「倒叙ミステリ」についてはこの数日だけでも色々な方が走り書きしてくれました。
>>628 ・同じ倒叙物でもソーンダイク、殺意、クロイドン、伯母、迷宮課、そして
コロンボとそれぞれ作風が全く異なる。
・各々の作品の特徴を比較検討するなり歴史的展開を語るなりしてほしい。
>>558 ・フリーマンの倒叙小説は既にパターン破りで、犯人の犯行を描いた
第一部が終わると、探偵の活躍を描く第二部に犯人が全く現れずに
終わるものまで存在する。
・結局犯人が動機を隠匿したまま罪を逃れたり、逮捕されない作品もある。
・犯行直後から探偵と犯人が一騎討ちする正統対決ドラマ「コロンボ」とは
性質が違いすぎる。
>>626 ・倒叙ミステリは、エンタテインメントの歴史の中で、生まれるべくして
生まれた必然的手法でしかない。
・まず「探偵の調査」、時間を戻して「犯人の懊悩、そしてついに犯罪へ」
という時間軸の話はミステリでもとっくの昔からあった。フリーマンは
この第一章と第二章をひっくり返してみせただけとさえ言える。
・小説に限らず一現象を異なる立場から描写して見せる手法はどこにもある。
・舞台版「殺人処方箋」はフレミング医師が主役のドラマ。倒叙ミステリ
などというレッテルがなくても、「殺人処方箋」や「スッポンのように
食いついてくる怖い老刑事が主役のドラマ」は生まれていただろう。