それでは、抜粋(?)しますw
茂木さんの玉木に対する第一印象は、髪形も服そうも不良っぽく
革ジャンを着て、鎖をたくさん下げていてちょっと怖く近寄り難い感じで
「この人が千秋になってブラ1を振るのか...?」と千秋のイメージは
なかったらしい。
樹里ちゃんに関しては“スイングガールズ”の米沢弁が家族内でも流行って
いたらしくイメージとしては“のだめ”に違和感はなかったらしい。
実際に本人に会った時は、髪形も服そうもすでに“のだめ”になっていて
二ノ宮先生からマングースとハブを貰って歓声を上げていた声も“友子”
ではなく“のだめ”が入りつつあったようです。
ここから以下、茂木さん視点の文面になります。
ドラマ撮影の現場はかなりつらく体力・精神力の極限とも言えた学祭シーンの
撮影は早朝から深夜12時を過ぎても終わらず、全員の疲労といらだちがピークに
なった頃に“ラフマニノフ”演奏シーンが始まった。
ラフマの第3楽章はカットがほぼなく、演奏し続けなければならないので
玉木さんは音楽をすべて覚えて、鍵盤上を動く指、上下左右を飛び交う腕の運動を
すべて暗記して、音楽とシンクロしてその演技に臨んだ。
上空のクレーンカメラ、表情の為のカメラ等つぎつぎと送られてくる映像を
監督、助監督、音楽スタッフ、監修スタッフを呼吸を停めて見入っていた。
そこには世界的演奏家がピアノを情熱的に丹念に深い思いを込めて演奏する
姿だけが映っていた。
すばやく上下する指先や燕尾服の肩の動き、食いしばる歯やあごの角度、
指揮者に配る目線の真実味。これが数カ月前には鎖を下げていたあの青年俳優
なのだろうか。いかなる人に知らせない壮絶な努力、練習をこの俳優はクラシックの
ピアノ演奏という難業を前に行ってきたというのだろうか。
最後の和音を打ち、玉木さんのこぶしが中空に停止した時に起こった会場の、そして
舞台袖スタッフの爆発的喝采は、演技としての学園祭の千秋にではなく、俳優 玉木宏に
送られたものだったに違いない。
満場に熱い喝采が長く続き、監督も、指揮者の梅田さんも、僕もみんなが泣いていた。
3ヶ月間、日本中を笑わせ、驚かせ、感動させ、涙させたドラマ「のだめカンタービレ」
はこうして奇跡を積み重ねながら作られて行った。おそらく、魅了された人たちの心に
一生、生き続ける作品になるだろう。
かなり、長文ですみませんでした。