2 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/01/19(木) 00:04:22 ID:NvsK87hK
2
4 :
黒:2006/01/19(木) 00:32:11 ID:KenxnT+6
新スレ、乙。
このスレの読み手として1つ要望あります。
予想作品が前スレからのつづきを書かれる方がおられると思いますが
できれば、このスレに初めて書かれる時に前スレのどこに作品があったかを
整理してもらえるとうれしいです。新スレに前スレのアンカーをつけられても
見れませんので、元引退作家さんの作品であれば
「続編予想スレ2の701〜702,711,719,722,731・・・」みたいな感じで。
もしくは「作品の最初が701からで前スレでの最後は741」な感じで。
多くの作者さんが同時に書かれているのと、一気に読む人には助かるかなと。
あと、作品に限らず、こんな続編見たいねとかイメージなり要望みたいなのを
論じて良い場所だと思いますので、箇条書きでも書いてもらってもよろしいかと。
長文スマソ
445 さん
折角考えてくださったのに、採用しなくてごめんなさい。
しかし、一辺に三つって・・・w (えらべるか)
では、おまいら。ノシ
>>1 凄い3連闘&ナイスなテンプレ乙であります。
前スレ、当方の769レス目で容量オーバーになりますた。
501KBを超えると書き込みムリのようです。よって、作家各位の作品の続きもこちらで。
「陣釜美鈴のメモワール」についても、こちらで続きを再開します。
「続編予想スレ2」の701から始まり、741が最終です。それでは再開編を。
「陣釜美鈴のメモワール」 前スレ741より続く。
ほとんど一睡もできないまま、朝を迎えた美鈴。
出歩く気持ちにもなれなかったが、せっかくパリに来たのだからと、
気を取り直して、外へ出る。
ホテル「ル・ブリストル」の前は「フォーブール・サントノレ通り」。
大統領府である「エリゼ宮」を過ぎる頃から、急に日本人の姿が目に付くようになった。
パリに来てるのに、なんで?
美鈴は、ちょっと疑問に思ったが、理由はすぐに分かった。
ここは高級ブランドショップが軒を連ねる通り。
クロエ、クリスチャン・ディオール、イブ・サンローラン・・・
有名ブランドの本拠地が、ここなのだ。
折角だから、あたしもショッピング、楽しもうかな。
そう思った矢先、ある店の前で、美鈴の足は止まった。
「エルメス」
>>8の続き
そう、あの「エルメス」の本店も、ここにあったのだ。
大勢の日本人観光客が、次々にショッピングに、店の中へ入っていく。
エルメス本店前で、しばらくその光景を眺めていた美鈴だったが、
やがて思い立ったように、持っていたデジカメをハンドバッグから出し、
ショッピング客の日本人に声をかけた。
「あの、すいません。写真、撮ってもらえます?」
向かい側の歩道に立ち、飛び切りの笑顔を作って、写真に納まる美鈴。
礼を言い、デジカメを返してもらうと、美鈴はゆっくりと、エルメス本店の前を離れていった。
「どうしてパリに来てまで、思い出させてくれるんだろうね、あの子」
gむ
11 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/01/19(木) 10:16:57 ID:cy0RBTMm
電車スレたては荒らし
12 :
ながし:2006/01/19(木) 14:35:06 ID:o4tgd5sp
全スレ681〜734までの続き書きます。
剛司『僕は…沙織さんが、凄くスキです…。
ほんのささいな一言に緊張したり、電話をかけるのだって、今だに時々手が震えるし…。
…だから…その…僕は沙織さんに夢中ですっ…
朝起きても、、仕事中も、何するにも…
自分でも、どうしていいか、わかりません。』
困ったような笑みを浮かべながら、胸の中の塊を吐き出すかのようだった。
どうして今、こんなことを言ったのか剛司自身よく解っていなかった。
会えない時間が長すぎて、電話でも何か寂しくて、
今だけの、二人だけの、この大切な時間の中で、溢れる気持ちを伝えたくてたまらなかった。
剛司『だからって感じですよね…行きましょうか。』
俯かせた顔をあげ、段差から降りようとしたとき、
少し先を歩いていたはずの沙織が、自分のすぐ前に立っていた。
続
>>9の続き
啓介から、沙織が「イタリア出張」に出ていると聞いた美鈴。
帰国予定を聞きだすと、美鈴は、沙織に会うために、成田空港へ向かった。
どうしても、沙織に言いたいことがあったから。
到着便ロビーに、沙織と同僚二人が出てくる。同僚と楽しそうに話す沙織。
それを見た美鈴は、頭に血が昇った。この子、一体何考えてるの?
「ちょっと」
「美鈴さん。どうしてここに」
突然美鈴が現れたことに、驚く沙織。
美鈴は構うことなく、話があるからと、他の二人から離れた場所に、沙織を連れて行く。
沙織が少しひるむぐらいの強い力で、腕を引いて。
二人だけになって、改めて美鈴は、沙織に話を切り出す。
「あんたに、話したいことがあってさ。ところで、掲示板は見たの?」
「見てません。だって、私には、耐えられません。
あんなところに、二人のことを書くなんて・・・。山田さんが許せないんです」
「許せないって。あんた、山田の書いたこと、読んでから言ってるの?
許すか、許さないかは別にして、山田があんたのこと、どう思ってたか、読んでやれば」
「でも、私は・・・」口ごもる沙織。
>>13の続き
そんな沙織を見て、美鈴は、もう耐え切れなくなった。
本当に、何考えてんの、この女。私の気持ちも知らないで。
「あたしは、そんなあんたの方が許せない。今まで、あんたと山田が、上手く行けばいいと思ってたけど、
もう、あんたなんかに山田は渡さない。あたしが、あんたから山田を奪う。まだ山田は、あんたのことが好きなんだろうけど、
あたしが、山田の記憶から、あんたを消し去ってやるよ」
一気にそう言い放つと、後は沙織の顔も見ずに、美鈴は立ち去った。
沙織のところから離れると、美鈴は考えた。
ここまで言えば、あの子も掲示板を見て、山田と上手くやるだろうと。
それは自分への言い訳。奪えるものなら、本当に奪い去ってやりたい。本気でそう考えていた。
でも、剛司の気持ちを知っている美鈴には、それは無理だと分かっていたから。
最後まで剛司を応援しよう、そう美鈴は決めていた。少し寂しかったけど・・・。
15 :
前スレ599:2006/01/19(木) 20:03:13 ID:4tPYH+6s
スレ立て乙です!!とりあえず次スレ立ってひと安心ですね。
作家の皆さんも、引き続きうpよろしくです!
それから漏れは、現在長編物をつくっています。ひまが出来たらうpして良いですかね?
16 :
ながし:2006/01/19(木) 21:03:34 ID:o4tgd5sp
>>12続
沙織『…私も同じ気持ちです…。』
剛司『ぇ…』
沙織『あまりにも同じで、驚いちゃいましたw
私も、山田さんに夢中です…』二人とも恥ずかしさと嬉しさで目を合わせられない。
ふと剛司は
剛司『ぁ…』
沙織『?』どうしたのかと顔を上げて剛司を見る。
剛司『初めて、沙織さんを見下ろしました…』
沙織はくすっと笑って
沙織『どうですか気分はw』
剛司『ぁのー…一個だけお願い、聞いてもらえますか?』
沙織『?…叶えられるなら』
剛司はそっと沙織の肩を引き寄せて、沙織の額に軽くキスをした。
剛司『今ぢゃなきゃ、届かないので…』恥ずかしくて真っ赤になる。
沙織は剛司の目をみて頬笑む。
剛司『気分は、どう…ですか…』
沙織『悪く、ないですねw』
続 一方橘は…
>>14の続き
沙織に「二度と現れるな」とまで言われて、拒絶された剛司。
だが、掲示板住人の力を借りて、もう一度、沙織に告白をしようと
「二人だけの秘密の場所」で待ち続けている。
掲示板で、そのことを知っていた美鈴。
会社で仕事中も、どうなっているのか、気が気ではなかった。
もちろん、剛司の告白が成功して欲しい、と思ってる。
でも・・・何かが、引っかかる。
迷った末に、剛司の携帯に電話をかける。
「ちょっと、どこにいんのよ。あたしが残業してるのにさ。顔も出さないで。
これからでも間に合うから、顔出しな」
「すいません、今日は大事な用がありまして」
「はあ、あたしに口答えする気?あんたさ、あたしより優先させるものなんて、あるわけないだろ」
「今日はだめなんです。僕の人生で、一番大切な約束があるんです。失礼します」
「ちょっと・・・」まだ話そうとするのに、電話を一方的に切られた。
>>17の続き
「初めて断られた・・・」
美鈴が呼び出せば、いつも、すぐに来るのに・・・。
僕の人生で、一番大切な約束、か。それほど、あの子のことが大事なわけ?
あんなひどいこと、何度もされても?本当に、あんたはバカだよね。
成田で会った沙織のことを思い出し、美鈴は納得できない思いで、電話を置いた。
でも、もし、あの子が、掲示板を読まないで「秘密の場所」に来なかったら?
来ても、あいつの告白を受け入れなかったとしたら?その時は・・・。
あいつのこと、応援しようとしてるのに、どうしてそんなこと考えるんだろ。
美鈴はしばらくの間、仕事もそっちのけで、剛司のことを考えていた。
19 :
R:2006/01/19(木) 21:17:00 ID:yUpP0KH+
スマソです。 19いただきました。
作家陣のみなさん、このスレが賑わって、何よりです。
ちゃんと、読ませていただいています。
感想等、各作品とも、一段落したところで、書かせていただきますね。
「サーフィンに行ったときのお弁当、覚えてますか?」のAA作家さん、今どこに・・・
>>18の続き
エルメス本店を後にして、しばらくパリの街を、あてもなく歩き回った美鈴。
でも、どこへ行っても、気分が晴れることなんてなかった。考えることは・・・同じ。
美鈴は、ホテル「ル・ブリストル」に戻ると、コンシェルジュに二つのリクエストをした。
撮ってもらったデジカメの写真を絵ハガキにすること。
そしてPCを部屋に入れてネット接続すること。
PCはすぐに美鈴の部屋に運び入れられ、ネット接続された。
美鈴は早速「Aちゃんねる 独身男が毒づくスレ」を立ち上げる。
どうしても、剛司と沙織が、その後どうなっているのか、気になったから。
しばらく過去ログをあさっていたら、こんな書き込みを見つけた。
電車男「た、た、たいへんですー。エルメスたんが一緒に混浴入ろうって・・・」
「あの、バカ」美鈴は、思わず笑ってしまった。
上手くやってるよ、あいつ。もう、あたしの出る幕、本当にないね。
そう納得した。納得していた、はずだった。
あの日「電車男の最終決戦の報告」を聞いたときにも・・・。
>>16 >剛司『初めて、沙織さんを見下ろしました…』
>沙織はくすっと笑って
>沙織『どうですか気分はw』
↑
フジのドラマ制作班の皆さ━━━━━━ん。
このシーンは絶対に続編で再現してください!!!
ながしさん。 あなたは、こういう、なにげない仕草の演出がウマイ! GJ!
22 :
ひろかず:2006/01/19(木) 23:31:14 ID:XgBcPwF6
新スレ立ておめでとうございます。
前スレではいろいろ迷惑をかけましてすみませんでした。
これからもよろしくお願いします。
23 :
ながし:2006/01/19(木) 23:34:47 ID:o4tgd5sp
>>16続
3人と別れた橘は電車ではなく、タクシーで帰ることにした。
橘は何か煮え切らない、モヤモヤしてる自分の事を考えてた。 運転手『お疲れみたいですね?』
橘『えっ?そう見えちゃいます?』
運転手『w』
何か雰囲気のいい運転手と、時間のせいか道がすいていて流れるような景色に、橘は気分をよくしていた。
橘『んー疲れたって言うか、気疲れっていうか…』
その雰囲気に任せたのか、「先輩」でも「橘さん」でもなく、普通の橘綾になっていた。
橘『昨日まで…いや、今日の午前中までショボショボで全然格好よくなかった男が
ランチ食べたら、なんか急に格好良くって言うか、なんかちがくなってて…
で、夜にはなんか頼れちゃうカモな男にもなってたりしてて……』
橘胸中(ん?何言ってんだろ…)
運転手『なってたりもしてて?』
橘『……そしたら…
橘を乗せたタクシーはあとわずかな一日の夜を、楽しむ様に走っていく。 続
24 :
ながし:2006/01/19(木) 23:41:52 ID:o4tgd5sp
>>21さん。
どうもありがとうございます。
自分の考えた台詞を誉めて頂くとほんとに嬉しいです!
>>20の続き
長い長い「電車男のエルメスへの告白」の報告が、掲示板で行われた、あの日。
美鈴も、その報告をじっと見詰めていた。
山田、よかったね、おめでとう。素直に、そう言ってやりたかった。
でも・・・もう、あいつと遊ぶこと、できなくなる。いつも一緒だったのに。
あの子のところへ行っちゃうんだ。そう思うと、寂しくて、たまらなくなった。
やがて「毒男スレ」では「電車男の卒業式」が始まった。
スレ住人達が、次々と電車男への別れのメッセージを書き込んでいく。
みんな「電車男」と別れたくない。そんな書き込みで、スレが次々と埋まっていく。
1000レスと共に、本当にお別れ。
「お前、どこ行っちゃうんだよ。待ちな」
美鈴は、思わずそんなレスをしたくなった。あたしらしくもない。
そんなの、無理だし。
>>25の続き
美鈴は考えた末に、最後のレスを「電車男」に向けて送信した。
「電車とも、お別れの時が来たね。実は応援してるうちに、
あんたのことがちょっと好きになってたかも。童貞を食ってやってもいいってくらいにね」
「あんたのことがちょっと好きに」のところに、少しだけ、本音を書いた。本当は・・・。
書き込みをして、美鈴は静かにPCを閉じた。
最後の電車のレスまで、見ていることが、つらかったから。
「本当におめでとう。そして、さようなら、山田」
美鈴は、閉じたPCの画面に向かって、一人、そうつぶやいた・・・。
27 :
445:2006/01/20(金) 00:08:33 ID:4JRP0TRL
>>5 すいません、昨夜このスレ立ったら別の板行ってたので
返事おくれました(汗)。
思い返せば「ココまでよく続いて来たな」としか言い
ようがありませんね。ここまで来た以上、本当に続編
やっていただきたいでねぇ〜。 またしばらく ノシ
改めて、皆さんこんばんわ。
今日のうpで本編は終了。明日以降エンディングシーンを流します。
今回は「作者の時間的都合」で、集中で投下させて頂き、並行して書いていた作家の皆さんには、
ご迷惑をおかけしました。今回の作品完結後は、しばらく休筆します。
次は、今年もらっている重ーい宿題「エルメス総集編」で帰ってくる予定。いつになるか分かりませんw
>599さん
「チョーカーの秘密」はやられました。あれが実話であることを祈りたいw
長編に入られるそうですが、先に長編をやった漏れからしても、大変だと思います。
がんがって、素晴らしい長編を書いてください。
29 :
新人664:2006/01/20(金) 01:14:22 ID:eXa3YHxn
深夜に失礼いたします。ようやく引っ越してまいりました。
前スレ664・671・676・687・704・737続きです。
その夜、Aちゃんねるの「あの」掲示板。
「皆さんお久しぶりです電車男です。」
「キター!!!」「帰ってきたー!!!」「電車!ウェルカムホーム!」
盛り上がる掲示板。
「実はエルメスたんに問題が起りまして・・・」
「おい、エルメスは知っているのか。」
「はい、実はここに来ることはエルメスたんから示唆されますた。
2人でいくら考えても良い方法がみつからなくて・・漏れ達はどうすれば〜。」
「漏れではなく漏れ『達』というところがにくいな。それはさておき、状況を説明しる」
剛司はスキー場からの流れを説明した。
「やはり、エルメスの考えどおり、読まずに棄てるべきだろ。」
「いや、相談したからには、中身を確認したい気持ちがあるはずだ。読むべきだ。」
「また付き合ってくれなんて書いてあったら、彼女が動揺するぞ!棄てろ!」
「昔の恋と今の恋の狭間で悩むエルメス萌えー!」
侃侃諤諤、議論は続く。
しかし、大勢は読まずに棄てるという方向に傾いていった。
「そろそろ議論は出尽くしたな。おい、電車。お前はどう考えるんだ。」
「はい・・・俺は・・・」 続く
30 :
前々スレ886:2006/01/20(金) 01:53:04 ID:7CzHz5XZ
続編予想2 386〜678の続き
タイトル考えました。【もうひとつの告白】
食事会編はまだもうちょっと掛かります。
では【もうひとつの告白】再開します。
ゆっくり近ずいて来た足音は、剛司の真後ろで止まった。
(どうしょう?お・落ち着いて、そうここは落ち着いて)
剛司は、沙織に話したい事があった。
この1ヶ月、仕事を頑張ったもう一つ理由は、この事を言う為に自分に自信を付けたかったからだ。
プロポーズ…とまではいかないが
『結婚を前提にお付き合いして下さい。』
と、沙織に話すつもりだった。
しかし、付け焼き刃の自信は、先ほど音をたてて崩れ落ちてしまった。
(なんで、こんな肝心な時に僕は…)
自己嫌悪で落ち込み、それでもなんとか話しを切り出そうと
思い悩む剛司の後ろで、沙織は最後の決心を固める。
少しはにかんだような笑顔をみせた沙織は、剛司へと一歩を踏み出す。
不意に、剛司の背中と両肩に微かな重みが掛かると、沙織の両腕が首にやさしく巻き付いた。
沙織に背後から抱きしめられた剛司は、予想すら出来なかった展開に、まったく反応出来なかった。
続く
>>14 >それは自分への言い訳。奪えるものなら、本当に奪い去ってやりたい。本気でそう考えていた。
>でも、剛司の気持ちを知っている美鈴には、それは無理だと分かっていたから。
>最後まで剛司を応援しよう、そう美鈴は決めていた。少し寂しかったけど・・・。
↑元引退作家さん。 GJ!!です。
以前、999さんの作品の中で、蒸気機関車に乗って去って行く、沙織と剛司に向かって、
涙目の陣釜が、笑顔をみせて手を振って見送っていくシーンがありましたが、
元引退作家さんの作品を読んでから、あの陣釜が、「涙目」で手を振って見送っていた、
真の意味が、わかったような気がしました。
あの「涙目」の意味は、そういうことだったのか と。
元引退作家さんや、999さんの作品を読むと、
陣釜さんの、「心の内面」の魅力が、伝わってきますね。 素晴らしいです。
「陣釜SP」、本当にドラマ化してくれたら嬉しいですよ。
元引退作家さん、これからも頑張って下さい。 続きを楽しみにしています。
>>599神
新作完成ですか! 楽しみに待っていますよ!
>>22 ひろかずさん
こちらこそ、よろしくお願いします。
他の作家陣の皆様の作品も、名作ばかりですね。 GJです!!
32 :
電車:2006/01/20(金) 17:05:14 ID:piDkFxGD
電車男 LUCKY!
>>26の続き
これ以上、この街にいても同じだよね。
美鈴は、パリを離れることにして、ホテル「ル・ブリストル」からタクシーで、
シャルル・ドゴール空港へ向かった。
窓の外は、秋の雨。少し煙ったパリの景色が外に広がる。
街路に多くあるカフェも、街路樹も濡れている。
まるで灰色だよね、あたしの心みたいに。
華やかな街パリに来たというのに、最後まで、美鈴の心は晴れなかった。
どうしても消せない、あいつのこと・・・。
パリ市街を抜け、郊外道路を、タクシーは順調に走る。
でも、雨の景色は変わらない。ますます、霧雨で、外は見えなくなってくる。
それ以外にも、美鈴の眼からは、外の景色を霞ませるものが、流れていた。
笑顔ではあったが、美鈴は、静かに涙を流していた。
東京を離れて、遠くへ来たのも、こんな姿を、今まで振ってきた男達に見せないため。
情けないよね。このあたしが、男に振られて、泣くなんて。
>>33の続き
「あたし、やっぱり、あいつに振られちゃったんだよね。
あんなやつに、初めて失恋させられちゃったよ」
湿っぽいのは、あたしには似合わない。
でも、今日のパリだって、同じじゃない。
雨が降って、湿っぽくなるときだって、あるんだって。
美鈴はそう思いながら、窓の外の、霧雨に煙るパリ郊外の景色に、再び目を移した。
美鈴の手には、成田出発時に購入した、東京行きのチケットがあった。
空港に着く直前、美鈴は、思い切って、それを破り捨てた。
まだ、帰れないよね。こんなんじゃ。
あいつのこと、忘れないと、帰れないよ。
>>34の続き
男なんて、あたしの美貌とテクニックを持ってすれば、誰だってなびく。
ゲームのようなものだと思ってた。
アクセサリーと同じ。合わない男は、次々と捨ててきた。
男と別れて「寂しい」なんて思ったことなかったのに・・・。
たった一人だけ、美鈴の力をもってしても、振り向いてもらえなかった、初めての男。
それが剛司だった。
初めて「振られる」ってどんなことか、あいつに教えられちゃったな。
完敗だよね、あたし。そう思うと、ようやく少し、気分が晴れてきた。
>>33-35 元さん乙!!
陣釜さんがまさか内面が弱い人だったとは…
続き待ってます
37 :
新人664:2006/01/20(金) 22:21:33 ID:iqvnoVDD
>>29続き 先輩の直後は力不足がはっきりして気が引けるんですがマ、イイカ
剛司は自分の考えを述べ始めた。
「俺も、最初読まずに棄てるほうが無難だと思いますた。」
「でも、それで彼女が本当に過去を乗り越える事になるのだろうかと思うんです。」
「・・・たとえ、内容が彼女の動揺をさそうものだとしても、
俺と彼女で克服するように努力します。そして、彼女を守りきってみせます。
俺、彼女に手紙を読むように言います!」
「電車。ますます成長したな。俺たちのアドバイスは不要だったようだ。」
「お前かっこ良すぎ。だったら始めから聞いてくんなっての!」
「エルメス萌えー!」
「いいえ。皆さんの真剣な議論を聞いたからこそ、考えがまとまりますた。
おまいら、本当にありがとう。ここは俺の原点です。では・・・ノシ」
剛司はすぐに沙織に電話をかけた。
「剛司です。」
「掲示板を見ていました。明日、家に来てくれませんか?一緒に読んでほしいんです。」
「私信なのに・・・良いんですか。」
「はい。剛司さんがいてくれれば、どんな内容でも、私、大丈夫だと思うんです。」
「・・・分かりました。明日お宅にうかがいます。」
土曜日。沙織の部屋の2人。沙織が手紙の封を切って便箋を取り出した。
続く
38 :
ひろかず:2006/01/20(金) 22:30:27 ID:Q49paLxB
>>35さすがですね、GJ!!
美鈴は多分、母性本能は強いんだけど、甘えられると引き離すタイプの女性だろうと思いますね。
だから、剛司に対して素直になれなかったんだと思います。
39 :
ひろかず:2006/01/20(金) 22:40:46 ID:Q49paLxB
>>37GJ!!
上手いですよ。ただ、掲示板の住人の名前が出てればよかったですね。
>>35の続き
タクシーは、シャルル・ドゴール空港に着いた。
昨日ホテルで書いた、美鈴が振ってきた男達宛てに作った絵ハガキを、
空港の郵便局から発送した。
「私、旅立つよ」写真の絵ハガキには、そう書いた。
思いっきり、笑顔を作った写真。
そんな心境じゃなかったけど、振った男達には、かっこいい姿見せないと。
そう思って、撮ったもらった。
これが届いたら、あいつら、どんな顔するんだろう、そう思うと自然に笑えてきた。
一枚だけ出さなかったハガキが、美鈴の手に残った。
「山田剛司様」宛て。
写真は同じだが、他のメッセージを書き込もうと、今まで持っていた。
何を書くのか、昨日は考えつかなかった。そして、今もまだ・・・。
>>40の続き
最後に、もう一度、そのハガキを見てから、美鈴はハガキを破り捨てた。
「本当は、あんたにこそ、言わなきゃいけないんだよ。
あたし、旅立つよ。初めて、あたしを振ってくれた、あんたから」
ハガキなんか出して、未練がましいことをするのは、あたしには、似合わないんだよ。
見えない剛司に向かって、心の中で、そう言葉を続け、
剛司の頭を叩くところを想像した。そうしたら、思わず笑ってしまった。
空港に着いて、ようやく空も晴れてきた。
出発便掲示を見上げると、空港のダイヤも正常のようだ。
さてと、次はどこへ行こうかな。
美鈴は「新しい国」へ向けて旅立っていく。
本当に愛することができる、そして自分のことを愛してくれる
「美鈴の電車男」を探しに行くために。
(おわり)
>>41 お見事、お見事です。
美鈴が本当の電車男を探しに旅するとは。
山田の成長とともに美鈴も成長したということですね。
最後の余韻がいつまでも残りそうです。
ありがとうございました。本当にお疲れさまでした。
43 :
ひろかず:2006/01/20(金) 23:24:38 ID:Q49paLxB
元引退作家さん、さすがです。勉強になりました。ありがとうございました。
>>41 あー、やられた!!
ここまでの話は、最後のセリフの為の壮大な前振りだったか。
ドラマよりさわやかな後味が残りました。
元さん&陣釜さん、ありがとう。
45 :
ながし:2006/01/21(土) 01:00:10 ID:lNNbimjm
>>23続
橘『…そしたら彼女がいることが分かって、そいつ彼女にベタボレで……』
急に言葉がでなくなる。
橘『…って、何が言いたいんだろ、あたし。』
車内に沈黙が流れる。
しばらく走って、やっと橘の自宅の近くまできた。
橘『結構走ったよね。いくらですか?』
運転手『割引しときますよw面白い話聞かせてもらったし。
それにオレ、タクシー業界んなかぢゃもうかってる方なんすよw…若いですしw笑』
砕けたように笑う運転手は、顔をみると、タクシーの運転手では見たことない程若い男だった。
橘『それはどーもwどんな賢い営業してるのか気になりますことw』
笑いながらそういって通常料金を払った。
運転手『こちらこそどーもww』
それぢゃぁとタクシーを降りた。
ドアが閉まって、橘は自宅へ向って歩きだそうとしたときタクシーの助手席の窓が開いた。
運転手『好きになっちゃったんぢゃないの!そのショボ男!そうだったら面白い話なんだけどね!』
橘『は!?……んな』
いきなり叫ばれて、言い返そうとしたが、言いおわる前に走り去って行った。
しばらく橘はそね場から動けなかった。
橘胸中(ありえないよ。んなワケない。だってただの後輩だし?彼女いるし?
あんな小さくてコロコロした男を好きになるわけ…)
『……あるの、かな…………ぃゃぃゃ、疲れ疲れ!』今度こそ自宅に向って歩きだす。
続
46 :
ひろかず:2006/01/21(土) 01:17:13 ID:Mb0uQx5/
電車男アナザーSP続きから
温泉旅行で沙織から混浴に誘われた剛司だが、このまま一緒に入るかやめるか迷っていた。
と迷っていた。剛司が来るのを待っていた沙織は露天風呂から出て、浴衣に着替えてしまった。
その日の入浴時間は終了。沙織は落胆した。部屋へ戻ると、剛司のパソコンがあり、あの掲示板が。
沙織はびっくりし、怒りを感じたが、前スレの内容を見ると、
電車、お前が強くならなくて誰がエルメスを守るんだ?というレスに心を打たれた。
沙織「剛司さん!何してたんですか?」
剛司「すみません、またあの掲示板に書き込んでしまいました。」
沙織「私が怒っているのはそのことじゃないですよ。」
剛司「・・・・」
沙織「私一人にしないで!」
47 :
NANASE:2006/01/21(土) 02:42:43 ID:v7nndJAF
続編で判明する陳釜美鈴の悪行<序章>
8年前のエルメス父の不倫相手は実は陳釜だった。
当時の陳釜はエルメス父が勤める会社に入社した、高校を卒業したばかりの新人OL。
この会社では当年より大卒から高卒採用に切り替わっていた。
陳釜は高卒というだけで先輩OLらのいじめにあっていた。
そんな中で陳釜はエルメス父・青山健吾と出会う。
優しく接する青山に自分の苦悩を相談するうちに恋仲になり、愛人関係に発展。
48 :
NANASE:2006/01/21(土) 02:45:18 ID:v7nndJAF
>>47続き
やがて青山の海外転勤が決まる。
陳釜は一緒について行くつもりだったが、不倫がばれると仕事を失くすのを恐れた青山は、一方的に別れを告げて海外へ発つ。
更に青山派の策略で陳釜は会社を追われる身に。
青山に捨てられ会社を首になった陳釜は、腹いせに青山宅に嫌がらせの電話を仕掛ける。
陳釜は匿名で、青山の妻(エルメス母)由紀に自分と青山の関係を暴露しただけでなく、今でも関係が続いているように話し込む。
この嫌がらせの電話で由紀はノイローゼとなり、当然ながら夫婦関係は悪化。
経済的に恵まれつつも家庭崩壊状態になり、それが沙織(エルメス)の恋愛恐怖症へと繋がってゆく。
その後、陳釜は派遣OLに転身。何かに吹っ切れたように傍若無人な人生を歩むことになる
>>46 ひろかずさん、復帰、ですか?がんばって!
>>46 復帰乙!リベンジがんがれよ!
とにかく時間はたくさんありますので、直にうpは出来るだけ
控え、多くの方が見ている事を第一に意識しながら文章を書け
ばいいと思いますので、がんばってください。
>>ALL
ひろかず殿に対するモンクは控えて頂きたい。もしダメなら
「こうした方がおkよ!」とかアドバイス的なコメントに
してやってください。
51 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/01/21(土) 12:21:56 ID:+BJ7YtLD
それで?この三文芝居はいつまで続くのかなぁ?
52 :
ながし:2006/01/21(土) 13:09:07 ID:lNNbimjm
>>45続
沙織と果歩・裕子の3人は、お昼になるといつものようにランチを食べに行こうとしていた。
沙織『キリのいいとこまで終わってないから、先行ってて。すぐ、行くから』
先に二人は食事に向かった。
沙織もすぐに切り上げ、果歩達の後を追い掛ける。
昼食の時間だけに、人通りは多かった。
そんな光景に、この前の剛司と偶然に会った時の事を思い出し、思わずニヤけそうになった。
歩いていると、なぜだか自然に一人の男が目に入った。
まだ遠くて、はっきりと誰か解らないが、沙織は歩きながら変な胸騒ぎを感じていた。
近づいていくうちに、その男の歩き方、雰囲気が今だ消えない鮮明な記憶にあるのを感じた。
男はこちらに気付いていない。
やがてすれ違うとき、その男の顔がはっきり沙織の目に映る。
覚えのあるコロンの匂いとともに横を通り過ぎる男に、体が反応した。
動かなくなる体を精一杯振り替えさせて、男の後ろ姿を確認する。
沙織『……………瀬野……さ…ん…?』
続
あのぅ、瀬野はもうたくさんです。
54 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/01/21(土) 14:03:44 ID:+BJ7YtLD
瀬野瀬野瀬野瀬野・・・バカみたい。
>>50 それはちょっとおかしいんジャマイカ?彼がいい作品をうpしてくれれば当然にGJ!だし、
もしも糞作品だったら叩かれる。それが自然。
変に気を遣って、妙な馴れ合いレス返したとしたら、むしろその方が彼に対して失礼だと思うが。
要は「作品」でそ。
56 :
ながし:2006/01/21(土) 14:54:33 ID:lNNbimjm
>>52続
剛司は何か社内の雰囲気がおかしいと感じていた。
何か落ち着かないというか、慌ただしいというか…
山田『今日…なんかあるんですか?』
橘『…知らないの?うちの部所に新しく配属になった部長がくんのよ。
うちにはずっとそーいう指揮官いなかったカラ…上が呼んだんぢゃない?』
山田胸中(そーいえば、部長の席はいつも誰も座ってなかったかも…)
橘『あ、来たみたいよ……ん?』
他の社員が背筋をしゃん、とのばし勢いよく、オフィス内に入ってくる男に挨拶をしはじめる。
長身で細身の見覚えのない男と、おそらく“上”の人と思われる男がこちらに向って歩いてきた。
長身の男『新しくここに配属になった瀬野です。よろしく。』
山田『この人が…随分若いですね』
橘に話し掛けたが橘は全く聞いてなかった。
橘『瀬野…』
驚いた様子もなく、深く冷静な目でその男をみていた。
もう一人の男が橘に向ってこう言った。
『橘くん、君は瀬野クンと顔見知りだと聞いている。
今は上司としてだが、最初は色々手伝ってやってくれ』
山田『お知り合い、なんですか?』
橘は耳を傾けない。
橘『どうしてこんなところに?もっと良いところにいたはずぢゃ?』
瀬野『原点となるトコロに戻ってみるのも良いと思って
自分から届け出をだしたんだ。やり直しってとこかな。まさか君がいるとは思わなかった。
またよろしく、だな。』
山田にも他の社員にも全く話が解らなかったが、山田には何か、胸騒ぎのような何かを感じていた。
続
57 :
ひろかず:2006/01/21(土) 15:36:30 ID:Mb0uQx5/
>>55さん、ありがとうございます。まだまだですね。
>>46で俺のミスで迷っていたを二度打ってしまいました、下手糞ですみません。
がんばります。
>>46の続き
沙織に言われた一人にしないでという言葉で怒っていた理由が理解できた剛司。
剛司はあやまるばかり。
沙織「もういいから、今日は休みましょう。」
剛司は頷き、二人は眠りについた。
58 :
新人664:2006/01/21(土) 16:24:11 ID:SPbwdM0I
39>>ひろかずさん、ご意見ありがとうございました。
作家さんをする以上、お互い多少、面の皮を厚くしないと・・・ね。
>>37続き
沙織はたたまれた便箋を剛司にも見えるように開いた。
そこには以下のような文面が。
青山沙織様。
手紙を読んでくれて感謝します。読まずに棄てられても当然だと思うから。
偶然とはいえ、あのような再会に驚いています。
君との別れの後、ずっと気になっていた事がありました。
それは、あの時、君にきちんと謝らなかったことです。
大人同士の恋愛だから、自分が一方的に悪いのではないと思い、
握手を求めたりしました。
でも、すぐに悟ったのです。純粋な君の心を傷つけた僕の罪は本当に重いと。
本当にすまなかった。あなたを傷つけてしまったことをお許しください。
もっと早くお詫びをすべきだったと思います。
しかし、自分が一時期、世捨人状態になり、君もどうなっているか分からなくて、
きっかけが掴めませんでした。
でも、今の君にはすばらしいパートナーがいることが分かり、
この手紙を出す踏ん切りがつきました。
(あの時の様子で君が彼を信頼し切っていることが分かりましたよ。)
どうか彼とお幸せに。
沙織は深くため息をついて、剛司の方に顔を向けた。
目は涙でうるんでいた。 最終回に続く
>>57 乙です。返答レスと作品のレスは分けて。
あまり、長編だと胃がもたれるので、適度な長さに収まるようにして欲しいかも。
60 :
ひろかず:2006/01/21(土) 21:32:36 ID:Mb0uQx5/
>>60 いや、楽しませてもらってるのはこちらなので、あやまらなくていいですよ〜
あくまでも一要望ですし。
おまいら、こんばんは。
では、ここ最近で、物語を完結されている方のみに限定して、感想おば。
>前スレ599 さん
お見事です。納得の本編チョーカーの謎解明編。
正しく、「おとめごごろ」ですね。ふぁんたすてぃぽ♪
あえて、最後「剛司君」としたのは、わざとですね。
最初、あんなに毛嫌いしていた剛司を、見直したとは言え、「山田」と呼び捨てにするのは…
その恋人の心情としては如何なものかと…ましてや、親友にそう呼ばれては、何か釈然としないものがあったはず。
オレがドラマ最終回で、釈然としなかった部分でもあります。
それを、見事に、たった3文字で打ち消して頂きました。
オレが言うのも変ですが、ありがとうございます。
いつもの「ほのぼの」とは、またちと違った「ほのぼの」良いなぁコレ。では。
>>ひろかずさん
復帰乙です! あせらずに頑張ってください。
作品を、うpするペースは、一週間に一度くらいの、ゆったりとしたペースで、
うpしたほうがいいと思いますよ。
そのぶん、作品を、” 何度も何度も読み直して ”、おかしなところがないかチェックして、
推敲にかける時間を徹底的に多くするんです。
それだけでも、作品の質は、かなり向上すると思いますよ。
期待しています!
>>50さん
ナイスフォロー乙です!
>>ながしさん >>新人664さん
お二人とも、ストーリーの組み立てかたが、本当にうまいですね。 GJ!!
64 :
ひろかず:2006/01/22(日) 00:07:05 ID:Mb0uQx5/
>>63さん、ありがとうございます、その通りですね。がんばります。
65 :
新人664:2006/01/22(日) 00:07:17 ID:jhIsgGCq
>>58続き
沙織は読み終えた手紙を机に置いた。
「剛司さんの言うとおりに、手紙を読んで良かった・・・」
「沙織さんがこれで安心してくれれば僕もうれしいです。」
「私、本当にあなたに出会えてよかった・・・あっ。また言っちゃいました。」
そう言うと、沙織は微笑みながら剛司に唇を重ねてきた。ゆっくりと。
その時、ドアがノックされた。ぱっと離れる2人。
「沙織。あの人からの手紙を読んでるんでしょ。山田さんが一緒でも、
お母さん心配で心配で。大丈夫なの?」
「・・・大丈夫だよ。お詫びの手紙だったの。なにか気持ちがすっきりしたよ。」
そう言いながら、沙織はドアを開けた。
由紀は沙織の表情を見ると安心したようにうなずく。
「沙織、山田さんと出会えて本当に良かったね。」
「お母さんたら、私と同じことを言ってる。」
母娘は笑った。
「山田さん。これからも沙織をお願いね。」
「は、はい!」
「それから・・・」
「はい?」
「フフッ。口紅ついてるよ。じゃあ、ごゆっくりー。」
由紀が手を振りながら部屋から出ていく。
部屋には顔を真っ赤にして見詰め合う2人が残った・・・。
「電車男SP(冬)構想」終。
>元引退作家さん
やばい。やばい。これはやばい…(フジの皆さんも)
ちょいと、ちょいと、そこの「はしばらく休筆」とか言って、余裕ぶっこいてる元さん。
…参りました。もう勘弁して下さい。出来れば、そのまま巴里に…
以上(前半読み終え時)
ただ一つ残念…成田でのエピ、本編イタリア出張中バーでの沙織の笑顔と繋がらない気がします。
あなたが脚本家だったら…いやいや、そしたらオレの出番が…
「秋の雨」良い言葉です。またしても、たった3文字で…、情景が浮かびます。
まいりますた…ヤッパリ巴里wに行って下さい、できたらそのまま…。
それと、オレもその固有名詞連発、少し気になります。さて?その狙いは…
あ!これは、もう答えが出てますね。
男装の麗人(陣釜美鈴)セーヌ川に佇む。と言ったところでしょうか。
「最後の葉書」思いのしずくで綴った言の葉は、その季節通りに、すべて巴里で散りました。
「新しい恋」また芽吹く、その季節を信じて…。
以上。感想終わりです。御疲れさまでした。
乙!!
すこし突っ込みをいわせてもらうけど、
由紀は沙織と話す時に
>お母さん心配で
とは言わず
「私心配したのよ」
みたいな感じにいうのではないかな?
68 :
新人664:2006/01/22(日) 00:43:40 ID:Hl2UKx4M
>>65 拙文にお付き合いくださった皆様ありがとうございました。
楽しませていただいていたスレの過疎状態脱出に少しでも貢献できたらと、
2ちゃんねるネチケットも十分把握出来ていない素人の分際で始めましたが、
今は、にぎやかに戻っていて嬉しいです!
瀬野の状況(妻子の所に戻っている)は「元引退作家」さんの作品を
参考にさせていただきました。
まるでドラマ本編もそうだったかの様にリアルだったので。感謝。
同期のながしさん、ガンガッテ!それでは一読者に戻ります。
P.S.
>>67 ああ、そうだったかも!では改めて、See you !
>>68 長文、お疲れ様でした。
瀬野氏の件、作者としては「もう二度と会わせたくなかった」んですけどね。
それは貴氏の自由な創作ということでw「瀬野氏の手紙」はよかったですよ。
また、次作で戻って頂ける事を、お待ちしております。
>>68 新人664 さん
乙でした。また何か書きたくなったら…ね。
オレの上の方のように、元だなんて言ってゾンビwように、復活されてる方もいらっしゃいますので、
また、いつか、お願いします。
感想は、後日、改めてとさせていただきます。ノシ
71 :
ながし:2006/01/22(日) 01:39:02 ID:dub8WRJi
>>56続
果歩『遅いよ沙織ー。大変だったなら手伝ったのに。ランチあんまゆっくりできないよ?』
沙織がやっと店について、果歩が沙織に気付くのと同時に言った。
沙織『うん…ごめんね』
果歩と裕子は沙織の異変にすぐに気付く。
果歩『沙織?なんか、あった?…』
沙織『…ううん、なんにも、ないよ』
果歩『…そっか。なら、いいけど』
無理矢理には聞けなかった。沙織ももう余計な心配はかけたくなかった。
何よりも、名前さえ言葉にするのが恐かった。
剛司の会社
社員A『さっそく今日は新若部長の歓迎会ですね!』社内は騒がしい。
瀬野『部長だなんて、たいして皆サンと変わりません。名前で呼んでくれて構いませんから。』
中には瀬野よりも年上の社員だっている。その社員はひどく悔しそうな顔をしていた。
剛司はそんな光景をみて、なんだか複雑な気持ちになった。
続
72 :
ながし:2006/01/22(日) 02:11:55 ID:dub8WRJi
>>71続
なんだかんだと、瀬野の歓迎会は延期になり、歓迎会をする事になったのは、
予定を立てた日から数日たってからだった。
その間剛司は、新しく若い上司が来た事、その上司の歓迎会をする事など、沙織に報告をしていた。
名前は必要ないと思い、瀬野と言う名前は、剛司の口からは自然にでてこなかった。
沙織もまさか剛司の上司が瀬野だなんて、全く考えもしなかった。
ただ“すれ違ったあの時”をきっかけに、瀬野との過去の事を剛司に言っておくべきか、悩んでいた。
この数日間で剛司は瀬野の仕事に対してのカリスマ性と言うか、芸術的なものを感じていた。
橘『あいつはこの業界のトップにいた奴だから…』
山田『あのー…』
橘は何が聞きたいのかすぐに察した。
橘『あいつとはむかぁし勤めてた会社の同僚。すぐに昇進して行ったけど…
まぁ何回か一緒に組んだ事あるくらいかな』
山田『そぉだったん、ですか。』山田には平常心で言ってる橘がどこか悔しそうに見えた。
橘『そうだ!アタシ今日歓迎会でないからさ、幹事に適当に言っといてねw』
山田『えーー==33』
続
73 :
ながし:2006/01/22(日) 02:54:02 ID:dub8WRJi
連投すみません(>_<)
>>72続
始まってから1時間…すっかり歓迎会はでき上がっていた。ほぼ飲み会状態。
山田は酒でできあがった先輩達に無理矢理のせられている状態だった。
『おい、山田』
瀬野だった。山田にとって瀬野はなんだか凄く緊張する相手だった。
山田『は…はいっ』
瀬野『このままぢゃお前、のまれちまうぞ。俺もう帰るからついてこいよ』
そういって席をたち、引き止める社員達をうまくごまかし店をでていく。
山田は瀬野に言われた通りついてきていた。
どうにか抜け出したいと思っていた山田は瀬野に深く頭を下げる。
山田『ありがとうございました』
瀬野『しかしお前はすぐ乗せられちゃう奴だなw
俺は酒入ってるから車で送ってやれないけど、タクシー呼んでやるから。』
何気ない気配りと今までの仕事に対しての瀬野を見てきた山田は、憧れのようなものを抱いていた。
すぐに瀬野が呼んでくれたタクシーがきた。
山田はタクシーに乗り込み、もう一度礼を言って、車を走らせた。
瀬野は酔いを覚まそうと少しばかり歩く事にした。
しばらく歩いてると、見に覚えのある女性が一人駅に迎う道を歩いてる姿を見かけた。
まさかと思い、小走りになって同じ方向に向って走りだす。
やがて駅についてしまった。(まさかな…まだ酔ってんのか?)タクシーをつかまえようと振り返った。
夢かと思った。そこには自分には気付いてない沙織の姿があった。
今更声なんて、かけられない。けど体が勝手に動いてた。
続
>新人664さん へ
改めて、御疲れ様でした。(元)早くこの字が付く日を待ってます。
では、感想おば。(以下、読みながらのリアル感想です。)
(前スレ部)
やはりオレも前スレの672さんが指摘されてるように、「…〇〇だ。」とかは、ちと…ね^^。
あと、「許婚さん」…コレもちと引っ掛かりました。それと、時間の限定「11時」でしょうか。
ごめんなさい。ちっちゃいとこばかり突ついて。
でも、コレだけの力量をお持ちのあなただからあえて言わせて頂きます。
で、もしオレならどう表現するかと言うと、
>仲居「ああ、じゃあ、許婚さんね。」
仲居「あら。まぁ。じゃぁ、ゆくゆくはそう言う事ですね」
>ふと気付くと11時に。
ふと気付くとテレビも深夜枠に差し掛かろうとしていた・・・。
と、言ったところでしょうか…(ほんとにごめんマサイ族w)
以上。前スレ部感想終了。
あと、何故良いところを書かないかというと、全部だからです。(ふぁんたすてぃぽ♪)
ROM専に戻るとか仰られてるので、ちといじめてあげましたwww
本スレ部につづく…
新人664さんへ
本スレ部感想。
まいりますた。もうダメ・・・。先程はいじめてしまって再度ごめんなさい。です。
オレは、
>>67さんとはちと違う意見ですね。
>お母さん心配で
オレはすんなり、受け入れましたよ。
何故かと言うと、元夫との揉め事も片付いて、自分(由紀さん)は、沙織と啓介の母親であると、
より一層自覚したからこその、「お母さん」良いと思います。
>「フフッ。口紅ついてるよ。じゃあ、ごゆっくりー。」
(本音)そ・そのあと…オカワリw
あなたも巴里に…いえいえw 戻ってきてください。お願いします。
(だけど、決して無理はなさらず。自分のペースで、ゆっくり。ゆっくりです。)
では。ノシ
追記
(・∀・)イイ!! 良いなコレ。
>71-73
乙
一刻も早く続きをかいてくれ
待っている
77 :
ひろかず:2006/01/22(日) 14:48:13 ID:InZ/GD8I
今日、映画版の電車男DVDを買ってきて、早速見て見ました。ドラマとはまた違う味が出てて、
良かったです。
>>77 そういうこと書くなら映画板いけ。
ここは基本的に作品と感想がメイン。
このスレの前スレで容量制限があったでそ?
君はちょっと甘やかすと自分語りしだすから叩かれるんでそ?
>78
激しく同意
でもまぁ映画は楽しかったよ
これでおしまい
>>68 新人664さん。
「電車男SP(冬)構想」完結、乙です。
>「山田さん。これからも沙織をお願いね。」
>「は、はい!」
>「それから・・・」
>「はい?」
>「フフッ。口紅ついてるよ。じゃあ、ごゆっくりー。」
>由紀が手を振りながら部屋から出ていく。
>部屋には顔を真っ赤にして見詰め合う2人が残った・・・。
ラストの、沙織の母のセリフとか、芸が細かいですねw GJ!!
次回作も、ぜひ、また読ませて頂きたいです。 これからも頑張って下さい。
今後はテンプレにこれも必要かも。
○作品・感想を主に書くべし。
ひろかず氏にアドバイス
●君はまず神になれるように努力汁。話はそれからだ。
●自分語りにも文才が無いってことを自覚汁。
>>77の感想文は小学生以下。
●荒らしにいちいち返事はいらん。
●ここ見てる暇があるなら思い付きで書いた作品を何度も読み返して神レベルに仕上げること。
82 :
ひろかず:2006/01/22(日) 15:53:33 ID:InZ/GD8I
>>57続き
温泉旅行2日目の朝が来て、剛司は目を覚ますと、沙織はまだ眠っていた。
もちろん、剛司は沙織に対して何もしなかった。
沙織を起こさないように静かに外を見ると、陽射しが目に飛び込んでくる。眩しかった。剛司にとって、
もっと眩しいのが沙織の寝顔。
とびきりの美人が隣に一緒に寝ているのだから。
剛司「青山さんの寝顔に萌えー。」と見とれていると沙織は目を覚ました。
沙織「おはようございます。」
剛司「おはようございます。青山さん。昨日のことまだ怒ってます?」
沙織「怒ってますよ!」
剛司の困惑した表情に沙織はクスクス笑っている。
剛司「あ、ずるいですよ、沙織さん。」
沙織「今、名前で初めて呼んでくれましたね、嬉しい。」とほっぺにキス。
こうして、初の二人だけの旅行は終わった。
83 :
ひろかず:2006/01/22(日) 16:02:43 ID:InZ/GD8I
ひろかず氏にアドバイス
○お前の作品は展開が速すぎる
○いろんなところをはしょりすぎ
○読む側もすこし考えるような作品にしてはどうだ?
191氏のような感じがいい例だとおもうぞw
上からもの言ってるようでスマソorz
ひろかず氏に更にアドバイス
●アドバイスをされたからっていきなり作品の投下はどうかと。作品を練れと言ってるんだが?
●ひろかずはアドバイスや荒らしに礼を言うだけで全然言うとおりにしないところがムカツク。
●ひろかずの作品は続編を真剣に作ってるというよりも単なるファン活動の一環にしか見えない。
作品を練り上げないで思いつきだけで即投下したいならファンサイトか他スレでファン活動をやればいいと思う。
他の神たちの邪魔になるだけだから。
ID:sJcr1Rgdtとはなしが合うw
でもひろかず氏のIDは神だぞwww
間違えた
3EE1bwUV だったw
逝ってくる
>>84 いや、あえて言わせてもらう。
個人的に191氏の第二部は確かに“文才”はズバ抜け
ていたが、シナリオについてはハッキリ言ってレベル
落ちたと思いました。当時、電車の中での一コマを
書いていた頃に比べ、ワクワク感が全然ないです。
ある意味191氏みたいな文章でもチョッとなぁ〜
と俺は感じている。
ひろかず氏、展開が速いと構想考えてなく思える
香具師がいると思いますのでゆっくりとね!
>>88 いくらシナリオが優れていても作家はまず文才がなければだめ。
シナリオ良くても読んで貰えなかったらそれまでだろ?
191氏の作品は読んでからの感想として賛否両論があるわけだ。
それはプロが作る脚本でもよくあること。
作家が小説書くならストーリー以前にまず文章を書けるようにしないと読んではもらえない。
感想とは、読んで初めて言えるものだから。
ここに書いてる神たちは文章云々が神レベルだってこと。
悪いがひろかずの小説は真剣に読む気にならん。ファンサイトのコラムとしてなら流し読みしてもいいが。
もう回りくどい言い方じゃなく、ひろかず氏にはっきり言ってやろう。
>>82のこんなもんさ、小説じゃないだろ。
ただの山田剛司のノロケ日記じゃねえか。
何の文才もないただのノロケ日記だぞこれは。
しかもリアルなノロケ日記じゃなくて読み手を意識していないひろかず氏の脳内の妄想ノロケ日記。
本当に読んで欲しかったら文章が足りない分、挿絵でも描いて入れとけや。
無責任におもしろいとかがんがれとか言ってる名無しのおまえら、これくらい言ってやらんと奴は育たねえぞ。
これで潰れたらやっぱりたかがファン活動してただけの奴だってことだ。
>>88 さん
オレとしては、そう言う感想が欲しいわけですよ。
実際、「どうなんだろう。」って思ってましてね、向こうのスレでも書いたんですけど、
オレの作品て、「面白いのか?」 第三者として客観的に読めるとしたら…面白いと評価できるのか?ってな具合でして。
向こうでも、ある方にも同じようなご指摘を受けまして、1部と2部同じ人が書いたの?って。
確かに、第2部。オレが読んでも・・・ダメ。萌えませんね。本来あるべきの「ラブコメ」路線から外れています。
シリアスになり杉なのと、表現に溺れ杉です。折角読んでもらえても、心に残らないのであれば…ですね。
で、オレはそのような感想を、エネルギーに替えてますから、奥菜め…wお気になさらず、ズバッと言ってください。
「こんにゃろ〜w 次みてろw」です。ww
さて前回、第2部終了時に、3部(エピローグ)といたしましたが、(エピローグ)は、はずさせて頂きます。
おそらく、3部1・2・3章節ぐらいになりそうですよ。
一応、3部1章節は出来てますが、まだまだ、台詞が足りませんね。
ですから、もうちとお待ち下さい。
では。あと、ひろかずさんへの、具体的アドバイスへつづく…。
ひろかずさんへ
やはりもうちと、いやいや大分「勉強」が必要のようですね。
…>剛司が来るのを待っていた沙織は露天風呂から出て、浴衣に着替えてしまった。
え?じゃあ沙織は、ひとりで混浴温泉に浸かってたの。それが怖くて、剛司を誘ったんじゃ…。
(一緒に入りたいっていう、思いが一番強かったの鴨。)
…>前スレの内容を見ると、
時間の経過が…早杉。ねらーじゃないんだから、直ぐには読めんでしょ。
…>「私一人にしないで!」
何がひとり?
実際、風呂場の前で、沙織は剛司の到着をやきもきしながら待ってても良かったんですよ。
で、風呂には入れないまま、「入浴時間終了。」でもね。
それで、いきなり、二日目の朝って…。(オレもひとの事言えませんけど^^。)海行っちゃてるしw
言葉や、体(わー)は、交わさないまでも、「心のふれあい。」とか、表現して欲しかったですね。
剛司が「青山さん」から「沙織さん」と呼び方を替えるシーン。これも唐突杉ですね。
「青山さん」と、実際に声に出しておいて、いきなり「沙織さん」
ひとはね(オレだけかも知れないけど)驚いたりした時、襲来使っていた言葉が飛び出すものだと思いますよ。
オレの1部読んでもらったことありんす?
「沙織さん」と、呼び方を替えるシーン。それまで一度も「青山さん」て、呼んでないでしょ。
あれは、剛司が、咄嗟に出た呼び方ではなくて、前々からそう呼びたかった。その機会をうかがっていたんですよ。
だから、心の叫びから、自然と出た呼び方だったんです。
つまり、名前で呼ぶのであれば、朝起きて最初にそう呼んで欲しかったですね。
そうすれば、「昨夜なんかあったなw」ってな意味合いにも取れますし。
などと、あれやこれや。長文。駄文。失礼しました。ノシ
>91
まぁ二部と一部だったらオレは一部がいいとおもう。
でもあの表現の仕方とかは神をこえてるw
オレも全然考えてなかった前スレ前々スレでうpした続きを考えよっかなぁっておもう。
おもうだけだがwww
>>93 さん
つ 「作家随時キボンヌ。」w
>>92自己レス 訂正
襲来 ×
従来 〇
ひろかずは馬鹿だからまた馬鹿なことする前にもう一言だけ言っておく。
挿絵入れろって言ったからってAA入れてんじゃねーぞ。
ひろかずが復活したのは別に構わんがほんとに何の進歩もない。
ただ単にこのスレの住人に甘えてるとしか思えない。
脳性麻痺かなんか知らんが30歳にもなって甘えんなって。
おまえは脳性麻痺という病気を盾に住人に同情を買って甘えたいんだろ?
甘えたかったら自分でファンサイト立ち上げて掲示板設置してそこでやってな。
ひろかずがやってることはかまってちゃんとなんら変わらんよ。
しかも神でもないのにコテ名乗るなんて10年早いし。
作家の一人として、漏れからも、作家諸氏へ一言。
「いいかげんな気持ちで、書くぐらいなら止めておいた方がいい」
もうOAも終わって相当経って、残っている住人の皆さんは、相当のファンです。
その人達に、読んでもらえる作品を書くのは、並大抵のものでは済まない。
仮にも「続編・アナザー」を名乗るんだから、原作やドラマ本編製作者に失礼に
当たらないようにするのは当然。ドラマの台詞もチェックしてない作品は頂けません。
簡単に「何でもいいから書きたい」という場所ではないと思って欲しい。
短いのを書き逃げするなら、スルーもしてもらえるが、
続編・長編やるって言うんだったら、それなりに「努力」してくれないと。
また仮にも「作家」を名乗るなら「内容」で勝負してください。個人的事情で甘えて欲しくないです。
読者の皆さんも、びしびし批評してやって下さい。漏れ自身もそれを求めます。
そうしないと育たないのはご指摘の通りです。ただ、努力も評価して下さいね。そこは公平に。
また批評は、あくまで「作品」について。個人的中傷はなしで。
中傷っぽくしたのは、馬鹿は多少中傷っぽくでもしないと直らないと思うからです。
あいつは前スレで病気という言葉でみんなの中傷から逃げた。
作品になんら関係のない病気という言葉で。だからそれを指摘したまでです。
あなた方のは、高レベルな作品を意識している努力というものが伝わってきますが、
あいつは公平にとか努力という言葉で今回も逃げようとしかねない。
あいつはそんな馬鹿な奴なのです。
現に今回もそれに甘えてあんな作品を堂々と披露しています。
やっぱり馬鹿としか思えない。
ひろかずがテレビ局に使って貰えるくらいのことをしたいのだとしたら、あなた方
と同じことをしても駄目だと思います。
太刀打ちできるわけがありません。
自分でHPを立ち上げて、病気を売り物にして安物の小説を書いた方が可能性が
あるでしょう。
98 :
ながし:2006/01/22(日) 18:58:31 ID:dub8WRJi
>>73続
電車がきてしまったのか、沙織は改札に駆け込もうとしていた。
その瞬間、瀬野は沙織の手首をつかんで振り向かせた。
瀬野『沙織っ?』
瀬野はわざと偶然のふりをした。さもたっった今見かけたかのように。
驚く沙織をみてすぐに掴んでいた手をはなす。
瀬野『わ、悪い。』
呼び止めたもののお互い何を話せばいいか解らない。しばらく沈黙がつづいて、沙織が口を開いた。
沙織『このまえ、会社の近くで、あなたを見ました…どうして…』
瀬野『会社?…そういえば近いな…。…色々あって、会社に移動願いだしたんだ。
そしたら、たまたま君の会社の近くだったみたいで…俺も今気付いたよ…』
またさっきとおなじ沈黙が流れる。
瀬野『二年ぶり…だね。覚えててくれてよかったよ。』
沙織は会ったら言ってやりたかった事も、別れたあとどうなったかも、言いだす事はできなかった。
沙織『私は…できればあなたには、会いたくなかったです…』
そう言うのが精一杯だった。
瀬野『そう…だよな。引き止めたりして悪かった。それぢゃぁ…』
そういって沙織から一歩離れた。沙織はそのまま改札を通っていく。
瀬野も振り返り歩きだす。でもやっぱり終わりにはできなかった。もう一度振り返り沙織の名前を叫んだ
沙織は振り返らずに立ち止まる。
瀬野『俺は今日、沙織に逢えてよかった!さっき、引き止めたのも偶然なんかぢゃないんだ。
本当は駅に迎う沙織をみて、もしかしてと思って追い掛けたんだ。
あれから…妻とは別れたんだ。あの時君にちゃんと謝らなかった事…ほんとに後悔してる。
君に…ちゃんと謝りたいんだ…。』
どうして妻との事もいってしまったのか…瀬野は困惑していた
続
99 :
前スレ599:2006/01/22(日) 19:09:40 ID:TGkt+LNa
どうもm(_ _)m長編の前にウォーミングアップで、ちょっと短編を。。。
−沙織の願い編−
ある日曜日、剛司は沙織の家に来ていた。
啓介は再び留学、由紀は友達と旅行で家には誰もいなく、
夕飯どうしよう、と話が出たとき沙織が「私、夕飯つくります。食べて下さい」と言ったからだった。
剛司(良いにおいがしてきたー・・・・)
沙織「できました、どうぞ」
剛司「あ、はい」
テーブルにつくと、料理が置かれている。洋風系のもので、どれもこれも完璧な見ためだった。
剛司「これ、全部沙織さんが・・・?」
沙織「はい・・・口に合うかわからないんですけど」
剛司「すごい、上手です!いただきます!!」
剛司はフォークを口に運ぶ。。。。。
沙織「どうですか・・・・?」
剛司「すっっっっっっごいおいしいです!ホント、お店よりもおいしいです」
沙織「w良かったw」
剛司「料理が上手な人って良いですよね。奥さんもそういう人がいいです。沙織さんみたいな」
(あっ・・お、思わず本音が・・・)
沙織(!?私・・でも・・・良いの?)
