【顔文字姉さんと】電車男を語るスレ2【炬燵みかん】

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《ひとりぼっちのクリスマス(side-Y)》

>>44(つづき)
・Chapter-3 〜 2005.12.25 01:30 〜
 日中、人込みで賑やかだった街なかも夜中では静かとなり、
 イルミネーションのランプだけが賑やかに辺りを照らしている。

沙織さんから貰ったマフラー暖かいなぁ。こんなに冷え込んでいるけど首元はポカポカだよ。
それにしても良かったぁ。銀座に夜中でもやってるお店があったよ。
なんで電話くれた時に僕は気付かなかったんだろう。あの人が今日電話をくれたワケを。
それに経過報告もお礼も全然しなかったしなぁ。
でもパリにいるなんて、知らなかったし、あの電話だけじゃわからないよなぁ。

剛司「すみません、まだありますかぁ?」
店員「スミマセン。ここにある残り3個が最後なんですよ」
剛司「では残りの3個ください。で、お願いがあるんですが・・・」

時差とかわからないけど、間に合いますよ〜に。「パシャッ」貼り付けて送信と。
「ピロリロリ〜ン」

さてと、タクシー拾って、沙織さんの家に向かわないと。
って、3個持っていくのは変だよなぁ・・・。

 (タクシー車内)
あっ、陣釜さんからのメールだ。
彼女との時間を大切にしろよ...かぁ。
陣釜さんには色々なアドバイスや励ましを貰ったから、本当は会ってお礼言いたいけど
いま会ったら何されるかわからないからなぁ・・・。でも感謝してますよ。
(つづく)
56:2005/12/04(日) 00:08:43 ID:UILoS8dX
>>55(つづき)
ピンポ〜ン
剛司「沙織さん、僕です。剛司です」
沙織「・・・。やり残した事は終わったんですか?」
剛司「ハイ。本当は直接会ってお礼をしたかったんですが、やるべき事はしてきました」
沙織「それなら良いんですけど。・・・。」
剛司「どうかしました? 沙織さん」
沙織「ゴメンなさい。もしかしたら剛司さんは来ないんじゃないかと思ってしまって・・・」
剛司「僕の方こそゴメンなさい。僕の勝手なワガママで。もっと早くに気付いてれば
   良かったのですが・・・。沙織さんを悲しませる想いをさせて本当にゴメンなさい」
沙織「大丈夫ですよ。ただ、ひとりぼっちのクリスマスって寂しいなぁって、
   ちょっと考えちゃいました。あれっ、剛司さん。口の回りに白いものが・・・」
剛司「えっ! あっ、そうだ。ケーキ買ってきたんです。ただもうショートケーキしかなくて。
   一緒に食べませんか?」
沙織「はい。寒いですから、早く中に入ってください」

沙織「今、お湯をわかしますから、ソファーで待っててくださいね」
剛司「沙織さん、大事な話があるんです。こちらに来てもらえますか?」
沙織「はい。なんですか?」
剛司「ソファーに座って、目をつむっててもらえますか?」
沙織「えっ? こうですか?」

 剛司はリュックの中から取り出したものを沙織の首に手を回して、つけてあげた。

(つづく)
57:2005/12/04(日) 00:10:20 ID:UILoS8dX
>>56(つづき)
剛司「目をあけても良いですよ」
沙織「このネックレスは?( ttp://kjm.kir.jp/pc/index.php?p=7807.jpg )」
剛司「本当は沙織さんの誕生石のぺリドットの指輪をプレゼントするつもりだったんです。
   お店に行って指輪を買おうとした時、店員さんに「何号ですか?」って聞かれて
   気付いたんです。僕は沙織さんの指輪のサイズを知らない事を。
   で、お店の中を見ていたら、ぺリドットのネックレスがあったので・・・。
   クリスマスプレゼントって初めてなので、沙織さんに気に入ってもらえるか
   わからないのですが・・・」
沙織「ありがとうございます。とても嬉しいです。でもね、1つだけ不満があるんです」
剛司「えっ、なんですか? やっぱりブランド物とかの方が良かったですか?」
沙織「違うんです。目をつむってというから、てっきり剛司さんが私に口付けをしてくr・・・」
剛司「へっ?」
沙織「あっ、なんでもないです。お湯が沸いてますね。今紅茶入れますから・・・」

 沙織がキッチンへ向かい、剛司がパティオの方を見ると空からは白い雪が舞い降りていた。

剛司「沙織さん、見てください。雪が降ってきましたよ」
沙織「本当だ。ホワイトクリスマスですね」
剛司「サンタさんからのプレゼントですかねぇ?」
沙織「サンタさんからのプレゼントは・・・・・・」
 そう言うと沙織は剛司の肩に頭を乗せた。

(おわり)