◆NHK連続テレビ小説「カーネーション」ネタバレスレ6◆
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名無しさんは見た!@放送中は実況板で:
"コシノ洋装店ものがたり"!より。
ヒロコが学校を卒業し、社会に出て経験を積みながら頑張っている時、ジュンコは東京で、
積極的に自分の道を突き進んでいました。
持ち前のハッキリした気性が友を呼び、その行動力が人々に好感を持たれていました。
本人は東京で大変な思いをしていると言っていましたが、やるとなったらヒロコのように
くよくよ考えないジュンコの性格が、独りになって役立ったのでしょう。
そしてなんと、装苑賞というファッションデザイン界有数の賞を受賞したのです。
それもまだ、学生の身でした。ヒロコもその賞に応募していましたが、
惜しいところで受賞するにはいたりませんでした。
この装苑賞は服飾デザイナーのひとつの登竜門で、これを受賞するかどうかで、
大きく将来が変わるほどでした。それを弱冠十九歳のジュンコが取ったのです。
私は小躍りするほど嬉しくてたまりませんでした。私は嬉しさのあまりヒロコの悔しさを忘れていました。
それほど私は我が子が認められたことに有頂天になりました。
その賞のおかげで、ジュンコにはさまざまなところから声がかかり、次々と新しいチャレンジをして、
強烈に人々の目に自分のデザインを焼きつけていました。
しかしヒロコは大阪で、派手なジュンコと対照的にコツコツとやっていました。
私は電話口でヒロコが受賞のお祝いをジュンコに言っている姿を見て、辛いだろうなと思いました。
不思議にも、ジュンコは姉のお祝いを素直に聞いていました。
小さい頃から何かある度に喧嘩をしていた姉妹とは思えません。お互いのことを気遣っているようでした。
私の心配は杞憂に終わったかに見えました。でも、それは表面的なことでした。(つづく)