「・・そうですか?嬉しいですw」
100 :
前スレ599:2006/01/22(日) 19:25:32 ID:TGkt+LNa
>>99続き
全て完食し、ちょっと落ち着いたので、剛司は家に帰ることにする。
剛司「本当に、おいしかったですwご馳走様でした。またつくって下さいね」
沙織「はい、いつでもつくりますよwぁ・・駅まで、送りますか?」
剛司「いえ、大丈夫ですよ。ありがとうございます」
沙織「メールしますねw」
剛司「はい」
沙織「・・おやすみなさい・・・」
剛司「おやすみなさい・・」
ちょっと寂しい風が吹く。剛司が歩き始めようとすると、沙織が前から聞きたかった事を思い出した。。。
沙織「あっ、そうだ・・・」
剛司「?」
沙織「剛司さんのお誕生日って、いつですか?」
剛司「(?)七夕、です」
沙織(えっ・・・嘘・・)
剛司「あ、電車でちゃうので。おやすみなさい!」
走って行く剛司。それをみながら、沙織は叫ぶ。
沙織「剛司さんは、私の運命の人です!!!」
聞こえていたかはわからないが、見えなくなった剛司を沙織は心の中で追いかけていた。
沙織(七夕・・・ホント、すごい・・・)
剛司と出会った日、沙織の会社のパーティーで小さい娘が、沙織に聞いた質問。。。
小さい娘「お姉ちゃんは、何をお願いするの?」
沙織「そうだな。。。きっと・・・
彦星みたいな人に、出会えますように・・。そんな人と、生きていきたいな・・・って」
小さい娘「叶うと良いね!」
沙織「そうだね・・w(ホント、叶って欲しい・・・)」
沙織(叶っちゃった・・・w) −沙織の願い編−完
ひろかずよ、おまえのために言っておいてやる。
みんなも煩わしいだろうから、これが最後だ。
作品を他人に見せるのなら予め逃げの言葉なんか用意しておくなよ。
ここで活躍している作家の人らは一切の逃げの言葉を用意していないだろ?
読んで貰うために作品を磨くことに体力や精神力を惜しまず使っているだろ?
それとは反対に、俺はこう思って作ってますって作品を公開する前から逃げの
言葉を用意している奴がいるがおまえがまさにそれ。
酷評を食らったら、「最初から俺はこう思って作ってるって言ってたでしょ?」って逃げる奴が。
どの世界にもいるがそんないいかげんな考えで作るならチラシの裏にでも書いておけ。
都合の良い逃げ言葉を用意する暇があったら作品を磨けよ、わかったな。
もう一度、ひろかずさんへ
オレが前スレで、言ったこと覚えてます?
あなたが
…>このスレに俺自身の続編予想はもうしないという気持ちは変わりません。
と、仰ったので、では、「感想でも」と言ったのです。
感想をバカにしてはいけませんよ。
これも結構大変です。その方の作品をようく読んで、述べる。
どこが気に入った。どこが引っ掛かった。で、それをうまくその人に伝える。
そうやって、表現力を勉強して欲しかったのです。
あなたの発想は、素晴らしいです。
ただそれをうまく活かせない。
これは非常に残念です。
ほんとに、勿体無い。
もしこれを読んで頂けていたなら、オレから一つ「宿題」(ごめんね偉そうで。)
オレは感想を述べるさい、ある言葉を使いません。それは、「GJ」これを使いません。
(以前は使っていたかもしれないけどね^^。)おまいら、細かいチェックしないようにw
何故なら、ありきたり過ぎるから。
無論、2ch語として定着していますから、誉め言葉であるに違いありませんが、いかにも…です。
で、ひろかずさん。なんか考えてみそ、誉め言葉。そうやって一つ一つ勉強していって欲しいのです。
またの長文失礼しあしたー。
追記
>前スレ599さん
あなたはペンギン村へ…いえいえw。御疲れです。
感想は、またにしてね。(チカレタ。) ばいちゃ。
103 :
前スレ599:2006/01/22(日) 19:46:52 ID:TGkt+LNa
はい、短編終了です。
漏れ自身が、ずっと気になっていたことなので、自分なりの考え(妄想?)を書かせてもらいました。。。
たくさんの作家さんが活躍しているのに、お古な漏れが来ちゃってスマソm(_ _)m
それから、長編は漏れの大先輩の元引退作家様が「完全陣釜視点」を書いていたので、漏れは
「超!!完全エルメス視点」で。だいぶ長くなりますが、漏れなりにマイペースで最後までがんがりたいです!!
感想お願いします。。それから、感想書いてくれた方々に返答を・・・
前スレ>695さん
ありがとうございます。自分でもそこの表現は迷ったのですが、オーケーを貰えて嬉しいです。
前スレ>703さん
そこまで言って貰えると・・・ww嬉しい限りです。でも“神”ではないです。
まだまだ未熟なヤシですよ。。“神”ではないですよ。
>>28元引退作家様
ありがとうございます・・・涙が出てきます。貴方の作品の素晴らしさに少しでも近づけるよう、
長編もがんがります!!見守って頂けたら幸いです。お互い、前々スレからの作家、これからもがんがりましょう!!
>>62見習い191様
はい。その通りなんです。果歩が剛司に対する呼び方は、一度「山田」と書いたんですが、やっぱりしっくりこなくて。
あそこで「山田」を使ったら、雰囲気に合わないし、沙織も何かひっかかると思いました。
それに果歩ももう二人を認めているので、「剛司君」で、あえて年下を呼ぶような感じで。
御理解ありがとうございましたm(_ _)m
長文すいませんでした。これからも、よろしくお願いします。長編は、できたら今週中にうpを。
見習191さん、ひろかずはある意味文網なんでしょうね。
文網な奴が他人に読んでもらえる小説が書けるわけがない。
悪いことは言わん、もう小説書くのやめとけひろかず。
病気だったけどこれだけ復帰しましたみたいなHPを立ち上げて同じ境遇の人ら集めて本でも出せや。
100部でも売れたら出版社は赤字だがおまえにしては大成功だ。
おまえみたいな奴が他の人らと同じ土俵に立つことがまず失礼だから。
荒らしに返事やトンクスレスするくせに肝心なところで沈黙だし。
おまえは結局自分の都合の良いレスにしか反応しないんだろ?
進歩が無いわけだ。ほんとにひろかず、おまえは救いようの無い馬鹿だよ。
w??
>>103 >599氏
相変わらず、いいネタを潰してくれるね。
「七夕のお願い」は、以前漏れもやったことがあるが、ストレート直球で「やられました」って感じですw
>漏れは 「超!!完全エルメス視点」
やべー。それ、漏れの次作予定なんだけど・・・。
連続でエルメスやるのはきついので、陣釜さんにしたんだけどね。誰もトライしてなかったし。
漏れのは前回でドラマの前を書いたから、今度は「本編の完結編」予定。
全11話総集編だから、相当長時間かかるので、その時に貴氏にネタ潰されてたら中止だねw
先に連載される貴氏を超えられるように、こちらもがんがりますよ。
107 :
前スレ599:2006/01/22(日) 20:18:43 ID:TGkt+LNa
>>106元引退作家様
えっ!本当ですか!?それは・・やばいですねw一応、もう作り始めてるんですよ。
重なるの構わなかったらうpしても良いですか?前からコツコツ作ってたので、できたら消したくないんです。。すいません、ホント。
「ネタ潰す」って・・のは・・本当、すいません。。。
>>107 >重なるの構わなかったらうpしても良いですか?
もちろん、どうぞ。当方にお構いなく。書くとしても、ずっと先だし。
貴氏に先に書いてもらう方が、後の漏れはそこを避けて通れるので安心です。
「もう完全にやられました」だったら、本当に中止するけどねw
>>104 お前にそこまで言う権利はあるのか?
病気の件だって前スレで恋愛経験の有無について書かれたんで
書いただけでしょう。
てめえみたいなうじ虫は差別主義者のプレートを首から下げて
外に出てこいや。
元引退作家氏
陣釜編を拝見致しました。まずは素晴らしいですよ、いやマジで。
ドラマを相当見ていますが「美鈴の日常ってこんな感じだったんだぁ」的です。
そしてパリへ旅立ち、美鈴が思春期に置いてきた純粋な女心と葛藤する様…
雨が似合う陣釜美鈴、心の奥に刻まれました。
>>109 ひろかず乙
じゃなかったら普通にスルーしましょう
恋愛のことを書かれてもスルーできないようじゃまだまだネ申にはなれない
君も聞いたふうなことをぬかさないように
何これ
??
ここは作品と感想を書く場所です。
お互いに釣られないようにしましょう。
では、作品を続けてください。
大物釣り師のひろかずが今ほくそ笑んでるに100ペセタ
>>104 ID:3EE1bwUVよ、ナンカあったん?どーでもイイが熱いぞ、おいw
「おまえのために言っておいてやる」とかえらく言ってて、
結局「書くのを止めろ」と言いたきゃそれだけでいいだろ?
おまいさん、この件で過去に何度かカキコした香具師だと思うが、
救いようの無い馬鹿はあんただよ、これじゃw
あと、おまいさんの叩き方に興味は無いが、誉め方が気になる。
試しに599さんの短編を評価してみ?見てやるから。
>>111 漏れは1週間前にこのスレの存在を知った、ただの傍観者だよ。
ただ
>>104みたいな自治厨を見てやり過ごせなかった。
もちろん104の開設した掲示板だったら何の文句も無いけどねw
普段ドラマも小説も殆ど見ない漏れからすれば
ひろかずさんの投稿も結構楽しめたよ。
どうしてここって、ひろかずさんが来ると荒れ気味になるの?
>>118 さあ?w
どこにでもいる自治厨が暴れてるだけだろ。
120 :
ひろかず:2006/01/22(日) 22:27:23 ID:InZ/GD8I
>>118さん、センスがないだけだよ。それだけ。ただ、言えるのは、全部がいいと思う作品は
99.999999999・・・・・・・%無理。まあ、言い訳になるけど。
言われたこと出来てないしね。改めてセンスって大事。もう、ふんぎりがついたよ。
みんな、がんばって。俺のこと逃げてるって思うかもしれないけど、もう限界を感じた。
>>120 別に読んだ人全員に賞賛されなくても良いんじゃない?
止めると言うなら仕方ないけど、少なくとも漏れは楽しんで読んでたよ。
122 :
タイツ男:2006/01/22(日) 22:49:40 ID:8rr7rOeF
「金曜エンタテインメント・電車男殺人事件」
屋上でのキス以後、急速にエロメス化した沙織に戸惑う山田。
しかし掲示板は沙織に監視されている。やむを得ず、彼は陣釜に相談する。
それに気づいた沙織は激しく陣釜に嫉妬する。
そして第一の事件がおきた・・・。
誰か続き書いてくれ。(書き逃げ御免)
>>120 ひろかずさん、ここは人生相談所じゃないんだから。
2chて色んな人がいるからそういうのが同情を買うって言われるんだと思うよ。
誰かに叩かれてもうやめますとか言いながら、また誰かに引き止められて思いとどまるんじゃないの?
自分の意思はどうなのよ?
>>122続き
沙織は美鈴の弁当に薬を混入。美鈴は食中毒で倒れる。
倒れる直前に美鈴の目に映ったのは、満面の笑みを浮かべる沙織だった。
沙「もう、喰っちゃったんですか?」
山田は美鈴の食中毒を治すには「ガンジス川の聖水」が必要と知り、インドへ旅立つ。
それを知った沙織は…
誰か続きヨロ。
>>122 つづき
それは、ある嵐の夜のこと…。風がすう〜と、剛司の部屋を通り抜ける。
ふと、だれかに気配を感じ、目覚める剛司。
剛司「むにゃむにゃ。ん〜〜、とうさん?かあさん?…もしかして葵?」
しかし一向に返事は無い…。
剛司「風か・・・。今日は疲れてるんだから、もう。」(何故疲れているかは…さて?)ムフw
(コト)
はっとする、剛司。
剛司「だ・だだれ?かあさん?…」(返事は無い。)
「と・とうさんでしょ?もう脅かさないでよ」(返事は無い。)
「あ・あおいー」(やはり、返事は無い)
「だれーだれなの」
沙織「きちゃいました」
あ!遅かった。ごめん。
>>122 >>124 おまいらイイ香具師だなぁ〜。ひろかず氏がまたピンチ
の時、あえて自分の作品より全然イイって分けだろ?
…あのぉ〜、アレだ!
空 気 嫁ェェェ !!!(怒)
つづきは任せますた。だれかどうぞ。
>>124のつづきね。
「殺人事件」ですからねw(笑うとこではないですけど。)
>前スレ599さん
一つだけ質問が…
どうして、小さい娘(こ)ってしたの?
では、おまいらノシ
129 :
ながし:2006/01/22(日) 23:48:20 ID:dub8WRJi
>>98続
言葉も文法も、めちゃくちゃだった。一気に出てくる気持ちをまとめる事ができなかった。
瀬野『…謝りたいんだ…』沙織はぎゅっと目をつむり、振り返らずに歩きだす。
やがて沙織の姿は見えなくなった。瀬野はただ立ち尽くす。(何やってんだ俺…今更…何やってんだよ…)
沙織は丁度きた電車に乗り、空いていた座席に座った。心の中で気持ちを落ち着かせ、携帯を握る。
一刻も早く剛司の声がききたかった…。
どんな時も、照れた様なやさしい声で答えてくれる剛司の声が聞きたかった。
あんな瀬野を一度だって見た事がなかった。いつも冷静で、物静かな彼のあんな必死になった姿を…。
【正確に言えば声】
別れる時も彼はとても冷静だった。そして形のいい終りを望んだ。
彼は妻と別れたと言っていた。ぢゃあなんのために…そもそもそんな事をどうして私に…
あふれ出る疑問と記憶に沙織は戸惑う。剛司の事だけを考えたかった。
続
>>124 それを知った沙織は剛司を引き止めようとインド行きの旅支度を始める。
何気なくTVを付けると剛司が豚の姿でインドへ行くといっている。
しかも時代は明の時代らしい。「待って!あっ。!」
叫び声を残して沙織の姿は部屋から消えていた。 次の人に続く。
131 :
ながし:2006/01/23(月) 00:27:36 ID:mji2b9qp
>>129続
やがて吉祥寺につく。電車をおりてすぐに剛司に電話をしようとしたとき、沙織の携帯に着信がきた。
ディスプレイにでたのは果歩だった。
果歩『もしもし沙織!?』
沙織『果歩、どうしたの?』
果歩『今、啓介のバーにいるんだけど、たまたま橘さんと会って、さっきまで話してたんだけどさ…
この前沙織が話してた山田の新しい上司って…もしかしたら…瀬野かもしれない…』 沙織『…ぇ…?』
瀬野と剛司の言った事が頭をよぎる。
近くの会社に移動してきたと言っていた瀬野。
つい最近新しい上司がきたと報告をしてくれた剛司。整理ができず混乱する。
果歩『沙織?はっきりとは解らないの。橘さんお酒も結構はいってて。
今日、新しく来た上司の歓迎会があって橘さんは参加しなかったらしいの。
それで色々その上司の愚痴みたいになってきて…、
その上司の名前を聞いたときは全く気付かなかったの。
でもだんだん、沙織が山田から聞いた新しい上司の歓迎会とか、その人の
仕事に関しての話とか…それで同じ名前って、もしかしてと思って…。』
剛司の上司が瀬野だと決定づけるには充分すぎるほどだった。
詳しいことは明日に、と果歩との電話をきった。
その後家についても、剛司に電話をかけることができなかった。
続
>>120 ,,r''~;;;;ノ";;;;;ヽ
,i';;;;;;;;,r"~~ゞ、;;ヽ
,l;;;;;;;,r"__〜_,,,,'i;;ヽ
,l;;;;;l "''"_v,v_,'l;;;i なあ、君やったらなれるとおもうで
i;;;;;;l ' ̄ノ ヽ ゞ;l 片山恭一に
ゞ;;;,, r `__"_ヽ ,|;/
ヽ;;;iヽ、~`'''''" /;;ヾ
ゞ/`r、_-,,,,,,r"ノ''
/ \ `ー- '"ヽ`ヽ、
みんなも寝静まった頃なので、ちとマジレス。え?(いやいや、今までもマジレスですけど。)
>>120 ひろかずさん
…>センスが無い?
センスはだれでも持っている。と思います。それを磨くか磨かないかだけ。
あなたはそれを怠っている。
前スレで、みんなが何と言った?「時間をかけろ」って言わなかったけ?それは、「センスを磨け」って事。
オレは、そう読んだよ。
日常に、それを見付けられないのなら、いくらでも方法はあった筈。映画でも。音楽でも。写真でも。なんでもです。
何故それを拾い集め様とはしなかったのですか?
何故感想を書くことを続けなかったのですか?
何故また安易にうpしたのですか?
みんなは、それを怒っています。オレもです。
オレは言ったでしょう。勉強勉強って。学校で習う事が勉強じゃありませんよ。
ものを見る事。感じる事。感想を書くことも勉強だった筈。あなたはその全てを怠った。残念です。非常に。
オレは、コテハンでも名無しでも良いといいましたが、テッキリ名無しさんで来てくれるものと思っていました。
それも、もっと遅くです。センスを磨いてです。
センスを磨く。ガラスを磨くのとは分けが違います。時間です。時間。
あなたはこの正月何をしていましたか?
オレはそれを磨いていました、某スレでね。(半分遊びながらですけどw)でも真剣でしたよ、寝食忘れてね。
電車男からも離れて、まったく別の音楽聴いて、句を読んでいました。
だから、少しだけだけど前より視野が広がったと、思います。(自分で言うのもなんですが。)
…>限界を感じた
あれ?これまた安易な限界ですね。そんなに簡単に感じるものですか?限界って。
それは、これからもずうと、それ(センスを磨く事)を怠るって事ですね?
そう読んでいいんですね?
「電車男」好きなんでしょ?物を書くこと好きなんでしょ?ここが好きなんでしょ?
違いますか?
もし違うんなら、もうここには現われないで下さい。
もしどうしても捨てきれないほど好きなんでしたら、時間かけてください。センス磨いてください。
その、結果が作品にはっきりと現われるのでしたら、だれも文句は言わないと思いますよ。
以上です。またしてもの長文失礼しました。しかも真夜中に。ノシ(今回はギャグ無し)え?
おはようござる。おまいら。
昨夜は、重たいレス連発して、ごめんなさい。ついつい…です。
では、行ってきます。ノシ
136 :
ながし:2006/01/23(月) 17:45:47 ID:mji2b9qp
>>131続
橘『はぁ…来週何きてこっかな…』
山田『来週、なんかあるんですか?』
橘『は?あんたって本当何も知らないんだね。どんな説明うけてココ来たのよ。
来週はうちの会社の社長の誕生日。社長の自家用豪華クルーザーでパーティーやんのよ。』
山田『誕生日パーティー!!??そんな社長の誕生日なんて知りませんよ!で、それに招待されてるんですか??』
橘『馬鹿ね!会社を挙げて祝うのよ!全員参加!ったくあのタコ社長…!
あんたが入ってきたときも、クリスマス・バレンタイン・正月ってやってたのよ。あんたはまだ誰の顔も覚えてない
し、楽しめないだろうから参加しなくてよかったけど、今回は参加確実ね。
なんかあるごとにパーティーって…本当に行事の多い会社だわ…あんたもスーツとか揃えときなさいよ。』
山田『そんなに、ですか…』
少し驚きを見せる剛司だが、すぐに
山田『楽しそうな、会社ですね!w』橘は山田の笑顔をみてため息がでた。
橘『まぁ、社員にとってみればある意味、合コンみたいなもんだし。』
山田『合コン?ほかの部所とですか?』
橘『○○会社も一緒なのよ。まぁほんの一部を招待するだけだけど。
まぁ、あそこは社長の大事なお得意さんだし。』
山田『○○!!??』
橘『ちょっと、何?…………あ!あんたの彼女がいる会社かw確か秘書課?だよねw
間違いなく招待されるゎ。でもなんで今まで会った事なかったんだろ。あんな綺麗な人…』
瀬野『どーせ一時間もしないうちに帰っちまうからだろ。この前もこなかったし。』
橘『ちょっと、何?…………あ!あんたの彼女がいる会社かw確か秘書課?だよねw
間違いなく招待されるゎ。でもなんで今まで会った事なかったんだろ。あんな綺麗な人…』
瀬野『どーせ一時間もしないうちに帰っちまうからだろ。この前もこなかったし。』
話が聞こえていたらしく、からかうように瀬野は言った。
続
137 :
八点鐘:2006/01/23(月) 19:43:50 ID:mhI4v+Wy
>>130 続き
剛司のはっきりした行方は、分からなかった。
なぜ、幸せは自分から逃げていくのだろう。
沙織の心は、ふらふらと楽しかった思い出の中をさまよい、
沙織の指先は、着地点を求めて、ふらふらとキーボードをさまよった。
一つのスレにたどり着く。
Aちゃんねる・ニュー速VIP
伊藤淳史、辣胡魔王に殺される(画像あり)
画像を見た沙織は、伊藤淳史と名前を変えているものの、
山田剛司に間違えないと確信した。
「わたしが、間接的に山田さんを殺してしまった。」
沙織は、気を失った。
気を失う寸前に、一条の光が差し、錠前がカチリと音を立てた。
着地点が見つかった。
沙織は、意識を取り戻したら、どうすればいいのかが、はっきりと分かった
138 :
前スレ599:2006/01/23(月) 20:05:07 ID:5bHY8+b0
ずっとスルーしてましたが、今のスレの雰囲気は正直嫌ですし、書き込みづらいです。
妄想に対する感想、アドバイスだけを書けば良い。そうじゃないですか?
何もひろかずさん(作家さん)(名無しさん)の人格や経験のことまで突っこむ必要はないと思います。漏れからすれば文才とかセンスとかどうでもいいです。
ひろかずさんも、ちゃんとけじめつけて下さい。ひろかずの名前を捨てるなら捨てる。
もう一度ひろかずで再スタートを切るなら切る。はっきりして下さい。
>限界を感じた まで言っておいてまたけじめつけないで来たら、怒りますよ。
それに
>>116さん。
漏れは人の感性を確かめたり評価したりするための感想なんて一切求めてません。
そんな評価読んだって何も嬉しくないし、参考にもなりません。
もう、この雰囲気は一切やめましょう。また新たなスタートで。偉そうで本当、すいません。
ちょっと怒ってしまいました。では、引き続きよろしくお願いします。
139 :
八点鐘:2006/01/23(月) 20:18:32 ID:mhI4v+Wy
>>137 続き
沙織は美鈴の病室に来ていた。
目を閉じたまま、ベッドに横たわっている美鈴。
沙織は美鈴に語りかけた。
沙「山田さんは、もう生きてないかも知れません。」
かすかに、美鈴が震えた気がした。
沙「わたしは、自分が傷つかないことや、自分が幸せになることばかり
考えていました。」
沙「求めるばかりで、山田さんのことを理解しようとしていなかった。
だから、山田さんは、わたしから、去っていったのかも知れません。」
美鈴の呼吸が速くなった。
沙「わたし、インドに旅立ちます。」
沙「山田さんが訪れた場所を訪ねて歩き、山田さんが何を考えていたのかに
想いをめぐらして、旅して歩きます。」
沙「今、前より山田さんが自分の近くにいる気がします。」
沙織の頬を涙が伝った。時間が経過した。おそらく数秒。
しかし、それは3人にとって、永遠のように長く感じた
140 :
八点鐘:2006/01/23(月) 20:38:50 ID:mhI4v+Wy
>>139 続き
美「とっとと出るんだよ!」
美鈴は布団を蹴り飛ばした。布団の下から剛司が現れた。
美「隠れるぐらいなら、ホントにインドに行っちまいな!」
行き場所を失った沙織の涙が、床に落ちた。
剛「あの、その、こ、これは…」
美「何キョドってんだよ。」
美鈴はスリッパで剛司を叩きながら、沙織に語りかけた。
美「あんたには、自分を見つめ直す時間が必要だと思ったから、
山田を隠したわけ。」
沙「そういえば、桜井さんが、美鈴さんは、何でも喰う鋼鉄の
胃袋を持ってるって。」
美「啓介にVIPにスレ立ててもらったり、大変だったんだからね。」
剛司と沙織は美鈴を挟んで、ごめんなさいの応酬。
そして、時間が止まったかのように抱き合った。
美鈴は、2人を生あったかい眼で見守っ
141 :
八点鐘:2006/01/23(月) 20:51:49 ID:mhI4v+Wy
>>140 続き
てられるのも、30秒が限度だった。
美「ああ、何かイライラするんだよね!」
美「わたし、旅立つよ。」
美鈴は病院の窓を開けると、そこからダイヴした。
2キロばかり先の建物の屋根に飛び移る。
あと2度ほど跳べば、都内から出られるだろう。
美鈴は、二人が結ばれるのに、悲しみを感じるだろうと覚悟していた。
だが、不思議とさわやかな気分だった。
美鈴の中のどこかにあって、時を止めていた時計が動き出したように感じた。
これから、どこへ行こう。
ヨーロッパへサッカー観戦?ブラジルでカポエラ王に挑戦?
空気のきれいな所でマラソン?
どこでも良かった。
時を刻み始めた街は、美鈴にとって、何もかもが新鮮だったのだから。
−ぬるぽー
143 :
初投稿でつ:2006/01/23(月) 21:46:35 ID:k+GJTnub
剛司はエルメスと温泉に来ていた。
エルメス「山田さん、この旅館混浴・・・ですよ、
一緒に入ってもらっても良いですか?」
剛司「喜んでぃぃ」
剛司は居酒屋でバイト経験があった。
2人は手を繋いで脱衣所まで歩いていった。
しかし運の悪い事に脱衣所にはDT松本軍団が占拠していた。
彼らはやってくる女を部屋に連れ去り、カキタレにするのが目的のようだ。
DT松本軍団は今朝も食堂に浴衣でやってきて、支配人とひと悶着起こしていて
ホテル側も出入り禁止も辞さないほどの定評のある軍団である。
エルメス「怖そうな人たち・・ですね。でも山田さんがいれば安心ですよ」
剛司「青山さんの事は何があっても守ります。でも今日は部屋のお風呂に入りましょう」
続く
144 :
初投稿でつ:2006/01/23(月) 22:18:53 ID:k+GJTnub
>>DT松本軍団は今朝も食堂に浴衣でやってきて、支配人とひと悶着起こしていて
>>ホテル側も出入り禁止も辞さないほどの定評のある軍団である。
この部分なんかおかしいですね。
下記に訂正します。
DT松本軍団は今朝も食堂に浴衣でやってきて、ホテル側とひと騒動起こしている。
特にキム祐一はサービス業の人間をいびるのが生きがいとしていた。
ホテル側も今回限りで出入り禁止処分を検討していた。
145 :
ひろかず:2006/01/23(月) 22:39:22 ID:4vpaS2LJ
すみません、もう、本当にこれで最後にします。さようなら!!!!
146 :
初投稿でつ:2006/01/23(月) 22:52:43 ID:k+GJTnub
剛司とエルメスは部屋に戻ったが、お互い照れてしまって
仲居が敷いてくれた布団の上でモゾモゾしていた。
剛司「青山さん先に入ってください。僕は川本氏に用事があるので
電話してきます」
エルメス「山田さんずっと一緒だって言ってたじゃないですか!
川本さんの事より私を見てください」
剛司「青山さん・・・すいませんでした。
僕・・ただ恥ずかしくて逃げてました。じゃじゃあ一緒に入りましょうか。」
エルメス「・・・はい」
幸せ一杯の2人だったが、この後に悲劇が待っているとは思いもしなかった。
続く
こうして2人は部屋の外にある温泉に入る事になった。
エルメスの胸は顔の割に小さかった。
剛司はたまに妹の風呂を除く事はあったが
大人の女性の全裸をみるのは初めてだった。
エルメス「山田さん・・股間の手ぬぐいが持ち上がってますよ・・・」
剛司「・・・青山さんの体がエロすぎなんですよ
これじゃエロメスじゃないですか」
エルメス「もう山田さんたら・・・・でもそんな山田さんも大好きですよ」
エルメスが抱きついてきた。
そのころ岩を隔てた隣の風呂から、品の無い関西弁が広大な敷地内に響き渡っていた。
このあと事態は風雲急を告げることになる・・・・・
続く
誰か感想きかせてくれー
>>599さん
今回の作品は、ドラマ冒頭の、織姫と彦星の話(七夕)のシーンを、
非常にうまく活かした作品でしたね。 すごく良かったです。
沙織と剛司を、”織姫と彦星”にみたてたあたりも、実にうまい。
599さんの作品を読ませていただおかげで、本編最終回で、沙織(織姫)と剛司(彦星)が、
銀河鉄道999に乗って、星空(おそらく天の川)へ旅立った理由も、よくわかりました。
ドラマ本編の999シーンでは、二人を乗せた銀河鉄道999が、「天の川」を通過するシーンなども、
追加してほしかったですね。
(BGMは、ゴダイゴの「999」などを使ったら、映像にピッタリ合うと思います。)
そうすれば、冒頭の、七夕のシーンの意味も、さらに活きてきますから。
(「電車男・完全版」とかが出た場合は、ぜひ実現してほしいですよ)
599さんの次回作は、「エルメス視点」の長編物語みたいですね。
楽しみに待っています。
>>148 シャラポワ大好き男さん
いい線いっていると思いますよ。
(DT松本軍団のシーンは、正直なところ、必要無かったのではないかと思いますが・・・)
でも、作家デビューしたばかりで、それだけ書ければ、たいしたものですよ。
これからも頑張ってください。
150 :
前スレ599:2006/01/24(火) 20:58:00 ID:O44Z7YX1
エルメス・・難しいですね。何考えているか見当もつきません。
多分、沙織自体が自分が何考えているかわかんないんじゃないでしょうか。
これは好き嫌い非常にはっきり出ると思いますが、うpします。
151 :
前スレ599:2006/01/24(火) 21:20:00 ID:O44Z7YX1
(私って・・・ホント、駄目だなぁ・・・・・・・)
果歩「沙織!!明日の還暦パーティーさ、一緒に行こっ」
沙織「うん・・・」
裕子「どうしたの?元気ないじゃん?」
沙織「そんなこと、ないよ」
周りから見れば、ただただ羨ましがられるだけ。
モデル並みのルックス、天然でおっとりしていながら、頭脳明晰。
それに加え、自宅は吉祥寺にある豪邸のお嬢様。・・・・・・・・・・・周りから見れば。。。
2年前まで、青山沙織の毎日は本当に輝いていた。
「瀬野さん・・瀬野さん。。。」心の底から愛している恋人がいたからだ。
それこそ家庭はほとんど壊れかけていたが、「もう少しで、瀬野さんと結婚できる」
“瀬野沙織”に・・・。毎日毎日、そのことばかりで、なにも頭には入ってきていなかった。
他のことも、 真実も。。。。
今でも、思い出せば涙が止まらない。
沙織「なんで、こうなの・・・?」
あの日、ベンチで私はダメになっちゃったみたいだよ。
私は決して「騙された」とは思っていない。「嘘をつかれた」・・。
でも、これは、彼のためだよね・・。自分が心から愛していた人だから。
お金よりも、なによりも、信頼が欲しい。しっかりした、信頼が。
4年前に戻りたいな・・・
そして、あの日が訪れる。 続く
>>150 ついに始めましたね。最後までがんがって下さい。
>エルメス・・難しいですね。何考えているか見当もつきません。
何考えてるか分からないこそ、面白いんじゃないでしょうか?作家としては。
最後まで見守っています。貴方がどんなエルメスを作り上げるのか。
153 :
ながし:2006/01/24(火) 22:01:59 ID:LC66MXn/
>>136 すいません(>_<)最後、橘のおなじセリフはりつけちゃってたみたいです(x_x;)
すいませんでした…
154 :
黒:2006/01/24(火) 22:18:41 ID:SXpHLUpn
>>150 >エルメス・・難しいですね。何考えているか見当もつきません。
沙織「がんばって」
>多分、沙織自体が自分が何考えているかわかんないんじゃないでしょうか。
恐らく脚本家の武藤氏ですら考えきれなかったかとw
完璧なキャラ設定でないからこそ色々な解釈が出来て、
ここの続編スレのように十人十色の沙織像があるかと。
賛否両論は出てくると思いますが、前スレさんの思った通りに書いてください。
155 :
ながし:2006/01/24(火) 23:24:09 ID:LC66MXn/
>>136続
橘『うるさいわね。あーいうとこは嫌いなの!』
瀬野『はいはいw』
瀬野の面白がってる態度に苛立ちが積もるようだった。それを見て山田がまぁまぁとなだめる。
果歩『沙織……大丈夫………なわけないよね』
沙織『私は、大丈夫、だよ。…実は、果歩から電話がくる前、駅で瀬野さんと会ったの。…』
逢いたくなかったと言った事、瀬野が声を張り上げて最後に言ったこと。
沙織はそこでの出来事を果歩に全て話した。
果歩は瀬野に対する怒りが込み上げてくる。でも、それよりも沈んでいく沙織が、何よりも心配だった。
果歩『山田には、言ったの…?』
沙織は小さく首をふった。沙織『まだ…何も…』
果歩『そっか。』
裕子『♪♪♪』
二人の前に鼻歌にスキップの裕子が現れた。
果歩『どうかしたんですか先輩…』呆れた様に聞く
裕子『来週は□□会社の社長バースディパーティー☆うちがまたお呼ばれしたの♪』
果歩『えーまたですか!なんでそんな喜んでるんですか…まさか男探し!!??あの足首フェチはどうし…』
一瞬裕子の顔が強ばった。しかし、それは一瞬で、また鼻歌を歌いだした。
果歩は、気になったが、それよりも大変な事に気付く。
果歩『………□□会社って……山田が勤めてるとこだよね………ってことは……』
続
156 :
NANASE:2006/01/25(水) 04:45:18 ID:D3J10L5y
>>48スルーされつつも続き
続編で判明する陳釜美鈴の悪行<第1章>
エルメス元彼・瀬野も実は陳釜の愛人だった。
陳釜は派遣先の会社の社員・瀬野と出会い、即愛人関係に。
だが瀬野は沙織に心奪われ、結婚を前提に交際をスタート。
しかし瀬野の会社では、瀬野のミスで会社の金が流出する事件が起きる。
陳釜はそのドサクサにまぎれて、会社の金をネコババ。
瀬野は会社を首になるが、それらを隠して見栄を張りつつ沙織と交際。
157 :
NANASE:2006/01/25(水) 04:46:25 ID:D3J10L5y
>>156続き
しかしやがて嘘が判明。瀬野は沙織に会社を首になったこと、愛人がいたことを告白。
愛人・陳釜の名を伏せたのは、瀬野なりの自らへの戒めだったのであろう。
そうとも知らない陳釜は、更なる傍若無人な人生を突き進む。
158 :
ながし:2006/01/25(水) 09:39:01 ID:nn/ViibD
>>155続
瀬野『スーツないなら、今から橘に選んでもらってこいよ。あいつそーいうセンスいいから
明日から忙しくなるだろし、時間やれないから、今のうちに行ってこいw』
山田はパーティーだと喜んでいたものの、スーツがないと困っていた。
橘は資料をとりに行っていて、その場にはいなかった。
瀬野『なんだいないのか。ぢゃー…俺が選んでやろっかw?』冗談まぢりで瀬野がいった。
山田『え!でも……仕事は…大丈夫ですよ。僕なら土日にでも行って買って来ますから。』
瀬野『心配しなくても大丈夫だよ。今日くるはずだったクライアントからの仕事、明日になったんだ。
だから今日は準備してた分暇ってワケ。』
山田(瀬野さんが選らんでくれるなんて嬉しいけどwでも、一人で買ってきちゃいけないのかな…)
瀬野(…お前、センスなさそうだもんな…苦笑)
橘が戻ってきた時にはもう居なかった。
社員『あ、山田は今部長と二人で出掛けてます。』
橘『?二人?どこへ?』
社員『さぁ。なんか買い物だとか…その間、橘にここよろしくって』
橘(ってか部長が仕事中に部下と二人で買い物に行けちゃうこの会社って…)
続
159 :
ながし:2006/01/25(水) 10:17:55 ID:nn/ViibD
>>158続
店を廻る瀬野と山田。背はもちろん、ルックス、雰囲気、全てが瀬野と大違いだった。
山田『瀬野さんて、どうしてうちに移動してきたんですか?』ふいに聞く。
瀬野は移動をせざるおえなかった。沙織と別れて、妻とも離婚し、会社ではミスばかり。会社には居られなくなった。
解雇される前にと、自分で移動願いをだしたものの、なかなか見つからず、
その間も会社には行かなかった。長い間、車の中での生活となった。
そこでたまたま出会った電車男に励まされ、自分で会社を探した。
ようやく受け入れてくれたのが今の会社だった。自分を救ってくれたのは、電車男と、キャリアだった。
そのキャリアのおかげで今の部長という地位からの再スタートができた。
考え込むような瀬野に、聞いてはいけなかったのかと、心配になった。聞いてからしばらくして
瀬野『気持ちの入れ替え、かな。』
山田『そう、ですか。』
なんだか空気が重くなってしまい、山田は焦って変な質問ばかり浮かんでいた
山田『そ、そういえば瀬野さん彼女とかいないんですかw格好いいですし、いないワケありませんよね。
あ!もしかしてもう奥さんとか!』
必死な山田をみて、笑いながら瀬野はいった。
瀬野『妻が居たけどわかれたんだ。自業自得。いい年こいてみっともないだろ?』
山田『っそんな事ないです…』またやってしまったと反省する。
そんな山田を、瀬野は面白がっていた。
瀬野『ごめんごめん、こんな話。俺はもう引きずってないし気にするなw
でも、好きな女はいるんだ。一生で一番好きになった女はいる。今もこれからも。』
爽やかにいう瀬野を見て山田は安心した。
山田『一生で一番好きな人ですかwそう思われてる人は幸せな人ですね。』
瀬野『どうかな…俺は彼女にとって一番最低な嘘をついたんだ。ひどい事をした。
ほんとどうしようもないよな…』
だんだんと落ちていく心を持ち上げるかのように自分で、
瀬野『なんてなwそんなお前はいるんだろ?彼女。
パーティーで俺にも紹介しろよw俺の彼女にもなってもらおっかな。』
必死になる山田をよそに、沙織も秘書課だった事に気付いた。
続
160 :
前スレ599:2006/01/25(水) 19:36:16 ID:jDz4IOKd
>>151続き 平成17年 夏 7月5日
沙織は湖に揺られながら満点の星空を見ていた。
沙織(彦星と織姫・・もう少しであえるんだ。素敵だなぁ・・・羨ましいww)
パシャッ
沙織「どうしたの?」
果歩「どうして満面の笑み?もしかして私の存在気づいてた?w」
沙織「ううん、ずーっと織姫と彦星の再会を想像してたから・・」
果歩「アハッwその天然ぶりがかわいいんだよね、ホントw」
立つだけで、動くだけで放たれる、圧倒的な存在感。
周りにいる男は全員沙織を見ては息をのんだ。
会長のあいさつを聞いていると、たまたま隣にいた少女に“七夕”について聞かれる。
沙織「七夕っていうのはね・・織姫と彦星っていう恋人同士がいて、二人は愛し合っていたの。
でも会えなくなっちゃたの。でも、一年に一回、会えるんだよ。
だから、天の川で七夕の時に再会するの。そのときにお願い事をすると二人が叶えてくれるんだよ」
少女「良い話だねw」
沙織「だねww」
会長の話が終わり、デッキへと移動する。
「9,8,7,6,5,4,3,2,1,」ドーーーーン!!
夜空に、花火が打ち上げられた。
沙織「綺麗ー。。。」
空に上がる、大きな花を沙織は目を輝かせて見ていた。
この空の下に彦星みたいな、自分の運命の人がいますように。。。
そんな、願いを込めて。
そして、パーティーが終わり、沙織はあの電車に乗る。 続く
>147続き
エルメスと剛司は風呂から上がり、旅館の外に出た。
観光ガイドブックに載っていてTVにもよく出る名物親父がいるラーメン屋が目的だった。
「らっしゃいらっしゃい」
2人が店に入るやいなや、親父が声をかけてきた。
TVでお馴染みの顔だが、裏表はないらしい。
2人は名物のつけ麺を注文した。
エルメスはつけ麺初体験だったが、剛司のアドバイスもあり
服につけ汁を飛ばすことなく完食。
エルメス「美味しかったです・・・。ここの味には敵いませんが
家で山田さんの為につけ麺作ります・・・。
・・・食べて貰えますか?」
剛司「喜んでぃぃ」
店の親父「お2人さん、お暑いですねぇー。
2人の熱気で厨房は蒸し風呂だよー。」
店内にいた他の客からも暖かい視線が2人に向けられた。
エルメス「やっぱり評判通りのお店でしたね。夜遅くに来てよかったです」
和やかな雰囲気に包まれた店内だったが、突然現れた関西弁の集団により
その空気は一変した。
続く
>>149 感想ありがとうございました。
これからも精進していきますので応援よろしくお願いします。
162 :
前スレ599:2006/01/25(水) 20:35:41 ID:jDz4IOKd
>>160続き
果歩と電車の中で笑い話をしていると、果歩が降りる駅についた。
果歩「じゃ、また明日ね」
沙織「うん、おやすみ」
そう言い、果歩は駅に降りていく。沙織は読みかけの英文小説を取り出し、読み始めた。
その時、一人のヲタクが電車に乗り込み、斜め向かいに座った。
沙織は小説に夢中で、全く気づかない。
おもしろい節に差し掛かり、微笑みながら首を傾げる。その時−−−−
親父「drftgyふじこlp;@」
酔っぱらいの親父が沙織の乗っている車両に入ってきた。そして、周りの乗客に絡み始める。沙織もすぐに気づいた。
沙織(やだ・・・こっち・・来ないで・・・)
案の定、親父は沙織に気づいた。
親父「おりゃ!?んっ?姉ちゃん、かわいいね〜おい、姉ちゃんよ、」
沙織は縮こまった。親父は沙織の隣に座り、体に手を回してくる。
周りの乗客は見て見ぬふり。沙織は震える体を必死にかばい、泣きそうになっていた。
沙織(やだ・・やめて・・怖いよ・・)
下品な言葉を耳の近くで言われ、耳を手でふさぐ。
必死の思いで「やめて下さい・・・」と小声で喋った。
親父「やめて下さい・・ってまだ何もしてないじゃない・・あぁ、姉ちゃんアレか・・」
沙織(やだ・・!!)
「や、やめろよ・・・!!」
沙織はゆっくり目を開け、声の聞こえた方を見る。
ぼやけてあまり見えないが、向かいには一人、立っている男がいた。
気づいたら、親父と青年の取っ組み合いになっている。
沙織は怖くて体が動かなかった。青年が倒れてしまった後、
一人のサラリーマンが来て、親父を止める。親父はサラリーマンと車掌に連れて行かれた。
沙織は床に座っている、先ほどの青年を見た。すると、沙織の体は無意識にその青年の前に座っていた。。。
沙織「大丈夫、ですか・・・・?」 続く
エルメスにつけ麺とは恐れ入りました。
>>30続き
(いい匂いだな〜。匂い?…えっ!!)
自分の状況を理解した剛司は、驚きの余り、反射的に逃げようとしたが、
沙織は逃がさないように、抱きしめた腕に力を入れた。
沙織の心臓の鼓動が背中から伝わってくる。
沙織は、嬉しそうな表情で、剛司を抱きしめたまま、耳元で呟く。
「剛司さん…私は幸せです!
あなたに、こんなに思ってもらっている。
大好きな人に、こんなに思われているんですもの。」
その言葉に少し胸を撫で下ろすが、
沙織らしからぬ行動が、剛司は心配になった。
「あの〜沙織さん?どおかしたんですか?」
沙織が腕をほどくと、剛司はすぐに沙織に向き合う。
「大事な…とっても、大事なお話しがあります。」
「は・はい。」
沙織は、一つひとつ、言葉を選びながら、ゆっくりと話し始める。
「1ヶ月前、この場所で剛司さんの…私への気持ちを聞かせてもらいました。
とても…とても嬉しかったです。
あの時から、いつかはお話ししようと思っていた事があるんです。
でも…この事がわかったら、私…剛司さんに嫌われてしまうんじゃないかって、とても…不安だったんです!」
「そんな!僕が沙織さんを嫌いになるなんて!あるわけ無いじゃないですか!」
剛司の言葉に、少し微笑む。
「ありがとう…ございます。でも、剛司さんにはお話ししておきたいんです。
あなたの事を…もっと好きになりたいから
聞いて…もらえますか?」
続く
おまいら、こんばんは。
先日は、お役に立たず、ごめんなさい。
では、ちと予告おば。
第3部ですが、今週末より、連載開始いたします。
初心にかえる意味で、第1部みたいに、毎週末チビリ・チビリです。
その方が、内容も濃くなりそうなので、ジワリ・ジワリwおまいらをいたぶってあげちゃいますwww
途中また、中断するかもしれませんが、その時はまた、気長〜にwお待ち下さい。(多分無いと思いますけど、ね^^。)
おそらく、全編とうして読むと、第2部に感じた違和感、消せると思います。(ラブコメにもシリアスなシーンあるし、ね。)
初回は、SPとして、「第3部・序章」一挙うp予定。さてなんレスになるのやら、こうご期待。では。ノシ
追記
まだ、感想を述べていない、作品を完結させた方々。金曜日に読んで、感想をうpいたします。
尚、連載中は、殆ど皆さんの作品を読みません。よって感想も書きません。
「ライバル」ですからね。(キッパリ)
わらかしw
レスがないのでageときます。
169 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/01/27(金) 17:44:54 ID:CD6gZH9W
シャラポワ大好き男さん
早く続きを書いて!
松本軍団がどんな動きをするのか気になる
おまいら今晩は。
>>99 前スレ599 さん
…>「私、夕飯つくります。食べて下さい」
沙織が夕飯?夕食では…。
あと、ご飯を食べるシーン。もう少し細かな描写があっても、良かったような気がします。
それと、恋人がわかれ際、するものはな〜んだ?
先程食べた美味しい味が残る「キス」ちょっとエチケットに反する気もしますが、素敵だと思いますよ。
手作りですからね。
でもね、さすがです。七夕の謎解明編 お見事一本勝ち。です。
追記
小さい娘(こ) これで読み方あってますか?
>>122 タイツ男 さん
ありがとうございます。
感想は・・・書けません。
>>130 さん
も・もしかして、これ書いてるのって・・・えー マジですか。
あと、継続中の皆さん。ふぁんたすてぃぽ♪です。
もし現時点で完結してて、漏れてる方いらっしゃったら、スマソです。
苦情受け付けます。(いないと思うけど^^。) では。ノシ
再度追記
作品連載中は、名前変えない方が良いと思いますよ、専ブラで名前抽出して読ませてもらってるもんで…
勝手言って、更にスマソです。
第3部−序章−の序章
予告レス直後。各位その場にて
「キタキタ・キタ−ーー!!。は〜るが来〜た♪ は〜るが来〜た♪…」
「え!「じわりじわり…」なに!「いたぶってあげちゃいます…」ムーカーツーク〜」(ピクッ)
「発車〜オーライ〜。出発〜進行〜。ルルルルル〜」
「よっしゃー、まっとたんやで191はん。これからも案上たのんます。」
「ふん どうせデマだろ。と言ってみるテスト。」
「なぬいってるべ、デマなわけね〜べ。すかすぃこちとらも〜お産で大変だってときぬぃ〜」
「う・産まれる〜」
「ふにゅう〜…生まれる?」
「そうですよ、僕もウソではないと思うけど…。」
「く〜、また来たか、そうか、わしも頑張らねばぞなもし。」
「よっしゃー バッチコーイ!」
「総員に告ぐ、爆撃に備え、第一種警戒体制を取れ、これは訓練ではない。繰返す。これは訓練ではない。」
「グッド・ラック!」
「また旅立つんだな、わしらの倅よ。だがいつでも戻って来い、俺達は待ってるぞ。」
「ヴェノア〜」
「ちょちょちょう、なになになに、こっちは受験を控えてるって時に〜…でも、萌え〜」
「191お前は…」
「普段はエルメス萌え〜のわたしですが、今日からは、あなたのエルメス萌え〜で、あります。」
「みんなだいじょうぶ?お肌の手入れ入念にしとかないと…」
「これがラッヴェストーリーなんですね!」
「早くもこっちが弾切れぽ…」
「これからは、このスレを楽しみにしてゆくよ…。」
「そのチケット、キボンヌ。」
「わたし女だけど、がんばって!みんながついてるから…」
「(ふっ)」
173 :
ながし:2006/01/27(金) 22:45:37 ID:oIs+GGix
>>159続
土曜日、剛史の会社は本来は休みだが、仕事が一日遅れているため、休日出勤となっていた。
剛史(明日にまでもちこしたら、沙織さんとパーティーまで逢えなくなっちゃうよ・・)
心配してた通り、明日までらもちこしになりそうだった。
少しでも終わらせておこうと剛史は定時の時間には帰らず、仕事をすすめていた。
仕事の早い橘は、順調に進ませ、急ぐ様子はない。
剛史以外の社員も仕事を切り上げ、明日までには十分間に合う様子だった。
『おつかれさまでーす』
次々に社員はオフィスを後にする。橘も仕事後に一杯、とコーヒーを飲み干し、席をたった。
帰る様子もなく必死にデスクにむかってる剛史を見て、いつものようにからかいたくなった。
しかしあまりにも真剣で冗談でもちょっかいはだせなかった。
鞄を手に取り帰ろうとする橘に気付き、剛史はおつかれさまですと笑顔で言った。
橘『そっちこそ、残業お疲れ。』
あんな必死だったのが、いきなり可愛らしい笑顔になって、なんだか変にかしこまってしまった。
続
>>169 ありがとうございます。
昨日も投稿するつもりだったのですが、仕事で疲れてしまって
8時には寝てしまいました。
>>161続き
「兄さん、ここが噂のつけ麺屋でっせ」
「なんや、TVで見るよりしょぼい店やんか。親父もさぶいしのぉー」
DT松本を筆頭にキム祐一、千原シニアが入ってきた。
エルメス「山田さん、さっきの怖そうな人たちですね・・・・・。
もう私達は出ましょうか」
山田「そうですね、もう旅館に戻りましょう」
2人は親父に軽く挨拶して店を出た。
エルメス「世の中には色んな人がいるものですね。
ご主人に危害が加えられないか心配です・・・」
山田「あの人たちも有名人なんですから、暴れたりはしないですよ。」
エルメスにそう言い聞かせて、2人は旅館へと歩いていった。
続く
>>172 >(汽笛の音)
>(蒸気の音)
>(車輪が動き出す音)
>そして、もう一度。(出発の汽笛…)
191さん。 第三部、いよいよ来ましたね。乙です!
蒸気機関車に、とても詳しい、191さんらしいスタートですね。
(しかも、リンク先が・・・・・・・・そうきましたか!
たしかに、蒸気機関車が走り出す時にピッタリですね。)
176 :
前スレ886:2006/01/28(土) 00:46:13 ID:cyk6mCY9
>>170見習191さん
スマソ、ここから前の物に戻します。
(そう言えば、前スレは886まで行ってなかったから、被る人いないよね。)
お詫び…と言ってはなんですが
ショートの物をひとつ。
ワーカーホリック営業部
AM10:00
「山田、お前に担当してもらう派遣スタッフ。
もう少しで来ると思うから、打ち合わせ済ませたら派遣先に一緒に行ってくれ。」
及川部長は腕時計を見ながら剛司に指示を出すと、封筒を差し出す。
「これがスタッフと派遣先の資料だ。」
「あっ、はい」
封筒を受けとると中身を確認する。ファイル、CDーROMがひとつづつ。
剛司は自分のデスクに戻ると、先週支給されたノートパソコンで資料に目を通し始める。
(まずは、派遣先の会社っと。あれ?ここ、新規の所じゃないか!)
「部長。ここ、新規の会社ですけど、どなたが窓口なんですか?」
他の書類に、目を通していた及川は顔を上げる。
「人事部に武内って奴がいるから、そいつの所に行ってくれ。」
「人事部の武内さんですね。分かりました。」
(え〜っと、人事の武内さん宛てっと。次はスタッフのファイルを開けて…)
「失礼します。」
ドアが開き1人の男が入ってくる。
「山田、来たぞ。」
及川の言葉に後ろを振り返ると、驚いて椅子から転げ落ちてしまった。
「け‥啓介さん。な・な・なんでここに?」
続く(と言うか、どこかの話しに繋がる。)
177 :
ながし:2006/01/28(土) 00:54:34 ID:yd5so8i1
>>173続
そのせいで橘は急ぎ足で仕事場を離れた。
剛史は一人になった。
一人になった剛史はもうひと仕事といく前に、
沙織に明日も仕事で、もしかしたら夜も会えないかもしれないと電話をいれる事にした。
楽しみにしていた分、剛史の心は重かった。
その頃沙織は瀬野との事を話すべきか悩んでいた。
いずれ話そうと思っていたが、こんな形で話す事に沙織は不安を感じていた。
剛史は瀬野を上司として、心から尊敬している…。何も知らずに。
上司との…そして沙織との関係が壊れていくのではないかと考えていた。
そこに沙織の電話がなる。ワンコールで電話をとる。ずっと待ってたかのように。
ワンコールででると思ってなかった剛史は予定よりも早く冷や汗がでた。
剛史『ぁぁっ……こここんばんわっ!』
沙織『w。こんばんわw』剛史との事を心配してたせいか、いつもの声を聞いて、ほっとした。
でもそれは一瞬で、すぐにさっきと同じような不安に襲われる。
剛史『遅くなってしまって、すいません…実は、仕事が終わらなくて…
明日も遅く迄かかるかもしれなくて………。』
本当に申し訳なさそうに言う剛史の電話の向こう側の姿が浮かんだ。
声を聞くと、逢いたくなる。声だけぢゃ物足りなくてどんどん逢いたくなる。
そんな気持ちを抑えて、
沙織『大変…ですね。大丈夫、ですか?もしかして、まだ会社に?』と剛史を気遣う。
剛史『はい…少しでも早くあがれれば、ちょっとでも沙織さんと逢えるかもしれないし…』
剛史も久しぶりに聞く沙織の声を聞いて、逢いたいと言う気持ちが一層強まった。
その頃橘は、駅に向かいながらも、まだ当分終りそうにない仕事を横にパソコンとにらめっこする剛史の
ために、夜食を買っていた。誰にも頼らず一人でこなそうとする剛史に橘は、
自己納得はできないものの、何かしてあげたいという気持ちが生まれていた。
続
※訂正
>>172本文二行目
「おまいらよ、電車男が 好 き で す か?」
第三部−序章−
ふたりの姿は、傍から見れば少し滑稽に見えるのかも。
少し小柄な剛司に、負ぶさる沙織・・・。
でも、目を凝らしてようく見ると、
そう、この国のひとが使う、いくつかある文字のひとつ、漢字。
その基本。象形漢字の最たる、有名なドラマでも用いられた、
人
その字そのものではないかと。
二人は今、剛司だけが沙織を背負っているわけではない。
沙織が支えているからこそ、剛司が背負えている。
その絶妙な均衡。
正にそれこそが、人、本来の姿そのものだと思う。
>>179つづき
例えばこうも喩えてみる。
時計の短針と長針のような二人。
重なっては離れて行き、時を置いてまた寄り添い逢う。
両極端に広がろうとも心はいつも一緒。
時を急く長針と、日に二度しか同じ所を通らない短針。
まるでこの二人の新居のよう。
家の中で、こまめに動き回る、沙織。
朝出勤し、夕方帰宅する、剛司。
そして、いつか、そこに秒針が加わる。
そう遠くはない、望む未来・・・
つづく・・・
鳥肌がたったw
オレがまったくおもいつかなかったorz
182 :
ながし:2006/01/29(日) 01:08:29 ID:9uF1C+vG
>>177続
剛史『そーいえば、来週ウチの会社が開くパーティーに、沙織さん達も出席するんですよねw』
沙織はドキッとし、一瞬返答につまる。
沙織『そぉ…ですね。』
剛史『そのために、僕新しいスーツ買ったんですよ。瀬野さんに選んでもらったんですけどねw
あっ、瀬野さんってこの前話した部長さんの事で、瀬野さんっていうんです。』明るく話す剛史と、どんどん沈んでいく沙織。
口数が少なくなっていく沙織に剛史は気付いた。
剛史『どうか、しました?』心配になる剛史。
そこで沙織は、話してしまおうかと思った。きっと大丈夫。
もちろん剛史が怒ることなんてないだろう。軽蔑だってあるわけない。
いつもの笑顔と優しい声で包んでくれる。そんな事は解っていた。
でも恐かった。ほんの少しでも何かが変わってしまう気がして、恐くて仕方がなかった。
その何かは、来週になればわかってしまう。だからその前にちゃんと話しておきたかった。
沙織が言いだそうとした時剛史『お疲れ…ですか?もう夜遅いですし、休んで下さいw
連絡遅くなってしまって、本当すいませんでした。明日、仕事が終ったら、またメールしますねw』
優しく気遣ってくれる剛史に、激しい罪悪感のようなものが生まれる。
結局、沙織は言えないまま電話をきってしまった。 続
183 :
新人664:2006/01/29(日) 01:13:52 ID:0Q+iV+0E
お久しぶりです。目下、掲載作品はシリアス系が主流なので、ちょっと変化球を・・・
「電車男SP(早春)構想(ちょっとオカルト)」
金曜日の夜。土曜日からの沙織のヨーロッパ出張を前に、
2人は映画を観に来ていた。
・・・感動的なシーンが流れる。
沙織は涙が止まらない。チラッと横を向くと剛司も涙をポロポロ流している。
微笑ましいな、と思いながらスクリーンに視線を戻すが、
今度は自分が無性に寂しくなって、剛司を求めて手を横に伸ばす。
そして、彼の指に自らの指を絡めた。剛司はちょっと驚く。
映画終了。ロビーに出てきた2人。
「感動しました。」
「私も。剛司さんて泣き虫ですよね。」
「沙織さんだって。僕に負けないくらいですよ。」
「きっと、私達の子供って泣き虫、ですよ。」
「えっ。私達の子供・・・」
「あっ・・・。私、お化粧直してきます。」
沙織は化粧室へ駆け出して行った。
「私達の子供か〜。でも沙織さんにしては大胆なセリフだな・・・」
最近沙織の言動がどうもおかしい。剛司はそう感じていた。
もっとも、彼が女心の機微を感じ取れれば理由は分かることだったが・・・。
続く。
184 :
八点鐘:2006/01/29(日) 01:17:32 ID:J0QwG+NN
ひとりでさえ、家中にマイナスオーラを撒き散らすのに、
友達を家に連れてくるなど、冗談じゃない。
それが1年前までの山田葵の兄に対するスタンスだった。
ああそれなのに‥音を立てて崩れていく私が愛したルール。
*「お邪魔します。」
の声とともに、それは、兄貴の後ろについて、トントンと
階段を上がっていく。横顔を見ただけでピンときた。
私の心の深くにまで入り込んできて、
「お邪魔します。」の一言では、全然足りはしない。
それは、再三やってきては、私の心をポルターガイスト
のように、騒々しくかき乱した
>ながしさん
いい!
続きよろしくです
186 :
八点鐘:2006/01/29(日) 01:19:42 ID:J0QwG+NN
>>184 続き
あれから数えて‥‥‥‥
それと接近遭遇したのは、随分後になる。
シャワーを浴びてすっきりした私の気分を
粉砂糖のように苦く粉砕した。
洗面所に問題のそれ、 川本信二 がいた。
階段を上がっていく横顔ばかりを見ていたはずだが、
なぜか、いつも正面から見続けていたような感覚。
もっとも向こうはそんな感覚などなく、大慌てで
蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
使ったタオルだけを残して。
なぜ私の心を揺らすそれは、跡形を残していくのだろう。
私は、放心状態になっていたのに気づき、慌てて現実に戻った。
葵「キモ…」
私は自分につぶやいた。
187 :
八点鐘:2006/01/29(日) 01:21:42 ID:J0QwG+NN
>>186 続き
私は覚悟を決めた。
放心の時間は終わり。次は行動に移す時だ。
私は彼のイメージが私の中に侵入してこないように、手袋をすると、
タオルを燃やした。ひさしぶりに笑顔が戻った気がする。
プレリュードはこれで終わり。
次が本当の行動、彼をデートに誘う時だ。
彼が私の家から帰るのを見計らっては、それとなく話しかけた。
彼をひとりにしたいのに、もうひとりが邪魔だった。
葵「いつも寒いのに、薄着ですね。」
川「はぁ。」
葵「ペンギンみたいですね。」
葵「長くてしなやかな腕だね。」
川「はぁ。」
葵「ナマケモノみたい♪」
葵「パチクリおめめだお。」
川「はぁ。」
葵「クマーみたいでつね。」
私のスプーンでトンネルを掘るような労苦が報われるのには
かなりの時間を要した。
遂に、動物園デートをゲットした。
188 :
八点鐘:2006/01/29(日) 01:23:41 ID:J0QwG+NN
>>187 続き
当日、私は寝不足を除けば、万全の態勢でデートに望んだ。
川本氏も今日ばかりは、アニメのことを忘れてくれているのは、
少しばかりの奇跡というべきか。
私は彼と並んで歩く。少しばかりの距離があったが贅沢は言うまい。
動物を見て過ごすか、彼の横顔を見て過ごすかは臨機応変に決めよう。
動物園の前にきた。
<猿と豚と河童が逃げて、暴れている為、休園>
私は舌打ちした。川本氏はテンパッている。あの時とえらい違いだ。
誰かに助けを求めるつもりなのか、携帯を取り出した。
私は川本氏から携帯を奪い取ると、他に動物園がないか検索した。
兄貴と同じau。事件屋稼業のライバルが使ってそうで、気にいらないが妥協。
あけぼの猿園というのを見つけた。その間、15秒。
川「すごいですねー。」
葵「携帯ぐらい使いこなさないと、何にも解決しないよ。」
私は携帯を彼の顔に押し付けた。彼はすまなそうな顔をしているが、
私は気にしていなかった。
別に彼が逃げなければ、どんだけ動物が逃げようが知ったことじゃない。
おそらく、これからもずっと。
189 :
八点鐘:2006/01/29(日) 01:25:36 ID:J0QwG+NN
>>188 続き
<2年前>
私は、乗ることすら出来ないぐらい、ひどくパンクした自転車を引いていた。
転校する親友の家に見送りに行く途中だったが、時間的に間に合いそうにない。
イライラと、泣きそうな感情が、交互に襲ってきた。
そんな状態だったから、男の人が話しかけてきたのにもしばらく気づかなかった。
「だいじょうぶですか?」
帽子にメガネにランニングという格好。私は時間が惜しいので、無視しようとした。
男「僕の親友、自転車屋なんで、ちょっとは詳しいんですよ。」
葵(こっちは、自転車屋の娘だよ)
男「近くに自転車屋があるんで、ちょっと道具借りてきましょうか。」
葵(近くってウチだよ。片道30分あるけどな)
男は返事も聞かずに駆け出して行った。服部博義もちぎるような速さだった。
後に残された私は、留まってるべきか、自転車を捨てて走り出すべきか分からず
にいた。すぐに男が戻ってくる。修理道具を一式もっていた。
私が、そんな大層なもん持ってくるなら、パンク修理剤1本持ってこいよと
思ってる間に、男は修理を終えていた。
男「じゃあな。」
男が自転車をポンと叩く。
葵(私じゃなくて、自転車にかよ)
男は去っていった。男に会ってから、ビデオの早回しのような15分。
これなら、何とか間に合うだろう。
190 :
八点鐘:2006/01/29(日) 01:27:44 ID:J0QwG+NN
>>189 続き
私の固まっていた感情が戻りだした。
彼は一体何者なんだろう?
