に認め謝罪するとともに、本質的な再発防止対策を確立し、
それぞれを一般に公開するよう求めた。ヘリを運航した中日本航空(愛知県)を含め、
4被告が和解を受け入れた場合、賠償請求額は訴訟費用のみとするとした。
閉廷後に会見した三好さんの姉、矢野裕子さん(36)は
「(再発防止策の確立など)目的が達成されるなら、和解でも判決でもいい」と話した。
信越放送は「原告が示した和解条件は訴状の請求を超えるものであり、
受け入れることはできないと判断した」とのコメントを出した。
http://www.shinmai.co.jp/news/20071018/KT071018FSI090006000022.htm