倉本聰脚本の優しい時間が8話目を迎える。
老人の懐古主義と陰口を叩かれながらも、時流に媚びない本格派ドラマを謳う同ドラマ。
その倉本聰と逮捕されたばかりの西武・堤義明とは麻布学園で中高と同級生であり、昵懇の間柄である。
昭和47年、富良野にスキー場を開設。49年、富良野プリンスホテル開業。
52年、ワールドカップ開催。同年夏、倉本は富良野に移り住み、
57年に、あの「名作」北の国からがスタートした。
好評を博した同ドラマにより、富良野の観光客は80万から200万人に激増した。
堤義明と倉本聰の友情が生み出した奇跡だ。
だが、堤が逮捕された今、それを美談と賛美できる人間がどれほどいようか?
倉本は、「北と国から」は堤との関係で始まったものではない。
1作目についてはフジテレビの鹿内と村上とで考案したものだと主張している。
だが、その後のシリーズでは富良野プリンスから数々の便宜を図ってもらったと認めているのだ。
つまり「北の国から」は、実質西武ビジネスのプロモーション作品としての意味が大きかったのだ。
ちなみに倉本聰初監督映画は中島朋子主演のフィギアスケート物語で、
それらは品川プリンスホテルのスケートセンターを無料で提供してもらって撮影されたもの。
そして視聴者のどれほどが、今放送中「優しい時間」の舞台となっている喫茶店が、
今、話題となってる堤西武グループ・新富良野プリンスホテルの敷地内にあることを知っているだろうか?
さて、フジテレビアナウンサーの里谷がDV離婚・白人との公然猥褻/暴行事件が発覚したが、
スキーモーグル選手だった彼女がフジに入社できたのは堤が親密なフジ日枝に依頼したからだと言われている。
そしてフジテレビが今、コクド→西武で問われた親子資本関係のいびつさと全く同種の欠陥をつかれ、
ライブドアに乗っ取られかかっているのは皮肉な話だ。
「優しい時間」と同時期のこの冬公開されている映画「北の零年」主演・吉永小百合と言えば、
言わずと知れた堤との“特殊な関係”。早稲田大学時代には堤から単位取得の後押しを申し出られている。
またに徒党の円環構図と言えよう。
「優しい時間」放送当日に堤が逮捕され、放送真っ只中、裏番組で堤のニュースが流されてるいるのは、
腐臭を放つインサイダーの輪の中にいた、倉本聰への引退勧告である。