私は運命というものを信じていなかった。
負け犬のいいわけみたいだから。
もし、彼にもう一度会えるなら、
運命というものを信じてみるのも悪くないかも知れない。
私はブンブンと首を横に振った。
部活を辞めて、伸び始めた髪が左右に揺れる。
「自分は高校受験生だ。下らないうつつを抜かしてる暇はない。」
そう言って私は、どうにも乱れてしかたがない自分の心を叱責した。
−ぬるぽー
堀北真希タン、助演女優賞受賞おめでとー
>>182 >剛史『そーいえば、来週ウチの会社が開くパーティーに、沙織さん達も出席す>るんですよねw』
>沙織はドキッとし、一瞬返答につまる。
>沙織『そぉ…ですね。』
>剛史『そのために、僕新しいスーツ買ったんですよ。瀬野さんに選んでもらっ>たんですけどねw
>あっ、瀬野さんってこの前話した部長さんの事で、瀬野さんっていうんです。』
>明るく話す剛史と、どんどん沈んでいく沙織。
>口数が少なくなっていく沙織に剛史は気付いた。
↑この、「明るく話す剛司」と、「沈んでゆく沙織」の、対照的な二人のシーンの、
心理描写が、とてもうまいですね。 ながしさん、さすがです。
>>190 八点鐘さん
作家デビュー、乙です! 自分のペースで、無理をしないで頑張って下さい。
>>183 新人664さん
新人664さん、待ってましたよ! 前作、楽しかったですよ。
新作「電車男SP(早春)構想」 も、楽しみにしています。
192 :
新人664:2006/01/29(日) 20:43:26 ID:otM6IiAn
>>183続き
沙織・剛が映画を見ていた日より少し前のヨーロッパ。
パリ。高級ホテルLBの1室。
「燃えない・・・」
「え?・・・」
「悪いけど帰るわ。」
「そんな・・・」
「何か?!」
「い・いいえ。」
美鈴はホテルの廊下を歩きながらつぶやく。
「山田。お前の事が頭から離れない。」
数日後ハンブルク。高級ホテルHEの1室。
「やはり燃えない・・・悪いけど帰るわ。」
「え?・・・そんな・・・」
「何か?!」
「い・いいえ。」
美鈴はホテルの廊下を歩きながらつぶやく。
「山田。どうしてもお前の事が頭から離れない。」
そして、立ち止まり、窓から見えるエルベ川に写る満月を見ながら言った。
「青山沙織。山田剛司をもらう!私、日本に帰る!!」 続く。
193 :
前スレ599:2006/01/29(日) 21:55:38 ID:Jzm/b7iA
お久しぶりです。詰まってます・・。本当、難しい。毎日頭を悩ませています。。。
でも、何も書かないのも寂しくなってきたので、感想を書きたいと思います。
>ながしさん
良いです。すごく良いです。沙織の気持ちに同情しますね。(その力をどうか漏れに・・)
今後も期待してます!!がんがって!!
>見習い191さん
ずっと返事しなくてすいませんm(_ _)m
>>171「小さい娘(こ)」で合ってます。なんとなくですw
キスは、あまり簡単には書きたくないんですよね、漏れの二人のイメージとはちょっと違うかな・・と。
でもいつか書きますよ。今までも書いてきましたしww
夕食シーンは短編なので、かなり省略しました。すいません、そこは妄想でよろしくお願いします。
>新人664さん
映画のシーンは心打たれました。
沙織の一言、一行動が乙女ですねww陣釜さんの略奪劇も楽しみです!
>八点鐘さん
葵ですかー。漏れはドラマでも葵は好きだったので、葵を見れて嬉しいですw
葵っぽさを出しつつ、ドラマとは一味違った葵に期待!
みなさん、がんがって下さいね!漏れも頭ひねらせてがんがります!
アドバイス・・・ドラマをもう一度サラーっと見ると、新しい考えが浮かんできますよ。
懐かしい感覚もwDVDやビデオお持ちの作家さんはお試しアレw
>>193 599さん
大分苦戦されているようですね。
「真正面からエルメス視点」に取り組んでいる貴方の勇気に敬意を表します。
先に「ドラマの前」を書いた作者も、最後は感情移入しすぎて、沈没したぐらいですので
難しさはよく分かっていますから。
漏れが「エルメス完結編」を書くときは、このスレでの最終作品(長編では)にする予定です。
まだまだ煮詰めます。書くときは、599さんが完結されて、大分経ってからになるでしょうね。
で現在は、お正月に続き「エルメスとは違う美咲たんドラマ」を作ろうと計画中。
電車男に関係ありそうで、なさそうな話なので、こちらではやれませんがw
他の皆さんの作品も見守ってますので、がんがって下さい。おもしろいですよ。いろいろあって。
195 :
ながし:2006/01/29(日) 22:39:01 ID:9uF1C+vG
>>191さん
ありがとうございますw
これからもっともっと!って気持ちにさせられました☆感謝しますm(__)m
>>193さん
感想ありがとうございますw こちらも期待してます(^-^) 頑張ってくださいw
>195
ながしさん!!
今すぐ続きを!!!!!!
197 :
ながし:2006/01/29(日) 23:32:13 ID:9uF1C+vG
>>182続
晴れた気分で自分のオフィスに向う。
『はぃwぢゃぁ…来週に』山田が誰かと電話しているみたいだ。声を聞いたと同時に足をとめる。
剛史『おやすみなさい。』通話が終了したようだ。
入ろうか迷っていると、
山田『たち…ばなさん?』気付かれてしまった。
橘『じゃ、じゃーんっ』
引きつった顔で片手にもった袋を持ち上げた。
山田『も、もしかして、僕に…ですか!w』ゆっくりと驚きの顔から笑顔に変わっていく。
橘『残念ながら、あたしのw』山田の顔は、笑顔になりきる前に、一気に驚きの顔にもどった。
それをみて橘はいつものように、ケラケラと笑う。
山田『何しに、きたんですか…==33』
橘『手伝いにきてやった先輩に、何その言い方…』
山田『え?…』
橘『はぁ==33帰ろっかな。』必死で謝る山田をみて、橘はまた笑顔が零れる。
橘『大体、明日になったらみんな手伝ってくれんのにさぁ。』
山田『でも、できるだけ自分でこなせるようになりたいので…』
そう言ってデスクに戻る。
橘は自分の買ってきた夜食を食べていた。
山田(手伝いにきてくれたんぢゃ……)
続
198 :
前スレ599:2006/01/30(月) 18:18:03 ID:UejP8CCB
>>162続き
なにか書類を書くというので、おばさん達と青年と事務室へ移動する。
その間、沙織はチラチラと青年を見ていた。
沙織(すごい、勇気がある人だな・・助けてもらったし、良い人だなw)
書類をカリカリ書いていると、おばさんの一人が青年に「お礼がしたいので住所を教えて」
とお願いしていた。
沙織もすぐに手帳を取り出す。
沙織「私も・・教えてもらって良いですか?」
青年は慌てながらも手帳に自分の名前と住所を書いてくれた。
沙織(山田剛司さん。。お礼、なににしよう)
沙織は帰り道、その手帳をぼんやり見つめていた。・・・ただ、なんとなく。
さっきの電車での事を思い出しながら。おばさん達も山田のことを褒め称えていた。
(本当に、すごい人もいるもんだなぁ・・・)
家に帰ると、先日社内販売で買った、エルメスのティーカップが目に入る。
沙織(そうだ、これがいいよね、あんなにお世話になったし)
次の日、手紙を書き添え、宅急便でティーカップを送る。
沙織はその後、あまり剛司のことを考えてはいなかった。
ただ、
良い人。。。。。。。。。
おまいら、こんばんは。です。
先先日は、失礼なものをうpしてしまい申し訳ありませんでした。
予告レスの方も失礼ですよね。本当に申し訳ないです。
>>175さん ごめんなさい。折角感想いただいたのに・・・
やはり、3部は、
>>179の2行目からという事で、お願いします。
ですらね、他の作家さん。勘違いでしたらスマソですが、オレに遠慮なんかしたらダメですよ。
いつでも、どんどんどしどし、うpしてください。
では、オレから少しだけアドバイス。・・・になるかな?
オレは、煮詰まった時。少しだけ、電車男から離れます。
別の、ドラマなり、映画なりを見たりします。そうする事によって、
新たなシチュや、台詞が浮かんだりします。ただし、深入りは禁物。
そこから戻って来れなくなりますので。
無論、前スレ599さんの方法を取り入れても、ダメな時は、です。
オレの最終手段ですね。では。また週末。
204 :
新人664:2006/01/30(月) 22:52:19 ID:awoNndgh
>>192続き
ここはドイツ・ハルツ山脈のブロッケン山。ブロッケン現象や魔女祭りで有名だ。
美鈴は帰国を前にブロッケン山に来ていた。あたりは雪に覆われている。
頂上から少し下った森の中、古代人の遺跡がある。午前0時にここで呪文を唱えると、
自分がものにしたい男を篭絡する魔力が備わるという。
岩のほこらがあり、中に古めかしい帳面が置いてある。ここに、呪文を唱える前、
ものにしたい男の名前、自分の名前を書く。さらにその日の日付けも。
帳面には注意書きが書いてある。色々な言語で。
ドイツ語、フランス語、イタリア語、英語・・・日本語も。
「偽名を用いると魔力は生じない。」
美鈴は、山田剛司、陣釜美鈴、2006年2月28日。と書いた。
「12時だ。エロイムエッサイム。エロイムエッサイム・・・」
呪文を唱える美鈴の体が青白く怪しく輝きだした(ように見えた)。 続く。
206 :
前スレ886:2006/01/31(火) 00:37:11 ID:lqHTXMU3
>>165続き
「聞いて…もらえますか?」
「……はい。」
少しの沈黙の後、沙織は途切れ途切れに語り始める。
「私…昔、お付き合いしていた人がいたんです。その人には、プロポーズされて…将来の夢まで語り合って……」
(そうだよな。沙織さんみたいに素敵な人に、彼氏がいなかった方がおかしいよな。)
剛司は心の動揺を顔に出さないように努めたが、端から見ると、明らかに動揺しているのがわかった。
「でも……でも、その人には…奥さんも子供もいて…私・2年も付き合っていたのに、全然気付かなくて……勝手に一人で舞い上がっちゃって…」
沙織の頬を、涙がつたい。言葉が続かない。
「あっ!……」
(ど・どうしよう!なんか言ってあげた方がいいのかな?えーっと…ダメだ!こんな時、なんて言ったら良いのかワカンナいよ!
どうしよう…)
必死で考えを巡らせていると、自分が告白した時の事を思い出した。
(そうだ、あの時の沙織さんがしてくれたように、手を握ってあげよう!)
沙織の手を握ろうと、近ずこうとした剛司は、
焦りの余り、足がもつれ倒れ込み、結果的に沙織の抱きつくような形になった。
「えっ!?!」
「……」
沙織も突然、剛司に抱きつかれて、悲しい気持ちも、涙さえも忘れる程驚いた。
「あっ!すっ、すいませ……」
剛司の言葉が終わらない内に、沙織も抱きしめる。
「え〜っ!?!」
「有難う…御座います。…剛司さん、いつも私に勇気をくれる!」
「あっ、これは、あの〜、その〜……」
(どうしよう!誤解されちゃったよ!只、転んだだけだって、言った方が良いのかな?)
沙織は剛司を抱きしめたまま、話しを続ける。
「私、嘘をつかれていたんです。でも…
こんな私でも…まだ好きでいてくれますか?」
続く
剛史のグダグタ感がなんとも言えないほどリアルです!
おもしろかったw
208 :
ながし:2006/01/31(火) 18:17:57 ID:RL7jgCun
>>197続
果歩『沙織……山田には話した?』
首を横にふる沙織。
果歩は解っていた。沙織がこのままぢゃいけないと自覚している事、それでも剛史に言いだせない気持ちも。
だからあえて何も言わなかった。
沙織は剛史に話す事ができないまま、パーティ-の当日を迎える。
パーティーのため、ほとんどの部署が仕事を早く切り上げ、パーティー会場へと足を急がせる。
剛史達もいつもよりもずっと早く仕事を切り上げ、会場に向った。
パーティー会場は、東京湾に浮かぶビルのような果てしなく大きな船だった。
みたこともない光景に剛史は言葉がでない。
橘や同僚は、慣れているせいか、驚きもしていなかった。
どこかでみたことあるような有名人、政治家、そしてなぜか松永氏。次々と大物が会場へ乗り込む。
(うちの社長って……ってかうちの会社って……結構大企業!!??)
剛史も必死に橘の後ろを追い掛ける。
中に入ると、自分の部屋がいくつ入るか解らない位広くて、簡単に知り合いなんて探せそうになかった。
テーブルクロスさえ何十万としそうな雰囲気に、剛史は明らかにあがっていて、そして浮いていた。
瀬野から橘に遅れていくと連絡が入る。
沙織達もまだ到着していないようだ。
それ以外の参加者もほぼ集まり、広く感じた会場も人で埋まっていく。
にぎやかになっていくにあわせて、司会者がマイクのテストを始める。
もうすぐパーティーが始まるようだ。
続
209 :
前スレ599:2006/01/31(火) 19:15:05 ID:StMAtXBu
ぐぁぁ!また詰まってます・・・orz
誰か、できたら感想お願いします。大きく参考にしますので・・・。
>886さん>ながしさん、イイです!!はやくうpをよろしくお願いしますm(_ _)m
210 :
新人664:2006/01/31(火) 20:39:56 ID:ks4zqGDJ
>>209 「前スレ599さん」
私のような新人が感想を書くのは本当に僭越とは思いますが、
デビュー時に先輩作家さんから頂いた言葉(の趣旨)を
送らせていただきたいと思います。
「あせらずに、自分のペースで」
感想を参考にされるとおっしゃっていますが、まだ、作品が始まったばかりですので、
しばらくはご自身の考えで行かれた方が良いのではないかと存じます。
>>前スレ599さん
>おもしろい節に差し掛かり、微笑みながら首を傾げる
などの物理的な描写も、萌え萌えですが、エルメスの心理描写が圧倒的に
いいと思いました。
自分は、乱暴な言い方をすれば、エルメスはティーカップ(入れ物)に
過ぎないと思っているので、
599さんのエルメスがキャワなのは、599さんがキャワだからだと
思っています。
そのまま、自分だったらどう感じるかを書いたらどうでしょう(乱暴すぎ)。
このスレのいい所は、100人の作家がいれば、100人の性格のエルメス
が見れるってところだと思いますので。
212 :
新人664:2006/01/31(火) 22:42:17 ID:ks4zqGDJ
>>204続き
東京。
仕事中の剛司の携帯が鳴る。
「誰かな・・・じ・じ・陣釜さん!」
「・・・久しぶり。帰ってきたぞ。時差ぼけで丸1日寝たよ。
新宿のKホテルにいるんだけど、今後の相談をしたいので来てくれるかな。」
「はい・・・。(先日はちょっと失礼しちゃったし)・・・行きます。」
その日の夜。
「久しぶりだね。」
「はい。お元気で何よりです・・・」
「はい、お土産。」
「これ、何ですか。あ、ほうきに乗った魔女の人形ですね。」
「ドイツの土産だよ。ところで、青山沙織とはうまくいってんの?」
「はい。おかげさまで。」
「フ〜ン。で、結婚は。」
「将来は・・・」
「そっか・・・まっ、コーヒー飲みな。」
「頂きます。」
コーヒーを飲む剛司を見ながら美鈴はにやりと笑う。
剛司は強い眠気におそわれ、そのまま意識が薄れていった。 続く。
213 :
新人664:2006/02/01(水) 22:30:28 ID:Gieej9+j
>>212続き 失礼?また私?ほぼ1日たったから許してね。
翌朝、剛司が目覚めた。隣に美鈴が寝ている。
剛司は驚いてベッドから転がり落ちた。その物音で美鈴も目覚める。
「う〜ん。起きた?」
「・・・陣釜さん。なんでこんな状況に・・・」
「あんた、立派な男になったね。そこんところは沙織に感謝しな。」
「あの、まさか、僕は・・・」
「そうだよ。私に喰・わ・れ・た・の!」
「あーっ。なんてコトだ〜!」
「沙織に挨拶しておこう。」
いつのまにか美鈴は剛司の携帯を手に取っていた。
剛司は取返そうとあがくが、美鈴には全くかなわない。
「あのー。沙織さんは今、ヨーロッパ出張で留守電になってますが・・・」
ささやかな抵抗・・・。
「フン。かまわん。」ピピピ・・・
「はい、青山です。メッセージをどうぞ。ピー。」
「陣釜美鈴です。先ほど、山田剛司を頂きました。とりあえずご挨拶まで。」ピッ。
「ひどい・・・」 続く。
214 :
ながし:2006/02/01(水) 23:43:59 ID:dCohaSkC
>>208続
パーティーが始まって、開催者の下らない挨拶も終わった頃、瀬野と沙織達はほんの時間差で到着した。
そうしてビルのような大型クルーザーは動きだす。
瀬野は息を整え、中へ入る。その圧倒的な存在感に、会場中の女性の目が集中した。
そして沙織にも、男性陣が黙っていなかった。これ以上ないくらいの美しさに。お互いに気付かないままだ
瀬野は様々な上司と挨拶をかわし、視線から逃げるように外へでようと出口をさがす。
橘『ここは船ですのでw嫌ならそんなきめてこなきゃいいのに。』
橘が瀬野にシャンパンを渡す。瀬野『これぐらいマナーだ。普通。惚れたかw
そーいうお前だってばっちりきめてんぢゃん。』気疲れしていた瀬野は橘の配慮が暖かく感じた。
そんな橘も沙織と並ぶ程きれいだった。
その頃剛史は、知らない人ばかりの広い会場をウロチョロしていた。
(もー橘さん、どこ行っちゃったんだろ……)
橘『外にでたって、絶景の夜景に浮かんでるロマンチックな演出に浸ってるカップルば
っかりで、どっちにしろ居心地悪いと思うけどw』
からかうように言う橘を横に、瀬野はシャンパンを飲みながら視線を会場の中央に移す。
瀬野の体が固まった。一点を見つめたまま、釘づけになっている瀬野に、橘はすぐに気付いた。
橘も同じ方向に目線を移す。
沙織がいた。
―ここに沙織が来ることは解っていたはずだった。
なのに一目見ただけで、自分がこんなに反応するなんて。脳みそと体がバラバラなのかと疑った―
続
>>新人664さん
なんか、どんどん怖くなっていってるんですけどW
2月28日が何なのか気になる。
>214
おもしろいッス♪
沙織と瀬野と山田の間に何が起こるのかたのしみです。。。
みんなへ…
読んだら感想は書いたほうが作家達への励みになるので書きましょう。
感想がないと正直うpしようか迷います…
>>40 >>41 元引退作家さん
>一枚だけ出さなかったハガキが、美鈴の手に残った。
>「山田剛司様」宛て。
>写真は同じだが、他のメッセージを書き込もうと、今まで持っていた。
>何を書くのか、昨日は考えつかなかった。そして、今もまだ・・・。
>最後に、もう一度、そのハガキを見てから、美鈴はハガキを破り捨てた。
>「本当は、あんたにこそ、言わなきゃいけないんだよ。
>あたし、旅立つよ。初めて、あたしを振ってくれた、あんたから」
陣釜が、「旅先で、出すか出すまいか迷った、剛司宛ての手紙を破る」、このシーン。すごくいいですね。
だいぶ前に、999さんの作品にも登場したシーンですが、
(999さんの作品だと、BGMのゴダイゴの「999」の詩の、
『地平線に消える瞳には』の部分と、『別れも愛のひとつだと・・・』の部分)
同じ、剛司宛ての手紙を破るシーンでも、元引退作家さんが書くと、また別の魅力が出てきますね。
私の頭の中では、元引退作家さんの作品と、999さんの作品が、
見事なまでに、完全にシンクロして、ひとつの物語になりましたよ。
続編予想スレが誇る、巨匠お二人のコラボレーション作品が読めて、すごくうれしかったです。
こういう、作家同士の、コラボレーション作品は、ぜひ、もっと作って頂きたいです。
元引退作家さんの、この傑作を、999さんにも読んでいただきたかったですよ。
きっと、すごく喜こんでくれたと思うので。 (あの人は、もう、思い出だけど・・・・・)
他の作家陣の皆さんの作品も、プロの作品を超えた面白さですね。
218 :
ながし:2006/02/03(金) 00:50:27 ID:XiThGWm5
>>214続
橘『何固まってんの?あんたが一目惚れなんてめずらしーw』
橘のからかいも聞こえてないようだった。
橘『まさか…本気で?そりゃあ沙織さんは中でも特別綺麗だけど、』
瀬野は反応した。体も目線も動かさないまま、ゆっくりと橘に質問する。
瀬野『橘、知り合いか?』橘『知り合いも何も、山田の彼女よ、彼女。一度山田との仕事帰りに彼女と偶然あって、食事したの。
山田の彼女なんて…信じらんないわよね。
だから狙ってもむだ…』
最後まで話しおわる前に瀬野の様子に気付く。
『彼女…?沙織…が?』ほんの小さく瀬野が呟いたのを橘は聞き逃さなかった。
何故、彼女の名前を呼び捨てで呼ぶのか、橘は瀬野に微かな疑問を覚えた。
橘『あんた、彼女となんかあるの?』
橘の質問に、瀬野ははっと我にかえる。
瀬野『別に?前に行ったキャバクラの女と同じ名前で、ついw なんてなw』
いつもと同じように振る舞った。そして、足早にその場から去って行った。
橘の疑問は消えないままだ。
瀬野は外にでていた。大きなマストの周りに設置されたベンチにはカップルばかり。
今から告白しようとしてる者や。イチャイチャしている者。
東京タワ-をバックに様々なカップルが、瀬野にため息を尽かせる。
瀬野は反対側のあまりひとけのない所へ向った。
そこからは東京タワーは見えないものの、立ち並ぶビルから放たれる小さな光達と
船が作りだす静かな波が、瀬野を優しく包む。
剛史は、はぐれた橘を探しに歩いてると、男性陣に囲まれている沙織を見つけた。
何よりも先に、見とれてしまう。(萌え〜〜〜w)
その間に人に隠れていく沙織を見失ってしまった。
いつになっても慣れない空気に沙織も、静かな場所に行きたくて、外へでようと歩きだす。
剛史はいないかと探しながら。構ってくる男の声も聞こえないほどだった。
瀬野は橘の言っていた事を心の中で何度も繰り返していた。
沙織は山田の彼女。
続
219 :
前スレ886:2006/02/03(金) 01:59:26 ID:66djAtmk
>>206続き
剛司は、沙織の体を強く抱きしめる。
今までの事が幻でなかった事を確認する為に。
(幻じゃないんだ!今、僕の腕の中に沙織さんがいる。)
「ありがとうございます!話してくれて…僕は…僕は、今の沙織さんが好きです!
今、話してくれた事も含めて、今までの沙織さんの人生、全てが好きです!
人混みで、はぐれないように、袖を掴んでくれる沙織さんが好きです!
それから…それから…」
剛司は、自分の今の思いを全て言葉にして、沙織に伝えたかった。
しかし、その思いは大きすぎて、なかなか言葉にならなかった。
(何、やってるんだよ!落ち着け)
剛司は深く深呼吸して、もう一度考えを巡らせて、やっと思い出す。
(そうだ、これを言う為に、ここに来たんじゃないか!
今、言わなくちゃ。)
「すぐとは言えませんが…
ぼ、僕にあなたを、幸せにする自信が付いたら、
お母さんに、結婚の承諾をもらいに行きます!
だから、その時は…僕と結婚して下さい!」
沙織の瞳から、涙がこぼれた。
その涙は、先ほどとは違い、暖かく、沙織の心を満たしていった。
「はい!」
抱き合った2人は、ネオンの光に浮かび上がって、キラキラ輝いていた。
【もう一つの告白】 完
220 :
新人664:2006/02/03(金) 02:30:35 ID:UtT0gMyf
>>213続き
その夜、Aちゃんねるの「あの」掲示板。
「皆さんお久しぶりです。電車男です。」
「キター!!!」「帰ってきたー!!!」
再び盛り上がる掲示板。
「・・・実は浮気をしてしまいまして。」
「なにー!!!」
「おい、こんなこと書き込んで・・・エルメスは浮気を知っているのか。」
「微妙ですが・・・きっともう、ばれてます〜。」
住人一同「(呆然)・・・・・・」
「いったいどうなっているんだ。」
剛司、経緯を説明・・・
「エルメスが留守電を確認するまでは大丈夫かも。」
「外国か。でも、もう聞いたかな・・・」
「いずれにしても時間の問題だな・・・」
「浮気相手は誰なんだ。」
「もしや『あんたのことがちょっと好きになってたかも』と言ってた女か。」
「はい・・・」
「電車、何を血迷った。それじゃ普通のエロ男だろ。」
「話しを聞くと、コーヒーに薬を入れられたな。そこに活路を見出そう。」
「いやー。誠実一路のキャラが崩壊した以上、修復は難しいのー。」
議論は続くが、さしもの住民達にも妙案がない。
「おまいら、ありがとう。とにかく、成田に行って土下座してきます・・・」 続く
221 :
新人664:2006/02/03(金) 22:05:15 ID:jSWavCdu
>>220続き
成田。沙織、果歩、裕子が帰ってきた。
「沙織さーん。」
果歩「あ、山田君だ。お出迎えとはお熱いこって。」
裕子「でも、なんか様子が変だよ。」
「沙織さん。すいません。」
3人の前でいきなり土下座をする剛司。
果歩・裕子「?」
沙織「・・・」
やや冷たい空気が流れる。が、それを吹き飛ばす声。
「山田〜。」
4人が振り向くと、そこには美鈴が。
剛司「陣釜さん!どうしてここに?」
「そんなことはどうでもいい。」
美鈴は沙織の前に進み出た。
「青山沙織さん。もう分かっていると思うけど、山田剛司は私のものよ。」
果歩・裕子「??」
沙織「・・・」
「私と山田は男と女の関係になったの。」
果歩・裕子「!!!」
2人はおそるおそる沙織の様子を見たが、沙織は意外な程落ち着いている。
誰も一言も話さない。・・・しばらくして沈黙は破られた。
沙織「美鈴さん。うそ、ついてますね。」
美鈴「えっ。」
沙織「・・・私もブロッケン山に行ったんです。」
美鈴「!」
果歩・裕子・剛司「???」 続く。
222 :
八点鐘:2006/02/03(金) 23:00:21 ID:EVMw9uhN
電車男は座ったまま、落ち着きなく、膝を振るわせた。
額に嫌な汗が浮かぶ。暑いのか寒いのか分からなく感じた。
対面の少女は、無表情に脚を組んで座っている。
電車男は立ち上がり、相手に100円玉を押し付けると、
その対戦ゲーム機から足早に離れた。
少女「出来もしないこと、やろうとすんな。ばーか。」
少女はすれ違いざまに電車に言った。視線すら動かしていなかった。
223 :
八点鐘:2006/02/03(金) 23:02:15 ID:EVMw9uhN
>>222 続き
その対戦ゲーム機は、大して流行っていないゲームセンターの中で、
さらに隅に追いやられて、基盤を交換するのさえ、忘れられていた。
近くにトイレがあり、ある意味、人の出入りが激しい場所だった。
イマドキ、ビルなどの障害物を避けながら、左から右に走るだけのゲーム。
その男がやって来たのは、
ゲーム機が静かに余生をおくる覚悟をした頃だったに違いない。
最初は、対戦相手を探すのすら難しい状況だった。
男は圧倒的強さで連戦連勝し続けた。
徐々にその対戦ゲーム機と男に注目が集まっていく。
わざわざそれを見物する為に、ここへやってくる人も出てくる。
このゲームの縦軸は、障害物を避けながら、相手より先にゴールすること。。
そして、横軸は、コース取りで優れたアドリブをきめると、人気ゲージが
上がっていき、必殺技を使えるようになるところ。
持ちキャラによって、相手をヘリ爆撃などの必殺技が用意されている。
男は、対戦前に精神を集中させる為に、総武快速線の駅名を唱和すると
いう癖があった。それ故、ギャラリー達から 電車男 と呼ばれた。
224 :
八点鐘:2006/02/03(金) 23:03:39 ID:EVMw9uhN
>>223 続き
少女は、ものごころがついた時から、何をやってもすぐに人より上に行っていた。
ふと気がついてみると、自分だけが、はるか上にいて、周りから浮いてしまう。
いつも、その事に恐怖を感じていたが、それを相談できる相手はいなかった。
それ故、高い所が嫌いになり、その辺にある木の高さですら怖かったが、
少女にそんなカワイイところがあるなど、周りは誰もしらない。
少女は、風船が好きだった。ヘリウムとかを入れてあるヤツだ。
風船は高い所に上っても、なお高いところを目指して、まったく迷いがない。
高く上れば、それだけ落下のダメージが大きくなるというのに。
少女は恐怖を紛らす為に、自分の下を見下したが、そんな事をしても、
まったく気が晴れなかった。
そんな時、フラリと入ったゲームセンターで一つのゲームにひきつけられる。
自分と違って人気もの。2、3回やるとすぐにそのゲームの攻略に慣れた
225 :
八点鐘:2006/02/03(金) 23:04:55 ID:EVMw9uhN
>>224 続き
電車男は自分の敗因を分析していた。主な敗因は2つあった。
@相手の癖を素早く読み取り、必殺技を叩き込むのが、自分のプレイスタイル。
ところが、あの相手から読み取れるのは、氷の様な心だけ。
A自分のゲームの師匠である長老が、ヘタレた。
長老はゲームの世界に棲みつく神だった。それが今じゃ牙を抜かれて、
すっかり良いお兄さんになってしまい、ゲームの話などこれっぽっちもしない。
ヤツは人間を愛するあまり、神であるのを止めてしまった。もうダメだ。
困った時に自分の父は、どうしていただろう。記憶をたどった。ヒット!
電車男はネットに繋いだ
226 :
八点鐘:2006/02/03(金) 23:07:07 ID:EVMw9uhN
>>225 続き
電車男は、Aちゃんねる・アケ板に繋いだ。
昼間は父がいないので、PCは使い放題だった。
幾多のブラクラを踏み、グロ画像に詳しくなり、大学ノートを3冊埋めた頃、
確信した。もはや、自分にあのゲームで勝てる人間はいないと。
電車男「いよいよ、明日決戦です。オマイラ、今までありがとう。」
Aちゃんねるの住人に最後の挨拶をする。
住人A「がんばれ!お前が誇らしいよ。」
住人B「よし、そのおにゃのこをヒーヒー言わせてこい。」
住人C「ずっと言おうと思ってたが、お前のコテ微妙だったぞ。」
次の日、電車男がゲームセンターに行くと、少女は自分でプレイするでも
なく、他人のプレイを羨ましそうに眺めていた。
電車男に気づくと、意外そうな顔をした。電車男も別の意味で意外に思った。
電車男(この女もこんな人間的な表情をするのか)
ともかく、勝負成立。
227 :
八点鐘:2006/02/03(金) 23:10:33 ID:EVMw9uhN
>>226 続き
電車男がまず、席につく。次いで少女。最後にギャラリーが久々の期待を込め
て集まる。周りが静まったのを見計らって、2人はコインを投入した。勝負開始。
2人は淡々と進めていった。コースが進むにつれて、電車男が離されていく。
周りからため息が漏れる。ここまでやっても、この少女には勝てないのか。
この2人レベルになると、返されるから、お互い必殺技は使えない。
アドリブはコースのショートカットのみに限定される。
つまり、大きい逆転はないということだ。
このまま終わるかと思ったその時、近くにあったトイレから出てきた客が少女
にぶつかった。少女の態勢が崩れる。
電車男は、これを見逃さなかった。ギリギリたまっていた人気ゲージで反撃。
電車男の使用キャラのスリッパが火を吹いた。これで幕切れ。
少女は苦笑いを浮かべて立ち上がった。
少女「うん、悪くない。」
電車男は、少女が突き出した100円を返しながら、言った。
電車男「これでもう一勝負だ!次は座席をチェンジ。」
228 :
八点鐘:2006/02/03(金) 23:11:53 ID:EVMw9uhN
>>227 続き
周りから歓声が上がった。こういうBGMも悪くないと電車男は思う。
再戦は呆気なかった。これでも乱れずに前回同様なタイムを叩き出す少女
に、それを上回っていく電車男。
少女は電車男に興味を持ち始めた。
少女「うん、全然悪くない。どう?お茶でも。」
まわりのギャラリーがうなずいた。この2人は面白いので、着いていく気満々
らしい。電車男は手を上げて制した。
電車男「いや、帰って練習するよ。コース3はまだ短縮できた。スタートも
もっと早くできた。」
電車男は店を出た。
少女は、座ったままその後ろ姿を眺めていた。
楽しみが出来た。しばらく彼を見守ってみよう。
そして、もしわたしのお眼鏡に適うようなら、オイシクいただくとしよう。
たかが電気ゲームでは、彼の方が上かもしれないが、
人生のゲームでは、こちらの方がまだまだ、ずっとうわ手なのだから。
−ぬるぽー
>>217 感想乙です。ちょっと心配だったので、スマソですが、横レスさせてもらいます。
>巨匠お二人のコラボレーション作品が読めて、すごくうれしかったです。
>こういう、作家同士の、コラボレーション作品は、ぜひ、もっと作って頂きたいです。
厳密にいうと、コラボレーションというのは、「共同制作」ですから、
両方の作家さんに共同制作に対する同意と、現実の共同作業があって、
はじめてコラボとなります。この場合は、コラボではないのでは?
別に共同で作ったわけじゃないのに、それをコラボと表現してしまうと、
両作家さんにとっては、心外だ、と、とられかねないのでは?
ちょっと心配になって、書きますた。
>>217 >>219 横レスに横レスで失礼します。
(諸事情でトリップを変えましたが、いつもの作者ですw)
昨日レスをしようかと思ったのですが、実は999さんの作品読んでないんですよ。
シーン指摘を見て「あ、かぶってたか」って感じでした。
むしろ999さんに悪いことしたかなあ、ってところです。
作者としてはあのラストシーン、どうしても書きたかった、
ということでお許しを、というところです。
で、ついでにお知らせ。
現在「某関連スレ」で電車男の続編ではない作品を連載中です。
いつもシリアスだと疲れるので、ちょっと違うのを書いてます。
重複住人の方はお気づきだと思いますが、機会があればお読み下さい。
>>230 >むしろ999さんに悪いことしたかなあ、ってところです
>作者としてはあのラストシーン、どうしても書きたかった、
>ということでお許しを、というところです。
「お許しを」なんて、おっしゃらないで下さい。
だれも責めてなんていませんよw むしろ感謝ですよ。
今までの、続編スレの全作品の、ベスト3に入る大傑作であることは、間違いないと思いますよ。
元引退作家さんは、いつも、お忙しい中、名作を作ってくださるんですから、
御礼を言わなければならないのは、我々読者のほうですよ。
いつもありがとうございます。
新作も楽しみに待っています。
お体に気を付けて、これからも頑張って下さい。
共作でもなんでもない作品を引き合いに出してきて、勝手にコラボだと書かれたら、パクってるっていってるのと同じじゃね?
現に、作家さん、かぶってスマソ、という気持ちになってるじゃん。場面の意図がちがうから、ぜんぜんかぶってないと思うけど。
233 :
新人664:2006/02/04(土) 13:23:20 ID:dJvRSK+f
>>221続き
「あんたもブロッケン山に行ったの・・・」
「はい・・・」
「じゃあ、記帳も・・・呪文も・・・」
「はい・・・」
しばらく沈黙したあと、美鈴は言った。
「全てお見通しか・・・私の負けのようね。
山田、安心しな。実はあんたは『あの時』役立たずだったんだ。
どうりで、『あの時』・・・でも、私はあきらめてはいないよ。」
そういうと美鈴は疾風のように去っていった。
一同あっけに取られていたが、果歩が切りだした。
「沙織がちょっと1人で行きたい所があるって
レンタカーで出かけて翌朝に戻ったのが、そのブ・ブ・」
裕子「ブロッケン山。ブロッケン現象とか、魔女祭りで有名な。」
沙織「ごめん。話さなくて。ちょっと恥ずかしい話だったんで。」
果歩「恥ずかしい話?」
裕子「ほら、今日はもういい。2人にしてやんないと。うちらは1杯飲みに行こう。」
果歩「おっと。気が付かずにごめん。じゃ明日ね。」
2人は帰って行った。
成田のレストラン。沙織と剛司が座っている。
2人とももじもじしている。そして同時に口を開いた。
「ごめんなさい。」 続く
>>233 664さん。かなりツボです。BGMにゴブリンをかけながら、読んでます。
>>180 第3部−1章−
今、昨夜の場所へと帰る道のりは、二人でこれから向う人生の、縮図でもあった。
決してなだらかではなく、所々舗装もなされてはいないけれど、
暖かで、いつも誰かに見守られているような・・・
そんな道を、ぬくもりを伝え合いながら、一歩一歩確かめてゆくのであると。
海の唱を背景に
その実際の道すがら、沙織は堰を切ったように語りつづける。
剛司といえば、答えようとはするものの、首を縦に横に振るばかりで、
彼女のその甘い囁きに、聞き惚れている。
あの頃はどうしていた。
あの日はどう思った。
あの時はどう・・。
あの瞬間は・・・
いろいろと、本当に色々と、唇が剛司の耳に触れそうなぐらい近くで、
直接、彼の心に届けと言わんばかりに、思いつくまま・・・
>>235つづき
沙織「あの頃のわたしは〜〜〜だったんです。」
剛司「・ 」
・
沙織「でね。あの日も〜〜〜だったんですよ。」
剛司「・・ 」
・
沙織「・・・あのときは・・・ごめんなさい。」
剛司「・・・」
・
沙織「あの瞬間は・・・わすれちゃいました。」
剛司「 」
沙織「でも、〜〜〜だったのよ。」
時折吹く風は、言葉を遮る。だからこそ、あえて遮る。
やさしい風。
>>236つづき
沙織「ねぇ、聞いてますか?」
剛司「・・・」
沙織「ねぇってば。」
剛司「・・・え。」
沙織「聞いてます?おはなし。」
剛司「えぇ。」
沙織「ほんとに〜、 ほんとにほんとに、聞いてます?」
剛司「・えぇ。」
沙織「なんですか、 その間は。」
剛司「す・すみません。ちゃんと聞いてたつもりだったんですが、途中から・・・。」
沙織「ほら、 もう!」
剛司「ご・ごめんなさい。」
沙織(くすりと笑う)「じゃぁ、もう一度・・・だけど、バツとしてお宿までずーとわたしを背負っていくこと。 ね。」
・
剛司「それって・・・バツなんでしょうか。」
沙織「あぁ〜、言いましたね。ほんとに、おりてあげませんよ。」
剛司「の・のぞむところです。」(俄然やる気)
・
沙織「もし今度おるすんぼさんでしたら、この耳こうしちゃいますよ。」(カリッ)
またも吹く風は、二人の温度を下げようと試みるが、もののみごとに失敗する。
きっと太陽ですら敵わない。
>>237つづき
沙織「ご・ごめんなさい。痛かったですか?」
暫く風に吹かれて、ようやく下界に舞い戻る剛司。
そして一言。
剛司「も・もう、好きにして下さい。」
沙織「今朝の、おかえしです♪」
・
剛司「(何のおかえしなんだろう?)」
・
沙織「じゃ、お言葉に甘えて・・・。」
また話し出す沙織。最初から、心情込めて・・・
そして彼女は最後にこう言った。本当に、彼の耳に唇をつけて、
「もうひと晩 ご一緒 し ま せ ん か。」
つづく・・・(また来週^^。)
191さんのを見てると日本人に生まれてよかったと思う。
日 本 語 最 強 。
メッセージが隠されてそうな行間がにくいなー。
思わず反転させそうになったお。
沙織って、スタイルとか外人モデルっぽいけど、意外に和っぽい人だったんだね。
(エルメスやらヴェノアアアアやらをとり入れて、自分もものにしていける和人)
191さんの作品には、優しい風が吹いてるぽ。
240 :
前スレ599:2006/02/04(土) 21:28:29 ID:jhmi0he0
>>198続き
次の日、いつもと何も変わらない日を過ごした沙織は、夜に啓介とバーへ飲みに行く。
啓介の仕事の話などを聞き、ちょくちょく両親の話を出す。
沙織「ねぇ、」
啓介「ん?」
沙織「将来のこと、ちゃんと考えてる?」
啓介「結婚だろ?心配しなくても、ちゃんと考えてるよ」
沙織「そう、なら良いよ」
(啓介だけでも・・ちゃんと好きな人見つけて結婚してもらわないと。。
私は、しばらく無理だから・・)
毎日毎日、母から進められるお見合い。
結構な数をしてきたが、好きな人なんか、素敵だなって思う人なんか、一度もできない。。。。
沙織(結婚は、好きな人と・・幸せになりたいから。。だけど、まだ無理だよ・・お母さん)
そう考えるといつも同じ言葉が頭を過ぎる。
私、もう恋愛できないの・・・・?
もう、男の人を好きになれないのかな・・・。
一生。ずっと、ずっと。。。。まだ、あの人のこと好きなの・・?
それは・・違う!違う!嘘をついた人だよ。。。。もう、好きじゃない。。。
そんなコトを考えていると、携帯が鳴る。
♪ピリリリリリ・・・ピリリリリリ・・・
携帯に手を伸ばす。が、留守設定だったのですぐに切れてしまった。
携帯を開くと、知らない番号。
啓介「誰から?」
沙織「知らない人みたい・・」
その時沙織の頭になにかが見えた。しかし、すぐ消える。。
(なにかな・・・?)
なぜか沙織は無意識に小さく微笑んでいた。。。。。 続く
241 :
前スレ599:2006/02/04(土) 21:35:04 ID:jhmi0he0
うpしました。この時の沙織はやはりわからないですが、しばらくスレを離れると新しいエルメスが見えてきましたw
今続きを作成しています。いつになるかな・・wマイペースにがんがりますよ!!
>見習い191さん
最高ですね!良いですね!素晴らしいですね!すごい雰囲気が伝わってきます。。
日本語って美しい!見習い191さんの描く二人はとてもかわいらしいですよね。
見ていて微笑んじゃいますw来週と言わずに今すぐうpして欲して下さい!w
242 :
ながし:2006/02/05(日) 01:08:56 ID:dKLEoDDS
先輩作家の方々、お見事です!
>>218続
瀬野『偶然に偶然かよ…』歯止めになるきっかけが欲しかった。
沙織に男がいると解ればすんなり引く事ができると思った。
しかしその相手が山田であることに予想以上に驚き、ショックをうけている自分がいた。
そのうちに、だんだんと自分がいる位置からもタワ-が見えるようになる。
手摺りを背もたれにしようと体の向きをかえた。
その瞬間、東京タワーと同時に目に入ったのは、自分と同じ様にあの場カラ離れ、
自分と同じ様にこの夜の光と波に癒されに来た、絶景が嫉妬する程の美しい一人の女性だった。
彼女はそこから少し目線の向きを反転させれば見える東京タワーと、自分の存在には気付かない。
すこし離れた所に、会場で声を掛けてきた男に誘われ、断れ切れずに着いてきてしまった橘の姿があった。
気が乗らない橘がふと見た目線の先には瀬野と沙織がいる。(沙織…さん?)
先程の会場で沙織を見た瀬野が思い浮かぶ。
剛史は橘を探してる途中で瀬野への言付けを頼まれ、瀬野を探す事になる。
瀬野はゆっくり沙織に向って歩きだした。船の所々に設置されたワイングラスやシャンパンングラスのタワ-。
どこからか繋がる、パイプから溢れるように静かに流れるシャンパンの滝。
タワーの一番上のグラスを取出し、胸ポケットに飾ったスカーフでグラスの周りを拭いた。
グラスから溢れそうなシャンパンを少し減らし、それを持ってまた彼女の所へ向う。
続
243 :
新人664:2006/02/05(日) 11:34:44 ID:tfjr/HbK
>>233続き
「私から話させて。実は、ブロッケン山にいったのは・・・」
沙織の話はこうだった。
なかなかプロポーズをしてくれない剛司に、沙織はちょっといらだちを感じていた。
「こんなこと、女の私から言うの、本当に恥ずかしい・・・」
「最近の沙織さん、ちょっと変だったのはそれでだったのか。悪かったなー・・・」
ドイツに行ったとき、好きな男をものにする魔力の伝承を思い出し、
プロポーズをしてもらおうと、ついブロッケン山に行ってしまった。
思いを遂げたい男の名、自分の名を書く帳面があり、
それをめくるとなんと剛司と美鈴の名前が。日付は前日。
「ビックリしちゃいました・・・その伝承にはこうもあるんです。」
帳面に同じ男の名が重複して書かれると反発しあって魔力は無効になる。
「私も書きました。山田剛司・青山沙織って・・・それから呪文を唱えて・・・」
「・・・それを聞いて、陣釜さんは負けを悟ったのか・・・」
剛司は、沙織が呪文を唱え、魔女に変身するところを妄想した。
ちょっとセクシーな魔女姿・・・。
「萌え〜。あれ、陣釜さん・沙織さんて魔女・・・?」
「どうかしました?」
「あ、いいえ(なわけないよな)。」 最終回に続く
244 :
ながし:2006/02/05(日) 13:24:24 ID:dKLEoDDS
>>242続
瀬野『すいません、あのーナンパしたいんですけど、受け付けてます?』
沙織は聞き覚えのある声にはっとする。振り返ると、爽やかな笑顔がそこにあった。
どうしてそんな清々しいのかと、沙織の顔は曇っていく。
それを察した瀬野は、
瀬野『大嫌いなら、それ以上嫌われる心配はない。』そう言いながら、持っていたシャンパンを渡す。
自信たっぷりに言う所は変わってない。沙織はそう思った。
急に瀬野の顔が真剣な顔に変わる。
瀬野『こないだの駅での事は忘れてくれ。すまなかった。
でも一つだけ、ずっと君に伝えたかった事を言わせて欲しい。俺はあの時…』
沙織『もう、いいです…』瀬野が「あの時」の事を話す前に中断させた。
これ以上思い出したくなかった。
沙織『もう二年も経つし、なんとも、思ってませんから』
沙織は船内へと、瀬野とすれ違う様に瀬野の横を歩きだす。瀬野はゆっくりと頷き、しばらく黙った後に
瀬野『今の、沙織の彼氏、俺の知ってる奴?…山田剛史?』
確かめる様に沙織の様子を伺う。
沙織『はい。山田さんは、私の一番大切な人です。』はっきりとそう言った。
瀬野『…話したのか?』
沙織はなんの反応もせずに歩きだそうとする。
瀬野はためらったが、すぐに一歩踏み出し、沙織の肩を掴み止めた。
沙織は体が竦む。
瀬野『振り返らなくていいから…。』
冷静を装っているつもりが、沙織に触れた瞬間、「あの時」の彼女の後ろ姿や
今だ消えない後悔と気持ちが溢れだす。
瀬野『…〜だよ…。』気持ちを押殺しているせいで声にも言葉にもならない。
瀬野『なんで目見ないんだよ…なんで敬語なんだよ…何とも思ってないなら…なんで笑わないんだよ…
思い出にできるなら…笑えるんだ。
俺はできなかったよ。二年もたったはずの心も、あの日が昨日のまま、一日もたってない。沙織だって……』
瀬野は感情に任せ、沙織を抱き寄せようとした。
二人を見ていた橘は、二人以外の一人の男がいる事に気付き、はっとする。
瀬野が抱き寄せる前に、二人に気付かせるために橘は叫んだ。 『山田っっ!!!』 続
>>235-238 191氏乙!!
来週とは言わずにうpしてくれ。。。
>>240 599氏の考えることには共感します。
相当面白いですw今すぐにうpきぼん
>ながし氏
毎日うp乙w
あの沙織が妙に冷たいところがリアルでいいです。
>ALL作家陣
このスレのために毎日お疲れ様です。。。
いまは少し過疎ってるが少しずつ昔のようにもどってくるとおもいます。
頑張れとはいわないよw
詳しい感想は時間があればします。では長文スマソ
みなさん、はじめまして。
トワライトEPです。このスレッドの1〜3まで見てました。
それぞれ、個性があっていいですね。電車男が好きで
映画版はDVDでドラマ版は全部ビデオに録画してそれぞれ見てます。
スレを見ていて感じたのですが、中傷や荒らしの判断の基準って
ないんでしょうかね?これも荒らしになるの?
247 :
前スレ599:2006/02/05(日) 20:19:25 ID:Jze9imiZ
>>240続き
次の日も朝から母にお見合い話をされていた。
なんとか切り抜けてきたが、帰ったらまただろう。
会社に出勤してからも電話がかかってくる。
由紀「沙織、はやく返事しなきゃダメなの!」
沙織「その話なら帰ってからゆっくり聞くから。ねっ?」(もう・・ホントやだな・・)
由紀「沙織!?」
電話を切ると留守電に着信がある。
沙織「?」
(昨日・・?ぁ、あの時の。誰だろう・・?) 伝言を聞く。
沙織(・・・山田さん・・?そっか。届いたんだ。。わざわざかけてくれて。)
沙織は何回かかけ直すが、全部繋がらない。
その日は一日中携帯をチェックしていた。
沙織(今日、帰ったらもう一回かけてみよう)
そう思い、帰宅する。
由紀「あ、沙織。お帰り」
沙織「ただいま」
由紀「それで、朝の話なんだけど。」
沙織「ごめん、今日疲れてるから・・・」
急いで部屋に戻り、少しゆっくりしていると、携帯が鳴った。。。。。
沙織(あっ・・!山田さんだw)
「はい、青山です。。。。。」
沙織は自然に笑顔になっていた。。。 続く
248 :
新人664:2006/02/05(日) 21:30:46 ID:QeUXzmp8
>>243続き
沙織の話は続く。
留守電を確認して、自分の願掛けが間に合ったことを確信した。
「だから浮気の心配はしませんでした。もちろん剛司さんを信じていたし。」
もっとも自分の望みも相殺されてしまったが・・・。
「そうだったんですか・・・」
今度は剛司が自分の話をした。
「部屋に行ってしまったことや、一緒に寝てしまったこと・・・ごめんなさい。」
「剛司さんが、美鈴さんに呼び出されて断れないのは分かります。
一緒に寝てしまったのも・・・お薬を使われたんでしょう・・・
しかたないですよ。・・・でも・・・やっぱりちょっとだけ怒ってます。」
「す、すいません。」
「いえいえ。それより、魔力まで使ってプロポーズしてもらおうなんて、
私の方こそどうかしていました。本当にごめんなさい。
私、いつまででも・・・待ちます。」
沙織は頭を下げた。
「沙織さん・・・僕、必ずプロ・・・あっ・・・」
「どうかしました?」
「陣釜さんから飲まされた薬のせいだと思うんですが、ちょっとお腹の調子が・・・」
「大丈夫、ですか。」
剛司は席をはずしてトイレへ。
沙織の耳には「沙織さん・・・僕、必ずプロ・・・」が残っていた。
実質的なプロポーズ。うれしい!思わず笑みがこぼれる。
その時、沙織の体が青白く怪しく輝いた(ように見えた)・・・。
「電車男SP(早春)構想(ちょっとオカルト)」終り。 (おそまつさまでした)
こん番茶w
いろいろレス戴いてありがとうございます。
リクエストにお答えしたいのは山々なのですが、どうしてもね・・・
あとで、あのシーンも入れときゃよかった。この台詞も・・・ってなことになるんで。
一週間に一度とさせていただきます。(もう、リテイクしたくないし^^。)ごめん茶w
それと、来週分はもう殆ど出来てます。何事もなければ(仕事とかですよ)おなじように
土曜日うpします。内容が薄くならないように、煮詰りすぎないように、極力大量にうpいたしますので
それで、ご勘弁を・・・
まだね、オレが3部始めてからうpされた方のは読んでないんですよ。
その心情は、某スレに書かせてもらったんで、読んでくださった方もいらっしゃるかもしれませんが、
一応言っときますと、影響受けてしまうんです。深く読めば読むほどね。情景浮かべて、心情転化して
それに、オレも物書いてるから、その苦労、感じてしまうんです。だから、読みません。
3部が終わるまで・・・
じゃぁ また今週末。ばい茶ノシ
>>248 664氏、面白かったです。
季節柄、沙織の頬が桃の花のように、ピンクがかって終わることもなく、
梅のように、赤みがかって終わることもなく、青白く輝いて終わるところ
とか最高です。またその内、邪道系書いてください。
<見習い191さん
じわりじわり嬲り殺すよう(これ判る人いるかな)にうpしてください。
あなたの文章は本当にきれいな日本語でなんて日本語はこんないいんだろうと再確認
できます。させらずに
<新人664さん
楽しく読ませていただきました。次の作品期待しています。
<前スレ599さん
エルメス視点よいですね。沙織はこう感じていたんだと・・・・・・・
続き待ってます
<ながしさん
毎日楽しく読ませていただいています。この後の展開楽しみです
このスレの作家の皆さんすごいです。私には文才は欠如しているので皆さん尊敬いたしております
252 :
新人664:2006/02/06(月) 01:28:50 ID:4oLKjQr+
>>248 反省の弁。今回はちょっと変な話しで、
シリアス系がお好きな方には不満だったかも・・・
「男を篭絡する魔力の伝承」は伝承そのものが全くの作り話です。ゴメンナサイ。
それにしても、ネタ(今回は美鈴)を探して歩くと、「元引退作家」さんが、歩いた後
に突き当たります。頭が下がりますた。
「191」さんのラブラブぶりの描写はすごいです。読んでいて照れます。
また、アイデアが浮かんだら、書きます。では、see you!
追伸
御礼が遅れましたが、感想を書いてくださったみなさま本当にありがとうございました。
糧にしておりました!
>>252 新人664さん 長編連投、乙でした。
>シリアス系がお好きな方には不満だったかも・・・
と、思いますが、武内&武藤コンビなら、あり得ないスジではないでしょうw
面白かったですし、「魔力を使ってまでプロポーズして欲しい」エルメス、よかったですよ。
漏れは、このスレでは「シリアス専業」で、とても貴方のような発想が出てきませんw
次作も期待してます。ちょっと注文を出すとすると、適度に改行してくれると、読みやすいかな。
254 :
ながし:2006/02/07(火) 13:02:24 ID:7zDZIklN
>新人664さん
お疲れさまですw
次作楽しみにしてます!
>191さん
見ていて微笑ましいです!あんな風な空気作りというか、雰囲気というか、そおいうのに凄い憧れます。
続きが早くみたいです。
今書けなかった作家さん方の感想はまた後日に…
すいません(>_<)
ほぼ毎日うРしてる自分ですが、何かペースに要望とかあればお願いします。
もちろん他にもあればお願いします。
恐縮です
255 :
ながし:2006/02/07(火) 14:33:16 ID:7zDZIklN
訂正!
191さんって見習191さんです(>_<)失礼しました。
256 :
新人664:2006/02/07(火) 15:24:31 ID:UhDOcGFT
>>254同期のながしさんこんにちは。
うPのペースについてでございます。
自分は、うP開始時に終わりまでほぼ完成しているタイプなので、ペースは考えますた。
1日1回、多くて2回を目安にしていました。
論理的な説明は難しいですが、大体次のような理由です。
1回分が多めなのでその位(12〜24時間)開けないと、飽きられる(作品に自信がないw)。
過疎化対策になる(過疎化対策はデビューの動機の1つ)。
練直しの時間を稼ぐ(短期に投入してしまうと練直しが出来ない)。
全然参考にならないかも知れませんが、自分はこんな感じです。
追伸
ながしさんの作品、昼メロ系の香りがしてきて面白いです。待ってます。
>>252誤「191さん」正「見習191さん」です。大変失礼いたしました。
257 :
ながし:2006/02/07(火) 15:55:07 ID:7zDZIklN
>>新人664さん
アドバイスどーもですw参考になりました!
自分は作品に自信はありませんが、ここにくる度に何か新しくなってると嬉しいのでコマメにうрしてる
感じです。ながしの作品がうрされてるからってどーってワケぢゃないですけど…
ご迷惑にならないようにしていきたいと思いますw。
昼メロですかw確かにそうっぽくなってますかねw続きコレカラうрします。
258 :
ながし:2006/02/07(火) 18:45:51 ID:7zDZIklN
>>244続
(瀬野さんも橘さんもどこ行っちゃったんだろ…
こんなとこにいるわけないよなー……………?)
山田『ぁ!瀬野さっ…』
瀬野は誰かと話してる様子。瀬野の腕が誰かの肩を掴んでるのが見えたが、相手がマストとかぶって見えない 。
(今行っちゃまずいかな…なんか真剣な顔してるし…ってか、誰とはなし…)
相手が解った瞬間隠れるように後ろに振り替える。
(知り合い、なのかな?
なんであんな雰囲気なんだろ…)
そのとき誰かに自分の名前を叫ばれる。
びっくりしてもう一度振り返った。その時の二人の距離はさっきよりもずっと離れていた。
瀬野は橘の声に一瞬で沙織を抱き寄せようとしてた腕を離し、軽くつき放した。
山田『す、すいません!お、お知り合い、だったんですか。』ははっと笑いながら言った。
瀬野『どうした?』
冷静な瀬野だった。
山田『あ、あの、○○会社の営業部の方が、瀬野さんに、ごごご挨拶がしたいとの事でして…』
焦りながらも、沙織が気になっていた。
沙織は俯いたまま。
瀬野『わかった。わざわざすまなかったなw今行くよ。』
そう言って剛史の方へ向って歩きだす。
剛史の横を通り過ぎる時
瀬野『初めましてだよ。彼女とは初対面だw
お前の彼女って知らなかったんだ。早く紹介しといてくれよw』
沙織にも聞こえるように言った。からかうように、ごめんなと言う自然な瀬野に剛史はほっとする。
沙織との事を疑った訳でもなく、ただ、あんな悲しそうな瀬野を見た事がなかったから。
剛史はゆっくり沙織に近づく。
会場へ戻った瀬野はネクタイを締め直していた。挨拶との事で橘も一緒に。
瀬野『助かった。』
橘『どういたしまして。』瀬野『……』
瀬野『離せば長くなるんだけど…』 橘『今はこっち(挨拶)』
瀬野『はい。』 続
259 :
前スレ886:2006/02/07(火) 21:18:02 ID:tEtwFpxb
続編予想1 886〜
続編予想2 45〜356の続き
【食事会編】
「へー!剛司が選んだ店にしては、おしゃれな所じゃない。」
足早にタクシーを降りた、母 香澄はそうつぶやいた。
「お母さん!降りる時も気を付けてよ!お腹に赤ちゃんがいるんだから。
いくらお兄ちゃんが、自分の為に食事会を開いてくれたからって。
はしゃぎすぎ!!」
「お父さん!もう、早くしてよ。」
外で待っている葵にせかされて、父 恒生はタクシーを降りる。
「葵、そういえば剛司は?」
「家出る前に携帯にかけたら、先に来てるって。」
そう話していると、店のドアが開いて剛司が出てきた。
「早かったね、母さん。体の方は、大丈夫?」
「ええ、大丈夫!遅れてアンタに迷惑を掛けるのも嫌だからね。
で、あたしに会わせたいって子は?」
剛司はテレて頭をかきながら
「中で待ってるよ。じゃ、行こう。」
剛司に促されて、店の入口に向かうが、その時香澄の側に葵が近づいてきた。
「お兄ちゃんの紹介する人、こまらせちゃダメだよ!お母さん、いつも一言多いんだから。」
「解ってるわよ。」
「それから、足元…気をつけてよ。何でヒールの高い靴で来たの?」
「ハイハイ。」
(人の話、聞いてるの?)と、立ち止まり、しかめっ面になる葵だが、母の嬉しそうな背中に、何時しか笑顔になっていた。
続く
260 :
新人664:2006/02/08(水) 01:15:08 ID:Xl16+jzQ
>>258ながしさん
人間関係を錯綜させるのがほんとにうまいですね。あと、切り方も。
この辺りの手法のうまさを「昼メロ系の香り」と表現しますた(誤解しないでね)。
>>259前スレ886さん
続きを楽しみにさせていただいております。
261 :
通りすがりの者:2006/02/08(水) 02:03:10 ID:cU/wksCz
新人664さんの作品が妙にリアルで面白かったです!次回昨にも期待してます!
