【日テレ水10】　共犯者2　【夢オチ厳禁】

妄想説と実在説が入り乱れてて、妄想優位でスレが推移してる。いろんなエピソードが取り
上げられてるけど、冒頭で、佐野が浅野を呼び出して乙葉のことをわざわざ話したことが
抜けてしまってる。あれが重要なポイント。１５年前の殺人事件の共犯は佐野。佐野は恐ら
くお盛んな乙葉と関係があった。（毎朝遅刻してくるのは、就業前に佐野のオフィスで遊ん
でるから）痴情がもつれ絶縁を考えたが、彼女の父親が大銀行重役のため、自分の出世に
関わると苦悩、殺害を検討する。そこで目をつけたのが浅野だ。時効間近になって精神が
錯乱し始める一般的傾向の存在を利用し、“浅野の妄想の末の殺人”というでっち上げを図
る。これが妄想説に対立する脚本上のもう一つの構図。実在説に立つと、妄想と取るしか
ない不自然な場面も説明できる。確かに検問で警察は三上を一瞥しなかったが、「奥さん」
とわざわざ発言させてること、エレベーターの場面で吹満がしらっとしてたのはあえてそう
した（彼は謀略の共犯）からになる。脚本において浅野に乙葉殺害の動機を与えると同時
に、ドラマ冒頭であえてドライブ会話を作ることで、乙葉運搬手段をあらかじめ用意してた。
妄想なら浅野の潜在意識が犯罪断行の精神的準備を可能にしたことになるし、実在・謀略
なら、吹満はあらかじめわざわざ計算してそう会話したことになる。

謀略は単純に時効間際の浅野（あるいは彼女の妄想パニックによる）乙葉殺人だけだった
が、目撃者等を巻き込んで大量殺人に発展していく。ストーリーは実在説と妄想説が右に
振れ、左に振れてその判別が絶対つけられないよう細心の注意が払われて推移し（当然
三上の実在を確認させるような中立第三者との会話もない）最終１０話においてその真相
が明らかになる。（出演者に最後の脚本を見せなかったことや、三上が終わったら見返し
てくれ、演技には全て意味があるとしたのはそのため）。どっちに転んだとしてもおかしくな
い展開になるはず。当然、途中段階で結論は絶対出せない。だからこの作品がパクリだな
どというのは見当違いだろう。有名作品の構造をあえて視聴者に意識させるという新手の
手段だ。であれば仮に結論的に妄想で終わったとしても構わない。なお、コンビニ店員は
警察に「自動車に三上は同乗せず」と証言するが、妄想説にも実在説（後者では買収済み）
にもなる。決着の鍵を握ってるのはヒッキー少女だ。真相を知っていてもヒッキーは正義感
を発揮する行動には出にくいから、警察への非通知の不自然さも合理化できる。

ところで、『あなたの隣に〜』は『共犯者』の脚本をあらかじめ入手して作ってると思う。