【テレビ版ラストシーン】
高炉爆発。不正融資の角で柳田失脚。阪神鉄鋼倒産。
雪山の大木の下でまさに猟銃自殺しようとする鉄平。
その時、一度森に去った猪が、再度目の前に現れる。
ハッとして顔をあげる鉄平。
吹雪の中、猪、じっと鉄平を凝視。
対峙する鉄平と猪。
やがて、鼻から、ブオオオオッ!!と鉄平を叱咤激励
するかのように大きな鳴き声をあげるイノシシ。
丹波の山中に吠え声が木霊する。
さらに時間経過。
ふらり、と立ち上がる鉄平。
もうイノシシは居なくなっている。
だが、鉄平の目に再度の戦いを決意した強い光が戻っている。
場面転換。
阪神銀行を業界5位に押し上げ、達成感とともに、自宅の居間でくつろぐ大介。
そこへ永田大蔵大臣の秘書からの電話。
阪神銀行が吸収合併されることを告げる。
一方的に電話を切られ、激昂し、そのまま床に昏倒する大介。
事態に気付き駆け寄る妻。銀平、相子ら。騒然とする万俵家。
大介、苦しみの中に必死に呟く。
「鉄平を」
テーマ音楽、盛り上がる。
「鉄平を呼べ」
雪山を吹雪の中、下山してくる鉄平。
昏倒している大介。
ふたつの場面が入れ替わりながら、流れる。
俯瞰。
吹雪に吹かれる鉄平。倒れた大介。
その画がシンクロし、これからの鉄平の激しく厳しい戦いを
暗示する中、エンドロール。