トワイライトEP改めEXです。宜しくお願いします。大阪から札幌まで走る
寝台特急トワイライトエキスプレスが好きでこの名前にしました。
263 :
通りすがりの者:2006/02/08(水) 20:58:37 ID:cU/wksCz
新人664さんの作品が妙にリアルで面白かったです!次回昨にも期待してます!
265 :
ながし:2006/02/08(水) 23:21:59 ID:fOFECMZc
>>258続
剛史と沙織は沈黙の中にいた。
沙織(ちゃんと、話さなきゃ…初対面なんかぢゃないって事も…)
剛史(なんでこんな落ち込んでるんだろう……。俺が気にしてるのかと思って……るわけないし…。
そおいえば、さっき叫んだの、橘さんだよな…なんだったんだろ…)
色々な事が頭を回って、どう切り出すか困っていた。すると、沙織が意を決した様に顔をあげた。
妙に真剣な顔をした沙織に、剛史はワケも解らず反射的に慌ててしまう。
剛史『と、とりあえず、座り、ましょうか。』
すぐ近くに設置されていたベンチに腰をおろした。 また二人に沈黙が訪れる。
しばらくしてゆっくりと沙織が口を開く。
沙織『大事な、お話があります。』
しっかりと剛史の目を見て話す沙織に、剛史は、はいとだけ答えた。
そして沙織は、瀬野とは初対面ではない事、過去にあった出来事、ひとつひとつをゆっくりと話していった。
剛史は沙織の話に色んなリアクションを見せる。
瀬野から聞いた昔の話を思い出したり、沙織が悲しそうに話すと、それに釣られて悲しくなったり。
話を聞いたばかりだからか、不思議とショックを感じることはなかった。
最後に沙織は、自分の気持ちがちゃんと剛史にある事を伝えた。
沙織『もっと、早くにお話するべきだったのに……。本当にほんとうにごめんなさい…』
本当に申し訳なさそうに謝る沙織を見て、剛史は全てを嘘ひとつなく打ち明けてくれた沙織に、
自分も今の気持ちを、しっかりと、嘘ひとつなく伝えようと思った。
続
266 :
前スレ886:2006/02/10(金) 00:00:53 ID:e5xEZ9FB
>>259続き
店のドアを開けると、沙織が出迎えに来ていた。
「か・母さんが2人いる!母さんが…」
「お父さん!そんなわけないって言ってるでしょ!
お兄ちゃん、こっちは気にしないで!」
「えっ!ああ、じゃあ…
母さん!紹介するよ。こちら、青山沙織さん。」
「青山沙織です。
今日は、ご同席させて頂けるを、楽しみにしていました。
それから…おめでとうございます!」
剛司に紹介された沙織を見て、少し驚いた表情をした香澄だが、
すぐに笑顔を作り、言葉を返す。
「ありがとうございます。
こちらこそ。いつも剛司がお世話になっています。母の香澄です。」
(流石、お母さん!こう言う時はキチンとやるんだよね!)
葵は、ホッとした表情で、香澄の少し後ろで、2人を見ていた。
(それにしても青山さん、今日も綺麗だな〜!って、女のあたしが見とれてどうするの!)
「葵さん。先日はお話しできて嬉しかったです。」
「あっ、はい!ど・どうも…」
不意に話し掛けられて、しどろもどろになる葵。
(なんで葵、沙織さんに話し掛けられて、しどろもどろになってるんだ?
僕じゃ在るまいし。)
剛司は首を傾げながら、沙織の方を向く。
沙織が頷く。席の方の準備は終わっているという合図だ。
「じゃあ、席に案内するよ。付いてきて。」
剛司が先頭に立って、店の奥にある予約席まで移動する。
続く
267 :
ながし:2006/02/10(金) 23:47:39 ID:4CuKRxXF
>>265続
しばらくの沈黙に、剛史がゆっくりと口を開く。
剛史『………良かった、です…』
俯いていた沙織は顔をあげ剛史の顔をみる。
剛史『話してくれて…よかった、ですよw嬉しかったです。』
優しく笑みを浮かべながら、ゆっくりと言葉を選んでいく。
剛史『……沙織さんが、過去に誰と付き合ってたとしても、僕は、沙織さんが…………す、好きです…』
照れてしまい沙織の顔を見る事ができない。
嘘ひとつない優しすぎるその笑顔に、沙織はすぐにでも涙がでそうだった。
涙をこらえながら沙織は静かに言う。
沙織『あなたを好きになって…本当に、よかったです…。』
本当に囁くように言う沙織の言葉にしっかり心を傾ける。
剛史『…僕は、これからも、沙織さんの傍に…いさせて、欲しい…です……』
言葉がスムーズに進まない。 沙織『はい…wずっと傍に、いてくださいね…』
二人はやっと笑顔になる。続
剛司
269 :
ながし:2006/02/11(土) 00:20:16 ID:UoMBaBCy
またまた連投すみません!
>>267続
剛史『でも、ちょっと、驚きましたけど。』
と、くしゃっと笑った後に『それに………嫉妬も…しちゃいました…』
さっきよりもうんと声が小さくなる。 波の音に消されてしまい沙織はもう一度、と顔を近付けた。
沙織の耳に向ってもう一度言う剛史。そのまま流れるように沙織は剛史の顔を見て、ぐっと近付いた。
剛史もそれに応えるように唇を重ねようとした。 その瞬間、沙織の携帯がなる。
剛史は慌ててぱっと離れ、息を整える。電話の相手は果歩からで、すぐに戻らなきゃいけないようだった。
沙織『ごめんなさい……すぐに、中に戻らなくちゃいけなくて…』
申し訳なさそうに、そして残念そうに謝る沙織に、剛史は動揺がおさまらないまま、
剛史『全全全全然、へ平気ですよっ。気にしないで、行ってくださいw』
沙織はくすっと笑いながら沙織『ぢゃぁ、また後でw一緒に、帰れるといいですねw』
そう言って、急ぎ足で会場に戻っていく。
しばらくして剛史も会場に戻る。入ってすぐに沙織を見かけ、ほほ笑みながら目で追う。
沙織と果歩と裕子は、挨拶するように、と上司から誰かに紹介されてるようだった。
おそらく彼女達の上司だと思われる男が、沙織達を紹介している相手は、瀬野と橘だった。
互いに名刺を交換しあい会釈を交わしている。
剛史は多少の嫉妬を感じたものの、瀬野に対する信頼と、先程の沙織との出来事が、そんな気持ちをすぐにかき消した。
しばらくその様子を見ていると、剛史はあることを思い出す。
前にこのスーツを買いに行ったときの瀬野の言った事を。
『今もこれからも、一生で一番好きになった女』
続
270 :
新人664:2006/02/11(土) 00:58:03 ID:JybO9nv9
「電車男SP(春)構想(やっぱりBuffa)」
グレースフル・トレーディング社。
昼食時間で、「3人」が持参の弁当で食事中。
「最近さあ、山田君のことほとんど話題になんないね。」
「まあ、順調過ぎて話すことも特にないんじゃないすか。」
「そうなの、沙織?」
「ええ・・・まあw」
「だけどね、しっかり手綱を握ってないとだめだよ、山田君も男だからね。」
「裕子さん、それってどういうことですか。」
「ほら、きた。そういうリアクション!
山田君もヒト科のオスってこと。本質的にはス・ケ・ベ。」
「沙織は好きになる前はすんごく慎重だけど、一旦好きになっちゃうと
あきれるくらい信じきっちゃうからね〜。」
「(そんなことないよ・・・)」
「ところで無駄と知りつつ一応聞いとくけど、明日予定あるの?」
「明日は山田さんの家に・・・」
「はい、ごちそうさま。やっぱ聞くだけ無駄だった。2人で行こうね。かわいい妹。」
「はい!お姉さま。」
「あのう、どこに行くの?」
「内緒だもんね〜。」
腕を組んで席を後にする2人を笑顔で見送る沙織であった・・・。
続く
271 :
ながし:2006/02/11(土) 01:01:51 ID:UoMBaBCy
わー(゚Д゚;)全く気付きませんでした!ほんとすいません(>_<)
剛史ぢゃなくて、剛司ですね!
失礼しました。
ご指摘感謝します。
>271
いいいいってそそんな間違いはき気にししなくてw
それよりながし氏の伏線や流れに感動しました!!
オレも動揺してますw
>>前スレ664氏
あなたは多彩な引き出しがありますね!
一つ一つが面白いw
お二人さん、体に無理せずに…
>>270 664さん、キタ━(゚∀゚)━!!!!!
スブタンとサトエリのやりとりオモスレー。
皆さん、ご無沙汰です。
最近まで関連スレで「マキアージュドラマSP美咲たん主演版」というのを書いてました。
電車男とは別物なので、こちらにはうpれなかったのですが。
それで、登板者が少なくなってるので、こちら用にちょっとしたSPを考えてみました。
599さんが「まともな沙織視点」をやってくれてて、それは後日漏れも「最終作品」として
予定してるのですが、それまでこちらに書けないのも寂しいのでw
題して、ニッポン放送&フジ連動企画「青山沙織のオールナイトニッポン」
美咲たんってラジオやってないよね、ってとこから始まった話なのですが、
エルメス沙織として、美咲たんに「オールナイト」に出て頂こう、という企画です。
作者が「ラジオの放送作家」やりたい、というのもあるのですがw
内容はもちろん、沙織がラジオで、剛司ほかもろもろのトークをする、というもの。
当然「オールナイト」ですので、ジングルや電話ゲスト、曲、お便りなんてのも入ります。
ちょっと変わってますが、あり得ない話じゃないだろう、ということでw
皆さんにお許し頂ける様なら、近日OAします。ご意見を。
275 :
新人664:2006/02/11(土) 20:07:17 ID:uMEkqfUr
>>274 エルメスのDJ面白そう!
ということで、キボンヌに1票でございます。
276 :
新人664:2006/02/11(土) 20:37:21 ID:uMEkqfUr
>>270続き
翌日の土曜日。山田家。
山田一家と沙織が談笑している。
香澄は大分お腹が大きくなって、動くのが大変そう。
でも、沙織が来て上機嫌。香澄は沙織がとてもお気に入りのようだ。
「沙織さん、山田家のマフィン、『磯辺巻』どう?」
「何個でもいけちゃいます!」
「沙織さん、山田家のベノアティー、『静岡茶』どう?」
「う〜ん。とっても美味しいです!」
「母さん、沙織さんに夢中だね。」
「そうよ。剛司。私、沙織さんが大好きなの。そろそろお茶葉入れ替えようか。」
「あっ、私やります。」
沙織が立ち上がろうとすると、
「こつん。」
膝をちゃぶ台にぶつけてしまった。
「あいた・・・すいません。私、よく膝を物にぶつけるんですぅ。」
「沙織さん足が長いからな。ウチもちゃぶ台やめてテーブルと椅子にするか」。
「そうね。そうしないと沙織さんが膝にしょっちゅうあざを作っちゃうかも。」
「この家、沙織さんのサイズにちょっと合ってないんだよね。」
「父さん、母さん、葵、沙織さんが困ってるよ。」
沙織が真っ赤になってうつむくのを見て、みんな笑った。
続く
599さん来ませんねー。。。大丈夫ですか?
続き読みたいです!
とりあえず、どんなもんやら見て頂くために
「青山沙織のオールナイトニッポン」OAスタート。曲は実際のを聴いてね。
(2月14日25時の時報)
みなさん、こんばんわ。青山沙織と申します。
今日のニッポン放送は「Valentine Love Station」ということで、
バレンタインデーの特別編成でお送りしています。
オールナイトニッポンも、特別番組ということで、わたしがパーソナリティをすることになりました。
「今、日本で最も熱いカップル」ということで、選ばれちゃいまして・・・。
とっても恥ずかしいですw
本当なら、わたしの彼、山田剛司さんと一緒の番組なんですが、彼、今「中国出張中」なんです。
成田空港から、さっき電話がありましたので、番組終了までには間に合うと思うのですが・・・。
それまでは、わたしひとりで、がんばってみます。
みなさんは、バレンタインデーの夜。いかがお過ごしですか?
よろしければ、こんなわたしの番組、最後まで応援してくださいね。
それでは、始めます。はあ(深呼吸)・・・
「青山沙織のオールナイトニッポン!」(ビタースィートサンバ流れる)
この番組は、資生堂、ネスレ、日立プリウス、ボーダフォン・・・各社の提供で、
ニッポン放送をキーステーションに、全国36局ネットでお送りします。
みなさんお願い!最後まで聴いて下さいね。
それでは最初の一曲目。バレンタインデーの夜を過ごすみなさんへ。
松任谷由実さんで「Valentine's RADIO」
(CM)
>>274 中島みゆきのオールナイトニッポン風味なのキボンヌ
エルメスがギャハハ笑いするのw
だめ?
>>279 >エルメスがギャハハ笑いするの
「伊東美咲の・・・」ならOKするんですけどねえ〜。あくまでエルメスなんでw
今回は「本物のラジオ」同様、皆さんからも、ネタ、リクエストを募集します。
「放送作家」で検討の上、いいものは採用、ということで。
ハガキやメールがラジオで読まれる、あの感触を味わってくださいw
久々カキコ。
>>278 暴走し杉!!!全然こちら用のSPじゃない気がします。何度も言って
ますが、俺流電車男を語りたかったら、関連スレかチラシの裏で十分
じゃないですか。ココは実際に続編としてありえそうなレスをカキコ
する場じゃなかったのかと問いたい。俺はどの作者でもスレ違いだと
思えば止めに入ります。元さんは本当に素晴らしい作者だと思いますが、
チョッとショックでした。個人的に元さんはプチ偉そうに他の作者さん
の作品を評価していた方が、なんだか好感が持てていました。
なので俺は、オールナイトの放送中止をキボソします。
>>281 >実際に続編としてありえそうなレスをカキコする場じゃなかったのか
その通りです。ただし続編以外に「次のOA」は何か、も予想する場です。
そこで次のSP(バレンタインはムリですが)として、
企画的には、なくはない、と思って書いてます。
フジとLFの関係から、SPとして何か動きを出すなら、
「伊東美咲ラジオ初出演」というような企画はある鴨、と思って考えました。
ただ、ご指摘はよく分かります。
他の方のご意見もお聞きしたいので、それまでは続きはうpしません。どうぞご意見を。
>>238つづき
剛司「い・い・いやそ。そ。れはあぜひにでですけっど、しごごっととか・・・」
沙織「な〜んて。」
・
剛司「え?・・・え〜〜っ。」
沙織「うそ、ついちゃいました。」
・
剛司「お・おねがいしますよ〜っ。」
沙織「かま、かけちゃいました。」
・
剛司「・・・も〜。いっぱい考えちゃったじゃないですか。」
沙織「ふ〜ん。いっぱい、なに考えちゃたのかな? おね〜さんとしては聞いてみたいなぁ。」
・
剛司「いい・いや、変なこととかじゃなないいですよよ。」
沙織「あれ〜、あれれ。なんかあやし〜い。」
・
剛司「ごめんなさい。考えました。でも少しだけれす〜。」
沙織「正直で、よろしい。 わたしも、全部がうそじゃありませんよ。
それに〜、わたしも考えちゃいました。」
剛司「なな・なに考えちゃったんですか?」
・
沙織「ひ み つ です。」
剛司「ずるい〜ずるいです。」
沙織「でも ね。また 今度 ね。」
剛司「はい、また今度・・・。でも、いつですか?その今度はぁ。」
・
沙織「あわてんぼさんもダメですよ。焦らないの。ゆっくり二人で決めましょう。」
剛司「はい。」
>>283つづき
木木が少しざわめく。
水を差すわけではない、暫し休息の・・・俄かの雨。
剛司「あ!また雨です。」
沙織「そうね。」
剛司「あそこで、雨宿りしましょう。」
沙織「えぇ。」
剛司「じゃ、少し走りますよ。」
沙織「きゃっ。 あぶない、あぶないですよ、つよしさん。」
剛司「だいじょうぶ、強く掴まっててください。」
沙織「走らなくても・・・わたしがあなたの傘になってあげますから・・・。」
剛司「ダメです。」
沙織「どうして?」
剛司「ぜったいダメです。それに・・・」
沙織「それに?」
剛司「傘になりたいのは、ぼくの方ですから・・・。」
・
沙織「いいの。わたしがそうしたいの。あなたはその傘を手放さず、ず〜と掴んでてくれれば・・・。
それに、まえに言ったでしょ。雨も嫌いじゃないって。つよしさんは、嫌いですか?雨。」
剛司「以前は嫌いだったかも・・・でも・・・。」
沙織「でも?」
剛司「ぼくも好きになりました。あの日から。」
>>284つづき
・
沙織「じゃぁ、ゆっくり、歩いて行きましょう、ね。」
剛司「でも今はダメです。」
沙織「どうして?」
剛司「さおりさんが一方的に濡れちゃうじゃないですか。」
・
沙織「じゃ、おろしてください。」
剛司「それもダメです。」
沙織「・・・いつからそんなわがままさんに?」
・
剛司「これからず〜とです。これからず〜と・・・」
沙織「・・・」
剛司「でもそれは、さおりさん・・・あなたに対してだけです。
ぼくが、良かれとおもう事。必要だと思う事。大切だと想う事。
その全てを、君に対してぶつけて行きます。あらん限りの『おもい』を込めて・・・。」
沙織「・・・」
お互い、いつ果てる事ない想いやりの応酬・・・。
瞬く間に退散する俄かの雨が、いつしか、しあわせの色に染まっていた。
降る場所を、剛司の背中にかえて・・・。
日の光りが再び、二人を温めはじめていた。
つづく(また来週^^。)
>>282 >ただし続編以外に「次のOA」は何か、も予想する場です。
なんだってーーー!!! そうなのwいやー知らんかったよ…orz
マジで全然このスレ来ないからさぁ〜(趣味スレばかりで)、大変
失礼しました(汗)。
でさ、今日ザッとロムってみて今年から見初めたっポイ香具師とか
中にはいるねぇ〜。元さんも599さんにダブらない様にしているみた
いだし、最終作品とやらが完結した後で纏めサイト作ったら?
それとももう既に有るんだっけ?
>>286 ご理解頂けました?前スレの最後の方(お正月の辺り)にその辺のレスがあります。
(次はスレタイに入れとかないと・・・)
「続編」だけだと、あまりに作品がかぶるか、制約されるので。
あと「続編=電車男2」はOAの可能性が「かなり低い」というのもあります。
漏れが、このスレでも書いた「陣釜さん」とか、スピンやSPの方が可能性高いでしょう。
先日フジで「ユーミンのオールナイト」がOAされてるので、こんなのもなくはない、と考えてのものです。
ただある種「実験作品」ですので、もうしばらくうpは控えます。引き続きご意見を。
>>287 >あと「続編=電車男2」はOAの可能性が「かなり低い」と
いうのもあります。
元さんだいぶ前から言ってたよねぇ、続編はやってもツマンネとか。
俺もヤッパリSPだよな?とかカキコした記憶があるw
どの道誰の目から見ても、フジは相当電車男が好きッポイ感じ
がするから、どう形になるかは知らんが再度ドラマはやりそう
だよねぇ〜。 またしばらく…ノシ
>>288さん ご意見ありがとう。ノシ。
あのOPだけだと「遊んでる」と言われても仕方ないのですが、
ちゃんと「続編SP」にしてます。「ラジオの時間」がモデルですが。
というのが、分かるシーンまでうpします。それを見てご意見を。
>>278の続き
えーっと、改めまして、こんばんわ。青山沙織です。
いつもの放送を期待してた方、ごめんなさい。どうして、わたしが今日パーソナリティなのか?
「今、日本で最も熱いカップル」という、今日の番組を担当するカップルの応募に、
わたしの会社の裕子さんと友達の果歩が、わたしたちに黙って、勝手に申し込んじゃって・・・。
二人ともびっくり。山田さん「中国出張」から戻ってくることになったんですけど。
急な話だったので、まだこちらに到着してません。
みなさんに「わたしたちのなれそめ」とか「どんなデートしてるのか」とか、
お話して欲しい、って言われてるんですけど、お相手の山田さんがいないと、
何をお話してよいものやら・・・。困ってます。
早く帰ってきて、山田さん!
>>290の続き
バレンタインなので、カップルでお聴きになってる方、多いと思うんですが、
わたしはひとりぼっちで・・・。その上、全国の皆さんとお話するなんて初めて。
さみしい上に、つらいです。
でも、みなさんに最後まで聴いて頂ける様に、がんばります。応援してくださいね。
それで早速、リスナーのみなさんにお願い。
今日はバレンタインデー。どうしても今晩、片想いの彼に告白したい、って女の子、
さっきのユーミンの曲のように、ラジオで告白してみませんか?
告白したい方へのメッセージFAXかメールでお寄せ下さい。FAX番号は・・・。
あと、みなさんからの恋愛の悩み、なんかも募集します。
わたしたちも、いろんなことがあって、もうダメかも、って時もありました。
わたしたちの経験が、みなさんのお役に立てば、って思って、お話しようと思います。
では、みなさんからのメッセージをお待ちする間に、次の曲を。
今夜告白する女の子の気持ちが、この曲みたいに相手の男性に伝わるといいですね。
中山美穂さんで「You’re My Only Shining Star」
(CM)
>>280 >「伊東美咲の・・・」ならOKするんですけどねえ〜。あくまでエルメスなんでw
じつは書き込んだあと、あ!しまった・・・と思いますた
オールナイトといえばみゆき、だったんでつい
みゆきだったら危険なアネキバージョン「皆川寛子の・・・」になってしまうね
>>276 664さん。
>膝にしょっちゅうあざを作っちゃうかも
たしけて…萌え死ぬ…青山家はアレだから、きっと沙織は楽しいんでしょうね。
>>283 191さん
沙織と剛司の間は、ゆっくりと時間が流れてますね。
ゆっくり流れる時間が、子供時代を思い出させるから、どこか懐かしく感じるのかな。
191さんを待つ1週間も、ゆっくり時間が流れるけど、
決して不快な感じじゃないですよw
>>291の続き
まだ、山田さん、到着しません。山田さんに、電話しなくっちゃ。
プルルル・・・(電話の呼び出し音)
「はい、山田です」
青山です。山田さん、まだこちらに来れません?
「なんか高速で事故があったみたいで・・・渋滞に巻き込まれてるんですよ」
えー、それは困りましたねえ。
「でも、青山さんのラジオ、聴いてますけど、すっごくいいですよ」
そうですか?
「もちろんです。青山さんがどんな話するのかって、聴いててドキドキしてます。
ぼくが行くまで、よろしくお願い・・・(電話切れる)」
もう、山田さんったら。
みなさん、本当にすいません。あとで罰として、いっぱい話してもらわなきゃ。
>>295の続き
でも、山田さんって、勇気があって、誠実で、とってもいい人なんですよ。
わたしたちが知り合ったのも、電車の中で酔っ払いに絡まれていたわたしを、
山田さんが助けてくれたのが、きっかけです。
仕事も含めて、いつも一生懸命。そういうところ、あこがれちゃうな。
あ、変なこと言っちゃいましたね、ごめんなさい。
え、今日はそういう話をするんだって・・・
ディレクターさんに怒られちゃいましたw
>>296の続き
あと、ちょっと前に、山田さんに、わたしのおうちに来てもらったんです。
お茶しませんか、って。わたし、はりきってマフインとか、作っちゃいましたw
それで、山田さんが持ってきてくれたDVD、二人で見たんですけど、
これ、すっごくいいんです。「クイール」っていう盲導犬の映画なんですけど。
わたし、見てる途中で泣いちゃいました。
で、山田さんは、どうかなあ〜って思って、ちらっと彼の方を見たんです。
山田さんもぼろぼろ泣いてる。うれしいですよね、好きな人と一緒の映画で泣けるのって・・・。
二人で一緒にいて、同じことに感動したり、泣いたり、笑ったり・・・。
そういうことができるって、素晴らしいことだと思ってます。
だから、わたし、今、山田さんといて、とってもしあわせです。
あ、言っちゃったw
それではここで、わたしの大好きな曲を。椿さんで「Sea of Love」
(CM)
298 :
新人664:2006/02/12(日) 16:11:04 ID:IJhwpv0O
>>276続き
「沙織さん。ぼ・僕と結婚して下さい。」
「こんな私で良かったら。よろしくお願いします。」
ドシン。バタン。
「これ、婚約指輪です・・・」
「はい・・・」
ドシン。バタン。
「沙織さんの指に、はめますね。」
「はい。うれしいです。」
ドシン。バタン。
「ううん。・・・」
ドシン。バタン。
「ああ、夢か・・・ん?何の音だ?日曜の朝から・・・」
茶の間の方から激しい物音。
剛司が茶の間に向うとそこは修羅場。
ありとあらゆる物が、香澄から恒生に向って飛んでいる。
「葵、どーしたの。」
「父さんが浮気したんだって!」
「ええ?」
「浮気じゃないよ、ちょっとした遊びだよ。」
「遊び?」
「風俗なんだよ〜。」
「そんなことは関係ない〜。」
「剛司、助けてくれ。相手はプロだよ〜。お前、男だから分かるだろ。」
「母さん、ちょっと冷静に。話を聞かせてよ。」
香澄はようやく物を投げるのを止めた。 続く
>見習ちゃん
黙って読ませてもらってますぉ。
この小説の山田のイメージが見習ちゃんとだぶるんだよなあw
>お互い、いつ果てる事ない想いやりの応酬・・
これって歌にもなりそうなフレーズだよね。
続きがんがってくだたいね。
>元さん
リクエスト第2弾はこちらに書きます。
青山さんこんばんは。
僕はこの放送を聴くために新しくラジオを買いました。
青山さんの声に癒されています。萌え。
さきほど、青山さんの放送が始まるとペットのハムスターの「ぬるぽん」も
突然回し車を廻しだして喜んでいました。
今日は青山さんにご相談したいことがありましてペンを執りました。
僕は今23歳で去年から社会人をしています。
仕事はOA機器のメーカーのリースの営業をしてるんですが、とある取引き
先の多分同年代の女の人のことが好きになってしまったみたいなんです。
その人のことを考えると、夜もあまり眠れなくてお腹の調子も悪くなってます。
次にその人の勤める会社に行くのが明後日なんですが、なんとか食事に誘
いたいのですがどうやって誘えばいいのかわかりません。
彼女を目の前にすると、切なくなって涙がこみあげてきて上手く話すこともで
きません。
青山さんの今の彼は青山さんにどうやって気持ちを伝えていたのでしょうか?
それとも青山さんの方から誘ったのですか?
もし青山さんの方から誘ったとしたらどういう風に誘ったのでしょうか?
こんな駄目男な僕にアドバイスをください。
リクエスト曲:ミスチル and I love you
ペンネーム:川本信二
301 :
前スレ886:2006/02/12(日) 19:09:05 ID:IXhaGL30
>>266続き
沙織を交えた、山田家の食事会は和やかに進んでいた。
時折聞こえる香澄と、葵の笑い声。
しかし剛司は、沙織が母を、母が沙織をどう思っているのか、気になって、
食べている料理の味もよく解らなかった。
沙織も、弟 啓介に言われた事を思い出し、少し緊張している。
『山田と結婚すればアネキのもう一人の母親ってことになるんだからな。』
続く
302 :
前スレ886:2006/02/12(日) 19:21:46 ID:/axAGHjI
連投スマン
>>301続き
「これ!美味しいわね!〔某有名店〕、あそこも美味しかったけど。」
「〔某有名店〕!」
母の口から出た店の名前に、明らかに動揺する剛司。
「何?」
「い・いや別に…母さん、行ったことあるの?」
「あるわよ。あっ、あんたにはこういう所に行った話って、してないもんね!」
(そ・そうなんだ..)
剛司は、自分の知らない母の一面を知ると共に心の中で思った。
(その店には、もう触れないで!)
「〔某有名店〕は‥リゾットも美味しいですよね!」
「えっ! あっ、いや何でも…ないです!」
沙織の口からも、同じ店の名前が出たことで、さらに動揺する剛司。
沙織の話に興味を持った香澄は、話を沙織に向ける。
「あら、沙織さんも行った事あるの?」
「はい!実は私…お店巡りするのが趣味なんです。」
「そう。じゃあ、今度、葵とあたしと3人で行かない?」
続く
303 :
前スレ886:2006/02/12(日) 19:27:48 ID:DmoR9Kpz
さらに連投スマン
>>302続き
香澄からの申し出に、沙織は笑顔で答える。
「えっ!ご一緒していいんですか?」
香澄の話に、顔色を変えて剛司は話に割り込む。
「あっ、そ・そこは...ちょっと..」
「何?剛司。」
「じ・実は今度、沙織さんと行こうと思って…よ・予約…入れてあるんだ。...
でも、沙織さんが行った事あるなら…」
香澄は、しょうがないなと言う感じで、軽くため息をつく。
「剛司!そんな事先に確認しなさいよ!
でも、まあ…行かないって訳じゃないわよ、ネッ!沙織さん。」
「はい!剛司さん…連れて行ってください!」
剛司の沈んだ表情が、みるみる明るくなり、隣の席の沙織の方を向く。
「はい!!!アハ!」
「なあに…そんな事が心配で、さっきからあたしと沙織さんの顔、チラチラ見てたの?」
「いや!そう言う訳じゃないんだけど…」
母に、本当の事が言えなくて、思わず嘘を付いてしまう。
「母さんの為に、沙織さんが料理を選んでくれたんで、喜んでくれてるのかちょっと心配で…」
(沙織さん!ごめんなさい!嘘...付いちゃいました)
続き
閑話休題でお邪魔します。886さん、流れ切ってスマソ。
関連スレも含め、ここまで読んで頂いてる方、リク下さった方、ありがとうございます。
作者の意図を少しご説明しておきます。
「企画」としては
>>282 >>287でご説明した通りです。
書籍・映画・テレビとやって、最後に残っているメディアが「ラジオ」あるかな、と考えました。
それだけではなく、ドラマでは「ほとんど本心を話さなかった」
沙織に語って頂く手段として「ラジオ」というメディアを考えました。
さらに、山田くんが来るまでは「誰の助けもない」状態ですので、話すしかありません。
「エルメス視点」のドラマを書く、一つの舞台として選択してます。
「正統派」のものは599さんが今書いていて、漏れもそのうち考えてますが、その予行演習です。
みゆきファンの方含め「本物のオールナイト」を知ってる方は、ここまで読んで
「らしくない」と思われてる鴨。きれいに放送が進んでいて、FMっぽいです。
あまり「お笑い」に走るのは、沙織らしくないと考えて、こんな流れできてます。
ただ、この後「生放送らしく」展開を動かす予定です。「それなりに」笑いも入れます。
と、言いながら、少々疲弊しております。続きは未定、ということで。当てにせず、お待ち下さい。ノシ。
305 :
新人664:2006/02/12(日) 20:24:55 ID:HsSwEzuw
沙織のDJに賛成したものの、ちょっとビビッています。
自分も沙織の台詞を考えますが、わずかな量でも苦労しています。
ところが、DJはほとんど沙織の1人語りで話が進むわけで、
「元引退作家」さんのご苦労を思うと、とんでもないリクだったかも・・・。
台詞は沙織が話しそうな言い回しで「まいりました。」と言う感じです。
どうか、ご無理をなさらず。自分も変化球路線でガンバリマス。
各作家のみなさん、乙!
もうすぐ、バレンタインデーですよね。
沙織と剛司はどんなバレンタインデーをすごすんでしょうか?
俺は、自信がないので、アイデアだけしかレスできないですけど。
307 :
前スレ886:2006/02/13(月) 00:39:25 ID:IRAvlKFg
>>306トワイライトEXさん 乙
そうですね。あの2人だから……
アイデア頂き、書いてみようと思います。
バレンタインまでに間に合えばうPします。
>>305 新人(じゃもうないでしょw)664さん
>自分も沙織の台詞を考えますが、わずかな量でも苦労しています。
>ところが、DJはほとんど沙織の1人語りで話が進むわけで、
ストレートにやると、沙織の台詞は苦労しますよ、確かに。
今回はオリストで、ラジオのフリートークですからね。ある種やりやすいところもあります。
ただ、ドラマじゃなくて、ラジオの台本設定なので「2時間分トーク」させるから、長い長い・・・。
そっちの方で、苦労してますw
>>306 一応、漏れのも「バレンタイン」設定なんですがw
とてもその日に脱稿できそうにないですけど。
>>307 886さん
先ほどはうp中、お邪魔してスマソですた。食事会編お見事。
そんな中「バレンタインの短編」大丈夫ですか?
今、漏れの方は「後半戦」に入ったところです。ある程度メドが着いたら続きうpします。
>>297の続き
【この辺で、放送を聴いていたAちゃん毒板住人が、
このパーソナリティが「エルメス」だと気付く。毒板は話題騒然。
スタジオには、FAXとメールが殺到する。スタッフは大わらわ。
そんなことを知らない沙織は、懸命に番組を進める・・・】
>>309の続き
プルルル・・・(電話の呼び出し音)
あ、電話です。山田さんかな? もしもし。
「ごめんね、わたし、果歩。沙織、大丈夫、一人で」
みなさん、わたしの友達の果歩からです。
うん、ありがとう。山田さん来てくれるまで、がんばる。
で、果歩、心配して電話してきてくれたの?
「ディレクターさんから、応援メッセージして、って頼まれてたから。
それに、こっち、盛り上がってるよ〜」
え、なになに・・・。
「青山さん、こんばんは〜。松永ですぅ。山田氏まだ来ないんですか?」
「ひどいですねえ。青山さんみたいな素敵な人を、ほったらかしにするなんて。あ、川本です」
「ちょっと貸しな。沙織、大丈夫?わたし、裕子。山田来るまで、がんばってね」
裕子さん、果歩も、ちょっとは責任感じてよ〜。
無理やり、わたしをラジオに出したの、二人でしょ? 電話じゃなくて、スタジオに来てください!
「ああ、だめだめ。もう、みんな酔っ払ってまーす。あ、じゃあ、一曲リクエストするわ。
キューティーハニーってかかる?倖田來未の。さっき、果歩が、振りつきで歌って、もう爆笑だったから。
みんなで、こっちで聴いて、もう一回盛り上がるんで・・・(電話切れる)」
何、勝手なこと言ってるんですか?もしもし・・・。
311 :
前スレ886:2006/02/13(月) 07:37:22 ID:82eMELy1
>>308元引退作家さん
沙織のパーソナリティ、楽しく聞いて(読んで?)ます。乙
なんとか…大丈夫だと、思います。
一番心配なのは、調子に乗って短編なのに、長編にしてしまう事です。(期限に間に合わない。)
>>310の続き
もう、みなさん、すいません。ひどい電話でw
わたしたちのことを、この番組に応募した裕子さんと果歩、
それに山田さんのお友達の松永さん、川本さんからの電話でした。
応援のつもり、なんでしょうけど、酔っ払って電話してくるなんて。
困っちゃいますよねw
いつもは、みなさん、本当にいい人なんですよ。
わたしと山田さんがこうやってお付き合いする前に、大喧嘩したことがあって。
その時わたし、山田さんに、二度とわたしの前に姿を現さないで、なんて、
すっごい、ひどいことまで言っちゃって・・・。
でも、果歩と裕子さんが、ちゃんと山田さんと向き合いなさい、って言ってくれて・・・。
今こうやって、山田さんとお付き合いできてます。二人には本当に感謝してます。
だけど、黙って、ラジオの出演に応募するなんて、ひどいですよね〜。みなさんw
>>312の続き
松永さんと川本さんは、山田さんのお友達。
山田さんとは、よく秋葉原でデートとかするんですけど、
その時、ゲームセンターとかで会ったりします。
山田さんって、すっごくゲーム上手なんです。
お二人なんて、いつも簡単に負かしちゃってますw
松永さんと川本さん、たまに、萌え〜とか、
わたしにはわからない言葉で、話されるんですけど、楽しい方達ですよ。
え、お友達からのリクエストだからって、
ディレクターさんが「キューティーハニー」用意して下さったそうです。
みなさん、ごめんなさい。
裕子さん、果歩、放送聴いて下さってるみなさんに、お礼言って下さいね。
そういうことで、次の曲は倖田來未さんで「キューティーハニー」です。どうぞ。
(CM)
314 :
新人664:2006/02/13(月) 14:21:07 ID:nUvl5x3B
電車男バレンタインSP超短編
バレンタイン前日の夜。
「アネキ、ちょっとここんとこ翻訳してくれねえか?」
「沙織は、山田さんに、渡すお菓子造りで手が離せないみたいよ〜。」
「アネキ、頼む。今日中にやらなきゃいけないの忘れててさ。」
「しょうがないな。じゃ。今から私の結う通りにして。
10分間ホイップ。砂糖大サジ3杯入れる。続けて10分ホイップ。いい?」
「OK。助かるよ。」
バレンタイン当日。
「剛司さんのために夕べ作りました。食べてみて下さい!」
「はい!」(パクリ)
「ん???」
「???」
「沙織はひゃん。これ。」
「どうしました?」
「ちょっとだけしょっぱいかも。」
「ええッ。」(食べてみる)
「(しょっぱい!啓介!砂糖と塩間違えたな!)」
「剛司さん。ゴメンナサイ。」
「ゼーンゼン。(ちょっとおっちょこちょいな沙織さんってかわいい!)」
「あの・・・バツとして、代わりに甘くて美味しいものプレゼントします。」
「?」
「オトナのキッス・・・」
「drftgy不二子。」
「(結果オーライ!)」 終わり。・・・やはりボケてしまった。
>>314 664さん
うまいですねえ。こんなバレンタインプレゼント欲しいなw
欲を言えば「大人のキス」の後は、「効果音」だけの方がきれいかな?
ご心配頂いてましたが「沙織のオールナイト」順調に進んでます。
ただ「トークオンリー」なんで、めちゃくちゃ長いw 順次うp予定です。
>>313の続き
先ほど、みなさんから、恋愛のお悩みに関するメッセージ、をお願いしました。
ディレクターさんがびっくりするほど、たくさんのメッセージ頂いたそうです。
ここで、メッセージの受付は締め切らせて頂きます。
こんなわたしの放送を聴いての、応援メッセージも、たくさんあったそうです。
聴いて下さってるみなさん、本当にありがとうございます。
では、時間の許す限り、たくさんのお悩みにお答えしていきますね。
でも、わたしで答えられるかなあ・・・。
>>316の続き
まず最初のメッセージ。ラジオネーム「明治一直線」さんから。
「ぼくは浪人生で、今、予備校に通ってます。今年は絶対志望校に合格するぞ、
そう思ってがんばってるんですが、最近、同じ予備校に通う女の子のことが好きになりました。
告白したい、そう思ってるのですが。いいんでしょうか?」
うーん、相手の女の子も予備校に通ってる、ってことは受験生。今、入試真っ最中ですよね。
そんな中で、告白するって、結果がどちらになるにしても、受験の方に影響しちゃうんじゃないでしょうか。
彼女にもよくない、と思います。受験の結果を見てからでも、遅くないと思いますよ。
今は、志望校に二人が合格することだけ、考えましょう。
そして結果が出てから、告白してはどうでしょうか。
まだ寒い中、大変ですが、明治一直線さんも、あなたの好きな女の子も、受験、がんばって。
この春は、二人で楽しいキャンパスライフ、過ごせるといいですね。
>>314新人664さん
面白いし、うまいですね。GJ!!
>>317の続き
次のメッセージは、ラジオネーム「野ブタ」さんから。
「わたしは女子高生です。この前、付き合っていた彼に、振られてしまいました。
わたしって、青山さんみたいに魅力ないのかな?でも、新しく好きな人できました。
サッカーやってて、とってもかっこいいの。だけど、前に振られたことを考えると、
彼に告白するのが怖いです。どうしたらいいでしょうか?」
わたしも振られたこと、ありますよ。
で、野ブタさんと同じように、やっぱり恋するの、怖くなって・・・。
何年も男の人とお付き合いすること、なかったです。
恋をするのが怖いって思ってた、そんなわたしの前にも、
山田さんって素敵な男性が現れました。そうなると、怖さも乗り越えられた、と思ってます。
山田さんのこと、好きっていう気持ちが、勝っちゃってw
>>319の続き
だから、好きな人ができたんだったら、結果はどうなったとしても、
告白するべきなんじゃないのかな?
何も言わずに、終わる、って後悔すると思うよ、絶対。
告白して、それが叶う、って言うのが、ベストなんでしょうけど、
失恋したとしても、その経験も、きっとあなたを成長させてくれるはず。
だから、がんばって告白、してね。
あと、自分に魅力がない、なんて思っちゃダメ。
メッセージで読んでるだけだけど、野ブタさんって、
とってもかわいい女の子だと思うよ。もっと自分に自信を持って!
321 :
八点鐘:2006/02/13(月) 20:21:03 ID:HBLRnF8z
西暦2059年。
人類は、度重なる宇宙怪獣の襲来に脅かされていた。
人類は地球防衛軍を設立。ヒーローとともに、必死の抵抗を続けていた。
下士官「大変です。宇宙一凶悪と言われる、メガトン怪獣アボンが襲来してきました。」
隊長 「くそ、人類もここまでか。しかし、ヒーローだったら何とかして
くれるかも。それまで、持ちこたえるんだ。」
ありとあらゆる叡智と武器が試される。何とか3分間の足止めに成功した。
その時、空の彼方が輝いた。
下士官「ヒーローです。ヒーローが現れました。」
空から大地に降り立ち、アバドンを睨みつけるヒーロー。
が、次の瞬間、ヒーローは逃げ出していた。
ヒーロー「げ、やばい。」
下士官 「ヒーローが逃げ出します。」
隊長 「やはり、ヒーローでもダメか…」
322 :
八点鐘:2006/02/13(月) 20:27:33 ID:HBLRnF8z
>>321 続き
逃げ出すヒーローを見るアボン。
アボン「あ、あなたは、ミスズさん。こんな所で会えるとは。」
アボン「宇宙一きれいと言われるニゲト星を貢いだのに、
何で、いなくなっちゃったんですか!」
ヒーローは空の彼方へ、旅立っていった。
それを知り、破壊を止めて、さめざめと泣き出すアボン。
地球に平和が戻った。アボンが居座っている限り、他の怪獣も襲ってこれまい。
下士官「ずっと、泣き続けてます。」
隊長 「これは、これでうっとうしいな。」
下士官・隊長「ありがとーう!ジンカマン。正直がっかりです。」
2人の祝福の声は、ジンカマンと同じ様に、空にかき消された。
−ぬるぽー
>>320の続き
次のメッセージは、ラジオネーム「靴オタ」さんから。
「私の彼女は、多忙で、毎日飛び回ってます。忙しくて二人で会う時間も取れません。
それになかなか言葉で、気持ちを伝えることができなくて。
それで、自分は靴が好きなので、一生懸命飛び回ってる彼女に、新しい靴をプレゼントすることで、
気持ちを伝えようと思うのですが。よろこんでもらえるでしょうか?」
ものじゃなくて、気持ち、だと思いますよ。
あなたが彼女のことをどれぐらい思っているか、
その気持ちの方が大事なんじゃないか、と思います。
わたしの彼の山田さんも、毎日忙しいですし、さっきまで「中国出張」です。
でも、彼はどんなに忙しいときでも、メールや電話をくれますし、わたしもします。
それで、会えない時間を、少しでも埋めたい。そう思って。
あなたが彼女のことを本当に好きなんだったら、ものじゃなくて、ものと一緒に、
彼女のことが、大事だと思う気持ちも伝えて欲しい、と思います。
忙しい彼女に、新しい靴をプレゼントする、素晴らしいことだと思います。
その気持ちも、一緒に伝えてあげてください。
きっと、彼女も、よろこんでくれると思いますよ。
324 :
前スレ599:2006/02/13(月) 20:51:41 ID:RlZ1rrg1
お久しぶりです。長編ものは、現在保存していまして一気にうpしたいと思いますw
あまりに細かく書きすぎてしまいまして、少し省略しています。
それからバレンタイン系、だいぶ昔に書いていたんですよ。ファイル見たらありました。
長編物の途中ですが、うpしちゃって良いですかね?息抜きにww
>>324 お願いします。みんなでスレ作ってる感でてきたね。
326 :
前スレ599:2006/02/13(月) 21:22:12 ID:RlZ1rrg1
バレンタイン前日。
沙織は朝からチョコを作っていた。剛司の驚いて、喜んだ顔を思うと笑顔が滲みでる。
啓介「やけに楽しそうじゃんw」
沙織「そう?w」
啓介「山田にあげるんだろ?」
沙織「wうん、もちろん」
啓介「あぁ〜、やだね〜少しは幸せ分けろよ」
そう言いながら、啓介は上着を着て出かけて行った。
手間暇かけてチョコを作り、お昼前にチョコを冷蔵庫に入れ、一息つく。
沙織「はぁ、疲れたwチョコ作るなんて久しぶりだなぁ」
夕方頃、綺麗にラッピングしてバレンタインカードを添えつける。
沙織(なんか・・手紙書くって恥ずかしいな・・・そうだ・・)
沙織は手紙を心を込めてサラサラと書き始めた。
沙織(剛司さんが「おいしい」って言ってくれますように・・・)
明日、夜の7時半にあの場所で待ち合わせ。
沙織は明日のための服を選び始めた。。。。
327 :
R:2006/02/13(月) 21:54:09 ID:kXjAAUjF
故郷のスレに、ひさしぶりに書き込ませていただきます。
>>320 元引退作家さん
>結果はどうなったとしても、 告白するべきなんじゃないのかな?
>何も言わずに、終わる、って後悔すると思うよ、絶対。
すみまそん。これ、脳内を、皆川寛子が・・・(ry
電車男とANNと野ブタとアネキの要素が網羅されてる・・・
(っていうのは、勘ぐり杉ですね)
>メッセージの受付は締め切らせて頂きます
遅かった… _| ̄|○
>>321 八点鐘 さん
はじめまして。
これ、長編で読んでみたいです。
>>324 前スレ599さん
ずっと、見守ってます。
328 :
前スレ599:2006/02/13(月) 21:58:57 ID:RlZ1rrg1
>>326 その頃、剛司は自分の部屋にいた。
葵は学校から帰ってきてから父とキッチンに居る。
葵の行動が気になった剛司は階段から下りてきて、葵に話しかけた。
剛司「葵、何作ってるの?」
葵 「はぁ?わかんないの?」
剛司「うん?」
葵 「はぁ・・明日は何日でしょう?」
剛司「うーんと・・・14日」
葵 「何の日?」
剛司「・・・・(?)」
葵 「ちょっと!(これでも彼女持ち!?ってか男!?ってか人間!?)」
剛司「・・・あっ!!バレン・・なんだっけ?」
葵 「バレンタイン!!まぁ、去年までのお兄ちゃんには関係のない行事だけど・・今年は違うでしょ!
沙織さんからもらえるんでしょ?」
剛司「(もらえる・・?)何を?」
葵 「あきれた・・・・チョコだよ!!!!!」
剛司「僕が!?(誰からももらったことないのに?)ないない!!」
葵 「付き合ってるんなら沙織さんも普通くれるでしょ」
剛司「そうかな・・・」(そういえば、昨日の電話で・・)
昨日の電話
沙織「剛司さん、」
剛司「何ですか?」
沙織「明後日、楽しみにしてて下さいね?w」
剛司「(なんだろ?)ぁ、はい」
剛司「(そうなのかな・・)ちょっと・・・楽しみになってきた・・w」 明日に続く
>>323の続き
次のメッセージは、ラジオネーム「ニワトリ女」さんから。
「わたしには、彼がいます。
でも彼は、あまりわたしに、好きだと言ってくれません。
わたしは、彼のこと大好きだし、彼もわたしのこと、好きだと思います。
でも、わたしは、好きだって、言葉が欲しいのです。
こんなわたしは、わがままでしょうか?」
あなたの彼は、あなたのことが嫌いなんじゃなくて、
きっと恥ずかしいんだと思いますよ。
多分、正面から、わたしのこと好き、って聞いてみたら、
ちゃんと答えてくれるんじゃないでしょうか。
>>329の続き
わたしは、相手を信じること、が大事だと思ってます。
わたしも、お付き合いする前ですが、山田さんのこと、信じられなくなって、
もうダメかな、って思ったことがあります。
でも、山田さんは、そんなわたしのことを信じて、真正面から、
わたしのこと好きだと言ってくれました。とっても、うれしかったです。
だから、あなたも不安なら、彼に真正面から、
向かい合ってみてはいかがでしょうか。不安は、すぐに消えちゃうと思いますよ。
あなたも、彼のこと、信じましょう。
わたしも、山田さんのこと、信じてます。
いくら会う時間が少なくても、少しのメールや電話でも。
だって、わたしが、山田さんのこと好きっていう気持ち、変わらないですから・・・。
あなたも、同じだと思います。一緒にがんばりましょうね。
それでは、ここで1曲。ニワトリ女さんへの応援に。Mr.Childrenで「and I Love You」
(CM)
元さん、乙〜
靴ヲタさんのプレゼントの靴のブランドを一応知っておきたいw
向こうでもよいのでお願いします。
沙織お姉さん
はがき読んでくださって、ありがとうございます。
わたしもわたしなりに、がんばってみようと思います。
まだ先は長いようですけど、引き続きがんがってください。
麻雀好きの野ブタw
333 :
黒:2006/02/13(月) 23:29:35 ID:T/+coOzu
>>328 作品の途中で失礼。
しかし、考えることはみな同じなのねw
前スレ599さんがどのような結末にするか楽しみであります。
漏れはバレンタイン監督出そうかと思ったけど
あまりにもアリアリなオチなので流石に辞めますたw
334 :
ながし:2006/02/14(火) 00:33:12 ID:bh8PqtbA
>>269続
挨拶も終わり、橘はその場を後にした。
残された瀬野に、裕子が絡もうとする。
裕子『ちょっと!あんたどの面さげて沙織の前にっ……』
興奮する裕子を果歩が必死になだめる。しかし果歩も同じ気持ちだった。
そんな裕子と果歩をよそに瀬野は沙織と二人になろうとする。
それを見て果歩は心配になる果歩に沙織は目で応える。大丈夫だと。
瀬野『あの…さっきは本当に…』
謝ろうとしてるのが解った沙織は言葉を割り込ませる。
沙織『話しましたから。……山田さんに。瀬野さんとのコト、全部、お話しました。』
沙織は、さっきよりもずっと、瀬野と話すコトに抵抗がなくなっていた。 剛司との安心感のおかげで。
沙織の様子から、山田がしっかり受けとめたのだと理解した。
瀬野『そっか……よかった。よかった…
あいつは、俺にとっても大事な部下だからさ…
それに、俺のせいで沙織が山田とどうにかなったらどうしようかと思った…』
困ったような、切ない笑顔で言う。
本当に沙織を想っての言葉だった。
そんな瀬野を見て、初めて沙織は笑顔を見せた。
決して嫌いになって別れた訳でもなく、冷めた訳でもない。
ただ、今、自分の中でしっかり思い出という形に、整理ができそうだった。
剛司はそんな二人の様子を見ながら、瀬野の言葉を考える。
瀬野は今、どんな気持ちでいるのか。
剛司は顔を大きく横に振る。(昔の話だ。心配なんて何もない。!)
さっきの沙織との事を考える。顔はにやけるばかりだ。
会ってから初めて見る沙織の笑顔が、瀬野が2年間、一番見たかったものだった。
−何よりも沙織が幸せである事を最優先に考えたかった。
沙織が幸せならそれでいいと言いたかったのに、どうしてもそれだけは言えなかった−
続
>>330の続き
さて、ここで番組の最初で募集した、
このラジオを使って告白したいという女性から、お電話が入っています。
さっそく、お話を聴きましょう。もしもし。
「青山さん、こんばんわ」
こんばんわ。まずはお名前を。
「ラジオネーム、メガネ女、ということでお願いします」
メガネ女さん、ですね。で、どなたに告白したいんですか?
「わたし、青山さんと山田さんが、よくデートに行くって言ってた、
秋葉原で路上ライブやってるんです。そこで、この前、怖い男の人たちに囲まれちゃって。
どうしようと思ってたら、一人の男の人が『止めろ』って言ってくれたんです。
相手は数人いたから、その男の人、みんなに殴られちゃって・・・。
すぐに警察に電話して、止めてもらったから、よかったんですけど。
でも、本当に悪いことしちゃったな、って」
そうなんですか、わたしと、山田さんが知り合った時と、似てますね。
「ええ、ラジオを聴いてて、それで青山さんのラジオで、彼を見つけて欲しい、
と思ってメールしました」
>>335の続き
その時、相手の方のお名前とか、聞きませんでしたか?
「名前聞いたんですけど『いいから、それに遠くから来てるから、すぐ帰らなきゃいけないんで』
って言うだけで。ただ、わたしの路上ライブに、よく来てる人らしいので、同じように、
いつも来てくれる人に聞いたら、最近来るようになった人で、愛知県の南知多郡、
ってところから来てる、ってのは分かったんですけど」
それだけじゃ、分からないかもしれませんねえ。
今、このラジオを聞いててくれれば、いいんですけど・・・。
え、すいません。メガネ女さん、電話、このまま切らずにお待ち下さい。
ディレクターさんが、いったんCMを入れて欲しい、ということなので。それではCMを。
(CM)
337 :
前スレ886:2006/02/14(火) 12:34:18 ID:cwiMBv4n
どうもです
>>307で書こうと思った【バレンタインSP】
ようやく八割、書き上がりました。
ここから順次うPしていきます。
連投なるかも。その時はご容赦を。
では【バレンタインSP】始めます。
吐く息が白い夜の道を、2人は青山家に向けて、歩いていた。
「今年は暖かくなったと思ったら、すぐに寒くなったりして…
今日も寒いですね。沙織さん、寒くないですか?」
「私は…大丈夫です。剛司さんは、大丈夫…ですか?」
「僕…実を言うと、寒いの苦手で…でも沙織さんとこうして居られるなら全然、大丈夫です!」
剛司は繋いでいた手に少しだけ、力を込める。
「もう!そんな事言って!風邪…ひかないで下さいね。」
沙織は、少し顔を赤らめて、握り返す。
「もうすぐ、バレンタインデー…ですね。」
「そうですね。でも去年まではそんな事…蚊帳の外だったな。」
「そうだったんですか?」
沙織は剛司の方を向き、小首を傾げる。
「僕、義理チョコも貰った事、無いです。葵さえくれなかった。」
「じゃあ、今年は…私が一生懸命、心を込めてチョコレート…作りますね!」
今までのバレンタインを思い出し、俯き、暗い表情になっていた剛司は、明るい声で、沙織に聞き返した。
「て・手作り!ほ・本当ですか!」
「はい!楽しみにしていてくださいね!」
「はい!」
続く
もう瀬野の話は見たくないんだけど、他の人はどうなの?
339 :
ながし:2006/02/14(火) 18:12:40 ID:bh8PqtbA
んー見る側としては、電車男のドラマ版の続編としてかけはなれてきてしまっているような感じですかね(;^_^A
それに瀬野の話はもうだいぶでてきちゃってますしね。
他にも、もういいやって想う人がいたら、無駄使いになってしまうので打ち切りにしようかとも思ってます。
だからご意見お願いします(σ´‐`)σ 長文すみません↓ 失礼しました。
340 :
前スレ886:2006/02/14(火) 18:28:35 ID:4p5BYH/q
>>337続き
翌日のグレイスフル・トレーディング社
「果歩、今年はどうするの?」
「先輩、どうするって?」
「バレンタインに決まってるじゃない!あげる相手がいないの、あんただけなんだし。」
裕子に痛い所をつかれた果歩は、ちょっとムッとして、背を向けながら、ボソッと独り言を言う。
「あげる相手が、ウミガメじゃあね。」
書類に目を通していた、裕子の手が止まる。
「か〜ほ〜!き・こ・え・た・わ・よ〜」
「く・苦しい、先輩、マジ首締まってますって!
沙織!ちょっと、助けて!沙織!沙織?」
返事の無い沙織のデスクを見る2人。沙織は、デスクの上に置いた自分の左手の薬指を見つめていた。
「沙織!?!」
果歩の呼びかけに、ようやく気が付き、2人の方を向く。
「あっ!ごめんなさい!何?果歩。」
「何?じゃないわよ。ボーっとしちゃって。まさか…山田と…なんかあったの?」
果歩の問いかけに、少し微笑み、首をふる。
「そうじゃないの…この指輪を貰った時の事を思い出していたの。
チョコは勿論なんだけど、剛司さんに思い出に残るような物をあげたいなと
でも、どんな物が良いのかな?と、思って。」
「ふ〜ん!そうね…」
「あっ!先輩!時間、時間!」
果歩は裕子に時計を見せながら、自分のデスクに急いで戻る。
「いっけな〜い!これ、急ぎの書類だったんだ!沙織、又後でね。」
「あっ!果歩!帰りに、買い物…付き合ってね。」
「うん!いいよ。」
続く
>>336の続き
すいません、急にCMを入れてしまいまして。
メガネ女さん、もうしばらく、そのままお待ち下さい。
先に、お悩み相談に来ていたメッセージ、読ませて頂きます。
愛知県南知多郡のラジオネーム「夢追い人」さんから。
「ぼくは、つい最近まで引きこもりでした。でも、ある人たちに勇気をもらって、
ようやく、外に出ることができるようになったばかりです。そんなぼくにも、最近好きな人ができました。
青山さんたちもよく行くという秋葉原で、路上ライブをしている女性です。
彼女のライブしてる時の姿や声、とてもかわいいのです。
この前、彼女が乱暴者に襲われてて、ぼくなんかじゃ、どうにもならないと思ったのですが、
彼女のこと、守らなきゃ、って思って。つい『止めろ』なんて言って、相手にめちゃくちゃ殴られました。
その時、彼女から、お礼がしたいから名前を、って言われてたのですが、恥ずかしくて、名前なんて言えませんでした。
ぼくは、彼女に名前を言って、好きだと、告白するべきだったのでしょうか?」
>>341の続き
メガネ女さん、お聴きになりましたか?
多分、彼が、あなたが探してる方だと思うんですけど。
「ええ、絶対にそうです」
今、ディレクターさんが、彼に電話してくれてるところです。
あ、つながったようです。もしもし。
「はい」
お悩み相談を頂いた、夢追い人さんですね。ラジオ聴いててくれましたか?
「はい。聴いてました」
じゃあ今、お電話をつないでいるメガネ女さん、あなたが好きな方に、間違いありませんか?
「間違いありません、彼女です。びっくりしてます」
では、このままメガネ女さんに電話をつなぎます。二人でお話してください。
343 :
前スレ599:2006/02/14(火) 20:19:31 ID:yKh96JvO
>>328続き
バレンタイン当日。。。
沙織は普通に出社する。でもいつもとはちょっと違う、街の雰囲気。
無論沙織も、ただのデートする日とは違っていつもの倍以上、会うのが楽しみだった。
沙織「おはよっ♪♪」
果歩「ぁっ、おはよ(やっぱり・・)」
裕子「おはよう・・(うきうきだ・・)」
果歩「コホン・・・、」
裕子「ところで沙織、今日は夜、空いてる?」
裕子と果歩は無駄な質問を投げかける。もちろん、剛司と会うことなどお見通しだった。
沙織「えっ・?ぁ、ごめん。今日は・・」
果歩「剛司くんとデートでしょ!わかってるって!!」
裕子「ちょっとからかっただけだってw」
沙織「ぁwwそっかw」
果歩「チョコ、作ったの?」
沙織「うん。昨日、作ったよw」
裕子「いいね〜、バレンタイン・・」
果歩「・・・。バレンタインなんて・・・なくなれば良いのに!」
裕子「いや、それ彼氏持ちの前で言う言葉じゃないから」
果歩「どうせ私だけですよ、なんも予定がないのは」
裕子「・・ハッ?私もないよ」
果歩「まじですか!!?海亀は!?」
裕子「・・さ、果歩。今日は彼氏持ちは抜きで、盛り上がるか!!」
果歩(開き直ってる・・)
沙織は普段より仕事をテキパキと片づけて行く。
あと5時間、4時間・・・まだ3時間も・・あと2時間・・
10分刻みに時計を見ては小さく微笑んでいた。
仕事が終わると、仕事場で着替えてから走って待ち合わせ場所に行く。
到着した時は6時40分だった・・・。。
沙織(はやく・・会いたいな・・)
344 :
前スレ886:2006/02/14(火) 20:19:52 ID:K2hIlfAj
>>340続き
「沙織!あとどれ?」
「あとは、これとコレっと!」
「えっ!それだと、男には甘過ぎなんじゃ。」
「大丈夫!剛司さん、甘い物 大好きなの!」
果歩は へ〜っと言う感じで、沙織に渡されたチョコのブロックを、カートに入れる。
「でも、手作りなんてしなくても、お店で買ってきた物でも、良いんじゃないの?」
「だ〜め!剛司さんに、私が作ったチョコ。食べてもらいたいの!」
「そんなに熱々で、肝心のチョコが溶けなければいいけどね!」
「もぉ!果歩ったら!」
話をしている沙織達の脇を、恋人同士らしい2人が、カートを押しながら通りすぎて行く。
2人は話に夢中で、男性は自分のマフラーを落としたことにも気付いていなかった。
「あのー。落としましたよ。」
沙織は、2人に声を掛ける。
「あっ!すいません!
もう、しっかり持っててよね!あたしが編んであげたやつなんだよ!
