【東京の食文化は貧しい 1】−喫茶店編−
これまでも、このスレで何度か意見の出ていた、東京の文化水準、とりわけ食文化について、
少し思うところを述べてみたいと思います(あくまで個人的感想です)。
まずは、喫茶店についてです。
東京の人々は、ファミレスがとても好きなのではないかという印象を受けます。
例えば、若い女性たちが、会社の帰りに集団でファミレスでお茶しているのを何度も見た
事があるのですが、「普通の喫茶店に行けばいいのでは?何故わざわざファミレスなんかの
コーヒーを飲みたがるのか?」と奇異に感じたものです。
この理由を考えてみると、恐らく「東京には地域に根ざした喫茶店が無い」のが原因なの
ではないでしょうか。
大阪では、街の中で個人経営の喫茶店をよく見かけますし、名古屋でも地域密着型の
チェーン店(コメダコーヒーでしたか)などがあるようです。
東京では、そのような店があまり無い印象を受けます。
だからこそ、規格化されたチェーン店が一気に広まるのではないでしょうか。
そして恐らく、東京を中心に全国展開していくそれらチェーン店を見て「やはり東京は
流行の先端地だ」と満足している東京の人々。
元々何も無かったからすぐ広まったと思うんですが。
【東京の食文化は貧しい 2】−百貨店編−
次は、百貨店内のレストランについてです。
以前、渋谷の百貨店のレストランで食事をした事があります。
カレーを注文したんですが、これが高い。
1000円程度した記憶があります。
一体どんなカレー?と思って食べてみると、何の変哲も無い普通の(もしかしたら
水準以下の)カレー。
東京の人はよくこんなもの高い金出して食べるなーと思っていたら、向かいに座っている
おしゃれしたおばさんが澄ました顔をしてそのカレーを食べている。
しかも、たいそうなガラス製の器に盛られたサラダまで注文している。
どう見ても単なるサラダなんだが、これも確か1000円程度していたと思う。
大してうまくも無いカレーに単なるサラダ、これらに2000円も出して澄ましている
感覚が理解出来ない。
恐らく、生活文化の最先端を行く百貨店で出されるカレー、そしてそれを食している
私は何て素晴らしいんでしょ。と思う気持ちが味覚と金銭感覚をマヒさせているのでは
ないでしょうか。
【東京の食文化は貧しい 3】−行列編−
東京の人々は、グルメランキングなどマスコミで取り上げられる店に行列するのがお好き
なようです。
「行列のできる店」って褒め言葉ですね。
では何故東京の人が行列を作るのが好きなのか。
理由は簡単で、水準以下の店が多いから。
はずれを引きたくないのは誰しも同じで、良い店が少ないと(意識してか無意識かはともかく)
知っているから、いきおい、定評のある店に人が集中する。
行列の正体は、これだと思います。
(行列ってなんだか昔のソ連のようですね)
では何故水準以下の店が多いのか。
これは恐らく、急激に街が拡大したからだと思われます。
昭和に入ってから、東京は、全国(特に大阪)から養分を奪って急激に拡大します。
当然、人口も増える。店も増える。
店というのは、競争があるから、普通はレベルが低い店は自然に淘汰されていくが、どんどん
人が増えると、そんな店でもとりあえずは人が来るので、淘汰されずに生き残ってしまう。
結果として、水準以下の店が多く生き残り、そんな店に当たる確率が高くなる。
それは嫌だから、いきおい、他人の情報に頼ることとなる。
そしてこれがランキングに繋がることとなる。
(因みに近畿地方では、現在でも、店にランクをつけ、それを有難がる様な風潮は無いと
思います)
このランキングの面白い所は、これによって人が集中すると、店の処理能力を越え、かえって
味が荒れてしまうと言う点です。
まともな店のレベルまで下げてしまう、東京特有の現象ではないでしょうか。
【東京のブランド信仰】
東京の人々はブランドが大好きな印象を受けます。
「○○やの和菓子は・・・」
「○○屋の果物の詰め合わせが・・・」
「○○の(包装紙で包まれた)お中元を・・・」
「○○選手の息子って・・・」
何故こんなにブランドを有難がるのか。
何故物事に序列を付けたがるのか。
恐らく彼らは、不安なのでしょう。
自分は田舎から、この日本最高の都市・東京へ出てきた。周りは、最高の人ばかりだ。
頑張って彼らを追い越さないと、バカにされるぞ。
服も食事も贈り物も、最高のものにしないと・・・
自分が大した事の無い人間だと思われるのを極度に恐れる訳です。
そしてこの心性は、田舎出身だろうが東京で生まれ育った者だろうが等しく当てはまる。
(田舎出身者の方がその傾向は強いが、東京出身者も深層心理ではそう感じていると思う)
「自分がどう思うか」では無く「自分がどう思われるか」という根底の心理から、
ブランド信仰が生まれるのでしょう。
そして更に、この不安が、他の地方を見下すという歪んだ精神構造を育んでいく。
先述のとおり、元々、文化水準が低い土地だから、ランキングを付けたがる傾向がある。
そこにこの不安が加わって、異様なブランド信仰がますます強固なものになっていく。
地方を見下している彼ら自身の中身が、百貨店のカレーとは違う事を祈るばかりです。