■関西経済地盤沈下の象徴? 大阪府が武田薬品誘致失敗
大阪府が200億円もの支援をして、武田薬品の新しい研究所を誘致しようとしていましたが、結局、失敗に終わりました。太田知事は、「武田薬品だけが企業じゃない」と強気の姿勢ですが、関西経済の地盤沈下を象徴する結果となりました。
大阪に本社がある武田薬品工業の研究部門は、これまで大阪市と茨城県の筑波にありましたが、この2つを統合した国内最大規模の研究所を新たに建設することを決め、場所を探していました。
この誘致をめぐっては、大阪府も早くから名乗りをあげていて、茨木市の新都市「彩都」をバイオ関連産業の拠点とするため、水面下で武田側に200億円もの支援策を提示していました。
府としては、「新しい研究所が、海外の薬品メーカー進出の呼び水になるのでは」との目論みもあったんですが、武田薬品は25日、「建設場所は神奈川県藤沢市の自社工場跡地にする」と伝えてきたということです。
「『グローバルな視点を含めて、長期的な経営戦略である』と。そう言われると、二の句が継げない。武田だけが企業じゃない。失敗を恐れては、企業誘致はできない」(大阪府・太田房江知事)
誘致失敗によって、彩都のバイオ拠点計画の抜本的な見直しを迫られるのは必至で、大阪経済の地盤沈下がさらに加速することも懸念されています。 (10/25 19:35)
http://www.mbs.jp/news/kansai_NS223200610251821390.shtml