本当に、すいません!」
そう男性に文句を言いながら、女性はマフラーを受け取ると、男性の首に巻き、もう一度、沙織に頭を下げると去っていった。
「手編みのマフラー…」
続く
345 :
前スレ886:2006/02/14(火) 20:24:39 ID:J8chDXKO
連投スマン
>>344続き
その時、剛司の言っていたことを思い出す。
『僕…実を言うと、寒いの苦手で…』
「ねぇ、果歩……果歩、編み物出来たよね。」
「そりゃ、まあ、マフラー位は……って、まさか!」
「うん!剛司さんへのプレゼント。手編みのマフラーにする!」
果歩は頭を抱えてしまう。
沙織は、編み物とか裁縫などは天才的に不器用なのだ。
「沙織、大丈夫なの?」「今度は絶対に、覚えるから!ねっ!お願い!」
果歩はしばらく考えてから、答える。
「解った…その代わりって訳でもないけど……こっちの方、教えてね!」
そう言うと、ビターチョコのブロックをカートに載せる。
「えっ!果歩…」
「義理よ!義理!…義理で、しょうがないってやつがいるの!」
「さあ、行くよ沙織!毛糸も買いに行かなくちゃ!」
「うん!」
続く
>>339 ながしさん
正直言って、正統派続編だけでは、もうこのスレが続かなくなってきている
と思います。次のひとっ跳びをする時期かと。
だからこそ、ながしさんには、王道を行って、瀬野さんを書き続けて欲しい
とも思っています。勿論、ながしさんが、他のものを書きたいというなら、
そちらも見てみたいと思います。
347 :
前スレ599:2006/02/14(火) 21:29:18 ID:p13LUMcz
>>343続き
2月14日の朝。剛司は朝からそわそわしていた。
剛司(チョコ・・・だ、ダメだ!期待しちゃ!!)
葵「お兄ちゃん?どうしたの?」
剛司「葵!あ、あのさ。。。チョコもし貰ったらどうすればいいの!?」
葵「はぁ?普通にお礼言って貰えばいいじゃん。
あ、でもその場で食べてくれたら嬉しいよ。多分。」
剛司「ちょ、ちょと待って。メモ・・メモ」
葵(こんなことメモにとるって・・はぁ・・)
剛司「それで?」
葵「一番最初に「おいしい」って言ったら良いと思う。
まずくてもだよ。ま、沙織さんだからそんな事はないと思うけど。
ってか、高級チョコ買ったんじゃない?」
葵の一言一言を必死でメモる。。。そして、最後に・・
剛司「本当に、僕が貰えるの?」
葵「知らないよ!そんなこと。でもわざわざ平日に会うんだからさ。ま、貰えなくても変に要求しないように」
剛司「うん!わかった。」
葵「あ〜!今日は私も気合い入れなきゃ!」
そう言って葵は急いで洗面台に行く。
剛司は先程教えてもらったことを復唱していた。。
出社してからも、ずっとそのメモを見ている。
部長「山田、・・・山田!!」
新部長に呼ばれていることも気づかない。。。。罰として、残業を命じられた。
現在、6時30分・・・。剛司は急いで沙織に電話する。
剛司「・・・・・・・・電源が入ってない・・!?」
沙織と連絡が取れない。。。。どうしよう!!?
とにかく急いで仕事をして、また後でかけ直すことにした。。。。
剛司は、沙織と“会うこと”だけを考えていて“チョコ”のことは完全に忘れていた・・。
沙織(遅いなぁ・・・・・) 続く
348 :
前スレ599:2006/02/14(火) 21:42:46 ID:p13LUMcz
>>347続き
剛司は電話をこっそりとかけるが、どうしても繋がらない。
剛司(7時・・!なっちゃった・・・)
普段の3倍もの速さで仕事を進める。すると・・・ドアが開き、一人の人物が現れた。
「よっ!!残業か?」
剛司「お、及川社長!!」
周りはカップルだらけ。。一緒に待ち合わせしていた人も、
すぐにパートナーが来てチョコを渡し、幸せそうに歩いて行く・・。
沙織(おかしい。。。剛司さんが遅刻なんて。。何かあったのかな・・?)
沙織は携帯を取り出す。。
沙織(あれ、電源切ってある・・。)
少し焦った沙織は急いで剛司に電話する。。。。。繋がらない。。。
剛司「お、及川社長!!」
及川「お前、こんな日に残業か・・・。なんだこれ。提出来週じゃねぇか。誰だ、こんなのやらせてるの」
部長「しゃ、社長!」
剛司「いえ、僕がぼけーっとしてて!」
及川「どうせデートの事でも考えていたんだろ。良いよ、もぅ十分だ。早く行け!」
剛司「ぇっ!?良いんですか!?ありがとうございます!!」
剛司は全力で走り出す。その時に会社に携帯を忘れてきてしまっていた・・・。
ピリリリ・・・ピリリリリリ・・・。。。。。。。
沙織は、確かに剛司が心配だが、少し怒ってきていた。
心配すぎで。。。。
沙織(バレンタインなのに・・・!) 続く
349 :
前スレ599:2006/02/14(火) 21:55:09 ID:p13LUMcz
>>348続き
剛司は寒い中、全力で走り、何回も転んだ。
それでも、走り続け、待ち合わせ場所に到着する。。
剛司「沙織さん!!!!!!」
沙織は声のした方を見る。剛司が走ってきた。。。
剛司「すいません!!残業になってしまって・・・」
沙織「・・・・・」
剛司「何回も連絡したんですけど・・繋がらなくて・・・本当、すいません!!!!せっかく会えるのに・・」
沙織「・・・・・無事だっただけでも良かったです。。すごい、心配しちゃいました。。
残業なら仕方ないですね。私も携帯の電源入れ忘れてましたし。。」
剛司「いえ、僕が・・・残業になったのが悪いんです。。沙織さんの事考えてたら怒られちゃって・・」
沙織はその言葉を聞いてにっこりと微笑んだ。
そして、頭を下げている剛司の目の前に、チョコを差し出す。。。
剛司「えっ・・!?」
沙織「今日は、バレンタインですよw」
剛司「・・・(わ、忘れてた!!)」
沙織「剛司さんだけ・・“本命”ですw」
剛司は急いでメモの内容を思い出す。
剛司「おいしいです!」
沙織「えっ?wまだ何も食べてないじゃないですかwどうしたんですか?w」
剛司「ぇっ、ぁっ、すいません(やっちゃった・・)」
沙織「手作りですよ・・・」
剛司「あ、ありがとうございます!すごい、嬉しいです!!開けて良いですか?」
沙織「wはい」
剛司は丁寧に箱を開ける。。 続く
350 :
前スレ599:2006/02/14(火) 22:04:51 ID:p13LUMcz
>>349続き
一番最初に、カードが目に入る。
剛司「?」
沙織は恥ずかしそうに俯いている。カードの中身は・・・
剛司「えっ!え、英語!?」
沙織「・・・直接書くの、どうしても恥ずかしくてw家に帰ってからゆっくり読んで下さい・・」
剛司「はい・・(英語・・・辞書どこやったけ・・?)」
上の紙をよけると、本日のメインが登場する。
剛司「すごい・・・」
綺麗なハート型のチョコレート。。綺麗な飾り付け。お店で売っているようだ。
沙織「頑張っちゃいましたw」
剛司「食べるの、勿体ないです。。」
沙織「w食べて下さい」
剛司「い、いただきます」
剛司「おいしい・・・」
沙織「良かったです・・・」
剛司はゆっくりと沙織を見る。沙織の頬は寒さで赤くなっていた。
剛司「・・・・・・」
やけに沙織が愛しくなる。。沙織も剛司の視線に気づき、ゆっくり目を閉じる。。
・・
二人が待ち合わせした場所。あの“ベンチ”だった。。。 バレンタイン編 完
>>342の続き
「・・・」
「もしもし、聞いてる?」
「すいません。恥ずかしくて・・・」
「何、言ってるの?この前は、本当にありがとう」
「いえ、当然のこと、したまでですから。
それに、ぼくみたいなのが、かなう相手じゃなかったし」
「ううん、とってもうれしかったよ。ありがとう」
「・・・いえ、こうやって、ラジオで探してくれて、ぼくの方がうれしいです」
「あの時、ちゃんとお礼しなかったんで。今度また、路上ライブやるから来てね」
「はい。絶対行きます」
「その時、ちょっと遅くなっちゃうけど、バレンタインチョコあげるから。本命だよ、もちろん」
「うれしいです。泣いちゃいそうだよ、俺・・・」
お二人とも、よかったですね。
このラジオで、告白がかなうって、わたしもうれしい。
じゃあ、電話、このままつないだままにしますので、お二人でゆっくり、お話して下さいね。
352 :
前スレ886:2006/02/14(火) 22:20:02 ID:zCo7iurJ
>>345続き
「果歩、甘さはどれくらいにするの?」
「ほんのちょっと甘いくらい!」
「こんな感じ?」
「ん〜?うん!これくらいだね!」
青山家のキッチンは、甘い香りが漂っていた。
「あら!美味しそうな匂いね。」
「お母さん。お帰りなさい。」
「お邪魔しています。」
「いらっしゃい!なにしてるの沙織?」
玄関の方から、沙織の母 由紀と弟 啓介が食事から帰ってくる。
「バレンタインのチョコレート!今年は果歩も手作りチョコをあげる人がいるらしいの。」
「沙織!!」
「おっ!うまそう!悪いねぇ!」
「啓介にあげる為に作ってる訳じゃないよ!」
てっきり、自分宛てのチョコだと思っていた啓介は、ちょっと残念な顔になる。
「なんだよ!この分じゃ、今年はチョコ無しかな?」
と言いながら冷蔵庫から缶ビールを出すとリビングへ行く。
「ねぇ!果歩。誰にあげるの?」
「いいじゃない、誰でも!…あっ!そこ!編み目が二つずれてる。」
「どこ?」
「ここ!全く、人の事、心配する暇なんかないんじゃないの。」
果歩に指摘された所をほどいて、また編み始める沙織。
「沙織、ちょっとトイレ借りるね。」
「うん。」
果歩がいなくなると、すぐに果歩の携帯が鳴った。
続く
>>351の続き
「青山さん、本当にありがとう。
今度、山田さんと一緒に、路上ライブ、見に来てくださいね」
はい、必ず行きますね。
「ぼくからもお礼を言います。青山さんのラジオのおかげで、
俺、変わることができました」
いえ、違いますよ。
あなたが外に出よう、って勇気を持ったことがきっかけ。
今日のラジオは、あなたの勇気に対しての、バレンタインプレゼントですよ、きっと。
「本当に、ありがとうございます。今、俺、泣いてます・・・」
じゃあ、電話切りますね。二人とも、おしあわせにw
ラジオの前のみなさん、よかったですよね。
わたし、もらい泣き、しちゃいました。
では、バレンタインに、奇跡を起こしてくれたお二人に、この曲を。
スピッツで「空も飛べるはず」
(CM)
354 :
前スレ886:2006/02/14(火) 22:24:14 ID:iQVsr8+P
連投スマン
>>352続き
(果歩、まだ来ないよね。誰からだろう?)
相手の名前を確認すると、意外な人の名前が表示されていた。
(及川?及川さんって、確か剛司さんの会社の…)
果歩は、携帯が鳴り終わってからしばらくしてからキッチンに帰ってきた。
「あれ?なんだ!全然進んでないじゃん。」
「果歩。携帯…鳴ってたよ。」
「ありがとう!あっ!」携帯の着信を確認して、嬉しそうな果歩。
「果歩…ごめん。さっき、携帯の相手…見ちゃたの。」
ちょっと気まずくなる2人。果歩はそんな空気をかき消すように、明るい声で話す。
「何でもないって!ほら、去年の暮れ、山田達と偶然あって4人で食事した事あったでしょ。
その時…まあ何かの役に立つかな…と、思って…携帯…聞いといたんだ。
それだけ!…それだけだったんだけどね。……」
「果歩……」
続く
>前スレ599さん
やべぇ!!!
食べてもないのに「おいしいです」
ってところで笑ってしまったw
かなり面白いですw
>339
ながしさんは正統派でいいと思いますよw
オレは続きをまっています。
356 :
新人664:2006/02/14(火) 22:27:22 ID:V0cqvrzM
>>339ながしさんへ
瀬野氏については、書きたくなる人物であり、
多くの作家さんが手がけました(自分も)。
それで、一方で食傷気味と思われる方がいらっしゃるのも事実ですし、
他方、支持される方がおられるのもまた事実です。
後は、ながしさんのポリシーだと思います。前者の方を慮って、中止するか、
後者の方のために続けるか。お前はどうだと言われれば、
自分は今後の展開に関心があったので続けて欲しいです。前者の意見の方も、
自分はこう思うけど皆さんはどう?とおっしゃっており、もし続けても、
理解してくださると思います。
今日は先輩作家さんのバレンタインSPを見ながらゆっくり考えなさいませ。
みなさん、それぞれ面白いですよ。ながしさんの瀬野に関しては
>>356での新人664
さんと同感です。あと各作家さんにバレンタインに関するアイデアを使っていただき
嬉しく思ってます。
>>338さん
オレはあなたのレス見たくないよ。
>>339ながしさん
くじけず、最後まできちんと書くこと。これ大事。
>>ALL
読んでいて、ウザイ思うなら、名前でNGワード登録するなり、読み飛ばすなり
すればいい事。
当然、厳しい意見は結構ですが、あれはそうとは読み取れない。
ごめんね、偉そうで・・・。
彼方此方で遊び捲ってる、オレが言えた義理ではないのかもしれないけど。
しかし、みんな今日の為に用意してたのね。
頭が下がります。ご苦労様です。
では、ノシ
359 :
八点鐘:2006/02/14(火) 23:13:39 ID:QivFaHzd
とある建物の地下室。
裸電球の明かりと暖炉が照らす範囲は限られていた。
黒いローブをまとった女。怪しい紋様が刻まれた大釜。
部屋のまわりには、古代アステカより伝わる樹々が、ぐるりと囲っていた。
女は怪しげな呪文を唱えながら、まわりの樹々から実を摘んでいった。
実は暖炉の業火にかけられる。魅惑的な香りが辺りを包んだ。
女はそれを確かめ、ニヤリと笑った。
実をすり鉢でつぶす。歴史上の多くの者の運命を左右したと言われる劇薬
の原形が姿を顕し始める。
女は、その後、皮袋から何点かの薬を取り出すと、獣の体液と混ぜ合わせた。
赤黒く煮立った液体を、冷気が固めていく。
360 :
八点鐘:2006/02/14(火) 23:19:45 ID:QivFaHzd
>>359 続き
完成!女は、後ろによろけて、踏みとどまった。
美鈴「世の女たちは、毎年こんな面倒なことをしてんのか。
手作りチョコなんて始めて作ったよ。」
長時間の精錬作業で、美鈴は寝不足気味だった。
だが、こんな日に寝るのは、惜しい。そのまま、山田に渡しに行こう。
味見したチョコは、ほんのり甘く、苦かった。
−ぬるぽー
361 :
ながし:2006/02/14(火) 23:25:42 ID:bh8PqtbA
意見をくださった方、どうもありがとうございますwそれからバレンタインSP最高です!
今後の事ですが、やっぱり、今作っているものを中断させて他の作品をって考えるのは自分的に
煮え切らないとこがあるので、それはきっとしないと思いますw(短偏とかは別として…。)
だから完全に書くことを打ち切りにするのか、作品として完成させるのか、どちらかにしたいと考えています。
続きをと言ってくださった方、本当にありがとうございますw
作品について指摘してくださった方も、ありがとうございますw
ゆっくり考えたいと思います。 またその間も、ご意見があったらお願いします。m(__)m
またまた長くなってすみません↓
362 :
八点鐘:2006/02/14(火) 23:31:22 ID:QivFaHzd
>>327 Rさん
はじめましてw
反応があるのは、とても励みになります。
んー、電車男続編予想スレで、ヒーロー対怪獣は、どうなんでしょう?
オケなら、力を尽くさせて頂きますが。
>>357 言われるまで、トワイライトさんの発言で流れが変わってることに
気づかなかったw
363 :
R:2006/02/14(火) 23:53:44 ID:VkiIrCh/
>>362 八点鐘さん
レスありがとうございます。確かにw
個人的には、興味wktkなんですけど、長編ものにしたら、
スレとしては、さすがに、チョト許容範囲を超えてしまうでしょうね・・・
残念です。ただ、基本的に、>321みたいなの、好きなものでw
全面的に見習ちゃんに禿同。
>>338見たくないなら黙ってスルーしましょう。
365 :
新人664:2006/02/15(水) 00:17:51 ID:W7bTJExP
>>298続き
「今朝、父さんのシャツのポケットからこれが。」
香澄は「証拠の品」を剛司に見せた。
それは吉原にある店のマッチ。
「父さん、こういう所に行ってたのよ。」
「だからさ、遊びだってば。本気じゃないんだから・・・」
「女にとっては同じことなの!」
「剛司、分かるだろ〜。」
「・・・まあ・・僕には縁がないところだけど・・・男がその・・・」
「剛司。父さんの肩を持つの。」
「ええと・・・あの・・・まあ・・・」
「あんたも、沙織さんにこういう思いをさせるかもしれないってこと?」
「いや。そんなことは。」
「あんたが、父さんの肩を持つということはそういうことよ。」
「そんなこと言われてもな〜。」
「ほんとに男ってのはしょうがない。頭にきちゃう。ちょっと出かけてくる!」
「おおい、体大丈夫か。」
「ほっといてよ!」
香澄は家を出て行ってしまった。
しょぼんと顔を見合わせる父子。 続く
366 :
前スレ886:2006/02/15(水) 01:40:21 ID:JNvNu46K
>>354続き
剛司は一番最初に待ち合わせた、時計台の前で沙織を待っていた。
(はぁ〜!バレンタインかぁ〜何か朝からそわそわしちゃって、仕事が手につかなかったよ。
沙織さん!どんなチョコ作ってくれたのかな?)
剛司は、妄想の中へと入り込んで行く。
(大きなハート形のチョコにLOVEって書かれてるのかな?
それとも、ちょっと変わって、チョコレートマフィンとか?
それとも……沙織さんがメイドのコスプレして、大きなリボンでラッピングされてて、『私をた・べ・て』とか言ったりして! はぁ〜!萌え〜)
「…よしさん!?剛司さん?!」
沙織の声で現実に戻ると、目の前30cmの所に沙織の顔があった。
驚いた剛司は、一歩飛び退く。
「あっ!す・すいません!」
「??? どうか…しましたか?」
「い・いいえ!何でも…ないです。」
(まさか、あんな事想像してたなんて、言えないよな。)
沙織は、ちょっと小首を傾げる。
「そお…ですか。あっ!剛司さん…これ、心を込めて作りました!」
沙織は、黒のちょっと小振りの紙袋を、両手で大事そうに持ち、剛司に差し出す。
続く
>>353の続き
それでは、残りの時間、できる限り、みなさんからのメッセージに・・・
あ、山田さんです。山田さんが、今スタジオに到着しました。山田さん、遅いですよ〜。
「青山さん、本当に遅くなりました。すいません」
わたしに、謝る前に、放送を聴いて下さってる、みなさんに謝ってください。
みなさんに、ご紹介します。わたしの彼の、山田剛司さんです。
「みなさん、こんばんわ。山田剛司です。遅くなりました。すいません。
それと、今まで青山さんを応援して下さって、本当にありがとうございます」
ようやく、これで、二人の番組にできますね。
「いえ、今、ディレクターさんから、残り時間少ないので、
このまま青山さんパーソナリティで、ぼくはゲスト、だそうです」
そんなのずるいです〜。ディレクターさん、そうなんですか?え〜、仕方ないですね。
では、山田さんをゲストに、放送を続けさせて頂きます。
山田さん、罰として、あとで、わたしのお願い、いっぱい聞いて下さいね。
「こわいなあ、青山さん・・・」
>>367の続き
それでは、みなさんから頂いたお悩み相談に戻ります。
次のご質問で終わり、ということですので、最後は、山田さんからお答えを。
「えー、ぼ、ぼくに、答えられますかね?」
大丈夫ですよ、山田さんなら。
じゃあ、次のメッセージはラジオネーム「ザスパ」さんから。
「ぼくは今まで、フリーターをして、サッカーの応援ばかりしてきました。
でも、これではダメだと、最近になって、就職しました。大変ですが、自分なりに、がんばってます。
ガールフレンドもできました。でも、彼女と一緒にいると、緊張してばかり。
本当は告白したいのですが、どうやっていいか分かりません。
こんな情けないぼくに、アドバイスをお願いします」
369 :
前スレ886:2006/02/15(水) 11:47:02 ID:wP8U3lDl
>>366続き
「ありがとうございます!」
剛司は、両手で受け取ると、嬉しそうに紙袋を眺める。
「あの…もう一つ…剛司さんに、渡したい物があるんですけど。」
「はい?!」
沙織のちょっと緊張した言葉に、剛司も緊張してしまう。
沙織は、先ほどよりも大きめの黒の紙袋を、剛司に差し出す。
「これなんですけど……見て、笑わないで下さいね。」
「はあ…?」
紙袋に手を伸ばした剛司だが、沙織は一瞬手を離す事をためらう。
「あの、開けてもいいですか?」
「…はい。」
紙袋を開け、中の物を手に取ると、剛司の顔が笑顔になる。
「マフラー…沙織さん、あの時言った事覚えてくれたんですね!」
「私が編んだんです。私…編み物って、本当にダメで…本当は剛司さんにお渡しできる物では、ないのですが。」
沙織の言う通り、そのマフラーは所々編み目が飛んでいて、あまり良い出来とは言えなかった。
「そんな事、ないです!だって…沙織さんが僕の為に編んでくれた物なんですから
着けて見ていいですか?」
「はい!」
剛司はマフラーを巻いてみたが、剛司の身長の倍以上あり、ちょっと不格好な感は否めない。
「僕の身長には…ちょっと長いみたいですね。
でも、こうすれば。」
そう言うとマフラーの端を沙織にかけた。
「ほら!長さはぴったり!」
「……」
「さあ!行きましょう!実は、一番最初に行ったお店。予約入れてあるんです!」
「はい!」
沙織は、剛司の腕に手を回し寄り添う。
2人はゆっくりと人混みの中に消えていった。
完
>>368の続き
はい、山田さん、アドバイスをお願いします。
「うーん、ぼくも、ザスパさんと似たようなもので・・・。
青山さんに、初めて電話する時なんて、キョドっちゃって。
何を話したのか、全然覚えてないぐらいです。
でも、さっき、青山さんも別の方にアドバイスしてましたが、勇気を出して下さい。
ぼくが、青山さんに告白した時、青山さんに完全に嫌われちゃってて、
絶対ムリだと、あきらめそうになりました。
その時、本当に大勢のぼくの友達が、告白しろ、と背中を押してくれました。
結果はどうなっても、青山さんに自分の気持ちを伝えよう、そう思わせてくれました。
そして、青山さんとお付き合いすることができました。今は、応援してくれた友達みんなに、感謝してます。
そして、今度はぼくが、あなたの背中を押します。
ザスパさん、結果はどうなっても、がんばって告白して下さい」
>>370の続き
私も、山田さんと同じです。
先ほど、メガネ女さんが、勇気を出して、ラジオで告白してくれましたよね。
こんな奇跡、起こるんですよ。
でも、彼女が、このラジオにメッセージを出してくれなかったら、
何も起こらなかったんです。
だから、あなたも勇気を出して、彼女に告白して下さい。
あなたにも、奇跡が起こると信じて。がんばって下さいね。
では、ここでいったんCMです。
(CM)
>>371の続き
さて、放送時間も、残り少なくなってきました。
それでは、わたしから山田さんにこれを・・・。
「え、青山さん、これってバレンタインチョコ・・・」
今日、山田さんに会えることになったんで、がんばって、昨日、作ってきたんですよ。
本当は、山田さんが、わたしに関するクイズに答えて正解しないと、
あげないところだったんですけど。もう時間がないので。特別ですよw
「ありがとうございます。感激です〜」
そこにメッセージカードがあるんで、後で読んで・・・。
え、ディレクターさん、今、読んでって?
恥ずかしいです。ダメ、ですか・・・。
しょうがないですね、では読みます。
沙織さん、山田君がついて良かったですね。
わたしもドキドキでした。
グランドフィナーレ楽しみにしてます。
エルメスの手作りチョコですか・・・
この山田の幸せ者めw
>>372の続き
山田さんへ
山田さんと迎える、初めてのバレンタインですね。
最初は、ラジオに出るなんて、恥ずかしくて、いやだったんですけど、
本当なら出張で、今日は会えないはずだった山田さんに、会うことができるので、
思い切って、出ることにしちゃいました。
放送の後、山田さんがこのメッセージを読んでくれる時、
どんなことになっているのか分かりませんが、
初めてのバレンタインが、山田さんとのラジオ出演。
わたしの一生の思い出になると思います。
お付き合いする前、そして今まで、わたし、山田さんに、いっぱいひどいこと言ったり、
わがままをしてきたと思います。本当にごめんなさい。
でも、わたしは、山田さんのこと、大好きです。
こんなわたしですけど、これからも、ずっといっしょにいて下さいね。青山沙織
>>375の続き
「ぼく、泣きそうです。ぼくも、青山さんの放送を聴きながら、ここに来ました。
遅れてきて、本当に、ラジオを聴いているみなさんには、申し訳なかったんですけど。
今日は、今まで聞けなかった、青山さんの気持ち、ラジオの前のみなさんと一緒に、聞かせてもらってます。
ぼくも一生の思い出になると思います。
そして青山さん、ぼくからもお願いします。
これからもずっと、ぼくと、いっしょにいて下さい」
山田さん、わたしも、泣いちゃいそうなほど、うれしいです・・・。
では、次の曲・・・あれ、何でしょう。ディレクターさん?
「次の曲は、放送前ディレクターさんに、ぼくから青山さんへのプレゼントに
1曲リクエストして欲しい、とお願いされてましたので。この曲です。青山さん、お願いします」
え、山田さん、こんな曲、聴いてました?
「青山さんへのプレゼント、ということで、一生懸命探しました。どんな曲がいいかって。
青山さん、よろこんでもらえますか?」
うれしいです。では、山田さんからのリクエスト曲です。
Dreams Come Trueで「未来予想図U」
(CM)
ドリカムの未来予想図Uと来ましたかw
漏れドリカムは予想してたんですが曲が違ってますた・・・OXRL
378 :
R:2006/02/15(水) 21:01:08 ID:/18XM8Bc
>>371 >あなたにも、奇跡が起こると信じて。がんばって下さいね。
>では、ここでいったんCMです。
(CM) ← マキアラジオ版キボンヌw
>>376の続き
さて、CMの間に、わたしと山田さんは、ディレクターさんに案内されて、
ニッポン放送のライブスタジオに来ています。
二人のいるところ以外、照明も消されています。
ディレクターさんも、しばらく、お二人で自由にお話ください、って言って、
どこかへ行っちゃいました。
今、山田さんと二人っきりです。
山田さん、何かお話して頂けます?
「青山さんと、二人っきりで、こんなところにいるなんて。なんかドキドキします」
本当ですよね。こんな経験、めったにできないですよね?
ラジオに出る、ってこともそうなんですけどw
「さっきディレクターさんが、来週も青山さんの放送聴きたい、ってリクエスト、
いっぱい来てるって、言ってましたよ。めったにないことじゃなくて、来週もどうですかw」
山田さん、遅れてきたのに、ひどいー。
じゃあ、来週は、山田さん一人で、放送、やって下さいw
>>379の続き
「ぼ、ぼくには、無理ですよ。青山さんみたいに、上手にしゃべるの?」
でしょw
だから、本当に今日だけです。いい思い出になりましたね、二人の。
「でも、今日は、青山さんのこと、ひとりぼっちにしてしまいました。
本当に、すいません。これからは、もっと、ぼく、がんばって、青山さんのこと守ります。
そして、もっと、もっと、しあわせにします。今日、青山さんのことを応援してくれた、
ラジオの前のみなさんに、お約束します」
山田さん、本当に、ありがとう・・・。
あ、照明がつきました。え、これって・・・。
>>380の続き
「青山さん、山田さん、こんばんわ。サンボマスターと申します。
去年の夏、お二人みたいなカップルに、メッセージを送るために、ラジオでライブやりました。
今日、ディレクターさんから、同じようなカップルがラジオをやるので、応援に一曲プレゼントを、
と言われて。よろこんで、やって来ました」
去年の夏、あ、わたし、その放送、聞いてました。
「ぼくもです。すごく勇気づけられました」
「今日は、二人へのお祝いと、これから、この二人のように、
しあわせになりたいと願っている、ラジオの前のおまえらのために、歌うぞー!」
それでは、みなさん、サンボマスターのみなさんの曲でお別れです。
今日、放送を聞いてくださったみなさん、本当に応援、ありがとうございました。
最後の曲です。サンボマスターで「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」
(サンボマスターライブ終了。予定では、沙織の「提供クレジット」だが、声が入らない)
(代わりにディレクターの声で)「青山沙織のオールナイトニッポン。この番組は・・・・」
(27時の時報)
382 :
新人664:2006/02/15(水) 21:32:54 ID:stHf8cX/
電車男SP超超短編
バレンタイン翌日。
剛司は朝から熱を出してしまい、会社を休んで寝ていた。
お昼ごろ、沙織からメールが。
「剛司さん。昨日はとっても幸せでした。ところで、私、熱を出してしまって、
会社を休んでいます。剛司さんは大丈夫ですか?」
剛司は早速沙織に電話してみた。
「沙織さん?実は僕も・・・」
「私、そういえば、少し風邪気味だったかも・・・剛司さんにうつったのは・・・」
「(大人のキッスだ)」
熱にもかかわらず、何となくうれしい剛司だった。 終わり
>>381 元さん、沙織さん、おつかれ様でした。山田、おいしいトコだけ持ってくかw
>>382 664さん
相変わらず、おいしいですね。昨日やられてたら、鬱はいったかも。
>元さん
いやぁ、乙でしたー。
最後はサンボマスターでしたか。
しかもスタジオライブでw
青山さん、乙かれさま。
関ちゃん、音声繋ぎがんがってね。
「青山沙織のオールナイトニッポン」担当の放送作家です。
青山さん、本当にお疲れ様でした。
そして放送を最後まで「聴いて」頂いた方、リクエストを頂いた方、感謝です。
ラジオ初体験の青山さんのお手伝いで、スタジオで皆さんからの
メッセージや選曲をさせて頂きましたが、正直、私も疲れました・・・。
さて、まだ「おわり」って書いてませんよねw
実は、私と一緒に、二人の放送を見守ってきた方から、メッセージを頂いております。
それをご紹介して「おわり」にさせて頂きます。それでは、どうぞ。
>>381の続き
「青山沙織のオールナイトニッポン」担当ディレクターから、お二人へのメッセージ
青山沙織さん、本当にお疲れ様でした。
山田剛司くんの帰国が遅れ、二人でやる予定だった企画が全部流れてしまい、
正直、私も参ってしまいました。
「とにかく山田くんがくるまで、がんばって。
詰まったら、こちらからフォロー入れるし、曲もいっぱい流すから」
本番前、そう言って、不安がるあなたを、無理やりスタジオに送り出しました。
放送中も、何度も、無理な注文を出しました。
さぞ、あなたは、ひどいディレクターだと思っていることでしょう。
本当にごめんなさい。
でも、あなたは、本当に、素晴らしいパーソナリティを勤めてくれました。
CMや曲の間、リスナーのみなさんのメッセージを読んで、
一生懸命、みなさんへのお答えを考えてくれていたのが、印象に残ってます。
放送を聴いてくれたリスナーのみなさんに、あなたのその気持ち、通じたと思いますよ。
>>386の続き
あれだけの応援メッセージが来ることなんて、本当のオールナイトでもめったにありません。
そして、山田くんが、あなたに言ったように「来週もやって欲しい」というリクエスト、本当にたくさん頂きました。
私も、正直言って、お願いしたいぐらいですw
最後のサンボのライブの間、あなたが山田くんの手を握り、泣いていましたよね。
生放送の緊張、山田くんがいない寂しさと不安、奇跡的な生告白の成功、
そして間に合わないとあなたがあきらめかけてた山田くんの登場・・・。
2時間の間にあった色々な出来事が、あなたに涙を流させたのだと、勝手に想像しています。
ライブが終わっても、そんなあなたに、予定通り提供クレジットを読め、
なんて言うことは、私にはできませんでした・・・。
本当に、お疲れ様でした。そして、素晴らしい放送をありがとう。
>>387の続き
山田剛司くん、君の彼女は、本当に素晴らしいパーソナリティでしたよ。
君は、移動中の車の中で、ずっと青山さんの放送、聴いていましたね。
彼女が、君のことをどのぐらい想っているか、もう、わかりましたよね。
放送を聴いた全国のみなさんと、同じ、いや、それ以上に。
ようやくスタジオに現れた、君を見た、青山さんが、涙ぐみ、
そしてすぐに、とてもきれいな笑顔を、君に見せました。
それを見たときに、彼女が、君の事をどれだけ想っているのか、分かるような気がしましたよ。
正直、うらやましかった、ですね(笑い)
番組の最後で、放送を聴いてくれた、全国のみなさんに約束してくれたように、
これからも彼女のこと、もっと、もっと、しあわせにしてあげて下さい。
お二人ともこれからも末永くお幸せに。
「今、日本で最も熱いカップル」を目の前で見せつけられた 担当ディレクターより
(おわり)
青山さん。山田くん。・・・いや・・・
エルメスさん。電車男。お疲れ様でした。
電車よ。(すまない、あえて呼び捨てにさせてもらうよ。)
よくぞ間に合ってくれた、俺からも礼を言う。「ありがとう。」
おまいが着くまでの間、俺はエルメスさんの声を聴きながら、
おまいと出会った頃の事を思い出していた・・・
あの日、おまいのちょっとした勇気に感じ入って・・・そして、書きこんだ。
「乙。酔っ払いに立ち向かうなんて偉いじゃんw」って。
だけど、正直それだけだったよ。まさかこのような事になるなんてなw
長くなるから、最後にこう言わせてもらおう。
「永遠にこの世でノロケてやがれww」
乙。
引退作家さん、すばらしいです、感動しました。
癒されました・・・・・
沙織も剛司も成長しましたね。このアイデアに脱帽です。
391 :
新人664:2006/02/15(水) 23:26:04 ID:stHf8cX/
「元引退作家」さん
いろいろ言葉を考えたのですが、これしか浮かびません。
「ありがとうございました」
>>374 一言。
「長いよw」
でも、ほんとお疲れ様でした。
更に一言。
「ちった〜休んだらw」
あ!そっか、「電車」「エルメス」タブーでしたね。ごめんちゃ。
元氏乙です。
>>381 まだまだと言われそうだが、正直ここで終わってればなぁと。相当迷ったと思いますけど。
>歌うぞー!
いいそうだけど、・・・ウタイマス。せ か い は そ れ を あ い と よ ぶ ん だ ぜ ぇ!」
の方がもっと言いそうと妄想。
>(代わりに・・・(27時の時報)
↑かっこよすぎ。すばらしい。
:
で、放送作家やディレクターの話は、明日でもうpしてアナザーっぽくした方が、「あとがき(元氏の)」
を↑に言わせてるようで良かったかも。
:
でも、某氏の文中URL入れと言い、意表をつくやり方でと言うより、元氏のただでは終わらない感じが
GJ!!
>>388 電車男の枠の中では、最強を誇っていた沙織を、敢えて外に出してあげた
元さんの勇気に心打たれました。
ラジオは、2(A)ちゃんねると違って,双方の伝達が限られているので、
それだけに、一つ一つのやり取りが凛としていると感じて、少し悔しかったりw
396 :
新人664:2006/02/17(金) 01:06:00 ID:MdKgQBnH
>>365続き
香澄は午後には家に戻ってきた。そして夕方。
「剛司、悪いけど、ダンススクールに月謝を持って行ってくれない?
今日は具合が悪くてさ。」
「良いよ(今日は一騒動あったからな)。」
地図を渡された剛司は吉祥寺にあるダンススクールに向った。
・・・地図を見ながら吉祥寺の繁華街を歩く。
と、脇道から長身の若い女性が出てきて剛司の前を歩いてゆく。
もう暗いし、離れていてよく分からないが、沙織に似ているような気がする。
でも、小心者の剛司には前に出て顔を確認する勇気はない。
その女性は、ある店の前で止まり、体を横に向けた。
「沙織さん?」
どう見ても沙織だ。その女性は、店に入っていった。
剛司は1分ほど時間を置いてその店の前に立つ。
店はホストクラブのようだ。
混乱する剛司。しばらく店の前で立ちつくしていると
中から人が出て来る気配がする。剛司はとっさに看板の陰に隠れた。
イケメンの男性と腕を組んで出てきたのは間違いなく沙織だ。
「今度の日曜日も来てね。」と彼が話しかけているのが聞こえる。
2人は店からちょっと離れた建物に入ってゆく。
剛司もやや遅れて建物の前に立つ。
それはファッションホテルだった。
剛司は走り出した。泣きながら。 続く
397 :
前スレ886:2006/02/17(金) 23:56:22 ID:jnuwwC1o
>>303続き
剛司は緊張の連続で、お腹の具合が悪くなりトイレへ向かう。
「はぁ〜 やっと落ち着いた。
でも……どうなんだろう? 沙織さんと母さん。
母さんの性格だと、あれだけ笑って沙織さんと話してるから、悪い印象じゃ無い……とは、思うんだけど」
トイレを出た剛司は、席へと戻る途中、妙な違和感を感じた。
(あれ? 昨日確認に来た時、こんな仕切在ったけ?)
不思議に思いながら、仕切を通り過ぎた。その時、いきなり背後から強い力で、仕切の陰に引き込まれる。
「えっ!」
「静かに!」
そこには果歩と裕子がいた。奥の方でゴソゴソ動く物陰があったが、裕子に口を塞がれ、体の自由が効かない剛司には確認できない。
「沙織とあんたのお母さん、どんな感じなの?」
剛司の口を塞いでいる手の力を緩めながら、裕子が尋ねる。
「ゆ・裕子さん! 果歩さんも! な・なんで? なんでここに居るの?」
「山田氏! 私もいますよ。アハ!」
「松永氏まで!」
続く
398 :
新人664:2006/02/18(土) 00:23:30 ID:DK4RC9k2
>>396続き
その夜。Aちゃんねるのあの掲示板。
「皆さん・・・電車男です。」
「お〜。」
「実は・・・エルメスたんに浮気をされてしまいますた。」
「えっ。」
「エルメスが浮気?」
「・・・今度はエルメスが浮気か。」
「ちょっと前はエルメスの元彼、この前はお前の浮気、今度はエルメスが浮気か?」
「おまえらカップルはいったいどうなってるんだ。」
「まあまあ、詳細キボンヌ。」
目撃談を報告・・・
一同「う〜ん。」
「あのエルメスがな〜」
「わしは、チャタレイ夫人の匂いを感じるぞなもし。」
その他の住人「どういうこと〜?」
「電車、エルメスにちゃんと、ちょめちょめしてやっているのかもし。」
「ええ〜?」 続く
400 :
400:2006/02/18(土) 02:41:30 ID:c4x+iJdP
400下とー
402 :
新人664:2006/02/18(土) 19:53:16 ID:Tbosjwfw
>>398続き
「チャタレイ夫人は、貞淑な女性でも、性的欲望に
勝てないことがあるという話だぞな。」
「?」
「お前は、エルメスをちゃんと満たしてやっているのか。」
「それは・・・」
「・・・どうやら、自信はなさそうだな。心ではお前を思っていても、
体のほうがコントロールできないのかもしれんぞな。」
「そ・そんな〜・・・」
剛司はふと思い出し、先日の成田での出来事の1部分を話す。
「それはエルメスからの逆プロポーズじゃないか。」
「私はいつでもOKです、あなたの言葉待ちです、ということだろ。」
「エルメスは寂しくて耐えられんのかもしれんぞ。」
「心はお前のものだが、体の火照りが押さえられないとか・・・萌え〜。うッ。」
「漏れはどうすれば・・・」
「もうプロポーズしかないだろ。」
「しかし、電車。ショックだったろうな・・・」
「はい・・・腰を抜かすほど・・・好きな人が他の男性と・・・気が変になりそうです。」
「まあ、本気ではないと思うがな〜・・・」
「こうなったのも、おれが優柔不断でなかなかプロポーズをしないからですね。
ようし。こうなったら・・・」
一同「おお〜!!」 続く
403 :
Aさん:2006/02/18(土) 19:59:35 ID:9LI8MWiJ
今日ずっとゲームしてました。
新人664さん、後になってちょっと疑問に思ったのですが、
>>298にて剛司が沙織にプロポーズ
し、沙織はOKしたはず?にもかかわらず、この展開はおかしいと思うのは俺だけでしょうか?
あ、そうか。
>>298のプロポーズは剛司の夢だったんですね。失礼しました。
406 :
新人664:2006/02/19(日) 18:48:15 ID:svKoZsI4
>>404トワイライトEXさん
「剛司が沙織にプロポーズ し、沙織はOK」
したのは剛司の「夢」でございます。
407 :
新人664:2006/02/19(日) 18:55:57 ID:svKoZsI4
>>405 >「失礼しました」
いえいえ。
文章力の稚拙さのせいでございます。
さらに研鑽せむ!
おまたせしますた。
>>285つづき
もう少し時が過去になれたら、今の二人も色褪せてしまうのか。
きっとそうじゃない。今、空にかかる橋の様に、鮮やかなままであると・・・
沙織「雨、やんじゃいましたね。」
剛司「そう、ですね。」
・
沙織「一度、下ろしてもらえませんか。」
剛司「え?」
沙織「ちょっと、ね。」
・
剛司「わかりました。でも、約束ですよ。」
沙織「はい。約束、です。」
剛司「絶対ですよ。」
沙織「絶対、です。」
・
沙織「もう遠慮なんて、しません。恥かしいですけど、あなたと一緒なら、平気ですから♪」
剛司「ぼ・ぼくも。」
沙織「それに・・・」
剛司「それに?」
沙織「つよしさん。あなたが、もう嫌って言うぐらい、甘えちゃいます。」
剛司「ぼくも・・・」
・
剛司「ぼくも・・・いや、俺もさおりさん。君が、嫌って言うぐらい、甘えてみせます。」
・
沙織「わかりました。約束ですよ。」
剛司「はい。約束です。」
沙織「絶対、ですよ。」
剛司「絶対です。」
二人か交すその一つ一つの約束は、お互いの胸に確りと刻み込まれていった。
彼が彼女に染まる。
彼女が彼に染まる。
きっと、そう言うことなんだろう。
沙織「あー。ね〜。みてみて。ほらあそこ。」
剛司「あ!す・すごい。虹なんて久しぶりです。」
沙織「わたしも・・・。それにあんなにハッキリと。」
彼がその空に見惚れている間、沙織はほんの僅かに乱れた衣服を、そっと直す。
彼女のその僅かな恥じらい。
剛司は気付きながらも、その素振りはまったく見せず、
今この・・・、次はいつ訪れるか分からない時を精一杯感じていた。
剛司「きれい、ですね。」
沙織「そうね・・・どっち見て言ってんですか。もう。」
・
剛司「決まってるじゃないですか。」
沙織「だから、ど」
沙織が少し照れながらその空を見上げた瞬間、剛司は不意をついて、彼女を抱きしめた。
やさしく、ただただ、やさしく。
沙織「こらこら、だめでしょ。こんなところで。」
剛司「ごめん、なさい。でも・・・」
沙織「ばか。」
少し無理な姿勢だけれど、剛司は背を伸ばし、沙織は身を屈めて、
お互いのおでこを、触れ合せる。
沙織「お熱は、無いようですね。でも、こころは、相当お熱かも。」
剛司「言葉、お返しします。」
・
剛司「じゃぁ、そっちも触れてみてください。」
彼の胸に顔をうずめる沙織。
暫し時が止まる。
沙織「もう、背伸びなんかしちゃって。疲れたでしょう。」
剛司「さおりさんだって・・・。」
沙織「そうね。」
・
沙織「じゃぁ今度は、こうしましょう。つよしさんあなたの番、ですよ。」
剛司「ん?」
沙織「ほら、わたしのお熱も測って、ください。」
剛司「えぇー。」
沙織「ほら。はやく。」
剛司「でも・・・」
・
沙織「意気地なしさんは、きらい、です。」
剛司「うっ。」
・
剛司「わ・わかりました。じゃ遠慮無く。」
沙織「きゃっ。だれがそんなに強く・・・」
剛司「遠慮はしませんよ。」
・
沙織「それじゃぁこうしちゃいます。わたしの胸で、窒息してなさい。」
時も動くのを忘れたかのように、じっと、二人を見つめていた。
つづく(また来週^^。)
はぁ…
いいだすな…
なんかきゅん、となっちゃいますな。
早く続きが読みたいです。
見習いちゃん乙。
あの、今週のはなんだかエロスを感じてしまったんだけどw
特にこれ↓
>沙織はほんの僅かに乱れた衣服を、そっと直す
いかん、一人身が虚しく感じた日曜日の夜・・・
今週、一番エロスを感じたのは、所々、どちらが沙織で剛司のセリフか
分からなくなってるところですかね。
2人がひとつになっているのが、よく分かります。
背景描写が少ないのも、2人がおたがい以外の情報を
遮断してるからなのか(絶句w)。
416 :
新人664:2006/02/20(月) 01:02:44 ID:PPhFjQqk
>>402続き
「いよいよプロポーズか・・・」
盛り上がる掲示板。しかし、次の一住人の言葉で再び緊張感が漂う。
「今度の問題は棚上げにするのか。」
「見なかったことにして、それに触れずにプロポーズするのか。」
「今までのお前たちと違う世界に踏み込むことになるぞ。」
「お前たちは、いつも隠し事なしで
いわば、真剣勝負でここまで来たのではないのか。」
剛司は思い出した。沙織の家庭問題、恋愛のトラウマ、剛司のオタク、
いずれもお互いに知った上で乗越えてきた。
「お前がエルメスにプロポーズするときは
今度の問題を2人で正面から向き合ってクリアしたときだろ。」
「分かりますた。俺、彼女が今度店に行くとき、あえて声をかけます。
そして、話し合います。それから・・・解決できらそのまま結婚を申込みます!」
「でも、もし、解決できなければ・・・」
みな黙ってしまった。
「大丈夫だ、きっとうまくいく。
今までも、絶体絶命のピンチを乗越えてきているじゃないか。」
続く
見習いさん
読んでてなんか泣けてきました。
どうしてなんだろうか
電車とエルメス2人の情景が浮かんでくるから
また来週お待ちしています。
>>416 664さん
いつも、保守おつかれ様です。
ちゃんと、いい場面で終わってる苦労が伝わってきます。
419 :
新人664:2006/02/20(月) 20:02:43 ID:J3iN4Xru
>>416続き
月曜から木曜日。この問題を剛司は誰にも話せなかった。
この間、沙織との会話でも、もちろんこの問題にふれられることはなく、
2人の間に何かいつもとは違う空気が漂っていた。
金曜日。剛司はあえて日曜日にデートに誘ってみる。
しかし沙織は「その日はちょっと用事が。」と断ってきた。
「ああ、もう間違いない・・・ようし。」
日曜日。剛司は、件の店の前で張り込みをしていた。
夕方、沙織がやって来て店に入る。
しばらくすると彼女が男性と一緒に現れた。
剛司は2人の前に進み出る。
「沙織さん・・・」
沙織は驚きの表情を浮かべ、呆然と立ち尽くしている。
「あの・・・どうしてこうなったのか・・・話して・・・くれませんか・・・」
剛司は搾り出すように言葉を発した。
その時、剛司の背後から彼の名前を呼ぶ声が。
「剛司!」
聞き慣れた声。
「か・母さん!!」
そのとたん、沙織が剛司の脇をすり抜けて、香澄に駆け寄り、激しく泣き出した。
片や沙織と一緒だった男性は何事も無かったかのように店に戻って行く。
「一体全体どうなってんの・・・」
剛司はその場に座り込んでしまった。 続く
おまいら。こんばんは。
お読み頂いてありがとうございます。(週1で、ごめんなさい。)
今後の展開を掻い摘んでお知らせしておきます。
まず次回。
新しいオリジナルキャラクターが登場します。(どんな人かはナイショw)
そして、二人は宿へ戻って行きます。(ここまでが、第一章)
第2章は、宿での話。第3章は駅に向うまで。最終章を入れるか、
それとも第3章の中に、取り入れるかは未定。
そのあちらこちらの何処で、第1部とつながるか・・・。
あの難解な第2部とつながるか・・・。
構築は出来ていますので、ゆっくりお待ちください。
これからは、時間が開いたとき、皆さんの作品を読ませていただきます。
もちろん感想や指摘も入れます。
では。暫し篭って、執筆作業を・・・。ノシ
みなさん、こんばんわ。
「バレンタインSP企画」目白押しの中、集中投下してスマソでした。
「沙織のオールナイトニッポン」最後まで「聴いて」頂いた皆さん、本当にありがとうございました。
「瞬間のひらめき」で始めて約13000字。書いてたら止まらなくなりましたw
今までのみなさんのご要望を取り入れ、住人や葵にまで出演してもらいました。
今もてる作者の全てを叩き込んで作った作品です。かわいがって頂ければうれしいです。
作者としても「夢の放送作家」の実現。あの沙織に「2時間生放送」で想いを語ってもらったことに満足してます。
ただ、もう正月から書き続けで「体力・気力の限界」に達しました。
「本当に今度こそ休筆」します。次はいつ帰ってくるか分かりません。
関連スレでも当面「仕事」はしないつもりです。また「ひらめき」が出れば別ですがw
現役作家のみなさん、がんがってスレを盛り上げてください。
読者の皆さん、現役作家の応援、ヨロです。私も、しばらく「一読者」に戻って見守っています。
>>420 191さん
向こうのスレに191さんへの感想書かせて頂いたものです。
向こうで「こちらに感想を」という話を頂きましたので、率直に書きます。
最近の191さんの作品、ちょっと違うな、って思います。
特にエルメスの書き方。
このスレの上の方に「ドラマのエルメスは凛とした」って書かれた方いましたけど、
そういうイメージ、確かにドラマではありました。
それが先日うpられたものを見たら「べたべた」です。
191さんの意図はあるんでしょうけど、ドラマのイメージ壊れます。
漏れの個人的意見なのかもしれませんが。
第一部みたいな緊張感あるところが欲しいと思ってます。
このスレ、馴れ合い、万世レスばっかだと緊張感薄れると思いますので、
率直に感想書きました。気を悪くされたらスマソです。
423 :
新人664:2006/02/21(火) 19:45:49 ID:BmxstIZP
>>419続き
「これは私が沙織さんと、知り合いがやっているホストクラブの
スタッフに頼んでやった芝居なの。剛司が全然声をかけてこないから、
ラブホテルに入ったり、1週間にまたがったり、想定外になったけどね。」
「ええ?」
「あなた、この前父さんの肩を持ったでしょ、その時私は言ったわね。
父さんの肩を持つということは、将来沙織さんを悲しませる可能性があるのよって。」
「私、沙織さんは剛司にはもったいないほど素敵な人だと思っているの。
だから、絶対彼女を悲しませることがないように、
お灸を据えておく必要があると思ったの。」
「・・・」
「沙織さんに頼んだら、彼女、剛司さんを騙すなんて出来ませんて、泣くのよ。
私、優しい気持ちにもらい泣きしたわ。益々、大事な人に思えた。
だから余計、熱いお灸が必要と思って、沙織さんに無理を言って頼んだの。
沙織さん、1週間辛かったでしょう、ゴメン。でも、ありがとう。」
香澄は沙織の背中をさすった。沙織の嗚咽が大きくなった。
「でも、剛司はこれであなたを悲しませることは絶対にないと思うわ。」
沙織が香澄の肩にうずめた顔を起こして、途切れ途切れに言った。
「剛司さん、ごめんなさい・・・」
「いいえ・・・僕のほうこそ・・・母さん・・・ゴメン。」
3人はしばらくその場にたたずんでいたが、剛司は意を決して、
「沙織さん。大事な話があります・・・」
ところがその時、香澄がお腹を押さえて痛がり始めた。
「痛タタタ。」
「母さん!」「お母さん!」 続く
>>423新人664さん、GJ!!
面白いです。剛司の母の香澄、恐るべし!!
でも、ほっとしました。沙織は本当に剛司を心から愛してるんだというのが
伝わってきますね。よかったよかった。
やっとパソの調子が戻った(T,T) ウレシーぜ。
>>420 檻キャラ?以前は子供のハズだから今度こそイイ女だろw、なっ!
そんでエルメス嫉妬して(;゚∀゚)=3ムッハー!な展開なら ネ申w
逆に陣釜っぽい香具師でも ネ申w
あのね、もう電車男のキャラが出てくれば内容なんてどうでもいいよw
実際ドラマで住人とはノシしたハズだから出なくて当然だし、電車と
エルメスだけのべたべたストーリーが続編として普通に思えてきた。
>>422さん レスありがとうございます。
凛としたエルメス・・・確かに私の中にもそのイメージはあります。
ですが、凛とした(りりしくひきしまっている)ままで、良いのかと・・・私は思いました。
そのままのとき、剛司は精神的に、沙織を同じ目線で見れるのかと・・・。
怖気づいてしまうのではないかと・・・。
それと、過去の恋愛や、家庭のトラウマに苦しんでいた沙織。
そういった事が、彼女の精神的成長を少し遅らせていたと、私は思っています。
(ドラマ本編で、いろいろと剛司にきついこと言ったのもそのせいではないかと。)
今沙織が喋っている、少し子供じみた喋り方も・・・です。(きっと、思いっきり甘えたいんですよ。)
幾多の困難を乗り越え、最終回後半。SP。そして私が書いた、一・二部を経た時。
剛司は・・・沙織は・・・どうなるでしょうか・・・
しかも今書いてるシーンは二人だけです。誰の邪魔も入りません。
そうなったったとき、相手に対する全ての感情を曝け出してしまうと、思いませんか?
(リアル杉ですかね^^。)
次回からは、第3者が登場します。二人だけの時間はENDです。
つまり二人はその感情を、少し押さえます。
他人が見ている前で今のままだと、ただのバカップルですからね^^。
これは、あなたや、向こうのスレでご指摘を戴いたから、針路変更するわけではありません。
当初からの予定です。
あなたも私の術中にはまっているのではありませんかw
こんなお返事で、申し訳ありませんが、作品も含めて最後まで読んで頂けると幸いです。
レスを戴き、再度お礼を申し上げます。ありがとう。
あらら、もう一方いらっしゃいましたかw
>>かつて583さん (いつのですか?^^。)
私の作品の予想ですか?
なんか、ドラマ製作者になった様な気分ですww
当たっているかどうかは、今後をお読みください。
当たっているからといって、予定を変えるつもりはありませんので、
お楽しみに。では、おまいら。ノシ
428 :
前スレ599:2006/02/22(水) 14:40:57 ID:aLlg421q
>>247続き
山田と話しているときは、電車の中での事をずっと思い出していた。
それに、小さな事を丁寧に謝る山田に対しても「やっぱり、誠実な人だよ・・ね・・」
と、考えていた。果歩達の言った「誠実だと思いこませている」。
沙織は、少し自分の目で確かめてみたくなっていた。
「もう少し、お話ししたい・・・」
少し急いで、シャワーを浴びる。母からのお見合い話も上手く切り抜け、
再度、山田に電話をかけ直した。
沙織「すいません、お待たせしました」
山田「全然、待ってないです」
そうして、少し聞き取りにくいが山田から食事に誘われる。
沙織(えっ・・そんな、ご馳走になるのは、悪いよね・・・。
助けてもらったのはこっちだし。。。)
しかし、心の中で、「会ってみたい」という気持ちがあった。
沙織「ご馳走になるのは・・悪いので・・・
割り勘っていうのはどうですか・・・・・?」
429 :
前スレ599:2006/02/22(水) 14:53:22 ID:aLlg421q
>>428続き
電話が終わると、少しため息をつく。
沙織(やっぱり、いい人だwでも、どういう人なんだろう・・)
男性と食事。かなり久しぶりなのに、案外すんなりOKを出した自分にも、沙織は少し驚いていた。
その数日後も、母からお見合いの話をされていた。ため息をついて、写真を見ていたとき。
山田から店が決定したという電話が掛かってきた。着信を見て、顔が綻ぶ。
山田「あの、明日の食事、和食で良いですか・・・?」
沙織「はい、結構ですよw」
沙織(和食か・・)
「和食って、なんか、山田さんらしいですねw」
(名字が「山田」だからな。。。なんてw)
山田「あと、僕明日、おめかしして行きますけど、笑わないで下さいね」
沙織「おめかし、ですか?ww」
山田「と言って、期待されても困るんですけど」
沙織「wwじゃぁ、私もおめかしして行きますw」
山田「なんか、すいません」
沙織「えっ?」
山田「いえ、その気が無いのに無理して会わせてもらうのかなって・・思って」
山田の小さな一言。沙織の中では、この言葉が反響していた。
沙織「・・・そうですよね・・その気が無いのにいい顔してたら、相手に迷惑ですよね」
電話が終わり、沙織は何か胸の中が軽くなった様な気がした。。。
沙織(相手にも、もちろん迷惑だし・・・私自身にも、良くないよね。)
沙織は、この一本の電話で、少しだけ、ほんの少しだけ前に進んだ。。。
沙織(明日、楽しみだなぁww)
「恋」とは違った感情。それは、山田に対しての「小さな尊敬」に近かった。
恩人。 続く
>>429 沙織目線,難しそうですね。期待しています。
431 :
ながし:2006/02/22(水) 18:56:40 ID:Cw2XI98x
>>334続
『何してんだよこんなとこで』山田はその声に反応する。 及川だった。
山田『及川さん!お、及川さんこそ何してるんですか』
及川『ぁぁ、オマエんとこの社長、親父と知り合いなんだ。それより久しぶりだなW
せっかくの機会なんだから女の一人や二人声かけてこなくちゃW』
そう及川はからかう。
山田『いやぁ僕は…』
そういいながら視線を戻す。 それを見ながら及川は及川『何、気になるこでもいんのW』
及川『ん?あれって青山沙織ぢゃん!まさかお前…』山田『え!及川さん、知ってるんですか?』
及川『知ってるも何も、どんな男にもなびかないって有名だから、そりゃぁね。随分高いとこ狙うな…』
無理だろ、とは及川も言えなかった。
山田『ぃゃ、そそそーではなくて、彼女は、ぽ・僕の…』
及川『それにしても、あの青山さんがパーティーで男とあんなふうに喋ってるなんてな』
え、と山田は自分の彼女だと言えないまま、視線を戻す。 二人は普通な雰囲気で、少し微笑みながら話していた。
及川『にしても仲良いってか、似合ってるな……まぁ俺のが顔はいいけどな』
そこで、及川の携帯が鳴り、ぢゃぁ頑張れよと言いながら去っていった。
確かに、沙織と瀬野はそこらのカップルよりずっとお似合いの、理想とも言えるほどだった。
そんな中、パーティーも終わりに近づいていた。
及川に続き、橘が声をかける。
橘『船ついたみたいだけど…なんかもぅ飽きちゃったし、もう出ちゃわない?』橘なりに気を使った。
山田『あー…もうちょっとここに…』
沙織を待っていたいのだと解った。
橘『そう……ぢゃーあたし先帰るわ。』
なんでか元気がなくなる。続
432 :
新人664:2006/02/22(水) 20:29:47 ID:pKtxx+hL
>>431 「ながし」さん、おかえりなさい。待ってましたよ〜。
433 :
新人664:2006/02/22(水) 20:47:27 ID:pKtxx+hL
>>423続き
香澄が運ばれた病院に恒生・葵が駆けつけた。
「緊張と興奮で具合が悪くなったけど、母子ともに異常ないってさ。
今眠ったところだよ。」
そして、剛司は事のいきさつを話す。
「母さんを怒らせて。馬鹿な男共ね。」
「俺の肩を持ったばっかりに大変なことになってしまったな。すまん。」
「良んだよ。お互い反省しないとね。」
「うん・・・。剛司、沙織さんが廊下で待ってるよ。後は俺と葵が見るから。」
沙織は長椅子に座って待っていた。
剛司も並んで座る。
「母、落ち着きました。」
沙織はうなずいた。
「・・・いろいろすみません。」
「お母さんが、剛司さんと私を愛してくれているからだって分かっていたから・・・
でも、あなたを騙すの、正直辛かったです。」
沙織は少し涙目になって剛司の肩に顔を乗せた。
しばらく、2人は黙って長椅子に座っていたが、
剛司が立ち上がって沙織の方を向いた。
「あの、こんな場所ではふさわしくないかもしれませんが、大事な話がありまして・・・」
沙織も剛司の真剣な顔つきを見ると立ち上がり、剛司と向かい合った。
「はい。」
2人の間に「あの夏の夜」のイメージがよみがえってくる。 続く
新人664さん、GJ!!
