【ネタバレ用スレ】大長今22【チャングムの誓い】
中宗実録、十九年十二月乙巳
中宗「百工技芸、皆不可闕。…
其中医術、尤為大事。…
医女大長今、医術稍優於其類、故方出入大内、而看病焉。此全逓児、其授長今」
「百工技芸は、皆、欠くべからず。…
その中に、医術、もっとも大事となす。…
医女大長今は、医術、ややその類(同輩)にまさる。ゆえに、まさに
大内(宮殿)に出入して、看病せしむ。この全逓児は、それ長今に授けよ」
〈医女の料食に、全逓児と半逓児というのがあって、全逓児に欠員があった〉
ここに、同一人に対して、大長今と長今と両様の記載があることに注目。
これを見ると、背の大きい方の長今を大長今と呼んだ、という説は当たらないことがわかる。
姓を持っていた家から奴婢に身分を落された場合に、姓が剥奪されたのかどうかも分からないので、
大長今の「大」は、ハヤカワ文庫版のように、姓だったのかも知れない。
また、医術が同類よりも優れている、という国王の言葉を特に記しているので、
「偉大な」という意味で冠されたものであった可能性も考えられる。
そもそも、内医院の医女が、必ず官婢の出身であったのかどうか、疑問だ。
章敬王后が仁宗を出産したときの、王と臣下のやりとりも面白い。