剛司はうらやましいと思うのは俺だけじゃないはず。
でも、こんな展開は面白いです。
>>431 ながしさん
お帰りです。今は664さんもいるので、ゆっくりやって下さい。
>>433 664さん
最後の一行、破壊力ありすぎです。
436 :
八点鐘:2006/02/22(水) 22:58:43 ID:BJbwoPrZ
風薫る五月。その風も時には、とんでもないものを運んでくる。
その日、仕事で少し疲れていた沙織は、夕刻の微風に身をもたせていた。
それで、こちらに走ってくる女性を、とっさによける事ができなかった。
「美鈴さーん、待って下さい。」という声と、その声の持ち主から
逃げてきた女性と正面衝突した。
沙織「いたたー。ごめんね。慌ててて、よく見てなかったよ。」
美鈴「いえいえ、こちらこそ。おケガはありませんか。」
2人は重大な事態に気づく。そして、2ヶ月が経過した。
437 :
八点鐘:2006/02/22(水) 23:00:09 ID:BJbwoPrZ
その日、剛司は、望む、あるいは望まざる成果を持って、秋葉原から
電車に乗った。最も望むものが待っている電車へ…
座席に腰を降ろした剛司は、対面の女性に目がいく。
モデルのようにシャープで、それでいて柔らかなオーラをまとっていた。
剛司の意識は、渦巻きの中心にすいよせられる小舟のようにグルグル
回りながら、女性にひきつけられた。
その刹那を破ったのは、となりの車両からやってきた酔っ払いだった。
酔っ払いは、不思議な雑学を披露しながら、
座席の両側の乗客をドミノのように、巻き込んでいった。
美しさは、剛司の時間だけでなく、ドミノも止める。
酔っ払いは、問題の女性に興味を持ったようだ。
438 :
八点鐘:2006/02/22(水) 23:01:24 ID:BJbwoPrZ
酔客「姉ちゃん、俺とペッティングセンターに行かないか?」
沙織「ありえないっしょ。」
女性は面倒くさそうに、座席の横にずれて、避けようとした。
酔っ払いは、なおも女性にねちっこく、まとわりついた。
周りの乗客が寝始める。そして、剛司の勇気が目覚め始める。
女性が、突然立ち上がる。
沙織「アタシ、ねちっこいのは、嫌いなんだよ。」
酔っ払いをハンドバッグで叩く。
そのまま、頭突き、蹴りと流れるようなコンビネーション。
剛司が、女性を止めに入った。「止めて下さい。」
439 :
八点鐘:2006/02/22(水) 23:02:12 ID:BJbwoPrZ
剛司と、なおも叩きにいく女性と、酔っ払いのアンドゥトロワ。
やがて、駅員が止めに入ってきた。
駅員の後ろに隠れて、酔っ払いを睨みつける女性。
沙織「助けて下さい。この人が。」
酔っ払いが、すぐに駅員に連れて行かれた。
女性が、鼻血を流している剛司にハンカチを差し出した。
沙織「アンタ、だいじょうぶ?」
剛司(あれ?確か、このひとにやられたような)
−つづく?−
440 :
新人664:2006/02/23(木) 19:47:15 ID:cFPPE4vU
>>433続き
剛司は緊張で、あの時がそうだったように言葉が出ない。
まして、ここは「秘密の場所」ではなく、夜の病院とはいっても
いつ人が来るかもしれない。そんな思いが剛司をいっそうあせらせる。
でも、沙織はあの時のように手を取って励ますことはしない。
じっと待っている。
剛司がふと沙織の口元をみると、声は出さないが唇が動いている。
その動きは、
「ガ・ン・バ・ッ・テ」
それに勇気付けられ、剛司は声を発した。
「・・・沙織さん。ぼ・僕と結婚して下さい。」
沙織は少し微笑んでから、きっぱりと応じる。
「はい。こんな私で良かったら。よろしくお願いします。」
「・・・ありがとう、ございます・・・」
緊張が解けて、剛司の目から涙が出て止まらなくなってしまった。
沙織は指で涙を拭ってやる。
それから2人はごく自然に抱き締め合う。
沙織の目からも涙が流れていた。
「また、もらい泣きしちゃいました。」
最終回に続く
441 :
新人664:2006/02/24(金) 19:55:51 ID:ALerQE2s
>>440続き
しばらくして抱擁を解くと、剛司はポケットから小箱を取り出した。
「これ、婚約指輪です・・・本来は2人で選ぶものと思いますが
果歩さんにサイズを教えてもらって、1人で選んじゃいました・・・」
「これ・・・エルメスのリング・・・」
「沙織さんの指に、はめますね。」
「はい!とってもうれしいです。」
沙織が差し出した左手の薬指に剛司はゆっくりと指輪をはめた。
沙織は指輪をはめた手を剛司に見せながら、少し頭を横に傾ける。
「どう、ですか?」
「・・・すごく似合ってます・・・(萌え〜)」
ちょうどその時、恒生と葵が廊下に出てきた。
葵は2人の様子を見てすぐにピンとくる。
「あ〜。沙織さん、左手の薬指に新しいリング!」
「今、剛司さんからもらったの。」
「じゃあ・・・」
「そのうち、膝にあざをいっぱい作っちゃう、かな・・・」
「沙織さん、お兄さん、おめでとう。」
2人「ありがとう。」
「ん?どうしたの?」
一連の出来事の原因を作った恒生だけが、まだ状況が分かっていないようだ。
「電車男SP(春)構想(やっぱりBuffa)」 終わり。荒川選手おめでとう!
>>441 664さん
乙でした。次回作楽しみにしてます。
>果歩さんにサイズを教えてもらって
ってとこ、いいですね。果歩が2人を祝福してるのが、分かって。
剛司は葵の中で、お兄ちゃんからお兄さんに昇格。
443 :
前スレ886:2006/02/25(土) 01:46:27 ID:A0scee/q
>>397続き
「そんな事はいいから! どうなの?」
「ど・どうって言われましても……
僕もこんな事、初めてなので……実は、よく解らないんです。
お互いに、悪い印象じゃ無い……とは思うのですが
自分の気に入らない人だったら、母はもうここには居ないと思うし」
剛司から聞いた内容から、少し安堵したようすの裕子は、剛司から手を離し、照れくさそうに謝る。
「手荒な事して、悪かったわね」
「でも、何でここに?」
「沙織が……ちょっと心配になってね。まあ、可愛い後輩だもん」
「明日は我が身って事ですよね」
裕子の後ろにいた果歩が、笑いをこらえながら口を挟む。
「えっ!」
「ちっ・ちょっと果歩! 余計な事言わないでよ!」
は〜い と返事をし裕子に背を向けた果歩の肩は、必死に笑いをこらえているように震えていた。
「明日は我が身って……松永さん、まさか……」
「いや、実は来週僕の両親が裕子さんに会いに来る事になりまして」
「そ・そんな事で動揺して、沙織がどんなふうにしてるか見に来た……なんて事じゃないわよ」
(へー、松永さんと裕子さん、上手くいってるみたいだな。
後でそれとなく沙織さんに話しておこう。あっ、ここでの事は伏せておいた方が良いよな)
「じゃあ僕、席に戻ります」
「あたし達がここにいる事は、沙織には……ね!」
黙っていてほしい、っという裕子の仕草に剛司は頷く。
「ところで、例の物。どうしたの?」
「実は……まだ渡してないんです。この後、家族と別れて2人になってから渡そうかと」
「そう……がんばんなよ」
そう言うと裕子は剛司の肩を軽く叩いた。
続く
444 :
新人664:2006/02/25(土) 02:11:02 ID:JGVPvwLV
>>441ごあいさつ
御礼が遅れましたが、感想を書いてくださったみなさまありがとうございました。
いつの間にか、3話も(超短編を除いて)書いてました。
しかも、単発SPとはいえ、婚約まで話しを進めてしまいました。
さてこれからどうするか・・・。
ではまた。
>>411つづき
激しく波打つ鼓動は、その体の隅々にまでも思いを伝える。
二人が、人が、命が生きる証。
剛司「やはり、さおりさんですね。」
沙織「え?」
剛司「見ぬかれてしまいました。」
沙織「なにを、ですか?」
剛司「背伸び、していた事です。」
沙織「そう、ですか。でもいいじゃないですか・・・そんなつよしさんも、好き、ですよ。」
剛司「あ・ありがとう・・・ございます。」
沙織「ございます。だって。」
剛司「変ですか?」
沙織「いえ・・・その方があなたらしい、ですよ。」
剛司「そうですね。」
沙織「でも、いつかは敬語、よしましょうね。」
剛司「はい。いつかは・・・。」
沙織「それと、無理もよくない、ですよ。」
剛司「はい。さおりさんも。です。」
沙織「はい。」
ゆっくりと街の匂いが目覚め、二人だけの時は過去へと姿を変える。
鮮やかさを保ったままで・・・。
〇〇「んっ、んっん。」
二人「!」
二人は人の気配に気付く。
沙織は、彼のその逞しき背中に隠れ、剛司は、彼女のそのか細き体を庇おうとする。
〇〇「いやぁ、すまね、すまね。
夏ももう終わりじゃけに、なして朝からこげにあちいか思うとったら・・・そういうことじゃったんか。」
・
剛司「す・すみません。」
沙織「ごめんなさい。」
〇〇「よかよか、まだ彼岸じゃけのう、暑い日もあるんじゃろ。」
剛司「・・・」
沙織「おじいさんは、近くの方ですか?」
老人「ん?わしか。さ〜て、どうじゃろのー。ままっ、そうじゃよ。近くの隠居じゃ。」
剛司「で、ここで何を?」
沙織はまだ剛司の背に隠れて、顔を出しているだけ・・・、その手はシッカリと彼の腕を握り締めていた。
老人「さ〜て・・・不思議な事を聞く人も居るもんじゃ。ここはバス停じゃからの、ほかに何といわれてものう。」
二人「!」
剛司「そ・そ・そうですね。」
沙織「あ!・・・」
今頃気付く二人。海の近く、街の外れにあるとはいえ、古ぼけたそれは、確かにバス停だった。
剛司「もう直来るんですか?」
老人「なにがじゃ?」
剛司「ですからバスですよ。」
老人「いや。」
剛司「は?」
老人「バス停じゃからといって、バスを待っているとは限らんじゃろ。のう。」
剛司「へ?」
沙織「あ!雨宿りですね。」
老人「そうそう、それもあるがの。ほかにもあっての・・・、人を待っとるんじゃ。」
剛司「やっぱりバスを待ってるんじゃないですか。」
老人「お若いの、そう物事をせっつくもんじゃないがよ。わしは、バスに乗って来る人を待っとるんじゃ。」
・
剛司「じゃ、やっぱりもう直ぐバスが来るんですね。」
老人「いや。」
剛司「・・・へ?」
このような問答がもう少しつづく事になるとは、誰も思いも拠らなかった・・・。
つづく。
追記
このおじいさん。
広島生まれの、大分育ち。途中福岡で働いていたという設定でお願いします^^。
(方言バラバラww)
それと、2・3日内にもう少し事を進めます。(お楽しみに^^。)
>>179-180>>235-238>>283-285>>408-411>>445-447 _,,ー;'ニ(二v'o'f_ ̄;;;''ー,,_,...、
,;:.''´´` てノ`;;;'ニニ>;;-ゞ゚ハ
/;' ,.-、 .i'~`i i'~.`i l ̄-二`i;;!"`''.l;|
i'´,,.'.l.i'___| ト 、| |、~ | | `l;;! _ ll;|
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li|/ll/;;''i"__| ,':, `'-;`':l;;;i;;;;;l:::::`::z_-"/
|l':;;'"i. _; l';;;; i. (;;;_\/;::_、'i;i;;l;' r_ :;_;;z/_
i;;;! i';;;; |;;/ヽ_ ー;-;; l i.)、-,. l.i ) _;T二_
ヾi | ;-;/ ` 、_∠工ヾ、ー┌┬┬;- /
/:\;i `ー∠:エ::エ::ヾ;`ー┴ '´/
/、:: `ー∠エ_エ;;;_─:-V  ̄ヾr,),)
,';、_`;;-,//;j:l;|;|;;'' -┐,;ーV;;;V;;;;;;';.
i;;;;,"`;//;i|ii;;;l「 || ||:ー:ーV;V;;;v;;::';.
ヾ;;;;://;ii|:l:--l| || ||:;ーー:::V;;;V;;;;;:::';.
>>445新人664さん、GJ!
剛司が沙織にプロポーズしたんですね。沙織はこのときを待ち望んでいたかのように。
めでたしです。いい締めくくりです。
451 :
前スレ886:2006/02/26(日) 09:07:48 ID:lKFAlaCE
>>443続き
楽しい時間は瞬く間にすぎ、食事会は滞りなく(?)終わった。
(何とか無事終わった! 後は……)
剛司は手にしているバッグを見つめ、ゆっくりと胸に抱える。
出口のドア近くに来ると、香澄が振り返り、沙織に話し掛ける。
「さてと。沙織さん、この後の予定は?」
「特に……と言う予定はありませんが」
剛司をチラッと見て沙織はそう返事をする。
「じゃあ、ちょっとあたしに付き合ってくれる? 剛司! アンタも付き合いなさい。
どうせこのあと、2人で飲みにでも行こうとでも思ってたんでしょ」
「えっ!」
(な・何だろ? それにしてもタイミング悪いよ。しょうがない、母さんと別れてからもう一回チャンスを作ろう)
「葵! お父さん、頼むわね!」
剛司達は、父と葵を乗せたタクシーを見送った後、タクシーに乗り込む。
続く
452 :
前スレ599:2006/02/27(月) 19:07:59 ID:Flbo6oMR
>>429続き
日曜日。至って普通の朝だった。
夜の7時に待ち合わせなので、午前中と午後は果歩と裕子とお茶をしていた。
果歩「今日会うんでしょ?」
沙織「うん」
果歩「気をつけてね・・」
沙織「えっ・・?・・・大丈夫だよ・・?」
果歩「ぁっ、うん」
3時頃に家に帰ってきて、ゆっくり過ごしていると、あっという間に6時頃になる。
沙織(もうそろそろ、準備しないと・・)
約束通り、最近買ったおめかしの服を着ていった。
一本電車を逃してしまい、気づいたときには7時になりそうだった。
沙織(いけない・・遅刻しちゃう・・)
電車から降りると、小走りに走り出す。
待ち合わせ場所に着くと、足が勝手に一人の男の前に走っていた。
沙織(山田・・剛司さん・・)
続く
453 :
前スレ599:2006/02/27(月) 19:09:57 ID:Flbo6oMR
>>452続き
軽く挨拶をすませると、山田が沙織に質問をしてきた。
山田「あの、僕・・どうですか?」
沙織「良い、感じですよw」
自分の身なりを気にする山田が、少し可笑しかった。
外見は、「思った通り」という感じ。派手でも無く、素直で誠実そうな人柄。
良い印象を持ち、歩き始める。
いつもより歩くペースを速めても、なかなか追いつけない。
たまに山田が振り返ってくるが、どうせなら並んで色々と話したかった。
ちょっと下を向いて、前を見ると山田がいない。
沙織(あれ・・?はぐれた・・)
目で人混みの中を探す。すると、きょろきょろとしている人が少し前にいた。
沙織「山田さん、」
思わず腕を掴む。もうはぐれないようにしないと・・。
沙織「大丈夫、ですよ。ちゃんと掴んでますからw」
普通に口から出た言葉。その瞬間。。。。。。。
沙織(えっ?)
腕を放されてしまう。突然の事で、少しだけ胸が痛んだ。
沙織「すいません・・・」
また歩き始めるが、服を直したり、時計を見たり、意味も無い行動で気まずい雰囲気をごまかしてしまっていた。。。続く
前スレ599さん>GJ!
ちゃんと掴んでますから
ちゃんと掴んでますから
ちゃんと掴んでますからぁぁぁ!
>>447つづき
暫くして
老人「ま。まだ誰もこんじゃろから、おまんらもここへ来て掛けなんせ。」
・
二人「は・はい・・・。」
老人「なに遠慮しとる。誰もとって食っちゃせんよってに。」
沙織「ね、掛けましょ。」
剛司「えぇ。」
老人「これ、あいやん(にいさん)はそこに。えらしいあんにゃ(ねえさん)はこっちでの。」
剛司「ぼ・ぼくも、そっちに・・・」
老人「おんめは、だーってそこにしゃがんでれ。」
剛司「わ・わりましたよ。」
老人「そそ、素直でええ〜。」
剛司「くっ・・・。」
老人「なんじゃと?よう聞こえんじゃったが。」
剛司「いえ。なんでもありません。」
老人「ならええ。」
剛司「・・・」
二人のやり取り。沙織はこの老人と剛司が本当の祖父と孫のように思えていた。
老人「さ、ささ。おめさんはこっち、こっち。わしの横に掛けなんせ。」
沙織「は、い。」
・
老人「そやんけど、ほなこつえらしいのう。」
沙織「えらしい?」
老人「おう、えらしい言うがは、かわいいって事がよ。」
沙織「そ・そんな、わたしなんか・・・。」
老人「おえぇ。そこのお猿。おんめはどげこつ思う?」
剛司「お・おさる・・・。ぼ・ぼくの事ですか?」
老人「さーて、ほかに誰がおるんで?」
剛司「いえ、ほかには・・・。」
老人「なーら、おんめの事だろが。」
剛司「・・・」
たまらず、吹き出す沙織。
老人「おーお。そげな顔も、えらえらしか。ほんに、まことん者がと思うがぇ。」
沙織「そ・そんな・・・。」
老人「おうおう、あけぇ(赤い)なった、あけぇなった。手もきれか〜、ちょっとば大きかけんど、そこがまたよか。」
沙織「・・・」
老人「おう、そこのお猿。大事にせんといかんがよ。わかっとるがかえ?」
剛司「つ・つよしと言います。」
老人「ほ〜・・・。やはり名前があったか。」
剛司「そりゃ・・・ありますよ。」
・
老人「まことん、よか名前じゃ。」
剛司「ありがとうございます。」
老人「で?おんめは、どう思とんが?」
剛司「も・もちろん綺麗です。顔も、手も、全てが、ぼ・ぼくには勿体無いなくて・・・」
老人「そじゃろ、そじゃろ。じゃけんど、それじゃーいかん。」
剛司「え?」
老人「いつまでん、それだけじゃーいかんとよ。」
剛司「・・・」
老人「分からんがかえ?」
剛司「は・い・・・。」
老人「こん人ばーそげなことば、望んじゃおらん。 のう?」
沙織(僅かに頷く。)
老人「血が通うとって、手もこんだけ暖こうて、ここん所もよう動いとって。」
沙織「きゃ。」
剛司「なっ!」
老人「そんじゃ、そそう。誰んに触られるもんかって、取られるもんかって、おんめがそん生まれの全てを尽くして守ってやんれ。
おんめが守らで、誰んが守る!」
剛司「はいっ!」
老人「男ばの、守るん人ができて一人前ぞ。
そんであんねも、こん奴ば、支えてやんれ。守るん人ができたって事はの、そんだけ、辛かこつ、しんどかこつも
増えるって事でん。
そん時んにの、あんね、おめだけがよ、癒してあげれるんは、支えてあげれるんは・・・。
おめが、支えんで、誰が支える。のう。」
沙織「はい。」
年を重ねし人のその言葉は、二人のこころの奥深くに生涯忘れる事のないようにと、刻み込まれた。
つづく。
459 :
ながし:2006/02/28(火) 10:55:36 ID:ewca6dYJ
挨拶が遅れました。
やっぱり書くことにしました(;^_^A
反対の方、すみません↓
再開しましたが、意見、感想、アドバイスがあれば度々お願いしますm(__)m
作家神の皆様!毎回毎回おそれいってます! ほんとに続きがきになります。
460 :
ながし:2006/02/28(火) 13:56:06 ID:ewca6dYJ
>>431続
しばらく二人を眺めていたが、考えれば考えるほどマイナスになっていく自分が恐くて、剛司はその場を離れてしまった。
剛司は会場を後にし、タクシー乗り場に向った。
そこには橘と一台のタクシーが自分をまっているかのようだった。
橘をタクシーの運転手と窓越しに喋っていた。
その様子を見ていたら、運転手の方が自分に気付き橘を振り向かせた。
橘『一緒にのってく?もちろんお金ゎあんた持ちでw』
からかうように笑いながら、でもどこか優しい橘に剛司もなんだか、心を紐で持ち上げられたような感じだった。
そうして歩きだしたとき、橘ゎタクシーに乗り込み、タクシーゎ走りだしてしまった。
剛司『ぇぇぇ??』
そのとき、後ろから袖をツンと捕まれた。
振り替えると、そこには会場からココまで走ってきたのか、すこし息を切らせた沙織がいた。
運転手『いいんですか?』橘『いーの。』
このタクシーに乗るのは、2度目だ。前に一度、自分でも解らないところを見抜かれそうになったことがある。
いや、あのとき既に見抜かれてたのかもしれない。
運転手『あの人が、好きになっちゃった人ですかーw変身しちゃうダサ男w
しかも彼女もち…』
橘を乗せたタクシーは今夜も、心地いいスピードで夜を走っていく。
続
462 :
新人664:2006/03/01(水) 22:45:39 ID:NHeMOULL
「電車男SP構想」(エルメスの中の人活動再会?記念)
都内青山のレストラン。
3人が会食中。プロポーズの報告会的なもの・・・
「そうか。とうとう山田君がプロポーズしたか。」
「きっかけは、山田君にお灸をすえるための芝居ですか。
それにしても、『婚約指輪』のサイズを聞かれていたとは思わなかったなあ・・・」
「私が、男はスケベだから手綱をしっかり掴んでろって言ったでしょ。
今度の山田君のお母さんの行動はそれと一脈通じるんだな。さすがベテラン主婦。」
「ふ〜ん・・・」
「主演女優本人が、このリアクションていうのが沙織らしいね。」
「とにかく、山田君のお母さんにはとっても気に入られてるってことですね。」
「姑を見方にする。これ大事よ。」
「そうなんですかぁ。」
「疲れるんだな〜。沙織のそういうリアクションは。」
「そんな、天然なところが山田君の心をわし掴みにしたんですかね〜。」
「これは、まねしようとしても出来ないからね。」
「私、褒められているのかな〜。」
「もうやってられない!!」
ますます会話が盛り上がる3人であった。 続く
いつもROMっているものですが、
貴氏の作品、セリフに名前が付いていても誰が言ったか解らないor本当に(該当者が)言ったの?
と言う作品が多い中、名前が付いて無くても誰が言ったか解り、すんなり作者の状況設定に入り
込めるので、良いと思います。
最後の1行は、下手な結びかとは思いますが、今後を非常に期待しています。焦らず、作品が出
来上がったらうpしてください。
464 :
八点鐘:2006/03/02(木) 22:42:08 ID:DveUq4Pm
ある晴れた日の午後。
沙織は、河原を散歩していた。嫌なことがあった。
そんなことも、川の流れを見ていると、流しさってくれそうな気がした。
沙織は、ひと時ばかりの、涼やかな気持ちを味わった。
川の水のように尽きることなく、あふれて来る想い。
なぜ、川は自分の流れる方向を知っているのだろう。
いつ? 誰にきいた?
おそらく、自分は自然に成りきれていないのだろう。
ふと、一人の少女が沙織の方によってくる。
少女「ねえ、お姉ちゃん。」
沙織「なぁに?」
少女「ひなまつりって、なぁに?」
なぜ、この子は暑い8月にひなまつりのことを、きいてくるのだろう。
沙織は、少し当惑した。
沙織「ひなまつりというのはね。
平安時代に貴族のあいだで行われた、春のまつりとか、
自分の身代わりになってくれる人形を川に流す「流し雛」
が発展したおまつりなの。」
少女「ふぅーん。」
少女は走り去った。知りたいことが分かったら、すぐ行ってしまう。
かわいいものだ。
465 :
八点鐘:2006/03/02(木) 22:43:19 ID:DveUq4Pm
ふと、沙織は川をダンボールが流れてくるのに気づいた。
沙織は川に歩み寄って、ダンボールをこちらにたぐりよせた。
恐る恐る(実はいたずらっぽい期待も込めて)開けてみる。
中から緑の騎士の人形が出てくる。人形を手にとってみた。
なぜか、込み上げてくる懐かしさ。
沙織は人形がたまらなく、愛しくなった。
自分を守ってくれる騎士様なのかもしれないとも思う。
沙織は人形を胸に抱えると家路についた。
自分は何を悩んでいたのだろう。思い出せなかった。
胸から伝わってくる、心地よい暖かさが、少し照れくさかった。
−ぬるぽー
466 :
新人664:2006/03/02(木) 23:00:00 ID:KbBbl4Ry
>>462続き (祝エルメス・葵、中の人ゴールデン・アロー賞)
「それにしても、病院でプロポーズっていうのが、山田君らしいすね。」
「式の日程とか決まっているの?」
「そんなことは、まだ全然。」
「結婚することを2人の間で確認したってことだね。」
「ふふっ。」
「なんだろ。この幸せそうな顔。」
「でもいろいろあったね〜。」
「何回だめになりかけたことか・・・あっ、沙織、泣くなよ〜。」
「2人の後押しがなかったら、私、掲示板を読まなかったかもしれない・・・」
3人はちょっとしんみり・・・
「そうだ。ところで、先輩はどうなんですか。」
「そうですよ。裕子さん、松永さんとどうなんですか。」
裕子は沙織と果歩の顔を交互に見る。
「話がこっちにきたか。」
裕子はちょっと天井を見上げてから話しを続けた。
「実は出来ちゃったみたいでさ。」
2人「ええ〜!」
「まだ確定じゃないんだけどね。あんた達には良いかな。」
「全然知らなかった〜。」
「検査薬っての?あれで分かったのが昨日でさ。」
「裕子さん。良かったじゃないですか。」
「う〜ん。微妙なんだよね〜。なんか安売りしたみたいでさあ。
それに、その時の記憶がないんだよ。」
2人「ええ〜?」 続く
467 :
新人664:2006/03/04(土) 01:37:11 ID:72PqxN2z
>>466続き
「思い当たる日はある。でも、2人ともべろんべろんに酔って、
気が付いたら、一緒に寝てたって感じ?」
「その〜、いわゆる、ヤッタかどうか覚えてないんですか。」
「そうなんだよ。でもまあ、その後、いろいろ体調に変化があって、
とうとう検査薬を使ったってことだね。」
「松永さんはご存知なんですか?」
「まだ。医者に行って確認してから話そうと思ってる。」
「よし、今日は2人分のお祝いだ。飲むぞ!」
場所が変わり、酒もだいぶ進んだ。
「裕子さん。ちょっと聞いていいですか。」
「何?」
「体調の変化ってどんなことなんですか。」
「うん?そんなこと聞いてどうすんの。ああ。あんたまさか。」
「いや、参考にしようかなって・・・」
「参考に〜?」
「そうだ、沙織〜。婚約はめでたいとして、
あっちの話、ぜ〜んぜんしないけど、どうなんだ。うん?」
「こら。果歩。スケベオヤジみたいだぞ。」
「いやー。今夜はスケベオヤジになりますよ。沙織〜。どうなんだ〜。」
沙織も今日はかなり酔っているとみえていつもとは違っていた。
手を組んで、そこにあごを乗せると、幸せ一杯という表情で言った。
「剛司さんと私は、この前の旅行で結ばれたの。」
2人「キター!!」 続く
468 :
新人664:2006/03/04(土) 02:07:22 ID:72PqxN2z
「電車男SPおまけ・超短編」
沙織と啓介が薄暗い部屋で待機している。
「あねき、なんでこんなところで待たされるんだ。」
「啓介が、仕事ないかっていうから、会社にたのんで、
世話してもらったんじゃない。文句言わないの。」
「それに、何んだこのボード。」
「あなた、表情かたいよ。もっとスマイル、スマイル。」
「俺、おかしくもないのに笑えねえんだよ・・・」
「それから、ここでのあなたの名前はこれだからね。間違えちゃだめだよ。」
「なんだこの変な名前・・・」
「ほら、呼ばれるよ。」
司会「それでは、皆さん、お待たせしました。
引き続きイメージキャラクターをやってくださる伊東美咲さんと
新しくイメージキャラクターをやってくださる速水もこみちさんです。
お2人、どうぞ〜。」
(登場人物は実在する方とは関係ありません) おしまい。
みなさんこんばんは。
今週は、例の第3部の方は、休載させて頂きます。m(__)m
その代わりと言ってはなんですが、一つ短篇を・・・。
一部に方はご存知かもしれませんが、某スレでうpしかけていたのをリニューアルw
いたしました。
作風はガラリと変わっておりますが、本人が書いております(当たり前かw)では、始めます。
『年度末(卒業)特別短篇』
得意先へ出向く途中、行き交う人のある姿に、ふと目が止まる剛司。
「今日は卒業式か〜
(沙織さんもその時は着たんだろうなぁ・・・袴姿の沙織さん・・・萌え〜。)」
(バコッ!)「何、ひとりでニヤニヤしてんだよ!。気持ちわり−。」
「痛っ・・・。えっ?・・・じ・じんかまさん。い・いつ戻ってきたんですか?」
「いつだっていいだろ!そんなこと。」
「す・すみません。お迎えにも行けず・・・。」
「いいって、帰って来ることは誰にも言ってなかったし。そんことより、チョットこっち来てみな。」
「え・えー、これから仕事が・・・」
「何!前みたいに、わたしに逆らおーって気!」
「そ・そんな・・・あの時は・・・」
「だったら、ついてきな。」
「は・はぃ〜〜。」
>>470つづき
「どうこれ?良いだろ。」
「ど・ど・どうしたんですかこれ?」
「ちょっとな。」
「す・すごい。」
「分かる?」
「分かりますよ。ポルシェ911カレラですよね。」
「はぁ?!あんたヲタのくせにその程度なの?」
「す・すみましぇん。」
「折角だから教えといてやるよ。」
「はぃ。教えてくだしゃい。」
「911カレラなんて車は無いっつーの。
正確には、[ポルシェ911・Type964カレラ2・スピードスター]って言うんだよ。覚えときな。」(ペシッ!)
「は・はぃ。」
「しかもこいつは、カブリオレでターボ付きの特別製でさー。どっかの鈍行列車とは、比べもんになんないって分け。」
「・・・」
「凹んだの?しょうがないねぇ。」
※(色は一応、ヴィヴィアンレッドと言う事で。)
>>471つづき
「乗りな。」
「え?い・いいですよ。仕事もありますし・・・。」
「・どうも素直じゃないね〜。乗りたいだろ?それとも何?エルメスと付き合ってるから、
わたしの事はどうでもいいってわけ?」
「そ・そんな・・・。えっ・えぇー、どうしてそれを・・・やっぱりあの書き込みは・・・」
「まぁね、って。で、乗るのか?乗らないのか?ハッキリしな!」
「の・乗りましゅ。」
「はぁ?乗りましゅ?」
「の・乗らせていただきます。」
「よし!じゃ。送ってやるよ。」
「は・はい。お願いします。」
カチッ。キュルキュル。ブウォン。ブウォッ・ブウォッ・ブウォッ・・・
ブウォーーン!
「どー?良い音だろ?って、何耳ふさいでんだよ!」(バコッ!)
「痛いですよ〜、でも・・・」
「でも何?相変わらずシャキッとしない男だねー。そんなんでエルメスとうまくやってんの?」
「は・はぃ〜・・・なんとか。」
(ぎーぃぃ!)「わたしの前でのろけるなんて百年早いっつーの!」
「ほ・ほんぁ〜・・・じんかあはんが聞くかぁ・・・いへへへー。」
「ん?なんか言った?」
「いえ・・・(痛てて)」
「ならよし。じゃ。美鈴いきまーす!」
グンッ。ビュウォーン
>>472つづき
「わぁーっ。」
「良いねぇ。この加速。何度味わっても最高ーだわ。」
「す・すごいです〜。」
「だろー。一度乗ったら病み付きになっちゃってさー。それに、なんかやけに空いてるねぇ。近頃の東京ってこんなもん?」
「じ・じんかまさん、反対、反対!」
「はぁ?反対って、あんたまさかわたしに反論でもしよーてぇの?」
「ち・ちがいましゅー、ぎゃ・ぎゃ・逆でしゅ。」
「何が逆なのよ!」
「ま・ま・前見てくだしゃい。」
「え?何あの車?日本車ごときが、しかも軽4の分際で!わたしが乗ってるこの車にタイマン張ろってか!」
「そ・そうじゃありません。ちゃんと左側走ってくだしゃい。」
「だから走ってるだろうが・・・え?あ!って、言ってる場合じゃないね。そーらよっと!」
ブウォン・ブウォン(減速)。グウィン(ターン)・ギイ(サイドブレーキ)。
「ふー。なんとか間に合ったか。(ほっ)」
「はあ。はあ。はあ・・・。あ・危なかったでしゅ。」
「わりーわりー。ついつい向こうの癖でさー。」
>>473つづき
プープープー!
「やい!ねえちゃん!どこ走ってんだよ!いっちょ前にハンドルなんか握ってよー。何なら俺の・・・」
「はぁ?!」
・
「う・うぇー。この前の・・・」(逃走)
「てめー!いつかの!」(追走)
彼女とその車が首都高で「例の赤いやつ」と呼ばれるのは、それから間もない事であった。
つづく(か?)
>>474 191さん
陣釜さんが、新車買って、一番最初に山田を乗せるんだとつぶやいてるトコ
を想像して萌え〜( ´∀`)
対面特攻のシーンは、ウォルター・ヒルの「ザ・ドライバー」を思い出して
燃え=!! (゚∀゚)
欲を言えば、相手にサイドブレーキを引かせて欲しかったな。
臨場感あるなぁと思って、よく見返したら擬音しかねえw
で、これ陣釜さん本人が書いてるんですよね、ハァハァ。
>>459 ながしさん
今はホントに人がいないので、幅広い意見は無理かも。
自分を信じて、書き続けるしかないかと。
>>468 664さん
裕子と松永氏は修羅場になるかとワ…ハラハラしながら、見てましたが、
ハッピーエンドのようで、ザ…ホッとしました。
最後まで、振り回されて、楽しめることが出来ましたw
477 :
新人664:2006/03/05(日) 02:39:13 ID:Y14u2wuj
>>467続き 以下R15(ウソ)
(注・沙織の清純なイメージを大切にされたい方は以下閲覧をご遠慮下さい)
「この前って、瀬野との一件があった・・・」
「うん。」
「じゃ、最初の旅行では何もなかったんだ。」
「そう。」
「で・で・で?この前の旅行で?」
「最初の夜、剛司さんと一緒のお布団で寝たの。そして2人で手を繋いで眠ったの。」
「ちょっと。一緒の布団で寝て手を繋いで眠っただって?お前ら、子供か!」
「だって、それで十分幸せだったから。」
「先輩、落ち着いて。それで?」
「そして・・・次の日になった。」
「うんうん。瀬野と会っちゃった日だ。」
「私、混乱して、彼に説明しなきゃって、あせっちゃって。」
「聞いた聞いた。彼は、話さなくて良いって言ったんだよね。」
「出会ってからの私が全てだって言ってくれた。うれしかった。」
「その日は2人ともくたびれちゃって、早く床に着いたの。」
「そりゃそうだ。で・で?」
「でも、なかなか寝付けそうもない。彼もそうだった。」
「劇的な日だったからね。体が疲れていても頭が冴えちゃうってこと、あるある。で?」
「その夜は、彼も私も、いつもとは違う感情に動かされていたんだと思う。」
続く
478 :
ながし:2006/03/05(日) 11:16:00 ID:D61KnexX
>>460続
剛司『会場から、走ってきたん、ですか…?』
沙織『…はい。探してもどこにもいなくて、もしかしたらって思って…』
呼吸を整えて、剛司の袖を掴んだまま、沙織は言った。
剛司は自分のために、ここまで走ってきてくれた沙織に胸を痛めた。
剛司『す、すいません』
頭を下げた拍子に沙織の手が離されてしまった。
その姿をみて、沙織の頬は緩む。
沙織『一緒に、帰りましょw?』
剛司『は、はい!』
二人は少し歩き、タクシーを捉まえる事にした。
その間、手をつなぐ事はなかった。
いつもなら笑って手を差し延べてくれる剛司だが、何だかちがくて、沙織が手を伸ばそうとするが、
半歩前を歩いてるせいか、なかなか手をつなぐ事ができなかった。
剛司はタクシーを捉まえ、二人は乗り込み、行き先は沙織の家の前だと運転手に言った。
沙織は慌てて、運転手に吉祥寺の駅前に、と割り込んだ。少しでも剛司と二人でいる時間をつくりたかった。
剛司は?と言う顔をしていた。
続く
カレーを煮込んでいる途中にカキコw
>>463 …>セリフに名前が付いていても誰が言ったか解らないor本当に(該当者が)言ったの?
確かにそれはそうかもしれません。(オレを含め)
ですが、実際どうなのでしょう?誰がどう言っている・・・(準えるだけでは・・・)
多分それは、ここにいる作家さん達なら誰でも出来る時限だと、オレは思っています。
各々が独自の視点。切り口。で、本編の枠を飛び越え、各キャラクターにより一層の深みを持たせようと
している(クオリティー水準。)結果だと、ご理解戴ければ幸いです。
もし本当に続編が出来るとすれば、各キャラクターが新たな一面を出して行かないと・・・飽きられてしまうのでは?
それが、続編としてどうか?と言うのは別の話しですが。では。
追記
「おまいら、がんがれ!」オレもがんがります。では。ノシ
更に追記w
>>463 何方かは存じ上げておりますが、オレの作品がどう評価されようとも構わないのですが、
他の作家さん達を、そう一束に・・・と、思いまして。
失礼な物言い、ご容赦ください。では。再度ノシ
481 :
前スレ599:2006/03/05(日) 22:16:39 ID:JAAnpJ7n
お久しぶりです・・・。
自分の長編ROMりましたが・・・・。orz
でも、これから楽しくなって行く予定なのでwよろしくお願いしますw
483 :
新人664:2006/03/05(日) 23:34:00 ID:xJk9BLc2
>>477続き R15(ウソ)その2
「私、自分から彼のお布団に移ったの。」
「すご〜い。今までの沙織からは想像もできない。」
「うん・・・あの日はいつもの自分じゃなかったのかな。
剛司さんが恋しくて、並んで寝ていることにも耐えられなくなった。」
「聞いてて興奮してきた。」
「剛司さんも、いつもと違ってて、ちょっとたくましかった。」
沙織にあの夜の事がよみがえる・・・
(私、思い切って声をかけた・・・)
「剛司さん。あのー・・・そっちにいってもいい、ですか・・・寂しくて・・・」
「ど、どうぞ・・・」
(彼のお布団に移ったら、自然に言えた)
「剛司さん。私、あなたと一つになりたいです・・・」
「は・はい。」
「電気消してくれますか?」
「はい・・・」 続く
>>481前スレ599さん。
凹む事はありませんよ。オレは良いと思います。
特に
>>240の
…>私、もう恋愛できないの・・・・?
なんかオレも胸が痛くなりますた・・・。
貴方とオレは、同じ頃に書き始めた同僚(チョットだけオレが先輩かなw^^。)
これから、楽しいシーン同様に、難しい心理描写を求められるシーンがあると思いますが、
引き続き、がんがれ!
ただし無理はいけませんよ。時には休養も必要です。
行き詰まった時。創作意欲を失いかけそうになった時。
オレのように、短篇を挟んで見ては如何でしょうか?また新たな意欲が湧く鴨。では。
485 :
新人664:2006/03/07(火) 01:11:26 ID:A73O/s1Z
>>483続き 以下R15(ウソ)その3
(剛司さん震えていた)
「大丈夫、ですよ。私の言う通りにして、ください。」
「はい。」
(彼を落ち着かせてあげようと、キスしてあげた)
「それじゃ、逆効果でしょうが〜。」
「果歩、お前が落ち着け。それで?」
(彼、落ち着いてきた・・・そして、うわごとのように。)
「沙織さん。好きです。沙織さん。好きです・・・」
「私も。大好きです。」
「・・・」
「・・・」
「ちょっと!『・・・』のところはどうなってんの?」
「・・・これ以上は恥ずかしくて言えない・・・」
「ここまで話してそれかよ。ガルルル。」
「果歩落ち着け。で、端的にいうと、そのう、合体は・・・」
既に酒で赤い沙織のほおがいっそう赤くなる。
「うん・・・」
2人「キター!!」
「とは言ったものの・・・フウ〜・・・ご馳走様。くたびれたよ。」
「撃沈された・・・」 続く
486 :
新人664:2006/03/07(火) 19:47:49 ID:rPmo5g+S
>>485続き R15(ウソ)解除
翌日、病院の前で待つ果歩と沙織の姿が。
「先輩。どうでした?」
「どうもこうもないよ。妊娠してないってさ。」
2人「ええ!」
「検査薬の誤判定はほとんどないのに珍しいですね、だって!」
「それは何ともはや・・・」
「残念だったですね、裕子さん。」
「残念だったのか良かったのか・・・」
「まあ、冷静になれて良かったってことじゃないですか。」
「そうだね。」
一同落ち着いたところで、沙織は携帯を取り出し電話をかける。
相手はもちろん。
「あ、沙織です。今、裕子さんと果歩と一緒です。」
「・・・」
「今日の予定はどうですか?」
「・・・」
「ハイ!(ピッ)夜から会えるってw」
「まさに恋する乙女だ〜。
沙織は山田君と出会って本当にトラウマから開放されたんだね。」
「こういうのを運命的出会って言うんですね。は〜。恋がしたい。」
「じゃ、お姫様のおデートまではまだ時間があるから、食事でもしよか。」
2人「はい!」
「電車男SP構想(サブタイトル付け忘れ)」 終わり
>>478 ながしさん
やっぱり、沙織と剛司の場面にくると、締まりますね。
背景がよく分かる場面だと、想像がすすみます。
>>486 664さん
しれっと、重大な場面を描くのが、664さんの持ち味かw
果歩もこのキャラなら、もっと人気でてたのにねー。
488 :
前スレ886:2006/03/08(水) 01:41:15 ID:iJkRRswH
どうもです
【食事会編】後半に入る所ですが、文章がまとまらない所が多々あり、まだまだうpできません。
ちょっと気分転換に昔書いてうpしてない物を少し手直ししてうpします。
話の流れ的には、スレ2の125
( 剛司と沙織が一緒に食事をして、沙織を家まで送っていく時に山田家の食事会に誘う)
の後ろにきます。
そしてこのスレの
>>176の短編に繋がっていきます
では
同じ月の下、青山啓介は家から少し離れた所でタクシーを降り、家路をゆっくりと歩いていた。
「ふーっ! ちょっと飲み過ぎたかな?」
壁にもたれ掛かり、一息付いた啓介は、無意識のうちに胸ポケットから煙草を取り出し、火を付ける。
煙草を吸うようになったのは最近で、以前は大嫌いだった。
煙草の匂いは父親を思い出させた。大嫌いだった父親を。
しかし、今は煙草の匂いが妙に心地良い。
そう言えば、あの人からも微かだが香水混じって煙草の匂いがした。
〈陣釜美鈴〉
あの日、追いかけて店を出た時には、もう姿が見当たらなかった。
それから携帯は繋がらない。今も。
「美鈴さん……今頃どうしてんだろう?」
続く
489 :
ながし:2006/03/08(水) 23:25:13 ID:WV7Bxn7o
>>478続
車内の中には沈黙が流れる。 沙織は会場での雰囲気と一変して、笑顔のない剛司が心配になった。
剛司もなぜだか普段通りになれない自分に焦っていて、必死に話題を探していた。
沙織『っあの…』
剛司『思ったより…』
同時に沈黙をやぶった。
剛司『………遅く、なっちゃい、ましたね…』
沙織『そぅ…ですね。』
剛司『……沙織さんは??』沙織『え?』
剛司『何か、言い掛けてましたよね?』
一瞬沙織と目を合わせるが、すぐに視線をずらしてしまう。
沙織『あ……なんだか、剛司さん、元気ないみたいだから、どうしたのかなって…』
剛司『そんな事、ないですよ。でも、少し、酔ってるのかもしれません。』
嘘をついてしまった。酔う程強いお酒はなかったし、量だって大して飲んでないのに。
車内の二人の間に、再び沈黙と、距離が生まれてしまった。
沙織は会場での剛司を思い出していたり、自分が何かしてしまったのかと一日を振り返っていた。
さっきまでは、改めて気持ちの確認をしあったりしていた仲だったのに、
数時間のうちに気軽に手もつなげなくなっている距離に沙織は考えるばかりだ。
心配している沙織に、申し訳ないと思いながらも、思いつくのは瀬野の事ばかりだった。
そんな自分が情けなくて、話しだす事ができなかった。
及川の言葉が頭の仲で繰り返される。
ただ普通に話しているだけで理想とまで思わせる程、お似合いだった二人。
剛司はどうしても、自分と瀬野を比べてしまう。
沈黙が続くなか、タクシーは駅前に到着していた。
続
490 :
新人664:2006/03/09(木) 00:35:47 ID:piwySaB3
>>489 「ながし」ワールド快調!
続きに期待。
>>488 886さん
啓介、仕草がセクシーですね。もこみちには、勿体ないw
今後、父親像を意識していくようになるんですかね。
>>489 664さん
タクシーという密室で近くにいるのに、距離を感じる。
沙織も剛司も生々しいですな。何か落ち着かない。
続き待ってます。
何やってる、俺_| ̄|○
>>489 664さん →
>>489 ながしさん に訂正。
ごめんなさい。
493 :
前スレ886:2006/03/10(金) 00:42:10 ID:UuifOKZ5
>>491どうもです
やっとこの話も日の目を見る事が出来ました。
本当言うと啓介や及川、果歩にはもっと活躍してもらいたいんですよね。
実際、自分で書いてるんだけど、なんか個々のキャラクターに書かされているような感覚になる事があります。
さて、この話も少しずつうpしていきますが、ホワイトデーに向けてSPを書こうかと思っています。
では ノシ
こんばんは。
>>493(もう1人の同スレ出身者w)前スレ886さん
引き続き、がんがってください^^。
…>ホワイトデーに向けてSP
まってま〜す。
さて、オレの方ですが、今週は私的事情に付き休載させて頂きます。
連絡が遅くなりm(__)m ノシ
495 :
新人664:2006/03/12(日) 02:07:03 ID:vIVluVv8
>>486の続き?「電車男SP構想(シンクロナイズ)」
裕子・果歩と別れて、沙織は剛司と待ち合わせの店に向った。
「待ちました?」
「全然です。」
「剛司さん、昨日、そちらはどうでした?」
「2人にはひやかされました。
でも祝福してくれましたよ。沙織さんの方は?」
「私の方も、2人にひやかされるやら、喜んでもらえるやらで・・・」
「同じような感じですね。」
「そうですね。それと・・・」
「?」
「あのう、思い出すと、すごく恥ずかしいんですけど、
お酒を飲んだことや、うれしさもあって、
あの夜のこと、2人に話しちゃいました・・・」
「本当ですか。」
「ごめんなさい。」
「いいえ。じ・実は・・・僕もなんです・・・」
「ええ?」
「お酒を飲んだこととか、うれしさも手伝って、
あの夜のこと2人に話しちゃいました。」
「私達、同じ頃、同じようにしていたんですね。」
顔を見合わせ、2人は照れ笑いをする。
沙織が昨日のことを話した。
「裕子さん、果歩さん面白いなぁ。じゃあ、今度は僕の番ですね。」 続く
496 :
ながし:2006/03/12(日) 21:54:10 ID:Pp2l978f
>>489続
剛司はタクシー代を払って車をおりた。 続いて沙織が財布を手にして車をおりてきた。
剛司は沙織をみて、いいですからwと財布をしまわせた。
それよりもどうして駅前にタクシーを停まらせたのか、剛司には解らないままだった。
それに気付いたのか、沙織は口を開く。
沙織『駅に停めてもらった方が、解りやすいかなって思って、それに、剛司さんもすぐ電車のれるし…』
慌てて、たった今浮かんだ言葉を並べるだけになってしまった。
剛司は気を遣わせてしまったと、返す言葉につまってしまった。
沙織『……って言うのは嘘で…本当は、駅からうちまで、送ってもらいたかったんですけど…二人で、歩きたかったので…』
照れながら俯いていく沙織をみながら、剛司はそういう事だったのか、としばらく見惚れていた。
はっと我に還る。
剛司『送らせて下さい』
沙織『はいw』
二人は歩きだす。
ここでも剛司が沙織の手を握る事はなかった。
さっきと同じように剛司は半歩前を歩いていた。
剛司は、情けない自分を悟られない様に必死に話題を探す。
今日のパーティで自分の会社が決して三流でない事に気付いただとか、
超大型クルーザーにびっくりしただとか、とにかく口が乾くくらい喋る事に必死になっていた。
もうすぐ沙織の家だというところまで歩くと、沙織は思いきって半歩前の剛司の袖をつかんだ。
ふと剛司は歩く速度をぐっと落とし、そっと振り返ろうとすると、
そのまま沙織は剛司の手に自分の手を重ねた。
続
>>495 剛史の二人って言うのはあのオタク二人組みのことですよね?
なんかいいところでつながってますね
続き待ってます
>>496 いつも面白い作品をありがとうございます
もう非のつけどころがないです。。。
あえていうならば投稿までの間が憎たらしいw
早く見たいです
>>両氏
いつもこのスレをもりあげてくれてありがとうございます
オレはROM専だけど
なんかみんな感想もないから
これからも時間が合ったら書き込みます
多分みんなあなたたちの作品をみているとおもいますので
これからも頑張ってください
>>191氏
無理しなくて貴氏の身体や用事のことを
第一にしてこのスレに作品をうpしてください
内容の薄い感想をしてすいませんでしたorz
では長文スマソ
>>追伸
みんな見てるだけじゃなく感想書き込んで
このスレを盛り上げていきましょうw
作者はオマエたちの感想をまってますよ
>>495 664さん
664さんワールドの網目は、複雑だと思ったら、
描くキャラが、みんなお話をひっぱれるぐらい、パワーあるんだね。続きに期待。
>>496 ながしさん
幾千の言葉より伝わる行動もある…か
いいだすなー。
>>498 おまい、イイ香具師だなぁ(・∀・)
妄想作家デビュー汁!
501 :
新人664:2006/03/12(日) 23:29:29 ID:hYqvuj9i
>>495続き
松永の部屋に剛司と川本が来ている。
「そうですか。山田氏、とうとうプロポーズしましたか。」
「きっかけは、山田氏にお灸をすえるための芝居ですか。
山田氏の母上はすごい人ですな・・・」
「これで、あなた一生浮気はできませんね。」
「ははは・・・」
「まあ、青山さんがいるのに、浮気をしたら全世界の男が許しませんぞ。」
「しかし、青山さんも浮気のふりをするという、大胆な役を演じましたね。」
「始め、ぼくをだますなんてできないと、泣きながら断ったって聞いて、
胸が熱くなりました。母も、もらい泣きしたそうです。」
「良い人だ〜。青山さん。
これで、山田氏の母上のハートをわし掴みですよ。
将来、もめ事があったら、2人にタッグを組まれて苦戦しますよ〜。」
「いやあ、葵も味方になるから相手は3人ですね・・・」
「山田家の男は父上も含めて、女性の下で静かに暮らしていくのが
幸せなんじゃないですか。」
「参考にさせてもらいます・・・」
(・・・剛司さん。私も参考にさせてもらいますねw)
(は・はい。参考にしてください・・・話、続けます・・・) 続く
>500
携帯から失礼します、
>>498です。
自分は実は元作家で
半端なところで挫折した人間です…
>501
あれ??松永氏の部屋にエルメスもいるんですか?
>>502 > >501
> あれ??松永氏の部屋にエルメスもいるんですか?
山田の報告を聞きながら、相槌打ってるのだと思われ
作品を拝見させていただいています。面白いです。
明日はホワイトデーですよね。
剛司は沙織へのバレンタインのお返しをどうするか気になりますが・・・・。
各作家さん、良かったら御参考にしていただければ光栄です。
506 :
八点鐘:2006/03/13(月) 20:53:11 ID:2HkFwbPu
ー1ケ月前ー
剛司は、最近仕事が忙しくなっていた。自由になる時間がなかった。
夕闇が街並を溶かしていく時間。
剛司は、やっと仕事を終えて、家路を急いでいた。
ふと、後頭部を誰かに叩かれた。
* 「もっと、しゃきっとしな。そんなんじゃ、みてくれ変えても
オタ臭丸出しだよ。」
剛司「じ、陣釜さん。」
美鈴は、肩に背負った大袋から、包みを取り出すと、剛司に渡した。
美鈴「疲れてんだろ。喰いな。」
剛司「こ、これは、バレンタインのチョ…」
美鈴「ば、ばか!そんなわけないっしょ。会社の女の子たちがくれたの。
まったく、わたしは、女だっての。」
剛司は、疲れで、回らなくなった頭を働かせて、フォローを試みた。
剛司「友チョコっていうのじゃないですか。
あ、でも、陣釜さんに友達って…」
美鈴「あんた、わたしをバカにしてんの!」
美鈴の手が伸びた。剛司の後頭部も大忙しだ。
美鈴と剛司は、数分歩きながら話して、別れた。
美鈴は、剛司の後ろ姿を見ていた。首をかしげる。
美鈴「今日なんか、ウキウキだと思ったんだけどね。」
507 :
八点鐘:2006/03/13(月) 20:54:43 ID:2HkFwbPu
>>506続き
ーいまー
都会は、記録的な大雪だった。
皮肉なことに、雪で仕事にならなくなった剛司は、
久しぶりの定時上がりだった。
不意に、剛司の元にメールが来る。
<都会を永遠の冬にした。こまるなら来い。相手してやる>
白い魔女
剛司は、訳が分からないまま、メールにあったアドレスに急ぐ。
都会にそびえる塔。その下に、人が立っていた。
剛司「あ、青山さん。どうしてここに?」
沙織「山田さん、お久しぶりです。変なメールが来て、
たどってきたら、ここに。」
剛司「青山さんにも…ここが白い魔女の棲家ですかね。」
沙織「行きましょう。山田さんと一緒なら、わたし、大丈夫です。」
508 :
八点鐘:2006/03/13(月) 20:56:23 ID:2HkFwbPu
>>507続き
2人は、塔の最上階に上った。インターホンを押す。
魔女「はーい、どなた。」
剛司「や、山田と申します。ええと、メールをもらって。」
魔女「よ、よく、怖気づかずに来たな。来い!」
2人は、部屋に踏み込んだ。剛司、そして、それに続いて沙織。
白い魔女が、そこにいた。2人に不敵な笑いを浮かべる。
剛司「白い魔女。人々を苦しめるその悪行、ゆるせねぇ!」
魔女「へぇー。あんた、あの時から、ずい分えらくなったね。」
凄んでみた剛司が、あっというまに、追い詰められる。
沙織が、剛司を優しく、ポンと叩く。
沙織「がんばって。」
剛司が勇気を振り絞る。ひとりで来てたら、厳しかったと実感する。
剛司「だ、だって、ひどいですよ。大雪でみなさん、こまってます。」
509 :
八点鐘:2006/03/13(月) 20:57:42 ID:2HkFwbPu
>>508続き
魔女が、楽しそうに笑う。
魔女「ふーん。ほんとにそう?この大雪に覆われて、
見えてきたものもあるんじゃないの。」
剛司「そ、そういえば、雪で簡単に麻痺する首都圏の実態が、
見えてきました。」
沙織「山田さん、そこじゃないですよ。」
沙織「確かに、雪が降って、みんな、ゆっくり注意深く歩くように
なってみると、街の色んな景色が見えてきたような気がしました。」
剛司「いつもなら、急いで通りすぎてました。子供たちは喜んでましたっけ。」
沙織が、ひと呼吸おいて言った。
沙織「でも、これは、ひどすぎます。魔女さん。」
魔女が頭をかいた。
魔女「明日の朝までには、雪は消しとくよ。」
魔女「でも、良かったろ。あんたたち、忙しさにかまけて、
最近、ロクに会ってなかったんだろ。」
剛司・沙織「あ!」 2人は、顔を見合わせて、紅潮させた。
魔女は、あてられてイラっときた。この態度↑人としてどうかと思う。
魔女「用が済んだら、とっとと帰りな。」
魔女は、手をひらひらと振った。
510 :
八点鐘:2006/03/13(月) 20:58:56 ID:2HkFwbPu
>>509続き
美鈴は、手をつないで帰ってゆく2人を、
マンションの最上階の窓から見ていた。2人のまわりから徐々に雪が解けてゆく。
美鈴「次は、わたしの番だろ。」
美鈴は、大きく一つ、息をついた。
白い息は、空にかき消されていった。 −ぬるぽー
511 :
新人664:2006/03/13(月) 22:53:50 ID:6olbjhoZ
>>501続き
「いや〜。病院でプロポーズという場違いっぷりが、山田氏らしいですな。」
「ど・どうも・・・」
「式の日程とか決めたんですか?」
「いや、そこまではまだ全然。」
「結婚することを2人の間で確認したってことですね。」
「まあ、そういうことです。」
「夏に出会ってここまで来たんですね〜。」
「同じ頃の電車男とエルメスの恋の行方には、ハラハラさせられましたね。」
「山田氏と青山さんに状況が似ているんで、もしや、
と思ったこともありましたが、いやいや、ない、ない、ないってね〜。」
「ははは・・・」
(松永さんと川本さんは私達が電車男とエルメスってご存知ないんですか。)
(どういうわけか、今も違うと思っているんですよ・・・で、続きです。)
「そうだ。ところで、松永氏はどうなんですか。」
「そうですよ。裕子さんとはどうなんですか。」
「話がこっちにきましたか。」
「もう、深〜い関係になったんでしょう?」
(・・・皆さん、お友達のそういうことって、気になるものなんですねぇ。)
(そうみたいです・・・)
(続きをどうぞ。) 続く
512 :
ながし:2006/03/14(火) 02:08:06 ID:BI3KCdnT
>>496続
剛司『??』(そういえば……手、繋いでなかったな…)
沙織の方から繋がれた手を剛司も握り返す。
そしてまた歩きだす。
剛司はそのまま沈黙にならないように、話しだした。
剛司『僕、そろそろ一人暮らししようと思うんですよね。』
これは本当に前から考えていた事だった。
新しい家族も増える事だし、家族の負担にならないようにと、以前から考えていた。
沙織『そうなんですかwもう、部屋とかは決まったんですか?』
剛司『いえ、これからです。それで、よかったら、一緒に探してもらえませんか。』
沙織の家の前に到着したのと同時にいった。
この誘いはあくまでも、単純に一緒に部屋を探す事であって、
そこに一緒に住むなどの遠回しな誘いなどはこれっぽっちもなかった。
沙織は一瞬期待してしまったが、剛司の性格上そんなことないとすぐに理解する。
だが、やはり多少の期待はしてしまう。
沙織『はいw』
ぢゃぁ週末に、と次の約束を交わした。久しぶりのちゃんとしたデートの約束をした気がした。
微笑ましい会話なのに、剛司はまたもなぜか気持ちが落ちていく。
沙織『電車なくなっちゃいますね。』
また気を遣わせてしまった。
剛司『ぢゃあ、行きますね。』
最後に手を離すとき、無意識に剛司は離そうとしている沙織の手をぐっと握り直していた。
そっと自分の方に引き寄せて、自分との距離を縮ませる。
沙織は?と剛司の顔をみて、パーティーでの事を思い出した。
なぜこんなことをしたのか解らない剛司は、とりあえず、と沙織の顔をみる。
チラチラと瀬野の事が頭に浮かんでしまう。
何か聞きたいのか、何か不安な事があるのか、自分でも全く解らない。
剛司『それぢゃあ、メール、しますね…』
そっと手を離し、駅に向かって振り返った。
沙織はキスでもするのかと、なんだか残念な様子だ。
深い意味はないにしても、剛司から誘ってくれたことに沙織は顔が緩む。
すぐにでも電話をかけたかったが、携帯を手にしたまま笑顔で家に入った。 続
513 :
前スレ599:2006/03/14(火) 17:34:22 ID:ODyw6qRh
>>453続き
山田が予約していてくれたので、店内に入るとすんなりと案内される。
これといって食べたいものがなかった沙織は山田のお薦めのメニューを頼む。
山田の事を少しでも知りたかったので、少し落ち着くと沙織にしては珍しいほどたくさん喋った。
だいたいは電車内の事が話題で、優しく返答してくれる山田と居るのが落ち着いていた。
食事が済むと、帰ることにした。
山田も忙しいと思ったからだ。元々今日限りだと思っていたので、寂しい、という感情はなかったけれど
できるならまた会いたかった。とても落ち着く相手だから。
それで食事中も「誘ってくれないかな?」と軽く思い、少し遠回しに誘ってみたのだった。
それに対しては良い返事は貰えなかったので「山田さんにはその気はないんだ」と納得していた。
その気・・・・・・・・・?
一緒に居て、落ち着く人。誠実だから、、、・・・・何?
帰りの電車内でも、いつもより時間がゆったりとしていた。あの事件以来沙織は少し電車に乗ることに躊躇していた。
それでも、あの時守ってくれた人が隣に居たので、とても安心していた。
沙織「山田さんとなら、安心して電車に乗れますね・・・w」
この言葉にはそんな思いが込められていたのだった。
沙織が降りる駅に着く。なんか変な感じがした。・・・やっぱり寂しい。今までこんなに落ち着く相手、・・あの人以来だったから。。
出口まで山田が付き添ってくれて、小さく手を振る。
今日は楽しかった・・・・・にっこりと微笑んだ。ドアが閉まる・・・・・・・・。
プシュー
山田「ま・・電話・ます!!!!」
沙織(・・・また電話します・・・・?)
沙織は気持ちよく、頷いた。
家に帰ってからも、何回も携帯をチェックして山田の番号もデータもちゃんと登録した。。。。。 続く
514 :
前スレ599:2006/03/14(火) 17:47:15 ID:ODyw6qRh
>>513 次の日。沙織は果歩達に昨日の事を聞かれ、簡単に説明した。
すると、果歩が・・・
果歩「もう、会うことは無いよね?」
沙織「えっ?」
確かに、会う約束はしていない。それどころか、まだ電話も来ていない・・・。
沙織「うん・・・(約束はしてないんだった・・)」
お礼が終わったのでもう会う必要は無いと言う果歩。
確かに、お礼は終わった。そういえば・・・昨日の山田の誘いはどういうことだろう。
また会いたい・・・そういうこと?・・・・それは違うか。成行き・・だよね。まだ電話も来てないし。
自分は?また会いたい?・・・・・・多分、会いたいんだよね。
だって、落ち着くし・・・楽しかったもんw
そんなことを考えても、仕事で手がいっぱいになり、すぐに頭から離れていった。
続く
515 :
新人664:2006/03/14(火) 19:45:11 ID:oyWbm69W
「電車男SP超短編」
ホワイトディ。
沙織は待ち合わせの喫茶店で待っていたが、時間を15分過ぎても剛司が現れない。
「どうしたのかな。こんなこと初めてだな。」
外資とはいえ、会社は年度末で忙しく、沙織も少し疲れていた。
「あっ。しまった。剛司さんの希望で場所を変更したんだっけ。」
すぐに携帯を取り出したが、なんとバッテリーが上がっている。
急いで店を出た沙織は、タクシーを捕まえて飛び乗った。
行き先は2人の最初の待ち合わせ場所。
「こんなに寒くなるなんて。屋内にしておけばよかったな。」
悔やんだが後の祭りで、今日の東京は10度を割る寒さ。
到着!待ち合わせ場所に彼はいた。案の定、寒い中に立っている。
雨の日のことを思い出した沙織は、心配でたまらなくなり、
タクシーを降りて全速力で走りだす。泣きそうだった。
ところが剛司のところまでやってくると、
「あれ?」
それは剛司の等身大の写真。暗くて遠くからは分からなかったのだ。
オブジェの後ろから本人が現れた。しっかり防寒着を着て。
「どうです?ちょっと、ふざけてみました。」
心配したやら、ほっとしたやら、へたなジョークにムッとしたやらで、
剛司に抱きついて、思わず言ってしまった。
「逮捕しちゃうぞ。」 終わり。(すべった?)
516 :
前スレ886:2006/03/14(火) 21:03:13 ID:p6P4b96/
>>494見習191さん どうもです
>>493で話したホワイトデーSP。ある程度書き上がりました。
少し遅いかもしれませんがうpしていきます。
それではホワイトデーSP始めます
2月14日の夜。街は恋人達でにぎやかだった。
剛司と沙織もそんな街を寄り添って歩いている。
そんな街のにぎわいから外れたように及川はカウンターの片隅で、1人、ウイスキーのグラスを傾けていた。
(今年は静かなバレンタインだな)
グラスの氷を転がしながら、そう思う。
学生の頃から女にも、チョコレートにも不自由した事は無かった。
しかし、陣釜美鈴の一件以来、そんな今まで自分が恋愛と呼んでいた物に嫌気がさした。
いや、今までの自分の女性に対する態度に嫌気がさしていた。
(これじゃ、親父とたいして変わらないじゃねぇか……お袋を泣かせてきた親父と)
煙草をくわえた及川は少し間を開けて火を着ける。たちのぼる煙をぼんやり眺めながら思い返す。
(今まで付き合った女の顔なんて1人も思い出せない……薄っぺらい関係だな)
その時1人の女性が脳裏に浮かぶ。
(沢崎……果歩さん…か。今日は何の用だろう?)
山田の彼女、青山さんの友達。去年、偶然会って4人で食事した時から気になっていた。
その後街でばったり会って食事をした。話題は山田と青山さんの事ばかりだったが、会話は楽しかった。
また会いたいと思い、携帯の番号を聞いた時、始めは躊躇していたが何とか教えてもらえた。
(昔の俺だったら山田の彼女の友達なんて事関係なく、適当に遊んでポイだったろうな)
続く
>>512 ながしさん
恋もほとんどの構成要素は、不安で出来てるんだなあ。
それも、漠然とした不安で。
実は、他の作家さんが描いてない部分に挑戦してる?
>>513 599さん
いよいよ、核心に入ってきましたね。
沙織のヴェールが剥がされていくのは、寂しい気もするけど、
むいてもむいても、あらたなヴェールが出てくるから大変だ。このひと。
>>514 664さん
来ると思ったら、本当に来た。
邪道系の教祖がやると、狙ってすべらせてるように見えてくるから不思議だ。
話を軽快にすべらせてくのを、楽しんでる感じ。
新人664さん、前スレ886さん、ありがとうございました。
面白いです。664さんの等身大の剛司の写真とは参りました。
886さんは及川の視点で見てんですね。これはこれでGJ!!
こんばんは、おまいら。
今日は久々に感想などを・・・ちと^^。(今週うp分限定でスマソ)
>>506-510八点鐘さん(はじめましてw)
…>沙織「確かに、雪が降って、みんな、ゆっくり注意深く歩くように
なってみると、街の色んな景色が見えてきたような気がしました。」
剛司「いつもなら、急いで通りすぎてました。子供たちは喜んでましたっけ。」
移り行く季節・・・忙しさに感けて、見落としがちの日常。良い感じですね。
春はもう直ぐそこと油断していたら・・・まさに、ホワイトデー・・・w
子供って、雪好きですよね。オレもだけど・・・(オレも子供かw)
で、オレも、今年になってからある事をよく実行しています。それは・・・歩く事。
車や、電車に乗っていては、なかなか見つけられないものが、ありますよね。
時をゆっくり感じる。都会の喧騒の中にも、自然は息衝いています。
>>511新人664さん
…>(松永さんと川本さんは私達が電車男とエルメスってご存知ないんですか。)
(どういうわけか、今も違うと思っているんですよ・・・で、続きです。)
どちらかと言うと、現実逃避型の両氏w
この二人は、あの有名な二人では無いって、思い込みたいの鴨。
(友人として、身近な存在でいて欲しいって気持ちが、含まれているのかもしれませんね^^。)
>>512ながしさん
分かり合えたと思えた瞬間、新たに芽生える不安・・・(リアル杉)
時として、そのまま終息に向ってしまう恋もあったり・・・
でも、剛司と沙織は、そうやって手探りながら、一歩一歩上って行くんですよね。
>>513-514前スレ599さん
うー続きが・・・よ・み・た・い・・・(オレがじらされてるw)
でも、焦らず。マイペースで。(がんがれ!同僚^^。)
>>515 やられた・・・その落ちいつか使おうかと・・・orz
>>516前スレ886
おおっ、これは・・・新たな恋の予感。
(がんがれ!もうひとりの同僚。)
>>498>>502 ありがとうございます。(あなたは、もしや・・・)
最後に。
ひさしぶりに、皆さんの作品をジックリ読んでみて、短篇を書くだけでは取り戻せなかった創作意欲。
取り戻す事が出来ました。あらためて御礼申し上げます。「ありがとう。」
オレも、がんがります。では、ノシ
521 :
ながし:2006/03/15(水) 01:47:20 ID:QI1rsVJB
感想など書いてくださった方々、ありがとうございます(σ´‐`)σ
テーマ的なものは、やっぱ、お互いの不安がどこまで物語を支えるかみたいな感じなんですよねw
これからどーなるんでしょうかね(^^ゞまぁ暇つぶしにでもしてもらえたら光栄です。
作家さん方!お疲れさまです! 毎度おそれいっております(^^)v
剛司は家業を継ぐのかな?
だったら、自転車屋のお上さんに収まってる沙織を想像するのも楽しいね。
523 :
前スレ886:2006/03/15(水) 10:56:46 ID:286sZO04
>>518トワイライトEXさん
>>520見習191さん
どうもです
バレンタインSPの中で果歩が及川に渡すチョコを作っている所を書いたので、ホワイトデーは2人をメインで書こうと。
1スレで書き始めた時から、いつかはこの2人の話を書きたかったので
では、夜にまたおじゃまします。 ノシ
524 :
鶴亀:2006/03/15(水) 11:37:58 ID:+nYMqvwi
いつもROMしているけど、楽しいな。
こんなスレを見ると心がほのぼのしてくる。
今の世が殺伐しているせいもあるけど、作家の皆さん がんばって書いて
くんろ。
525 :
前スレ599:2006/03/15(水) 20:52:30 ID:blKqes+l
>>514続き
少し疲れながら家に帰ってくる。普段着に着替えてゆったりしていると、母が帰ってきた。
二人でソファーに腰掛けるとすぐに母が恋愛の話をだす。
沙織(また恋愛の話。もう・・・・)
この話をされるたびに少し気分が沈む沙織は、あまり良い気持ちではなかった。
いつもいつも、父の悪口か自分のお見合い話。
啓介の話を出しても、気分を悪くしてどこかに行ったり無視され続けていた。
由紀「親の反対押し切って恋愛すると後悔するよ」
沙織「それって自分の話?」
母の由紀は、親が大地主で昔から何不自由なく暮らしてきた。
それなりの婚約者もいたのだが、どこかの大規模なパーティーで父・健吾と出会い一目惚れした。
そして親に健吾を紹介して無理矢理縁談を切り、結婚したという。あまり詳しくは聞いていない。
・・・・物心ついた時から沙織の目の前には言い合いをする父と母しかいなかった。毎日毎日。父は仕事で帰りが遅く、
沙織自身、父に対する愛情もあまり濃くなかったのだ。そして、気づけば弟と一緒に留学をしていた。。。。
526 :
前スレ599:2006/03/15(水) 20:54:25 ID:blKqes+l
>>525続き
沙織「当分、恋愛する気ないから・・」
何回も言った、この言葉。言うたびに胸がズキズキしてしまう。。。そして、まだ立ち直っていない自分に気づくのだ。
(お母さんは、何回私に言わせれば気が済むの・・・。)
自分が悪い、それはわかっている。けれど、けれど・・・もう少し一人にさせて。。。
由紀「大丈夫じゃないわよ。一生結婚しないつもりなの!?」
沙織(私だって・・・・・・・・好きな人、見つけて・・・)
由紀「もう二年よ?まだ無理なの?」
沙織(わかってるよ・・!!)
由紀「そりゃ騙されて辛い思いしたのはわかるけど・・・・」
沙織(騙されたんじゃない!!!違う!)
沙織「やめて!・・何もわかってないくせに・・!!」
一番嫌気がさすところをつかれた沙織は、怒って自分の部屋に戻った。
嫌気がさす・・・・・。図星。それがピッタリと当てはまった。
だけど、沙織は瀬野に対してまだ一つだけ、信じていることがあった。
騙されては、いない。
沙織(いつまでこんな事でくよくよしてなきゃいけないのかな・・・)
少し泣きそうになったときに、携帯が鳴る。着信は・・・・・山田、剛司。 続く
>>525 >沙織自身、父に対する愛情もあまり濃くなかったのだ。そして、気づけば弟と一緒に留学
父に対する愛情はあんまり無いけど、その父がせっせと働いて稼いだお金で弟と一緒に留学? ちょっと虫がいいなw
兄弟でバイトして留学費用稼いだのかな?だけど沙織の場合、その光景、ちょっとイメージしにくいなw
528 :
新人664:2006/03/15(水) 21:43:30 ID:89psm8sQ
>>511続き
「実は分からないのですよ。」
2人「分からない?」
「思い当たる日はあるんですが。その日は2人ともべろんべろんに酔っていて。」
「肝心なところは覚えてないんですか。」
「全く。裕子さんも覚えていないと言うし・・・
でも、僕の気持ちは既に固まっています!」
2人「おお!」
(・・・ワア、裕子さんおめでとう!
あっ。そうか。まだ裕子さんは知らないんですよね。
松永さんご自身が裕子さんに話されるまではナイショ、ですね。)
(そう、ですね。続けます・・・)
「今日は2人分のお祝いですぞ!」
酒も進み3人は激しく盛り上がった。
「時に山田氏。ちょっとうかがいますが。」
「はい?」
「青山さんとはお済ましになったんですか。」
「そ・そんな事聞かれても・・・」
「私は答えましたよ〜。」
「松永氏、あなたは何も分からないって・・・」
「今後の参考にしますから是非。」(土下座)
「私もまだ見ぬ彼女が出来た時の参考にします。是非。」(土下座)
(・・・それで、つい、話しちゃいました・・・)
(タメ息) 続く
>>527 青山家の場合、どうなんでしょうね?
健吾さんが、一代で築き上げたのか・・・それとも、二代目とか三代目なのか・・・
どちらにしろ、沙織や啓介が生まれた頃には、裕福な環境(経済的には)
何の疑念も抱かずっていってしまうと御幣がありますが、結構しれーっと、留学したんでしょうね。
で、社会へ出て、自ら働いてみた時に、お金と、それを稼ぐ苦労を知って、
父親への対し方も違ってきたんじゃないですかね。(もちろん恋愛の痛手も知って)
>>516 886さん
>チョコレートにも不自由した事は無かった
空虚感が漂ってますね。及川にとって、それは、お互い大切な思いでも何でも
なく、ただのチョコでしかなかったんでしょうね。
今後、及川がどう想いをこめていけるか、期待してます。
>>519-520 191さん
濃い感想、ありがとうございます。
つ[巻末解説担当]
俺は、感想ぐらいでしか、貢献できないのでwまったり、がんがります。
>>525-526 599さん
599さんのを見てると、人間、完璧じゃないから、ドラマが生まれるというのが
分かります。大切なのは、逃げてもいいから、また戻ってくる力。
それが、勇気だとすると、登場キャラの皆さん、勇気がありますね。
って、まだそこまで、進んでないか。スマン。
>>528 664さん
そのまま、朗読劇として使えそう。
本放送時は、よく○○視点って話題で、盛り上がってましたが、
664さんのは、それを越えて、電車キャラ東京大決戦って感じ。
532 :
新人664:2006/03/16(木) 22:17:35 ID:mbjhaiuE
>>528続き
ちょっぴりすまなそうにしている剛司を
沙織はいたずらっぽい眼差しでみつめている。
「僕が話した内容は沙織さんが話したこととほとんどは同じで・・・」
「ほとんど・は、同じ?」
「あっ、ちょっとだけ違う、かも・・・」
「どう違うのかな?お姉さんにお話してごらんなさい。」
「あの〜、沙織さんが、僕をはげますために、
かけてくれた言葉を言っちゃいました。」
「それ、言っちゃったんですか。それで終わりですか〜。」
「すみません。もう1つ。」
「それもお話しなさい。」
「沙織さんが、最後に言ってくれた優しい言葉も・・・」
「それも言っちゃったんですか。」
「ご、ごめんなさい。それと・・・」
「まだあるんですか・・・」
「ハイ・・・」
「はい、どうぞ。」
「世界にこんなに素敵なものがあったなんて、と思いましたって・・・
す、すみましぇん。」
「フーッ・・・じゃあ、バツとして・・・」
沙織は剛司の耳元でなにかを小声でささやいた。
剛司の耳が真っ赤になる。
2人は腕を組んで店を後にした。沙織はいきいきと。剛司は少しキョドって。
「電車男SP構想(シンクロナイズ)」 終わり
533 :
502:2006/03/16(木) 23:03:55 ID:0VcA76qK
>>520 あなたがおもっているような
偉大な人ではありませんよw
534 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/03/16(木) 23:12:33 ID:0VcA76qK
すいません
sageるの忘れましたorz
>>532 沙織なにをいったんだ!!
すっごい気になるw
536 :
新人664:2006/03/17(金) 00:07:06 ID:mbjhaiuE
感想を書いて下さった方々ありがとうございます。
今回と前回は、ラブラブの若い2人のある意味必然として
クレーム覚悟で、艶っぽい話にしようとして始めました。
始めはもっと艶っぽくディテイルも書いていたのですが、
違う、と思えてきて、どんどん削っていきました。
(これで削ったのかよ!というご意見もありましょうがw)。
私に自粛させるとは・・・不思議なキャラですよこの2人w
537 :
前スレ886:2006/03/17(金) 15:50:59 ID:z6CYPjqv
>>530さん
どうもです
>>516続き
彼女の第一印象は『気の強そうな女』だった。
山田への接し方も話し方も、友達の彼氏としては遠慮が無いように見えた。
ただ、時折垣間見せる山田達2人を見る優しい眼差しが、果歩のそんな印象を変えていった。
(いい表情……してたよな)
山田は果歩のそんな表情には気が付いていないようだった。
ありきたりの何気ない会話だったが及川にはとても心地良かった。
ゆっくり流れる時間の中で、沢崎果歩という女性とまた会いたいと思うようになっていた。
何だろな? こんな感じ。
「……いかわさん、及川さん」
「えっ、あぁ、何?」
「灰! 落ちますよ」
「あぁ、悪い」
煙草に気付き、灰皿に目を向けるとそこには、吸い殻で一杯になった灰皿があった。
「ちょっと吸いすぎですよ。 何かあったんですか? 最近おかしいですよ」
そう言いながらバーテンダーが灰皿を交換する。
続く
538 :
前スレ599:2006/03/17(金) 21:34:11 ID:A9zbmhcC
>>526続き
着信を見た沙織は、気を取り直し、笑顔で電話に出る。
山田「あの・・・昨日帰り際に言った事って・・」
沙織(あの言葉かな・・w)
「おぼえてますよw来るかなってちょっと思ってましたw」
“ちょっと”なんてつけたけど、正直かなり期待していた。
ドアが閉まる直前に言われたので、本当にそう言ったのか心配だったが
その分、電話が来たときがとても嬉しく、笑顔になった。
昨日、生で聞いた声。食事する前とはちょっと違う感じに聞こえる。
山田に対する違和感もなくなっていて、先程の悲しい気持ちも忘れ、また落ち着く感情に浸り始めた。
そんな感じでぼーっと電話していると、剛司が何か焦って喋っている。
剛司「それで今日電話したのはですね・・き、き、昨日hさhdぴふぃwr思い出しまして・・fwhjrfぼ、僕がjしdf」
沙織「えっ?(友達・・・?)」
剛司「・・・お友達に気を使っていたみたいだったのでぼ、僕で良かったらな・・なんて思いまして・・・」
沙織「(あぁ・果歩のw)良いですよww」
剛司「えっ・・!?」
沙織「こちらこそ、お願いしますw」
誘われたことが素直に嬉しかった。やっぱり、山田さんといると、落ち着くみたいw
自分から言わなくても、山田さんが言ってくれて良かったぁw 続く
539 :
前スレ599:2006/03/17(金) 21:35:54 ID:A9zbmhcC
>>538続き
数日前・・・・
沙織「ねぇ、果歩。雑誌で見つけたんだけど、今度このレストラン行かない?」
果歩「あぁ〜・・ごめん、沙織。用事あるんだ・・」
沙織「あ、そっか。じゃぁまた今度行こう」
果歩「それがさ、しばらく無理なんだよね・・」
沙織「えっ?」
果歩「彼氏、できちゃって。ごめんね」
沙織「えっ・・・そうなの?そっか。全然良いよw気、使わないでねw」
彼氏。。。果歩に彼氏ができたことなんて知らなかった。
自分には隠していたのかもしれない・・・。
それに果歩にしばらく遊べないと言われ、少し寂しかった。
そして、果歩に気を使わせないように、とも思い、剛司とランチメイトになった。というのも一つの理由だ。
電話が終わり、沙織はまたあの記事を探す。そして、剛司がしてくれたようにレストランに予約した。
沙織(楽しみだなぁw・・) 続く
540 :
ながし:2006/03/18(土) 22:52:09 ID:InTj5VZB
>>512続
(べ、別に、一生で一番好きになったのが、沙織さんな訳ぢゃないかもしれないし…)
剛司は家についても、考えていた。
沙織とのメールのやりとりで、会うのは次の週の週末という事になった。
(でも…自分だったら沙織さん以上に好きになる人なんて…)頬が緩む。
そこで、ふとあの例の掲示板を思い出す。
(いやいやダメだ! 何かある事に頼ってちゃ、卒業した意味が…)と言いつつもぅ既にページを開いていた。
見てみると、新しい〇〇男が生まれていて、その話題で盛り上がっていた。
剛司は寂しさこそあったが、自分にしてくれたように、暖かく応援している住人になんだか安心した。
だが、そこに書き込む事はしなかった。
続
>>540 おいながしさぁん
いつもよりみじけぇよぉwww
続きまってるよw
542 :
ながし:2006/03/19(日) 00:29:44 ID:hpr54q49
>>540続
会社に向かうのに、剛司はなんだか緊張していた。
オフィスに到着し、一番先に瀬野が目に入る。 当然いつもと変わらない。
山田『お、おはようございます』なんだかどもってしまう。
同僚や先輩から挨拶がかえってくる。 橘はいつものように忙しそうに動いている。
しばらくして自分のデスクにいた瀬野は山田に気付く。
瀬野『あ、山田!ちょっときてくれるか』
体がビクっとし、一瞬で縮こまった。 縮小したまま瀬野のデスクまでいった。
デスクというか、ちょっとした個室になっていて、部長にもなるとこんな部屋がもらえるのかと、いう感じだった。
瀬野『それで、今日の打ち合せの件なんだけどさ、…〜〜…』
沙織との事を言われるのかと思っていた山田はなんだか拍子抜けしてしまった。
瀬野『〜…〜だから、今日の打ち合せは俺とお前だから。』
山田『は、はい!』
瀬野『ちゃんと聞いてたのかよw』
笑いながら言った後、瀬野の顔が少し強ばった。
瀬野『そりゃ見る目も変わるよな。あんときはすまなかった。』
続
543 :
ながし:2006/03/19(日) 00:32:59 ID:hpr54q49
連投すみません(>_<)
>>542続
真剣な顔で頭をさげた。
山田はびっくりしてしまい、とっさに自分も頭を下げて謝まってしまった。
瀬野『なんでお前が謝るんだよwでも、お前が沙織の彼氏だったとは本気で驚いたよw』
何気なく沙織と呼ぶ瀬野に山田は少し心が痛む。
本気に瀬野に対して妬むとか、嫉妬とかはなかった。ただ二人の過去がどうしようもなく気になるのだった。
聞きたいとも思わないが、ただなんとなく、何かひっかかる。
山田は思い切って聞いてみる事にした。
山田『あ…あの、瀬野さんの前言ってた、一生で一番好きに』
瀬野『なった女?』
瀬野『まだ覚えてたのかそんな話。 何心配してんだよw 俺は昔。今はお前の彼女だろw
それに相当好きみたいだし、お前の事ww 俺の話なんて真に受けんなよw』
笑いながら言った。
瀬野『ぢゃあ、打ち合せは午後だから、昼飯食ったらすぐだぞ。』
と言って会議へと部屋をでる。
剛司は自己嫌悪になるが、やはりどこか安心していた。
気持ち的には信じている。でも二人の過去が気になるのは変わらなかった。
自分と全く違うタイプ。
自分にない処が完璧な瀬野。そんな素敵な人が彼氏だった沙織は幸せだったのだろうと。
剛司はぶんぶんと顔を横に振った。
今は自分をちゃんと見てくれてるんだ。
橘『自分の気持ちに素直になれないのって辛そー』
瀬野『お前はそーいう立場のが得意そうだな。』
橘『性格わるー』
続
544 :
鶴亀:2006/03/19(日) 09:02:50 ID:i6EQY03e
>543
わかるなあ。剛司の不安な気持ち。愛しているほど落ち着かないんだよね。
>544
sageてくれ!!
じゃないとどんな感想言っても
荒しにしかみえない
546 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/03/19(日) 19:49:35 ID:LPuO2s/p
続きが楽しみだね。
>>537 886さん
剛司は、察しが悪いけど、案外それが普通レベルかも。
まず、頭で考えてしまう剛司と、まず、行動の果歩が、同じところへ行き着く
ってのは、感慨深いです。
>>538-539 599さん
受け身な人が、自分から動いていく楽しさに気づくって、何か初々しくて、
いいですね。もっとも恋をしたら、誰だって初々しいか_| ̄|○
>>540- ながしさん
540は、もっとじっくり読みたかったかも。
好きな人の、知らない過去さえも受け入れなければならないって、永遠のテーマ。
剛司が、どう解答していくか、楽しみです。
548 :
新人664:2006/03/20(月) 20:26:46 ID:1AFAYZKG
「電車男SP構想(飛ぶ鳥の飛鳥)」
沙織と剛司が電車からホームに降り立った。
「沙織さん、着きました。」
「はい。私、来たかったんです。」
「約1400年前の日本の首都ですよ。」
「わくわくします。」
2人は自転車をレンタルする。
観光案内所で地図を入手して、スタート。
2人が飛鳥にやって来た理由はこんな会話が始まりだった。
・・・お互いの家に近い、井の頭公園を散歩する2人。
「剛司さん。私達、七夕に縁がありますよね。」
「はい。沙織さんからのカップが届いたのが、僕の誕生日の七夕。」
「私達が出合った日は私が出ていたパーティで、2日早い七夕をやっていましたし。」
「そうだったんですよね。」
「あの日、短冊に書いたんです。」
「なんて?」
「いろいろ考えたんですけど、結局、シンプルに
私の彦星に会わせて下さいって。」
「それは初めて聞きました。」
「あ、そうでしたか?そうしたら、その日にあなたと出会ったでしょう。
ものすごく運命的なものを感じちゃったんですよ。」
「そうだったんですか。」
「そうだったんですよw」 続く
>>548 「私の彦星」って599氏の?
さすが599氏、みんな使ってるよ!お二人とも続きキボン
550 :
新人664:2006/03/21(火) 13:35:52 ID:xXRsDqtQ
>>548続き
「ところで、七夕って飛鳥時代に中国から日本に伝わったそうですね。」
「沙織さん詳しいですね。」
「いえいえ。最近調べたんです。それでちょっと飛鳥時代にも興味が湧きました。」
俄然、剛司は張り切って、七夕と飛鳥時代についてネットで調べ上げ、
ファイリングを実施。次のデートで沙織に講義するまでになった。
「天武天皇の時代には万葉集で詩に詠まれていて、
日本書記には持統天皇のときに七夕の宴をやったという記述が・・・」
沙織はうれしそうに剛司の解説を聞いていた。
「剛司さん、今度、飛鳥に行ってみましょうか。」
「あ、いいですね。」
再び剛司の面目躍如。
剛司が調べたいろいろなパターンから、沙織が選んだのが今回の旅行だった。
新幹線で京都に行き、近鉄で飛鳥に入って、宿泊は民宿を利用することに。
そして、再び現地。
甘樫丘の近くの民宿に荷物をおいた2人は、丘に登ることにした。
頂上に上ると、飛鳥や奈良盆地が良く見える。
「すごーい。このながめ、感動です。」
2人はしばらく景色に見とれていた。
夜、次の日に見て回る場所を話し合っているとすぐに就寝時間が来た。
「飛鳥時代の夢でも見れるといいな。」
「そうですね。」
2人は眠りに付いた。 続く
551 :
新人664:2006/03/23(木) 00:39:48 ID:QGdHxCjQ
>>550続き
次の日、2人は自転車で飛鳥を回った。
飛鳥資料館、飛鳥寺、酒舟石、亀型石、石舞台古墳・高松塚古墳など、
メジャーな場所は押さえた。
最後に、七夕を祝ったという持統天皇の陵に行くことにする。
「ここですね。」
「持統天皇の希望で夫の天武天皇と合葬されたそうです。」
「1300年たっても一緒。すごい愛ですね。」
2人は手を合わせてから参道を戻る。
すると、行きには気が付かなかったが、おばあさんが占いをやっている。
会釈して通り過ぎようとすると、
「ちょっと見て進ぜよう。」
せっかくだからと見てもらうことにする。
おばあさんは筮竹をもんでいたが、
突然、「おお!」
と驚きの声を上げた。
「どうされました?」
「恐れ多い・・・」 続く
552 :
前スレ886:2006/03/23(木) 01:44:15 ID:P0TBiwfz
>>547さん どうもです
>>537続き
(そう言えば……最近、煙草の量増えたよな。。)
そう思いながら、小さくため息をつく。昔から考え事をしている時、煙草を吸う癖があると人に言われた事がある。
(考え事? 俺が? 女の事で? 何で?)
そんな事を思いながら、ふと気づくと煙草をくわえライターを手にしている自分がいる。
『煙草って、ちょっと苦手なんですよね』
果歩が以前言っていた事を思い出す。あれは初めて一緒に食事した時?
くわえていた煙草を指でつまみ、眺めながら及川は思う。
(俺も素直じゃ無いよな。煙草……辞めようかな?)
正直、果歩とはまた会いたい。何度でも。
また話をしたい。それが自分達の事ではなく、山田達の話題でも。
果歩のあの笑顔をもっと見ていたい。いや、自分がその笑顔を作れたら。
そんな事を思うがその先に進む事が出来なかった。
(何、びびってるんだよ! 今までみたいにもっと気楽に行こうぜ。
どうせお前が1人の女を好きで居続けられるなんて出来っこないんだから)
心の中で昔の自分が、にやけ顔でそう話す。
続く
>>551 664さん
時間と空間を越える強い気持ち。
七夕だけに、話が宇宙レベルになってきましたね。
終わり方、あざといwあざとすぎるwもっとやれー。
>>552 886さん
>『煙草って、ちょっと苦手なんですよね』
あ、ここの部分、最近の作品で一番好きかも。
単純に果歩は、煙草を嫌って言ってるのか、
女性と一緒にいるのに、自分の考え事の世界に入り込んでる
及川を牽制しているのか、含みを感じるなあ。
554 :
新人664:2006/03/23(木) 22:26:32 ID:qVO/PfxY
>>551続き
「私は占いを、60年やっているがこんな事は初めてじゃ。」
「すみません。どういうことでしょう。」
「そこのお嬢さん、あんたは、持統天皇の生まれ変わりだよ。」
「ええ!」
「そちらのお兄さん。あんたは、天武天皇の生まれ変わりだ。」
「・・・」
あまりに荒唐無稽な話なので2人は呆然。
「あんたら知っているかい。天武天皇は、持統天皇をかばって亡くなったんだよ。」
「病気で亡くなったのではないのですか。」
「歴史ではそうなっているけど、本当は、当時皇后だった持統天皇を
なきものにしようとした勢力が射かけた矢の盾になられて、亡くなったのだ。」
不思議な事に沙織の脳裏にその時の光景がはっきりと浮かびあがった。
天武天皇が矢を受けて倒れており、後の持統天皇が帝を抱き起こしている。
「皆騒ぐな。良いか、このことは公にしてはならぬ。」
「しっかりして下さい!」
「お前と一緒に、国造りを完成させたかったが、無理のようだ。
後はお前が私に代わって成し遂げてくれ。」
「そんなこと言わないで。傷は癒えます。」
「1000年、2000年後、お前が好きな七夕の頃にまためぐり会おうぞ。」
「逝かないで。」
「再会しても、私はお前を守るからな。」
「帝〜!」 続く
555 :
新人664:2006/03/25(土) 23:06:23 ID:eG6hyMLp
>>554続き
「沙織さん。」
自分を呼ぶ声で沙織は我に返った。
「どうしたんですか。寝言で僕の名前をさかんに呼んでいましたよ。」
沙織はまだ民宿の床の中にいることに気付いた。
「(全部夢だったんだ・・・)」
「飛鳥時代の夢、見れたんですか?」
「はい、見ました・・・」
剛司は沙織が涙目になっているのに気付く。
「(怖い夢だったのかな?)」
2人は実際に飛鳥をめぐり、最後に天武・持統合葬陵を訪れた。
手を合わせてから参道を戻る途中で沙織が言った。
「ここに、占いのおばあさんがいたんですよ。」
「?」
「今朝、見た夢のなかでね。」
「ああ、そうなんですか。」
「剛司さんが私のことを何度も守ってくれた理由も分かっちゃいました。」
「どんな?」
「剛司さんは、前世の私の命を守ってくれた方の生まれ変わりなんです。」
「へえ〜。」
彼女はそれ以上詳しくは話さなかった。
せっかく再会できたのに同じことが起きたら大変だから・・・
「電車男SP構想(飛ぶ鳥の飛鳥)」 終わり
556 :
前スレ886:2006/03/25(土) 23:41:57 ID:hpX3ll2+
>>553どうもです
>>552続き
及川の顔が曇る。一番自分を知る者の言葉に何も言い返す事が出来なかった。
そんな自分の弱さを忘れようと、水割りを一気に煽る。
おかわりを頼み、カウンターの向こう側の花瓶の花を眺めていると、少し酔いが回った意識の中で、花に果歩の姿がダブる。
及川はその果歩に向かって語りかける。
(果歩さん俺をどう思ってますか? ふっ、こんな時なら言えるのにな)
頬杖をつき呟く
「……果歩さん」
「はい?」
背後から聞こえた返事に、驚いて及川は振り向く。
そこには不思議そうな顔で小首を傾げる果歩が立っていた。
「すいません! 待ち……ました?」
「いや、さっき来たばかりだから。どうぞ」
「すいません、失礼します」
続く
557 :
新人664:2006/03/26(日) 00:48:23 ID:PeOLtok0
「前スレ559」さん。ご挨拶が遅れましたが、
短冊のエピソード、飛鳥旅行のきっかけにさせていただきました(御礼)。
長丁場に挑戦されておりますが、がんばって下さい。
>>549さん、
>>553さん感想ありがとうございます。
いよいよネタが絞られてきた・・・。
お久!
…アレ、191氏は… イナイネぇ〜。。。
ヽ(`Д´)ノウワァァン
>>ALL
明日(月曜)うpします。m(__)m
>>458つづき (長らくお待たせしますた。)
老人「ま。久しんぶりに、こっちもあちいなってもうたが。ままっ、老い先短かもんの戯れ言じゃ思うて許してくんね。」
・
剛司「そ・そんな・・・」
二人「ありがとう、ございます。」
沙織「でも・・・、おじいさん。会って間も無いわたし達に、どうして・・・」
人が人を突き動かす理由。果たして言葉で語れるものなのだろうか・・・
もしそれを語るとしたら、「心に響く」 この言葉に尽きるのかもしれない。
老人「さて?どうしてじゃろのう・・・、わしにもわからん。」
二人「・」
老人「ただ、おんめらの一所懸命さ見とったら、黙ってはおれんかったっと。」
沙織「そう、ですか・・・。」
・
老人「おい、おんめ・・・つよし。」
剛司「は・はい。」
老人「こっち来て、横に座れ。」
剛司「え。」
老人「ええから、わしは腰を伸ばしたいんじゃ。さ。」
剛司「は・い。」
人前という事もあり、遠慮がちに座る剛司。
老人「そこで、ええんか。」
ほんの僅かに間を詰める剛司に対して沙織は、少し大胆に、すっと身をよせる。
俯き加減、ほほを染めるも、それが彼女の彼に対する気持ちの現われだった。
老人「ほんれみー。」
・
剛司「す・すいません。」
沙織「いえ、いえ。」
『強くなれ!』そして愛する人を『守れ!』
ついこの前、大切な仲間から・・・。今さっき、この老人からも・・・。
今、剛司の心に響くは、この言葉。
剛司「(きっと。必ず。)」
つづく
>>555 664さん
剛司と沙織は、どんどん可愛くなっていってますね。
恋をすると若返る…か。俺も若返りたい。
>>556 886さん
参りました。作者は果歩に惚れてるとしか、思えないw
この世の森羅万象は、果歩を美しく見せるためにある。
>>560-561 191さん
ぶっちゃけ、この老人の方に興味がでてきた。
剛司の遠い未来の姿にも見えるし、
剛司に役目を果たさせようよしている運命そのものにも見えるし。
どこでも完結している様に見えるし、永遠に続いているようにも見える。
>>561 この物語は、今、自分が順調でHappyな人には楽しく読めると思うけど、寒い境遇の人には、痛杉鴨。
564 :
ながし:2006/03/28(火) 01:23:49 ID:8NaDsqci
>>543続
週末の土曜日。
待ち合わせはいつもよりちょっと早めの午前10時。
剛司はいつもと同じく待ち合わせの1時間前に待ち合わせ場所へ。
待ち合わせ場所はあの【最初に待ち合わせた場所】。もちろん彼女の姿は見えない。
久しぶりに長い時間一緒にいれると考えると、思わず笑顔がこぼれる。
その反面、緊張でもない、なんだか不安の様な何処か落ち着かない気持ちがあった。
でも今日は久しぶりにこんな早い時間から会えるんだ。正直に楽しもうwそう思う事にした。
まだ30分以上ある待ち時間をどうしようかと、時計塔とは言えるのか、その廻りをウロウロとしはじめた。
今日のコレカラのイメージトレーニングをしながら後向きに歩いたりしていた。
自分の立っていた位置から調度、反対の所まで時計塔の廻りを廻ってきた所で誰かの背中とぶつかった。
剛司『ぁぁ!す、すいませんっ!僕の不注意で…』
慌てて振り返り相手の顔も見ずに頭を下げる。
『こちらこそすいま………!!??』
相手が言葉につまってる事に気付き、剛司はゆっくり頭をあげた。
剛司『さっ沙織さん!』
ぶつかったのは、今カラ何十分後に会うはずの沙織だった
一瞬時間を間違ったのかと思い、10時でしたよね?と聞いてしまった。
沙織『はいwなんだか早く起きちゃってwゆっくり歩こうと思ったんですけど、思ったより全然早く歩いてたみたいで』
すこし恥ずかしそうにはにかむ沙織に、剛司は胸がきゅんとなった。
お互いに仕事着でもなく、私服と言うか、まぁ二人でいう【おめかし】してきた様子。
沙織『剛司さんは?』
剛司『えっ?僕はいつも…ぃゃ!僕もなんだか今日は起きるのが早すぎちゃって』
慌てて言い直した為早口になってしまう。
沙織『ぢゃぁ、今日は、予定よりも長く、一緒にいれますねw』
今日はこれで充分です、と言いたいくらいだった。
だけどやっぱり、彼女の最高な笑顔を見ると、どこか不安な気持ちが襲ってくる。
なんだか嫌な予感がしたが、嬉しさの方が大きく、すぐに剛司も笑顔を返した。続
>>560-561 見習いちゃん、乙。
じいさんの「ほんれみー」ワロスw
相変わらず文体綺麗だなー。
566 :
前スレ886:2006/03/29(水) 23:10:10 ID:wWkJIdPe
>>562さん どうもです
>>556続き
「何、飲みますか?」
「あっ、じゃあ……カルアミルクを」
及川は、少し離れたところにいたバーテンダーを呼び、カクテルを頼む。
果歩がカクテルを一口飲んだ所で、及川が話を切り出す。
「今日は? いや、沢崎さんに誘ってもらったのはうれしいんだけど、ほら、今日はバレンタインじゃ無いですか。
変に期待して良いのかな? なんて……」
「及川さん!」
「あっ、いや、冗談ですよ」
果歩は黒い小さな紙袋を取り出すと、正面を向いたまま及川に差し出す。
幾分、果歩の顔色が赤いように見える。
「べ・別に深い意味は無いんですけど……これ! 沙織に付き合って作っちゃったんですけど……
あたし、あげる人いなくて……だ・だからって事は無いんだけど、貰ってくれますか?」
続く
567 :
前スレ886:2006/03/29(水) 23:15:16 ID:cGVC4K9T
連投すまん
>>566続き
「えっ!」
予想外の言葉に及川は次の言葉が出てこなかった。
「そう……ですよね。及川さん、沢山貰ってますよね」
少しトーンの落ちた果歩の声。正面を向いたままの横顔は寂しげに見えた。
「いえ、貰ったのは会社関係だけですから。うれしいです。ありがとうございます」
紙袋を受け取った及川は、中を見よう袋の口に手をかける。
「あっ! ダメ!」
果歩は反射的に及川の手を掴み、袋を開けさせまいとする。
偶然ではあるが突然、手を握られた及川驚きで固まってしまった。
果歩も及川の手を掴んでいる自分に驚き直ぐに手を離し、正面を向く。
「は・恥ずかしいんで、後で見てください。」
「は・はい」
その後、暫しの沈黙の時間が過ぎる。及川もどう話し始めたらいいか悩んでいた。
(どうしよう? この沈黙はちょっと気まずいな。ん〜。共通の話題といえば……山田と青山さんか! よーし!)
「そ・そう言えば山田、今日は大事な約束があるからって、早々に仕事を切り上げて帰ったけど」
「今頃、沙織と会っていると思いますよ。実は沙織ね……………」
楽しげに会話は続くが、話題の中心は剛司と沙織の事で
自分達の事を話題にできる程の勇気が及川にはまだ無かった。
続く
天下の及川さんが!!!
まさか手を握られたことで動揺するなんて・・・
続き待ってますw
569 :
新人664:2006/03/31(金) 01:57:43 ID:RsKKuNPG
「電車男SP構想(シミュレーション)」
「もしもし剛司さん?」
「はい。」
「今度の土曜日、オペラを観に行きませんか?」
「オ・ペ・ラ?」
「はい。オペラ。」
「あの、前に断っちゃったミュージカルと似たようなものというか・・・」
「やっぱりダメ、ですか?」
「いいえ!今度こそ行きます。ハイ。」
「ごめんなさい。ちょっといじめちゃいました。」
「沙織さ〜ん。」
というわけで、2人はオペラ鑑賞にやって来た。
出し物はモーツァルトの「後宮からの逃走」。
ハーレムの虜になっているヒロインを恋人が救出する物語。
クラシック音楽でしかも全部ドイツ語。正直なところ剛司にはちょっと退屈だった。
演奏が終ってカーテンコールの時、沙織を見ると拍手をしながら
大粒の涙を流している。
「ど・どうしました?」
「変ですね私。どこか、オペラのストーリーが自分のことと重なってしまって。」
「え?」 続く
570 :
八点鐘:2006/03/31(金) 22:07:10 ID:HGwbpPZM
<ちょっとグロな春>
3月から4月。
新しい月というのは、良いものだが、この月は格別だった。
昔は、学年が変わるというだけで、一喜一憂していたっけ。
沙織は、ふと我に返って、他より鮮やかな桜の木を見上げた。
今日は、会社のみんなで、公園に夜桜を見に来ていた。
果歩「やっぱり、沙織もその木が気になるか。」
沙織「やっぱりって?」
果歩「昔、ここで、植物学者を目指す女子学生が殺されてね。
その木の下に、埋められたの。」
果歩「それから、その木は、誰かに見つけて欲しいと、鮮やかな
花をつける様になったの。死体が発見された後でもね。」
沙織「せつない話ですね。」
あざやかな桜が少し曇った。突然、果歩が笑い出す。
果歩「さ、沙織、かわいい。こんな話を信じるなんて。
目に涙まで浮べて。」
沙織は、頬をふくらませて、一気に酒をあおった。
沙織「うそ、ついてたんですね。」
とは言え、酒と桜が、すぐに沙織の機嫌を直す。
571 :
八点鐘:2006/03/31(金) 22:08:27 ID:HGwbpPZM
>>570続き
裕子「あぎゃ、沙織、できあがっれるね。」
さらに出来上がっている、裕子が沙織に肩を組んでくる。
裕子「ねあ、沙織。ソメイヨシノって、何でそう言うが、知っれる?」
沙織が首を振った。
裕子「昔、桜の花は、白かったんらよ。ある日、譲二という少年が、
オノの切れ味を試すために、桜の枝を切ってね。」
裕子「どうするか迷って、正直に父親に打ち明けた。
怒った父親は、「染めよ!死の…裁きで!」と、オノでバッサリ。
血を吸った白い桜は、淡いピンク色になったんだぞ。」
沙織「ひどい話です。心が痛みます。」
沙織は、顔を伏せた。裕子も顔を伏せた。
だが、その意味合いは違っていた。腹を抱えて、体を震わせている。
やがて、顔を上げた沙織が、それに気づく。
沙織「うそ、ついてたんですね。」
沙織は、本格的にふてくされた。
572 :
八点鐘:2006/03/31(金) 22:16:38 ID:HGwbpPZM
>>571続き
やがて、花見が終わった。
裕子「沙織、帰らないの?」
沙織「うん。もう少しゴミを拾ってく。酔いも醒ましたいし。」
果歩「ゴミを拾ってくって、私たちの所は、全部拾っちゃったじゃん。」
裕子・果歩「うそついてゴメン。この埋め合わせは、するから。」
沙織「もういいよ。」
沙織は、もう怒ってなかった。ただ、桜がほんの少し、遠くに行って
しまった気がした。
沙織がゴミを拾っていると、酔っ払い集団のひとりが、こちらに寄ってくる。
剛司「あれ、青山さんも、花見だったんですか。」
沙織「山田さん。」
剛司「うちの会社も、桜の下で、卓球大会だったんです。」
剛司が、沙織と並んで、ゴミを拾い始める。
剛司「きれいですね、サクラ。」
沙織が身構えた。
沙織「や、山田さんも。」
剛司「ど、どうしたんですか?」
沙織は、花見の時のことを話し始めた。
剛司は、言葉を挟まず、相槌を打ちながら、きいていた。
沙織は、安心した。沙織が奏でる音色は、ピアノからアッチェレランドへ
剛司は、全部、話を聞き終わると、口を開いた。
剛司「でも、確かに、人を惑わすぐらい、きれいですよ。」
沙織「あー。あの2人の肩を持つんですか。」
沙織は、剛司の肩にもたれかかりながら、言った。
573 :
八点鐘:2006/03/31(金) 22:17:47 ID:HGwbpPZM
>>572続き
何人かの子供たちが、こちら…というか、あざやかな桜の所に駆けてきた。
子供A「明日、ここでお花見やるか。この桜イカス。」
子供B「んー、友達誘っとかないと。」
子供C「場所取り用のシート、取りに帰るか。」
子供たちが、去って行った。
春休み中の子供は、夜更かしだ。明日は日曜日なので、親の都合もつくのだろう。
しばらくすると、今度は2人組のサラリーマンがやって来た。
この時間になっても、人の出入りが激しい。
サラA「この木の下にしましょう。場所取り部部長。」
サラB「よし。ここで、わが社恒例の、花見カラオケプロレス大会だ。」
サラA「今から、居座りましょう。酒買ってきます。」
574 :
八点鐘:2006/03/31(金) 22:18:46 ID:HGwbpPZM
>>573続き
沙織は、恐る恐る、サラリーマン達に、声をかけた。
沙織「あの、ここは止めた方がいいですよ。」
サラリーマンは、沙織をマジマジと見つめた。
サラA「んなずえだー!ソースキボン。」
沙織「ここの木の下でお花見をした人たちは、みんな、毎夜同じ夢に
うなされるそうです。女の人が、不気味な笑みを浮かべていて。」
サラB「続きマダー。チンチン。」
沙織「夢遊病状態でさまよって、気がつくと、この木の前に来ていて…」
サラA・B「期待age」
沙織「ええと…盆踊りを踊っているそうです。」
サラリーマン2人は、互いに顔を見合わせた。同じ表情が浮かんでいた。
すなわち、
ここまで、リアリティーがなさすぎると、逆に真実なのではないかと。
彼らは、足早に立ち去って行った。「チッ。不気味な笑みの女ハァハァ。」
耳に残るは、奇妙な捨てゼリフ。
575 :
八点鐘:2006/03/31(金) 22:19:30 ID:HGwbpPZM
>>574続き
剛司「もうしばらく、ここにいましょうか。」
剛司は、桜から沙織の方に、目を移しながら言った。
沙織「うそ、ついちゃいました。」
剛司「そうですね。」
剛司は、やさしく笑った。
時刻は、4月1日を、3分ほど過ぎていた。 −ぬるぽー
576 :
新人664:2006/03/31(金) 23:16:45 ID:p8taKOiR
>>569続き
劇場から駅までの間、並んで歩きながら沙織は涙の訳を話した。
「ヒロインが捕われていたハーレム。あれは去年の夏まで
私がいた世界の象徴です。」
「ハーレムが。」
「私はそこから出たいのに出られない。助けを待っているんです。」
「助けにきたのが・・・」
「剛司さん。ところが、脱出成功と思ったのもつかの間、捕まってしまって。」
「絶体絶命かと思う。」
「そこから、奇跡的に・・・」
「僕達の話みたいですね。」
「でしょう・・・」
「そうか・・・」
どちらかともなく手をつなごうとしたとき、剛司のお腹が鳴った。
「ええと・・・そうだ。どこかで食事をしましょう。」
沙織はその言葉を待っていたようだった。
「あの〜家に来ませんか?」
「えっ、これからですか?」
「私、食事作ります。実は・・・もう作る用意してあるんです。」
「・・・」
「母と弟2人ともいないんです。今夜。」
「2人ともいないって・・・」 続く
577 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/03/31(金) 23:40:50 ID:HkzXBZct
どうも電車です。はじめまして^^:あのドラマ「電車男」、、実は僕ですぅっつ
578 :
新人664:2006/03/31(金) 23:54:36 ID:p8taKOiR
作品投入後に失礼します。
「八点鐘」さん。
ウケました!オチもGJ。
花見ねたも、エルメスの中の人の近況をパロったと見た。
579 :
前スレ886:2006/03/32(土) 12:51:27 ID:vzW7TS0/
>>568さん どうもです
>>567続き
剛司と及川は昼前のオフィス街を、仕事の打ち合わせをしながら歩いていた。
「じゃあ、この件は僕の方で処理しておきます。それでこのあいだ話した光産業のスタッフの件なんですけど……」
「ああ、その件なんだけど、昨日、あそこの社長と話してスタッフ派遣じゃなく、業務を外部委託してその調整をうちでやることになったから」
「えっ! そうなんですか?」
「ウチとしては、初の試みだ。上の了解は取りつけてある。まあ、多少強引だったけどな。
お前に担当してもらうから、これ、目を通しておいてくれ」
及川はファイルを取り出し剛司に渡す。
「3ヶ月前に立ち上げた会社なんだけど、えーっと、あっ、こいつが社長なんだけど優秀でな。こいつに頼もうと思ってる」
及川から渡された資料に目を通していた剛司は指さされた写真を見て驚いた。
「皆本…宗孝って、凄い人じゃないですか!」
「へぇ〜 お前、タカ知ってるのか?」
「知ってるも何も凄い有名な人じゃないですか! (僕の知ってる世界ではだけど)部長知り合いなんですか?」
「ああ、従兄弟なんだ。何だアイツそんな有名人だったんだ」
続く
580 :
前スレ886:2006/03/32(土) 15:50:34 ID:ohk8Jl1Q
連投すまん
>>579続き
信号待ちをしていた2人は信号が変わった事に気付き、横断歩道を歩き始める。
すると、ホワイトデーの広告が目に入った。
「ホワイトデーかぁ〜 もう3月なんですね」
「そうだな。去年の秋からは俺もお前も色々と忙しかったからな。特に山田。お前はな」
及川の言葉に剛司は頷き言葉を返す。
「そうですね。僕もたまに今が、自分の夢の中なんじゃないか? って思う時があります」
「そりゃそうだよな!俺だってお前にあんな美人の彼女が出来るなんて俺も思ってもいなかったもんな」
「あっ! そ・その事でなんですけど……ちょっとご相談したい事がありまして……」
一度剛司を見てから時計を見た及川は、周りを見渡す。
「立ち話で終わる話じゃないだろう? あそこで飯喰いながら聞くよ」
及川はそう言うと指差した定食屋に向かって歩き始めた。
続く
各作家の皆さん、乙!個性ある作品楽しませてくださりありがとうございます。
レスをする際、本来なら日付が2006年4月1日のはずですが、
2006年3月32日になってますよね。お気づきになりましたか?
変ですね。
>>581 エイプリルフールができないように4月1日をとばした、2ちゃんのジョークでしょう。
トップページに「エイプリルフール中止のお知らせ」というのがあるよ。
トップページよりコピペ
*エイプリルフール中止のお知らせ*
本年度、ITバブル崩壊の余波、またライブドア事件の混迷、楽天ゴールデンイーグルスぶっちぎり最下位など、
悪条件の重なりによる株価低迷が2ちゃんねる運営費にも多大なる影響を与え、
火の車である今の財務状況を鑑みるに、エイプリルフールの全面中止もやむなしという判断にあいなりました。
ご期待されていた皆様には大変申し訳ありませんが、どうぞよろしくご理解いただければ幸いです。
また、妄言民族と呼ばれ、近隣アジア諸国に多大なる苦痛を与えている日本国民としてこれを良い機会と考え、
例えエイプリルフールだとしても嘘を無くし、世界平和に貢献できる公明正大な言論の場を標榜すべく襟を正しつつ、
2ちゃんねるはエイプリルフールの根絶に今後とも邁進していく所存でございます。
583 :
新人664:2006/03/32(土) 20:24:17 ID:OtP/SjL4
>>576続き
「実はこういう機会があったら、
シミュレーションしてみようかなって思っていたんです。」
「シミュレーション?」
「夫婦生活の。」
「夫・婦・生・活の・・・」
「もちろん剛司さんがいやならやめますけど・・・」
「いいえ。よろこん・・・でぃ・・・」
電車の中で沙織が由紀や啓介がいない理由を説明していたが
意外な展開で動揺した剛司の頭にはほとんど入ってこなかった。
そうこうするうちに青山邸に到着・・・
リビングに落ち着くと、沙織は剛司にネクタイをはずすようにうながし、
彼から上着とネクタイを受け取ってハンガーにかける。
「ちょっと待っていてくださいね。」
着替えに行った沙織が戻ってきたときには、エプロン姿だった。
「すぐに作りますから、ネッ。」
キッチンで料理中の沙織に剛司はうっとりとみとれていた。
「はい、出来ました!」
メニューはロールキャベツ・カニクリームコロッケ・サラダ・あさりの味噌汁。
飲み物は梅酒。
2人「乾杯!」(カチン)「いただきます。」
「どう、ですか?」
「夢みたいです〜。」
「そうじゃなくて、お味。」
「おいひいでしゅ。」
「良かったw」 続く
584 :
八点鐘:2006/03/32(土) 20:52:28 ID:n02ixP0G
>>578 ありがとうございます。ウ、スルドス
邪道系の神様(ゴメン)にそう言って頂けると、心強いです。
飽きっぽい自分に喝を入れる為のコテでしたが、何とか9個目の鐘まで鳴らすことが出来ました。
>>582 納得しました。ありがとうございました。
586 :
ながし:2006/04/02(日) 01:16:57 ID:N39OUyJ8
>>564続
二人の行き先は最初から決まっていた。
本屋さん。
とりあえずどんな部屋にするか、どこの部屋にするか、まずは雑誌カラ情報を得ようとした。
インターネットでも直接不動産でもなく、何故だかこの方法が一致したのだった。
休日の午前中カラ、男女がまっさきに向かうのが本屋だなんておかしな話かもしれないが、
二人はこの日を何よりも楽しみにしていた。
本屋で賃貸雑誌やインテリ雑誌等を何冊か買って、昼食もかねてファミレスに入った。
時間を気にしなくてすむように、とファミレスにした。
さっそく雑誌を開き、二人の会話も盛り上がる。
吉祥寺駅の近くがいいんぢゃないかとか、この部屋は日当たりがどうだとか、
自分の事の様に話す沙織に、剛司はただ見とれていた。
そんな剛司に気付いたのか、いくら話しても参考が絞られないカラ、
今日買った雑誌をお互い半分持ちかえってを絞ってこようと沙織は提案する。
部屋についてはその提案で落ち着いた。
昼食を終えて、次は家具やらを見にいこうと、一人盛り上がる沙織。
剛司『そんなに焦らなくてもw』
照れながら剛司は言う。
沙織『でも家具は、パソコン以外は持っていかないんですよね? ぢゃぁ、色々必要ですよw』
確かに実家の部屋は一応帰ってくる場所として、そのままにしておくつもりだった。
それぢゃぁと店をでた。
もう時間もお昼時を過ぎた頃で、店に入るときよりもずっと人は増えていた。
剛司は何気なく沙織の手を握った。
しばらく会話をしながら楽しくにぎやかな青山を歩く。
そこで剛司はふと朝の嫌な予感が蘇った。
どんどん不安のような何かが襲ってくる。
街行く人とすれ違う。
そして剛司はようやく、よく解らなかった不安の要素のひとつが何か、
理解というのか、形となったというのか、目の当たりになった。 続
>>564 ながしさん
のんびり屋に限って、歩くのが早かったり、考え事をしていると歩くのが早かったり。
でも、沙織はそんな理由じゃないんだろうな。剛司ウラヤマシス。
>>566-567 886さん
>あげる人いなくて
バカ正直なのか、積極アピールなのか…
何にしても、男を動かす燃料には、十分すぎ。
>>569>>576 664さん
はたから見ると、マイペースな沙織と剛司も、実はこんなテンポのいい会話
してたんですねw
ハーレムっていうのは、一見、華やかだから?
588 :
新人664:2006/04/02(日) 02:30:59 ID:dhk4JXXE
>>587さん
作者より読みが深いかも。
ハーレム・華やかだけど、そこにいる女性に自由はない。
沙織も一見華やかなOL生活をしているようだが、恋愛トラウマを抱えていて、
真の意味で自由ではなかった。そんな感じですね。
>>561 つづき
今、二人のその姿を見留める者にとって、言い知れない思いが溢れ出すのは当然のことのようでもあった。
遥か前、自分も経験した事があるような、儚くも切なく、それでいて、熱き感情。
忘却の彼方に置いてきたと思っていたのに、年老いてなお、呼び起こされる。それほどの・・・。
老人「おう、いかんいかん。年甲斐ものうこんなもんが出てきおったわ。
もう、ごみが入った時ぐらいしか出てこんと思うとったに。」
老人の顔には、長き人生を物語るものが刻み込まれている。
それは、苦労を語るようで、幸せを語るようで、そのほかにも・・・
きっと、さまざまなものを踏みしめて、今ここに立っているんだろう。
沙織「おじいさん。これを・・・」
老人「いやいや、そげん綺麗かもんはもったいなかと。
そんに、こんほうがよか。あんまりはっきり見えっとは、まぶしゅうてのう。」
・
老人「そんにしても、いいあんべえじゃのう。ほんに。」
剛司「え。」
沙織「?」
老人「いやなに、絵なるとはこのこったい。普通そうは見えんでのう。見かけはあべこべじゃもんのう。」
剛司「は・ははー・・・。」
沙織「・・・」
老人「じゃがのう、こんなわしにもそう見えっとは、そんだけおまんらのこんとこが、強う引っ付いとうと言うこったい。
じゃから、ふたりんとも自信ば持って、こん先も行け。のう。」
沙織「おじいさん。ありがとう。」
剛司「ありがとうございます。」
二人は、その皺を伝う輝きを見つめながら、お互いの手を強く握り締めていた。
老人「ほれ。いつまでそこにしゃがんどう。こげんか弱わーもんば立たせたまんまで、そげん手まで握って。
これ以上あちいなったら、どげんすと。さあ、はよ行け。さあさあ。」
剛司「は・はい。」
沙織「ごめんなさい。」
・
剛司「じゃあ、おじいさん。僕たち戻ります。お達者で。」
沙織「おじいさん。さようなら。」
老人「おぉ、またの。今度あった時んは、一緒に風呂でも入ろかのう。」
剛司「はい。」
・
沙織「・・・はぃ・・。」
・
剛司「えーーー!」
老人「こらーまだまだ長生きせんと。」
人と人との繋がりは、偶然か、必然か。一瞬か、永遠か。
それはだれも思うが、決して答えは出ない。出るとすれば、いつの事か・・・。
第3部−1章−おわり
※いつもお読み頂いている皆様(おまいら)、ありがとうです。
そのまま第2章に突入しますので、引き続きよろしくお願いします。
591 :
新人664:2006/04/02(日) 21:33:56 ID:dk+hT3ei
>>583続き (カクチョウタカキサクヒンゴニスマヌ)
夕食をすませ、リビングでくつろぐ2人。
時計が12時を回った。
「もう遅いから帰らないと・・・」
「あのう。お風呂入れてあるんですけど。」
「えっ。」
「ゲストルームを用意してあるんで・・・泊っていきませんか。」
「あ・・・はい(夫婦生活のシミュレーションだもの)。」
さらに2人きりの夜はふけてゆく。
「・・・そろそろ寝ましょうか。」
「ハイ!」
気合を入れた剛司だったが、すんなりゲストルームに案内された。
「今日はありがとうございました。おやすみなさい。」
「こちらこそ。おやすみなさい。」
沙織が行った後、ベッドに入った剛司は思う。
「夫婦生活のシミュレーションか・・・
でも、最後は別々というところは沙織さんらしいかな。」
妙に納得して電気を消そうとしたとき、ノックが。
「私ですけど・・・眠れますか・・・」
「あ、いいえ(本当は眠くなっちゃったけど)。」
パジャマを着た沙織が枕を持って、はにかみながら入ってきた。
「やっぱり・・・夫婦ならこの方が自然、ですね。」
「電車男SP構想(シミュレーション)」終わり。
592 :
前スレ886:2006/04/03(月) 00:27:41 ID:mceZzLGb
>>594さん どうもです
ここからは食事会編を少しうpしていきます
>>451続き
「○○ビルの前で止めてくれる」
香澄は人通りの多い繁華街でタクシーを止める。
「2人共、ついて来てね」
タクシーを降りた香澄は、目の前のビルへと足早に歩を進める。2人も少し遅れて、後に続く。
(あれ? このビル、この町並み、どこかで見たことがある)
剛司は不思議な感覚に囚われる。 来たことの無い所のはずなのだが、ビルの中の配置が分かるのだ。
(ここを真っすぐに行くと、確かエレベーターが……あるよ〜)
エレベーターに乗り込むと、香澄は階のボタンを押しドアを閉める。
「母さん、どこに行くの?」
剛司は、少し不安げな沙織に気遣い、母に尋ねる。
2人に背を向けるような形で立っていた香澄は、顔を少し剛司に向け微笑む。
「もう少しよ。な〜に、沙織さんを取って喰おうって訳じゃないんだから」
そう言い終わる頃、エレベーターは指定の階へと到着し、ドアが開く。
「沙織さんと2人でゆっくり話がしたくてね。それならやっぱりココかな、って。ほら、こっちよ」
続く
>>583>>591 664さん
>もちろん剛司さんがいやならやめますけど
仕掛けていってるのか、気遣ってるだけなのか。
見えない攻撃で、心を捕えにいくエルメス萌え。
メニュー違和感なくはまってるしw
>>586 ながしさん
リアルに書いても、沙織、剛司像が崩れないのは流石ですね。
家具選びでイニシアチブとられたら、ずっとこのまま行くな、剛司。
>>589-590 191さん
親でも親友でもない、他人が認めてくれるってのは、凄いことですよね。
登場キャラは、3人と、3人を包む強い力という感じが…
>>579-580 886さん
ドラマでは、気になる後輩で終わっていた、及川ー剛司が、
すっかり、微笑ましい関係に発展。続編スレの本領発揮って感じがする。
ここからは、どうなりますか?
>>593 >メニュー違和感なくはまってるしw
そりゃそうだ、美咲たんの得意料理だもん。
ブログ見てるんだよ、664さん。
ただ「味噌汁の具」は、なめこだったような気がw
596 :
新人664:2006/04/05(水) 01:52:59 ID:uOwG+hy1
>>593さん
>>595さん ありがとうございます。
あまり同じにすると、怒られるかなと思って
具を変えてみたりして・・・
>>589-590 見習いちゃん乙ですた。
>おぉ、またの。今度あった時んは、一緒に風呂でも入ろかのう
このじいさん、何気にスケベやのうwww
でもこのじいさんイイぉ。
第2章もがんがってね。
598 :
新人664:2006/04/05(水) 23:27:21 ID:umdX8Uuj
「電車男SP構想(オペレーション)」
土曜日の昼下がり。
「お父さん、行ってきま〜す。」
「おう。葵、デートか。」
「そうだよ。」
「がんばってこいよ。」
「本当に変ってるよね。ウチ。普通は気を付けて、とかじゃん。」
そこに、さっそうとロードバイクに乗ってくる女性が。
「あっ沙織さんだ。」
ジーンズに白いシャツ。ピンクのセーターを着ている。
「沙織さん、かっこ良過ぎ〜!」
「こんにちは、葵ちゃん。あ、お父さんこんにちは。」
「お兄ちゃんは土曜出社でまだ帰らないよ。」
「うん。今日はお宅で待ち合わせなの。あっ、デートだね。」
「そうw」
「がんばって。」
「ほら、沙織さんも同じこと言ったぞ。その言葉僕にも言ってほしいなあ。」
「・・・」
「沙織さん困ってるじゃない。もう。じゃあ行くね。」
「沙織さん、上がって。香澄は例によって出かけているけど。」
「お母さんすごいですね。おじゃまします。」
「僕は急ぎの仕事があるんで、自由にやっていてよ。」
「は〜い。」 続く
599 :
前スレ599:2006/04/06(木) 20:34:39 ID:hv4rJk8M
>>539続き
剛司との食事が近づいてきたある日。
果歩「あのさ、沙織」
沙織「ん?」
果歩「今日さ、会ってもらいたい人いるんだけど」
沙織「それって・・・彼氏?」
果歩「うん、まぁ」
裕子「えっ!?何それ!どういうこと?果歩、彼氏できたの?」
果歩「あれ?言ってませんでしたっけ?」
裕子「聞いてないし〜!私も行くわ。今日」
果歩「まぁ、好きにして下さい。本当に合わせたいのは沙織なので」
裕子「相変わらず、そういう扱いね・・」
仕事が終わり、夜になる。3人行きつけのバーで飲んでいると果歩がふと剛司の話を出した。
果歩「え!!?もう会う約束したの?」
沙織「うん、なんか、彼氏が出来たのに果歩に無理に付き合ってもらうのも悪い気がして・・」
沙織なりの気遣いだ。しかし、果歩はコロコロと男と会う約束をしている沙織を見ているとこれ以上にない程心配だった。
それに、あそこまでガードが堅かった沙織とすぐに仲が良くなる男も見たかった。
だから、沙織に「山田と合わせて」とお願いしたのだった。
それを聞いた沙織は、山田に悪いと思いつつも果歩のお願いを聞いてしまう。
正直、沙織は最近果歩に頼りっぱなしだった。精神的な面などこかで・・・。
今回も、果歩に合わせて、剛司をどう思うか知りたかった。
だけど・・・・・・。本当は果歩に剛司を認めて欲しかったのかもしれない。
果歩が剛司を認めたら、自分も安心して剛司と会えるような気がして・・・・。
そう思い、急いで剛司に電話をかけた。
電話が終わり席に帰って来る。果歩の彼氏との待ち合わせ時間からだいぶ過ぎている。
沙織「はぁ・・・・・」
剛司の事で一喜一憂しながらも沙織は果歩の彼氏を待っていた。 続く
600 :
前スレ599:2006/04/06(木) 20:56:24 ID:hv4rJk8M
>>599続き
剛司の事をぼーっと考えていると裕子が一人でざわめいた。
果歩「遅かったじゃん」
沙織も後ろの人影の方を向く。。。。。。
沙織「えっ!?」
そこに立ってたのは、他でもない、自分の弟だった。
沙織(なんで・・・?果歩の彼氏は啓介なの・・?)
果歩の彼氏があまりにも自分に身近過ぎな人で、沙織は動揺してしまう。
嫉妬してるわけでも、怒っているわけでもないが、自分の弟が好きだという親友に違和感を抱いてしまった。
沙織「悪いもなにも、啓介は私の・・・」
果歩「別に沙織のものじゃないでしょ」
沙織「じゃぁ、私の約束断ったのは啓介と会う為?」
果歩「まぁ、そういうことになるかな」
沙織「やっぱり二人は付き合ってるの?」
何も知らなかったし、教えられてなかったことにショックを受ける。。。
仕事の事で相談に乗ってもらっていただけ、という啓介から「桜井」の事を聞き、沙織は耳を疑った。
沙織(和哉さんが・・・帰ってくる?)
沙織が一番信頼できる人。兄貴分の桜井和哉。
沙織(・・・会えるの楽しみだなw)
剛司と果歩と食事をするためのレストランを予約し、食事をする日が近づいてきた。 続く
作家の皆さん、このスレも600レスまで、乙です。
当方は「長期休養中」たっぷり充電させて頂いてます。
(反面「実業」で放電してますがw)
次作は、まだ先ですが、本格復帰前に「CM原作」作ってみようか、
というとこまで回復しますたw
>>600 前スレ599さん おひさしぶり
「正統派の名文家」貴方のレベルなら、少々厳しいコメントでも許してもらえますよね?w
>兄貴分の桜井和哉
沙織の「脳内描写部分」ですから「兄代わりの和哉」でしょう。
あと数箇所「合わせて」になってます。
まあ、これは細かい話ですw
さすが599さん、きれいにまとめてくるな、と思ってますが、
基本的に「ドラマをなぞってる」ところが気になります。
下手な話「ドラマ11話ノベライズ(か脚本)」になると、読者はつらい鴨。
もちろん書いてる貴方が一番つらいでしょう。
終わりが見えない程、長くなるので。
「沙織視点」を徹底させるなら、その他の部分は、思い切って削る方がよろしいかと。
代わりに「沙織の視聴者未公開シーン」を入れる方が、惹きつけられるんじゃないかな?
「あ、あの時はこんなこと考えてたんだ」なんてね。
まだまだ長い戦いが続くのでしょう。がんがって下さい。期待して待ってます。
602 :
R:2006/04/06(木) 23:56:14 ID:B44V2NcO
>>575 八点鐘さん
どうもデス。読ませていただきました。
こういうの、好きです。グロと題されていますが、どうしてどうして。
ふたりの親密さが、ほどよいさじ加減。微妙なバランスが、好き。
沙織の萌えと天然ぶりが、ほのぼのと表現されてて、
暖かい気持ちになります。ありがとう。
>>590 見習191さん
第3部 1章 執筆乙華麗さまでした。
この作品への感想は、数行では書けないので、
また、改めて書かせて頂きますw
>>601元引退作家さん
スルドイ… 読者として、共感できます。
>>600 前スレ599さん
ちゃんと読ませていただいてます。
この作品、はっきりいって、いろんな意味で大変だと思いますが、
みんな、展開を見守っていると思います。
ドラマの脚本をベースにしつつ、ドラマではあまり深くは語られなかった、
沙織の心の中の声のようなものが聞けて、この作品を読み終ったとき、
沙織という人間の心、温もりみたいなものが、ほんの少しだけ、
身近に感じられるようになったら、とても嬉しいと思うのです。
もちろん、中途の感想に動かされる必要は、無いと思います。
現段階は、全体の構想の中の、一時かもしれませんし。
参考感想として、サラリと読み流して頂いて、ガンガッて下さい。
>>601 嫌なこと言うけどさ、「正統派の名文家」ってどういうこと?
ここの作品群ってあなたのも含めて「小説」といえるほど立派なものあるの?
あなたの作品はこのスレの中では絶賛されてるかもしれないが、
はっきり言ってどれもただの素人レベルで、
「正統派の名文家」とかいえるほど立派なものはないと思うけど。
素人レベルが悪いとかそういうことではないよ。
電車男が好きでその続きを色々と考える。それは別にいいの。
ただ、それに対する批評は極端な話、その物語が面白いかどうかってだけでいいんじゃないのかってこと。
もしくはその「作家」のマナーに対するものくらいでいいじゃないのか、と。
あなたの場合は話が面白いから絶賛される。それでいいんじゃないの?
(つづく)
(つづき)
どうも最近のこのスレのやりとりを見てると、
変に「俺は色々と物を書くことを知る作家だ」みたいに、
高尚なことばっか語りだしてて、馬鹿な俺にはなんか違和感覚えるのな。
例えば上の方であるひろかずへの批判でもそうだけど、
ひろかずへの批判は当然の事として、
見習191 ◆Drljq..7MYさんみたいな批判になるとそれは正直キモイ。
(191さん名指しして申し分けない)
非常に嫌なことを書くけどさ、
191さんの批判はすごく立派なの。巷の作家顔負けなくらい。
けどだったらそんな立派な批判ができるなら、
キャラ名「台詞」
いい加減この形式から191さんは卒業してくれんかな、と思う。
てか、この形式で書いてる限り、このスレの中では許してくれるかも知れんが、
他の人から見たら「人の事いう前に我が振りなおせ」と笑われるかと。
だってこんなの「小説」でも何でもないもん。
台本でもない小説でもないただの妄想ですよ。
これ191さんに限った話じゃないよ。
(つづく)
(つづき)
けどここではそれでもいいと思うのな。
だって上に書いたように電車男が好きな人が色々と自分の妄想を語る場所なんだから。
ただ、その妄想に立派な「批評」は似合わないって事。
もっと気楽に楽しめばいいんじゃないのか、と。
なんかみんな変に気負いすぎな気がするよ。
そこまで気負うならもっと立派な「小説」を完成させるか、
もしくはそれが出来ないと思うなら、気楽に楽しめばいいと思います。
てか「作家」って呼び方がもうなんか違う気がする。
普通にコテハンで呼び合ってたらそれでいいと思うけどなあ。
スレから総叩きにあう覚悟でレスさせていただきました。
楽しいお話これからも楽しみにしております。
>>603-605 うん、じゃあ君が卒業だ。
おつかれさんでした!
もう2度とこないほうがいいよ
>>606 いいんじゃないの?
>>603みたいな意見があっても。
最近またーりし杉だったから、たまにはきつい意見あっていいと思うよ。
>はっきり言ってどれもただの素人レベル
自分で馬鹿だって言っといて、素人レベルなんてどうして分かるの?とは思うけどw
今までは何書いても許してもらえたけど、
作品のクオリティ上げてかないと、スレなくなる可能性もあるしね。
作品作ってる人も批評は望むところじゃない?
608 :
前スレ599:2006/04/07(金) 20:21:09 ID:otU0WaNj
なんか雰囲気違うんですが、少し言い訳(?)をw
やっぱり、ドラマなぞるのきついですwすごく堅くなってしまう・・。
みなさん、ドラマ見てたはずなのでそこら辺は置いといて、やっぱり妄想とか色々爆発しちゃって良いですかね・・・?
本当に難しい。何考えてるのかわからない上、想像もつかない。
とても難しいですね、「エルメス視点」。
この先は多分、批判も多いと思いますけど、元引退作家さんを始め、スレの方々に見守って頂けたら幸いです。
細かいミス、ご指摘ありがとうございますm(_ _)mできるだけ改善に努めますね!
609 :
新人664:2006/04/07(金) 20:54:36 ID:eo3xsABo
>>598続き (厳シイ目ガアルコトモマタ楽シ)
「お父さん、お茶どうぞ。」
「ありがとう。今日は?」
「剛司さんのご両親と私の両親の顔合わせの相談をしようかなって。」
「そうか。沙織さんのご両親といよいよお会いするのか。」
「ただ、ウチの親、離婚していて・・・」
「そうだね・・・」
「ただいま〜。沙織さん、お待たせしました。」
「お帰り。沙織さんは本当に首を長〜くして待ってたよ。」
恒生は沙織の細長い首を指差した。
「お父さん。あまり、からかわないで下さいw」
父・子「(萌)」
2人は剛司の部屋で相談を始める。
当初は場所をどこにするかで盛上がっていたが、
日時の決定について健吾がキーパーソンになることに気付く。
「まず、お父さんの都合を聞かないと。連絡は取れますか。」
「連絡先は分かっています。普段連絡は取合っていませんが・・・」
「大体、このあたりで都合が良い日をうかがいましょう。」
沙織が電話をかけるが、留守電だった。メッセージを入れることにする。
念のために、剛司のパソコンでメールも入れておいた。
「すぐにお返事もらえると良いですね。」
「すみません、私の親のために・・・剛司さんのおウチがうらやましいな。
私もこういう家庭を作りたい・・・」 続く
>607
作家たちは無償で頑張って作品を練るんだぞ??
感謝の言葉だって顔も名前もしらない人たちだし!
きつい意見も必要だと思うがそんななかで作家たちの文句は黙ってられない
あと小説と作家の意味を調べてみろってはなしなんだよ!
611 :
606:2006/04/07(金) 21:52:23 ID:nfyCzpSH
連投スマン
キャラ名「台詞」を卒業しろってなんでお前にいわれなきゃならないのかな?
作家には作家の個性があるのにそれを否定するオカシイと思うが
>>603-
>>605=607
こいつって顔文字姉さんスレに削除依頼出して荒らしていた自演春厨だからスルーしてあげて。
どうも先程は失礼をば。m(__)m
当方は明日も仕事でして・・・日月(休み)、来週は、土日(休み)と、いう事で、これからも、変則休日になりそうです。
拝見、拝読。並びに感想は、後日改めて致します(スマソ)。
乙三さんのお店の話(タイトル未定)は、明日夜、シェイクダウンの予定。
あくまで、パイロット版(2回目)ですので荒削りですが、こんな感じ。と、いう事で^^。
お店の趣と・・・後、少しばかりの設定などを・・・です。
>>71 …>逆三角形の体?
これも前に言ったけど・・・学生時代は、かけっこ → さっかー → しゃしん。と渡り歩きまして・・・今、さっかw
なので、どちらかと言うと、華阪神強化型ww
>>76 でも、ぶつは貰ったでそw(シラ〜)
では。ノシ
ごめんなさい。誤爆でした。m(__)m
(゚д゚)<おっ、荒れか?どれどれ…
>>603>>604>>605 ID:OKzCJKKwは、どー見ても春厨だなw このスレに誕生した“流れ”を知らぬ香具師だワ、多分。
知ってたら、リアルに妄想を作品として受け止めないハズ。まぁ、人によっては小説としてどうだ?と
読むかもしれんが、俺なんて最近は「このシーンは、イイ!」とか軽く思う位だよ、本当に。
皆存じていると思うが、そもそも過去スレ1で「○□△なんてどうよ?」みたいな妄想レスに対して、
「そして▲☆がよくネ?」とかのレス伸びの中、突如現れた191氏の“小説風の妄想”がスレでウケ
たんだよな、確か。元から小説風のレスはあったと思ったが、191氏の作品に関しては当時ドラマが
終わって凹んでいた香具師に対して、癒し効果があった。ただのレスなのに、とにかく続きをと望む
人が多いから、191氏もその気になって妄想小説スタートさせたのが最初。そんで599氏→俺と流れる
わけだ。 …なんかスゲーな、今じゃ後輩もいるしw まぁ〜あれだ、個人の文才など無限とあるだろ?
結局アンチのつもりなら、態々カキコしなくても最初からアボ〜ンするのが正解ってもんだ。
>>608 >やっぱり、ドラマなぞるのきついですwすごく堅くなってしまう・・。
>本当に難しい。何考えてるのかわからない上、想像もつかない。
もう止せば?焦りは実力を半減させるとよく言うだろ。この考えが、よく言われた逃げ場を作るってやつ
だと思うが…。つーか例の結婚後のサイドストーリーが読みたいんだけど俺w
そもそもなんでエルメス視点の11話分アップなんだっけ?予想スレ的にはありなのコレw
>>614 本当に変わりましたね、あなたはw もう当時の“大いなる希望”と思わせる雰囲気無しですネ(´ー`)
>>614 191さん
あなたをもちあげてるひとがいるのにそのレスは残念です
>>608 あなたの生活に支障が来るようでしたら辞めてもいいですよ。。。
だけど勘違いしないで欲しいのはあなたの文を楽しみに読んでる人は
沢山いると思います
>>615 あなたの言ってることは正しいと思いますが
きつい話、上からのレスのしかたはだめだと思います
何様のつもりって思う人も居るかもしれません
以上レス番めちゃくちゃでスマソ
617 :
前スレ599:2006/04/08(土) 20:30:25 ID:/Kw0huWU
やっぱり
>>615さんのような意見もあると思います。
だけど、もし良かったら続けさせて頂きたい。ゆっくり、自分のペースで。
本当にスローペースだと思いますが、最初に「最後まで頑張りたい」と言ったので。
今までと文法や文形が変わるかもしれませんが、
>>616さんが言ってくれた「楽しみに読んでる人」がもしいて、
応援して下さったら、本当に感謝です。
それと一つ。「逃げ場」は作ってません。あくまで前向きに行こうと思っています。
(たまに息抜きに短編が入るかもしれません。お許し下さい)
618 :
新人664:2006/04/08(土) 21:19:47 ID:/6KZnOcg
>>609続き
それから数日経ったが、健吾からの連絡はない。
会社帰りの待合わせで・・・
「剛司さんごめんなさい。顔合わせはもうやめたほうがいいのかな。」
沙織の目に涙が浮かぶ。
「あきらめないで。お父さんには何か重大な事情があるのかもしれません。」
「はい・・・」
しかし、翌日剛司あてにメールで返事が来た。
「残念ながら、示された期間には出席できる日がない。申し訳ない。」
その日の携帯での会話・・・
「私達どうしたら・・・(涙声)」
「ひとまず、ウチの親と沙織さんのお母さんにあっていただきましょうよ。
お父さんはまたいずれの機会にということで。ねっ。」
「本当にすみません・・・あのう、剛司さん。ありがとう。」
「はいw」
その夜の青山邸。啓介が爆発した。
「オヤジ〜。畜生!娘の幸せのじゃまするのか。」
「啓介。いいの。きっと大事な用があるんだよ。」
「娘の幸せより大事なことがある親がいるかよ!」
由紀はだまって聞いていた。 続く
>>617 もちろん応援します。頑張ってください ノシ
>>616 なんかすいません。正直誤ります(ノД`)
…そうですね、余りこのスレに来なくなり、また軽く作品を読む程度ならもう来ない方が
いいのかもしれませんね。決めました、今日でこのスレ卒業致します。ただ最後に一言…
マジで続編にあたるSPとかが決定したら、構想は全然未完成ですがまた妄想小説をうpしようと思っておりました。
仮題として、13話「今、決戦の終着駅!」と14話「渡米!おまいら…永遠に。」の二つですね。
今はコアなファンばかりで俺の文才じゃ全然お子様過ぎてうpが怖かったのですが、続編が決まったら多少駄作
でも許してくれる人がまた来ると思っておりました。ですが今後新たな妄想作家が来てくれた方がスレとして賑やか
になると思いますので、自分は去る事にします。 それじゃ本当に ヽ(´ー`)ノシ
>>617 身体には気をつけてくださいねw
自分は楽しみにしていますのでwww
>>619 すいません。ちょっとイライラしていたので・・・
あなたが考えたやつみたいです
あなたみたいに厳しい意見も必要だと思いますから
気がむいたらまたきてくださいw
あなたはかず少ない【古き者】ですからw
あとあなたがいうように599氏の結婚の続き見たいですねw
おまえが来ると揉めるからもう来なくていいよ。
電車男関係のスレに今後一切来るな。
>>619 おまえが来ると揉めるからもう来なくていいよ。
電車男関係のスレに今後一切来るな。
粘着質にもほどがあるんだよおまえは。
みなさん、おはようございます。
先日は大変失礼な事を致しまして、申し訳ありませんでした。
このスレ冒頭の事に関しましては、当時、活を入れながら励ますつもりが・・・(確かに痛杉です。)
彼には申し訳ない事をした。と、今も思っております。
みなさんに支えて頂いたからこそ、今のオレがあるのにね。(つくづく情けないヤシです。)
あらためて反省致しております。
キャラ名「台詞」のことに関しましては、当初からそう言う形態を取っておりますので、
つづきである以上、変えるつもりはありません。
こんなオレですが、出来れば最後まで続けさせていただきたいと思っております。
(当方の事情で、日曜日になるか月曜日になるか、なのですが。)
よろしくお願い致します。では。ノシ
>>623 >つづきである以上、変えるつもりはありません
見習いちゃんが変える必要など全くないと思う。
いくら感想を書いてもいいからって、形式をどうのこうの言うのは個人的な感情からの叩きにしか見えないし。
>>604が「我が振りなおせ」って見習いちゃんの形式を批判してる人の文体がまず変だしw
我が振りなおすのはどっちだよ?って話だよ。
まあ見習いちゃん、気にせず最後までがんがってください。
625 :
前スレ599:2006/04/09(日) 20:53:20 ID:EZJuTHW4
>>600続き
剛司と果歩と食事をする日が来た。朝から今日はどんなことがあるのだろうとワクワクしていた。
夕方になり、待ち合わせ場所に行く。果歩と剛司と合流し、予約したレストランに向かった。
沙織(やっぱり山田さんと一緒だと落ち着くなぁ。。。)
最近は山田の事を考える回数も多くなってきている。だけど沙織自身はあまり気づいていなかった。
それよりも、家庭のことがいっぱいいっぱいで、あまり心に余裕が無い。
だからこそ、山田の事を考える時間は落ち着くのであった。
食事も終わり、果歩と二人で食事に行く。
沙織「今日は、楽しかったね♪♪」
果歩「あ、まぁね・・。」
沙織「どうかした?(山田さんのこと気に入らなかったかな・・・)」
果歩「正直さ、あの男超つまんない」
沙織「?あんなに・・・笑ってたのに?」
沙織はもちろん、果歩が剛司をからかっていたのには気づいていない。
あんなに笑っていたので、てっきり果歩が剛司を気に入ったかと思った。
果歩「全然つり合ってないよ」
沙織(つりあってないって・・・。そういうのを見て欲しいわけじゃないのに・・。山田さんは、ただ・・・・お友達、として)
果歩(山田なんかのどこが良いんだろう。ホント。まぁ、今日の食事の様子見てたらさ、久しぶりに沙織の笑顔、たくさん見れたし。でも山田はな・・。)
果歩自身、沙織の「恋人」のような存在が不安だった。瀬野のことに対しては、自分が悪いと思っていたから。
果歩が理想とする「沙織の恋人像」は多分、沙織とつりあっていて、沙織を傷つけない、というのが第一条件だった。
一方沙織は、果歩から「山田は沙織と付き合いたいって思ってる」という忠告を受けて、少しとまどっていた。
もちろん、そこまで信じてはいない。それにそのことを考えても頭が混乱する。
それでも、剛司からそういう目で見られているかもしれない・・・。ということにとまどってしまうのだ。
仲が良すぎて、果歩は沙織が心配、沙織は果歩に頼ってしまう。そんな関係がいつのまにかできてしまっていたのだ。 続く
626 :
新人664:2006/04/10(月) 00:27:16 ID:6+QFG1I3
>>618続き
健吾が不参加になったので、日程はすんなりと決まった。
日時は日曜の午後7時から。場所は桜井の知人の店。
顔合わせ当日。
5人がテーブルを囲んでいる。
「それでは始めさせていただきます。」
剛司が自ら司会を始めた。
「私、山田剛司と、こちらの青山沙織さんはこのたび
結婚の約束をいたしました。つきましては・・・」
そこに駆け込んでくる人物が。
健吾だった。
「お父さん!」
沙織が思わず立ち上がった。
由紀が声をかける。
「遅いじゃないの。」
「すまん。皆さん、突然現れて申し訳ない。急きょ参加できることになりまして。」
「すみません。椅子をもう1人分お願いできますか。」
一同一様に驚いている。
由紀を除いて。 続く
>>590 つづき
第3部−2章−
昨日よりほんの僅かに傾く太陽。
見比べてみても分からないかもしれないけれど、その微細な変化は二人の影にも訪れる。
二人は気付いているだろうか・・・一つとなろうとする心は、もっと大きく成長していることに。
ただ、今はそっと・・・
空のあおと、海のあお。その間を巡る、あおのとき。
沙織「もうすぐ、ですね。」
剛司「・・・」
沙織「なにか考え事、ですか? おじいさんと別れてから、ずーとそのままなんですけど。」
背負う事。負ぶさる事を控えた二人。手と手は、いつもの位置に収まっている。
それは、人の目を気にしたからではなく、その方が自然と感じたから・・・。
彼の顔を覗き込みながら、「(もっとなにか話して。せっかく二人きりなのに・・・)」
そう言いたげなのは、彼女の表情からも読み取れる。
剛司「す・すみません。特にたいした事ではないんですが・・・あのおじさん、何処かであったような気がして。」
沙織「つよしさんも、ですか。実はわたしも・・・」
剛司「さおりさんも?」
沙織「ええ。わたしもさっきからそれを考えていました。だけど、どうしても思い出せなくて。」
・
剛司「ぼくもなんです。・・・空似と言うこともありますし、
また会えるような気もしますので、その時にでも聞いてみましょうか。」
沙織「そう、ですね。・・・さあ、見えてきましたよ。」
突然手を振り解いて、軽やかに駆け出す沙織。
沙織「競争、ですよ♪」
剛司「え!」
・
沙織「負けた方は〜、朝ご飯、食べれませんよ〜♪」
そう言ったのは、大分差が開いてから。
手のひらに触れる風が心地良いと、感じている暇は無いかもしれないけれど、
剛司は、こう思っていた。
剛司「(追いかけるのもわるくないなあ・・・。だって、いつも見てられるから。)」
つづく。
>>627-628 見習いちゃん、乙です。
いよいよ第3部始まりましたね。
じいさんが誰なのか気になる。
630 :
R:2006/04/10(月) 21:35:02 ID:4GG7x3oq
>>598>>609>>618>>626 664さん
場面転換がこれだけ早いのに、各場面がちぎれないで意志をもってるのは、
凄すぎる。
そー言えば、山田家は、みんなバラバラに動いてるのに、つながってるねー。
>>599>>600>>625 599さん
599ゲト、オメ。
丁寧な描写なので、沙織の揺らぎに共感できます。
果歩を挟むことでいいバランスな感じ。
沙織自身も沙織なら、誰かの瞳に映る沙織も沙織なんだと。
>>602 Rさん
本物の感想職人さんキター!う、何か感想の予告編みたいだw
今回、何かアンカー打ちにくいぞw
>>627の >空のあおと の行と
>>628の >追いかけるのもわるくないなあ・ の行が
すげぇ意味深なんですがw
633 :
新人664:2006/04/10(月) 23:52:09 ID:KXF8dojO
>>626続き
改めて顔合わせが始まった。皆やや緊張気味。
「で・では、両親を紹介させていただきます。僕の父の恒生です。」
「恒生です。昔はバンド活動をちょこっと。ハイ。」
「・・・あの、僕の母の香澄です。」
「どうも。マチルダ中尉です!ネズミ男しっかりしろ!」
一同「(ポカ〜ン)」
「なんてねw」
それまでの緊張した雰囲気は一転して和やかなものになった。
続いて沙織が健吾と由紀を紹介し、雑談・食事会に。
「沙織は剛司さんなしでは夜も日も明けないくらい好きなんですって。」
「ちょっとお母さん。恥ずかしいからやめて。」
「いや〜沙織さんのようなきれいで優しい娘さんがウチの息子の
奥さんになってくれるなんて、今でも夢のようです。なあ剛司。」
「うん・・・」
「沙織さんは我が家のアイドルなんですよ。特に私のお気に入りw」
「剛司君には1度お会いしていますが、誠実さに打たれました。」
そのままわきあいあいとした雰囲気の中で、お開き。
剛司がタクシーを拾って、順次親達を乗せてゆく。
最初にお腹が大きい香澄と恒生。続いて由紀。
沙織が由紀の乗ったタクシーに駆け寄る。
「お母さん。お父さんと何かあったね。」
「フフッ。じゃあね。運転手さん、お願い。」 続く
中古家具さん、見習い191さん、引退作家さん、
すいませんが、顔文字姉さんスレどこに行ったのか教えてください。
空気嫁。いや、読んで下さい。おながいします。
先ほど、自分で探しましたがありました。大変ご迷惑をお掛けしました。
637 :
新人664:2006/04/12(水) 00:33:35 ID:mW9XrZIe
>>633続き
剛司が健吾の乗るタクシーを捕まえに行こうとすると彼はそれを止めた。
「私は歩いて帰るから車はいい。剛司君、沙織をよろしく頼む。」
「ハイ。」
「沙織。実は資金繰りで身動きがとれなかった。由紀が連絡してきて、
資金をつないでくれたんだ。それで今日こうして来れた。」
「そうだったの・・・来てくれてありがとう。結婚式にも・・・来てね。」
健吾はだまってうなずいた。
店を後にした2人はブラブラと歩く。沙織がつぶやいた。
「父と母があんなに自然に一緒にいるのを見たのは何年ぶりかな。」
「よかったですね。」
「はい。とてもうれしかったです。」
「あの。」
剛司が立止った。
「はい?」
「手、つなぎませんか。」
沙織は、満面の笑みを浮かべて応える。
「はい!」
手をつないで歩き出だそうとした時だった。
「あっ。ここ、剛司さんが初めて手をつなごうって言ってくれた場所ですね。」
「(あっ本当だ)」
「覚えていてくれて・・・これからもずっと私の手を離さないで下さいね。」
「はい。」
しっかりと握ってくる沙織の手を強く握り返しながら剛司は思う。
「(この場所マジで魔力ありすぎ)」
「電車男SP構想(オペレーション)」終わり
638 :
前スレ886:2006/04/12(水) 01:07:37 ID:nc/+Fes4
>>592続き
香澄はエレベーターを降りると足早に歩きだす。遅れないように剛司と沙織も後に続く。
剛司は沙織を気遣い、何度も振り向く。
(母さん、歩くの早いって! 沙織さんだっているんだから)
「沙織さん、すみません! 母さん、せっかちで……」
「いいえ、大丈夫です。あっ、前……」
斜め後ろを歩いている沙織に、話し掛けながら歩いていた剛司は、沙織の言葉に前を向く。
「わっ! 母さん、急に止まらないでよ!」
「何言ってるの! あんたも沙織さんに見とれてないで、ちゃんと前見て歩きなさいよ」
「あっ、いや、そんな事は……」
香澄の立ち止まった所は、一軒のバーの前。
店の入り口には[Closed]の札が掛かっている。
「あれ? 母さん、閉まってるよ!」
「いいの! そう頼んであるんだから。さあ、行くわよ」
香澄は少し微笑んで、ドアを開け、中へと入る。
最後に店に入った剛司は、妙な懐かしさを覚える。
(何だろう? ビルもそうだったけど、ここも知ってる気がする。)
「変わってないわね……ここ」
店の中をゆっくりと見渡しながら、香澄は呟いた。
「いらっしゃいませ。お久しぶりです。」
カウンターの中のバーテンダーが気づき、香澄に向かって懐かしそうに挨拶をする。
「本当、お久しぶり。今日は無理言ってごめんなさいね!」
「いえ! 先輩の頼みじゃ断れませんよ」
「先輩はやめてよ。もう20年も前の話じゃない」
「そうですね。すいません!」
にこやかに会話をする2人を剛司は
(だ・誰なんだろう? 母さんを先輩って呼んでる?)
続く
>>633>>637 664さん
2人の両親が一堂に会する阿鼻叫喚図から、余韻の残るきれいなラスト。
あきれるぐらい、よく描き分けるなあ。
>>592>>638 886さん
ゲド戦記の中に、迷宮が少女の心の闇を象徴している話があったけど、
3人が駆け巡る迷路のような街並が、何を象徴しているのか、気になる。
640 :
ながし:2006/04/14(金) 11:25:47 ID:byedo2xX
>>586続
ざわざわと胸騒ぎがする。次の瞬間、沙織の声が聞こえなくなった。
聞こえるのは、自分の心臓の音と、自分達を通り過ぎて行く人々の声。
『なぁ、今のカップル!?』
『いや違うだろ。あんな釣り合いとれてねぇカップルなんてそぅいねぇよ。』
『彼女よっぽどの物好きってかなんつーか』
『あんなんでも付き合えるなら、俺でもいけるよな?』
『かわいそー』
『女の人の方綺麗過ぎ!!』
少なくとも何人かが、自分の後ろで言っていたのが耳に入った。
沙織『剛司さん?』
急に立ち止まった剛司は冷や汗をかいていた。
もう一度呼ぶと剛司は沙織の声に反応し沙織の顔を見る。
沙織には何も聞こえていないようだし、視線にも気付いていなかった。
沙織はニコっと笑い、
『行きましょうかw』
その瞬間剛司は体が竦み、手を勢いよく離してしまった。
剛司『す、すみません!ハ、ハンカチを』
と言って自分の行為を誤魔化すためにポケットからハンカチをとりだし、冷や汗を拭いてみせた。
もう一度繋ぎ直せると思っていた沙織だったが、剛司は歩きだしてしまい、手を繋ぐコトはできなかった。
二人の間にはもう一人いるのではないかという位、距離があった。
何も聞こえなかった。 そう思いたかった。
自分といたら彼女まで変に思われる。
やっぱり自分はどんなに頑張っても彼女に釣り合う男にはなれないのか。
彼女に似合うのは……………瀬野さん?
誰が見ても理想のカップル。 剛司は頭を横にふる。
剛司は一刻も早く室内に入りたかった。少しでも人が少ない所へ
剛司はまた、自信がない自分へ戻りかけていた。 続
641 :
新人664:2006/04/16(日) 15:53:37 ID:icqBQxal
「電車男SP構想(カンバセーション)」
グレースフル・トレーディング社秘書課。月曜日の朝。
「先輩。沙織がまだ来ませんね。」
「先週は異常にテンション高かったなあ。」
「両親の顔合わせが無事に終ってうれしかったんでしょうね。」
「そのまま週末に突入したのは良いけど、何かあったのかな。」
「あっ来た。」
「ごめんね。」
「沙織が遅刻なんてあの時以来・・・どうしたの?ちょっと元気ないね。」
「そうかな・・・」
「あっら。変だな〜。山田君と何かあったの?」
「別に何かあったというわけじゃないよ・・・」
「そう?何か含みがある・・・」
「は〜。」
「先輩、沙織がため息ついてます。やっぱ変です。」
「ああ。きたこれ。」
「なんすか。」
「もしかしてマリッジブルーじゃない?」
「マリッジブルー?」
「ようし。ひとまず昼飯まで仕事がんばろう。」 続く
作家及び住人のみなさんへ
スレには1000レスと共に500KBの容量制限があります。
すでに474KBになっているので、次スレ立てるかどうか含めてお話し合い下さい。
テスト
644 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/04/16(日) 21:58:08 ID:5qUjYyP1
sage
ぜひツギスレを
645 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/04/16(日) 22:11:00 ID:3nmzB0Yy
続けるなら懐かしドラマ板に移動し、sageまくって隅っこでやってろ!
つーか関連スレ全部な!電車ブームはもう 糸冬 !
646 :
新人664:2006/04/16(日) 22:22:43 ID:icqBQxal
作家陣中最もペーペーの1人の自分ですが、
直前の投稿者ということで発言させていただきますと、
場を与えていただけばまだまだガンバリます。他の方や読者さんはどうでせう?
>>646 受難でしたね。おつかれ様です。
大半の作家さん達は、完結しないだろうから、続行でしょ。
いずれは、懐かしドラマ板に移るから、次で移っても特に問題は。
648 :
前スレ886:2006/04/18(火) 00:42:27 ID:qS4H4GG9
自分もこのスレの住人の1人として発言させてもらいます。
作品……と呼ぶにはつたない物ですが、まだまだ書き足りないと言うのが現状です。
ぜひともこのような場を与えてください。
書くのはいいけどなんにん読んでるのかなw
何人読んでるって言うより、このスレにあんまり人いないからね。
いろいろやってみるには、丁度いい環境でしょ。
651 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/04/19(水) 09:20:51 ID:1lngqCh5
皆さんの作品の続きが読みたい
>>644 >>651 次スレ立てたいなら「sage」進行必須!
>>1を読んで。
ドラマ板だと(それまでに続編・SPなければ)「あと1クール」が限界。
いずれは引越ししなければいけません。立てる場合は、それも考慮を。
あと注意書きは「ドラマの続編またはSP、スピンオフ等に限定」に変更キボン。
654 :
名無しさんは見た!@放送中は実況板で:2006/04/20(木) 11:41:49 ID:Kl3+Ljr9
みなさんこんばんは。ご無沙汰しておりますm(__)m
自分の意見を言わせて頂きますと、オレもこの板での次スレを希望いたします。
>>653 確かに貴殿の言うように、井の中の蛙だと思う。
だけど、その蛙たちは、一所懸命に泳いで、上を見ている。いつかは外(大海原)へ出ようと・・・。
(実際にそれが出来る人がいるかもしれない。)
ここは、そういう蛙たちと、
その泳ぎを、暖かく時には厳しく応援する人たちが集まるスレだと思って欲しい。
>>ALL
時には井の中へ石を投げ込まれるかもしれない。だけど、それに負けないで欲しい。
板のルールでは、本放送終了後一年未満。あと、約5ヶ月。
その時点で立っているスレを使い切るまで。
(と、思っているのですが・・・間違いなら訂正をよろしく^^。)
次スレ待望論者のみなさん。スレタイを考えていただけませんか。
当方は連載中のため、スレタイ考案ならびに、スレ立ては行いません。
ご理解いただける方。何とどよろしくお願いいたします m(__)m ノシ
>>640 ながしさん
音に注目した作家って少ないかも。
ハンカチがすぐに出てくる剛司を尊敬する。
自分は、いつもどこに入れたか、分かんなくなって探すw
>>641 664さん
沙織が遅刻でため息。
つかみのインパクト絶大ですね。
>>655 191さん
まぁ、日本は、
「井の中の蛙、大海を知らず。されど、空の深さを知る」
の国だしねぇ。
あと、23KB。まだ、大分書けるので、作品か埋めお願いします。
657 :
前スレ599:2006/04/23(日) 18:30:12 ID:wN6kZH3o
お久しぶりです。久しぶりに覗いて見たら・・全然作品が書かれていないのでびっくりしました!
雰囲気から考えると場違いですが、息抜きに短編書きたいと思います。(ちなみに俺は単純に次スレキボン)
短編のお題なんですけど・・。結婚後のサイドストーリーっていうのもあったんですけど・・・
ドラマの最終回で沙織が「剛司さん」って呼ぶシーンがあったじゃないですか。
どうやって呼ぶようになったかって言うのを・・。興味ない人はスルーして下さい。では・・
658 :
前スレ599:2006/04/23(日) 18:44:32 ID:wN6kZH3o
=呼び名編=
つきあい始めてから記念すべき一日目。
沙織も剛司も、先日までの暗い気持ちとは正反対にとても明るい気持ちで晴れた日を過ごしていた。
剛司は、泣き疲れと嬉し疲れ(?)もあって、もう一日だけ有給を使ったので、仕事はお休み。
沙織は久しぶりに元気に出社した。
もちろん、想いが通じ合ってもっともっとお互いを好きになった二人は、その日一日ずっと相手の事を考えていた。
もう、友達ではない。恋人同士。だから毎日でも会いたいのだ。
沙織「おはよう♪」
果歩「沙織!!(良かった・・元気になった・・)」
裕子「おはようw(この様子は、やっと山田と・・・ムフフw)」
果歩に剛司との事を教えると素直に祝福されて、さらに気持ちが晴れる。
こんなに気持ち良い日は、昨日以来じゃないか、とw思うほどだった。
それでも、一番幸せな時は剛司といる時なのだ。
仕事中だけど・・・と、どうしても剛司にメールしてしまう。
沙織(帰ったら、すぐに電話しよう♪♪) 続く
久々の作品ありがとうございます。
続きが早く読みたいです。
作品を書いてくださっている皆さんのためにも是非継続を・・
660 :
前スレ886:2006/04/23(日) 19:38:51 ID:/Z0Ppr87
>>638続き
バーテンダーは、剛司を見ると懐かしそうに声を掛ける。
「剛司君……だろ! いや、大き・く……は、なってないな」
ちょっとコケる剛司。
「ゴメン、ゴメン。でもあんなに小さかった君が……こんなに大きくなったんだもんな。俺も歳とるわけだ」
「剛司は覚えてないわよね。小さい時、遊んでもらった事」「えっ! そうだったんだ。じゃあ、もしかして、ここのビルの事、いつか来たような記憶があるのは……」
剛司はビルに入ってからの奇妙な懐かしさを思い出す。
「そりゃあそうでしょう。あんたは『かくれんぼだー!』とか言って、ビルの中、遊びまわって何度迷子になったか……捜すの大変だったんだから」
腕を組み思い出すように、しみじみと言う香澄に、剛司は頭をかきながら謝る。
「ご・ごめんなさい! でもそんな覚え全然ないんだけど」
「そりゃあそうでしょう。あんたがまだ2つぐらいの時の事だもの」
そう言いながら香澄は、カウンターの席に向けて歩き出す。
続く
>>655見習191さん
スレタイ考えてみました。
【世界はそれを】電車男続編予想4【愛と呼ぶんだぜ】
【どちらが】電車男続編予想4【幻なんでしょう?】
(ちょっと長すぎ?)
(´・ω・`)<先生!
(`・ω・´)<何、ショボーン君。
(´・ω・`)<思い切って「電車男続編予想」って言うタイトルも変更した方が良いと思います!
(`・ω・´)<ナルほど、それもアリかも! じゃ〜どうするの?
(´・ω・`)<え〜と、結局妄想小説?を載せるだけなんだから、「電車男・予想小説観賞スレ」
とか、「電車男・続編作家応援スレ」とかどうですか?
(`・ω・´)<う〜ん… 。微妙!
(´・ω・`)(`・ω・´)<以上、チラシの裏でしたー♪
664 :
新人664:2006/04/23(日) 21:08:37 ID:+xmd+aM1
「森の名無しさん」ありがとうございます。
みなさま、残り5ヶ月、燃え尽きるつもりでがんばりませう。
665 :
新人664:2006/04/23(日) 22:18:55 ID:+xmd+aM1
>>641続きいかせて頂きます
昼休み。
「沙織。ため息の回数、もう数え切れないよ。」
「ごめん・・・」
「とにかく知人と話す。それがマリッジブルーの解消になるんだよ。」
「マリッジブルーは関係ないと思う・・・」
「いいから。話してみそ。」
「昨日のことなんだけど・・・」
青山邸・・・
沙織はなにやら一生懸命に作っている。
「アネキ。何作ってんの。」
「ケーキだよ。」
「おお、うれしいね。」
「あなたにじゃないよ。」
「ああそうですか。愛しの君のためね。お袋が旅行中だから
俺のためかと思ったけどあまかったな。これから来るんだ。」
「うん。」
「弟としては嫁に行く前に1度くらいは
そんなに必死に作ったものを食わせてもらいたかったね。」
「私の作ったお菓子、何度も食べてるでしょ・・・」
「気合の入り方が全然違うっちゅうの。」
「あなたの分も作っておくよ・・・」
「いいよ、いいよ。俺もうすぐ出かけるし。」
そうこうするうち剛司到着。 続く
666 :
前スレ886:2006/04/24(月) 00:41:23 ID:TPJcCR7m
>>663森の名無しさん
スレ立てお疲れさま。そしてありがとうございます。
>>660続き
カウンターの席に座った香澄は、後ろを振り向き沙織を隣の席に招く。
「さあ、どうぞ。沙織さん」
「はい」
沙織は返事をすると、勧められた席へと歩を進める。剛司も一緒に席に座ろうとする。
「剛司! あんたは、あっち! ここからは女同士の話なんだから」
香澄が指差す方向を見ると、カウンターから一番離れた席が見えた。
「えっ! で・でも……」
「大丈夫……ですよ。私もお母さんとゆっくりとお話したいです」
沙織は微笑みながらそう話す。
香澄に誘われてタクシーに乗った頃から、ちょっと緊張しているようで、表情が堅く口数も少なかった沙織だが、先ほどからの剛司と香澄の会話で緊張が解けたようで、今、剛司の目の前にはいつもの輝いている沙織の笑顔があった。
(良かった! 沙織さんのいつもの笑顔だ。いつ見ても綺麗だな〜!)
「剛司? 剛司! あんたねぇ。見とれてないで、さっさと行きなさい」
「は・はい!」
香澄に追い立てられてその場を後にする剛司は、何度も後ろを振り返る。
そこには沙織の笑顔と、香澄の呆れ顔があった。
続く
森の名無しさん、スレ立ておめでとうございます。今度は殺伐としない雰囲気
にしていきましょう
668 :
新人664:2006/04/25(火) 19:16:17 ID:nEBN3W2X
>>665続き
「おじゃまします。啓介さんこんにちは。」
「どうもw 俺これから出かけるから。2人でごゆっくり。
アネキね、山田さんのためにケーキを必死に作っていたよ。」
「ちょっと啓介・・・」
「ありがとうございます。」
「いえいえ。啓介大げさなんですよw」
「あのさ。お2人さん。ちょっと聞いて良い?」
2人「?」
「どうしていつも敬語で話してんの?」
2人「!」
「まあ、余計なお世話だけど。じゃあね。」
2人「・・・」
「あの。私の部屋にどうぞ。」
「はい・・・」
沙織の部屋に入った2人だが妙に考え込んでしまった。
「あのう。」
と同時に話し始める。
「沙織さんからどうぞ。」
「剛司さんから・・・」
「はい・・・啓介さんの言うように敬語で話すのって変、ですかね。」
「そう、かもしれませんね。」
「変えてみましょうか・・・」
「そうしましょうか・・・」 続く
669 :
前スレ599:2006/04/25(火) 20:15:42 ID:8OQ8PoHX
>>658 その頃、剛司は・・・・
剛司(スレとお別れしたのは寂しいけど・・・ムフフwやっぱり昨日の事思い出しちゃうな・・w)
ベッドで横になって、そんな風に“昨日”の事を思い出していた時。
携帯の着信音が鳴り響く。沙織からのメールだった。
『お仕事中にすいません。やっぱり我慢できなくてメールしちゃいました』
剛司はすぐに返信する。
『今日は有給使ったのでお休みです。青山さんはお仕事ですか?』
『私は仕事です。。。私が休みだったら今頃山田さんと一緒でしたねw
でも、今日は昨日のことばっかり思い出して仕事がなかなか進みません(^^;)』
剛司(萌え〜wなんか今までのメールと全然違うよ〜w)
『お仕事頑張って下さいね。僕も今日は一日中青山さんの事考えています』
『なんか照れますね・・w今日、帰ったら電話しても良いですか?』
『はい、嬉しいですw待ってます』
そんな感じの初々しいメールだったがそのメールを後ろから盗み見していた人影が二人・・・。
裕子「うわ、超ラブラブメールだ・・(ムッカー!しょうがないけどw)」
果歩「つきあい始めました、って感じだね」
裕子「で?まだ敬語??」
沙織「ぇっ・・・」
果歩「まだこの二人にタメ語は無理ですよ」
裕子「まぁ・・ね。でも名字呼びは恋人っぽくないし」
果歩「それは言えるw」
沙織「でも・・。これから、だよ。昨日付き合い始めたんだし」
裕子&果歩「そうだよねぇ〜(w)ま、頑張れ!!w」
意味深な不敵な笑顔を残し、二人はトイレへと消えていった。 続く
670 :
新人664:2006/04/26(水) 22:47:03 ID:L3bZJgUp
>>668続き
「あの。ちょっと待っていてください。あっ、待っていてね。
お茶を入れて来ます。あっ。入れてくるから・・・」
「はい・・・」
「剛司さん。やはり下に来てくれませんか。あっ、来てくれない?」
「はい。今行きます、じゃなくて今行くよ。・・・」
再び会社・・・
「その後も努力したんだけど、どうしても敬語になっちゃって、
言い直していたらお互いに疲れきっちゃったの。」
「おい。それで元気ないのかよ。」
「うん。それもあるし・・・」
「先輩〜。沙織の首しめていいですか〜。」
「果歩まあ待て。他にもあるの?」
「それで、こんなに疲れるならこのままにしようという話になったんだけど、
これってどうなのかなって考え込んじゃって。」
「あのね〜結婚して何十年たっても敬語で話している夫婦はいくらでもいるよ。」
「そうなんだ!じゃあ全然おかしくないんですね。」
「そんなこと当然よ。2人の勝手でしょってなもんよ。」
「そうか。それで良いんだw」
「果歩、やっぱり首しめるヒモ持って来い。」
「あっ。それから、2人で相談して決めたんだけど。」
2人「何?」
「結婚式は2人が出会った7月5日にすることにしたw」
2人「そういう大事な事は最初に言え!」
「電車男SP構想(カンバセーション)」 終わり
>>658>>669 599さん
何か果歩の余裕が、カコイイ。
>>660>>666 886さん
なす術なく、あしらわれる剛司萌え。
これに葵を加えたら、山田家の女は強くなりそうですね。
>>665>>668 664さん
664ゲトオメ。啓介、すげぇ気さくですね。
沙織+剛司の会話が、はたから見てると、摩訶不思議な魅力。
672 :
新人664:2006/04/26(水) 23:25:30 ID:L3bZJgUp
>>671さん。いつも感想をありがとうございます。
あなたは偉大な力の持ち主だったのですね。
SPのうわさがありますが、本当だったらこんな愉快なことはないですね。
ではでは。
673 :
前スレ599:2006/04/28(金) 19:26:49 ID:gn7u+e4F
>>669続き
仕事がやっと終わり、沙織は帰路に着く。
すぐにでも剛司の声が聞きたくて、携帯を片手に、歩きながら電話しようとしたが
外で電話すると剛司の家に向かってしまう様な気がして電話できずに急いで家に帰った。
家に入り、部屋に行きベッドに腰掛けると、携帯で剛司に速攻電話する。
プルルル・・・プルルル・・・
沙織(早く声聞きたいな・・)
剛司「はい!w」
沙織「あ、青山、です」
剛司「待ってましたw仕事終わったんですか?」
沙織「はい。走って帰ってきたんですよw」
剛司「えっ?」
沙織「山田さんの声、聞きたかったから・・」
剛司(!?!?も、萌え〜・・)
沙織はふと裕子の言葉を思い出す。
『名字呼びは恋人っぽくない』・・・・・。
その後、色々と考えたりもした。もちろん、沙織もできたら「沙織」って呼んで欲しい。
剛司「青山さん??」
沙織「・・・ぁ、すいません」
剛司「疲れてますか?大丈夫ですか?」
沙織「ぃぇ、大丈夫ですよw」
剛司「そうですかw」
ここで沈黙が流れる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
沙織&剛司「あの・・(!?)」
剛司「ぁ、ハモっちゃいましたねw」
沙織「そうですねw・・・山田さん、ちょっと良いですか・・?」
剛司「え・?ぁ、は、はい(なんだろ・・・)」
沙織「あの・・・私のわがままなんですけど山田さんにお願いがあります・・」 続く
674 :
前スレ599:2006/04/28(金) 19:38:05 ID:gn7u+e4F
>>673続き
沙織の声が小さくなると共に、剛司の心の中で不安が大きくなってくる。
沙織「あの・・(やっぱり、変かな・・)」
剛司「は、はい・・」
沙織「山田さん、私の事名字で呼んでますよね」
剛司「えっ?ぁ、、はい」
沙織「もし良かったら、名前で「沙織」って呼んでくれませんか?」
剛司「(!?そうか!名前・・!!)良いんですか!?僕で?」
沙織「(良かった・・w)はい、もちろんですよ。だって彼氏ですもん♪お願いします」
剛司「はい!・・あ、じゃぁ・・・」
沙織はなんとなく剛司の言うことがわかって胸がドキドキした。
剛司「僕の事も・・名前で呼んでくれますか?」
沙織「はい!w・・剛司さん♪」
剛司「(萌え〜)・・・」
沙織「剛司さん?」
剛司「す、すいません・・・・沙織さんw」
沙織&剛司「w」。 =呼び名編=完
675 :
新人664:2006/04/30(日) 01:00:23 ID:7s2VIrOr
電車男超短編
GW
グレースフル・トレーディング社・秘書課
「どうしたの果歩。元気ないね。」
「ああ、沙織。去年のGWの頃を思い出しちゃってさ。」
「去年のGWは裕子さんと、果歩と3人で海外旅行に行ったね。」
「今年は、裕子さんは松永さんの実家に挨拶に行くとかだし、
沙織は山田君とどこかに行くんでしょう。私だけ予定なしなんだ。」
「果歩、そんことないよ。私、遠出する予定ないよ。」
「どこも行かないの。」
「そりゃ、GW中に剛司さんと会うけど、特に予定はないよ。
そうだ、2人で表参道ヒルズにでも行こう。まだゆっくり見ていないでしょ。」
「でも、悪いなあ。」
「全然。剛司さんは同性の友達を大切にする沙織さんは素敵です、
って言ってくれるに決まってるからw」
「のろけられた・・・でもお言葉に甘えちゃおっと。」
1年前には考えられなかった状況の変化。
ほろ苦い思いをしながらこれで良かったと納得する果歩でした。 終り
676 :
八点鐘:2006/04/30(日) 23:08:01 ID:quJdQTx0
聖地・アキハバラ
彼女持ちである、松永や川本が足しげく通ってしまうのは、
彼らは、人が好きなだけでなく、人の創り出すものや雰囲気も
好きなせいかも知れない。
松永「しかし、情けないですね。オタクファッションに誇りが持てない
奴が増えて。」
松永は、通りを歩く小ぎれいな格好の若者たちを見て、嘆いた。
川本「彼らは、ここが戦場だと分かってないですよ。あんな格好で
斥候するなんて、どうかしています。」
2人のもとに1人の男が近づく。パリッと音が聞こえそうな、小ぎれいな格好。
剛司「遅れてすみません。」
振り向いた2人が固まった。
松永「山田氏、何ですか?その格好は。」
剛司「最近、青山さんのファッションチェックが厳しくて。」
松永「オタクファッションは、ファッションじゃないと言うのですか!」
677 :
八点鐘:2006/04/30(日) 23:09:16 ID:quJdQTx0
>>676続き
3人は、街を流し見していった。
自然と距離ができて、3角形が形成されていく。
橋まで来た時、川から少女が流されて来るのに気付く。
松永「大変です!女の子が溺れています。」
松永は、まわりの人に叫んだ。川本はケータイを出して、警察に連絡する。
剛司は焦れて、橋の手すりを握り締めていた。
女の子の頭が、水上に出ている時間が、短くなっていく。
剛司は、大きく深呼吸した。
かって、自分は、マイナスイメージを持って、跳ぼうとしたことがあった。
だから、今度は、プラスイメージを持って、跳ぼう。
剛司「跳べない豚は、ただの豚です。」
そう、つぶやくと、剛司は川に飛び込んだ。
水音を聞いて、驚いた川本が、ケータイを落とす。
かっては、自分は、河童の息子と言われた男だ。絶対出来る。
そう信じながら、剛司は、少女を引き寄せるように、懸命に水をかいた
678 :
八点鐘:2006/04/30(日) 23:10:29 ID:quJdQTx0
>>677続き
剛司は、無事少女を救出して、川から上がった。ほっと一息つく。
松永の声で集まっていた人々が、一斉に拍手する。
剛司は、水が入って聞こえにくくなっている耳で、それを聞いていた。
川本「山田氏、かっこいいです。まるで、海亀みたいです。」
松永「海猿のことですか?川本氏。」
2人が剛司に駆け寄る。
剛司は、髪のしんまで冷えきって、カタカタふるえている少女を心配して、見つめた。
少女は「大丈夫」と言うように、首を振った。
少女は、自分が彼を川に引き込むのは2度目だと思って、反省していた。
自分が助かったことより、出来るか分からないことに、果敢に挑んだ彼に対して、
感動していた。
群集が去り、少女が、念のために病院に運ばれていくと、3人だけが取り残された。
松永「メイド喫茶でも、おごらせて下さい。」
川本「貸切とかにしないで下さいよ。」
3人が盛り上がっていると、1人の女性が通りかかって、止まった。
沙織「山田さん、その泥だらけの格好は?」
3人が、冷水を浴びせられたように固まった。
松永は、何か言葉を挟もうとするが、沙織の強い視線に阻まれて、言葉にならなかった。
沙織「わたしの選んだ服を、泥だらけにして笑って、そんなに気に入らなかったんですか?」
剛司は、うろたえて、視線が定まらなくなり、それでも、必死に沙織を見ようとした。
679 :
八点鐘:2006/04/30(日) 23:11:27 ID:quJdQTx0
>>678続き
突然、沙織がいたずらっぽく、剛司に笑いかけた。
沙織「じゃあ、もっと気に入る服を選ばないといけませんね。」
沙織は、呆気にとられている剛司の手をひいた。
沙織「まずは帰って、すぐに着替えないと、風邪をひきますよ。」
松永と川本が取り残された。そう、どうしょうもなく、取り残された。
松永は、何故、自分が何か言葉を挟もうとするが、挟めなかったのかに、気付いた。
剛司と沙織は、ピッタリくっつきすぎていて、理由が入り込む隙間など、無いのだ。
ましてや、自分の言葉が入り込む隙間など、あろうはずもないではないか。
−ぬるぽー
680 :
新人664:2006/05/01(月) 20:08:09 ID:7M2T3rsD
電車男短編
WD
青山邸リビング。由紀と沙織がいる。そこに啓介登場。
「アネキ、なに真剣に見てるの。」
「ウェディングドレスのカタログだよ。」
「フーン。どれどれ。」
「ちょっと邪魔しないでよ。」
「オレにはどれも同じに見えるけどね。」
「沙織は一生懸命選んでいるんだから、からかうのはやめなさい。」
「あれ、ミーナのウェディングドレスじゃないのかよ。」
「ええ?どういうこと。」
「山田さんから誕生日プレゼントにフィギュアもらったんだろ。
今も大事そうに飾ってあるし。初めての旅行に持って行ったんだろ。」
「そうだけど。」
「だったら、山田さん、アネキの花嫁衣裳には当然ミーナを期待でしょう。」
「ミーナ・・・うーん。・・・私ちょっと出かけてくる。」
「ありゃりゃ、出かけちゃった。」
「啓介、からかうから。きっと山田さんのところに行ちゃったよ。」 続く
681 :
新人664:2006/05/01(月) 20:18:22 ID:7M2T3rsD
>>680続き 入るか?
山田宅。
「突然おうかがいしてすみません。啓介からアドバイスがあって・・・」
剛司の部屋。
「あのう、ウェディングドレス、ミーナが良いですか。」
剛司が望めば受入れる覚悟の沙織だったが・・・
「沙織さん。ミーナは架空のヒロイン。僕が結婚するのは血が通った人間の
青山沙織さんです。沙織さんが好きな衣装を着てくれるのが僕にとっても幸せです。」
「剛司さ〜ん。」
沙織が到着する少し前。剛司の携帯が鳴った。
「もしもし。啓介です。実は、かくかくしかじか。多分そちらに行くと思います。
アネキ、ピュア過ぎて冗談通じないところがあるんで。よろしく。」
剛司は香澄と葵に相談。沙織は自分のお気に入りの衣装を着たい気持ちと
彼の好みの衣装を着ようという気持ちとの間で悩んでいるだろうということだった。
もちろん剛司の気持ちはすぐに決った。 終わり
>> 664さん
こちらこそいつも、絶妙な話を絶妙なタイミングでありがとうございます。
>>670 みんな、面白すぎる。
こんな人たちが近くにいたら、楽しいけど疲れそう。
>>675 もの凄い自信。やっぱエルメスは不敵だわww
>>680>>681 すげぇ。こんな短い謎解き小説、始めて見た。
>>673>>674 599さん
沙織と剛司は、いつも瑞々しい関係を保ってそうで、萌え〜ですね。
さて、ラストレスは誰が獲るかな。
おまいら。本当にお疲れ様でした。
まだまだ期間はありますので、がんがっていきましょうw
では、次スレで。ノシ
新人664さん、とうとう沙織と剛司は結婚するんですね。GJ!
過去に何名かの作家陣が沙織と剛司の結婚をレスしたと思いますが、新婚生活
版をレスした作家は少ないですね。沙織と剛司の結婚で終結した方がふさわしい
からでしょう。でも、新婚生活を見て見たいという住人もいるはず。俺もその中
の一人。次スレでこの辺りを楽しみにしてます。
>>685 漏れは逆だな。絶縁のシーンはこれ以上見たくはないが
かといって結婚式のシーンや新婚生活のシーンを見たいとは限らない。
なぜなら、2人が結ばれるまでの過程が良かったからで
結ばれてからに関しては正直、もういいんじゃないかって感じ。
続編があるならば、絶縁せずとも、もう1波乱あっても良いような気がする。