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ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 :
「ロンドンの傘」は、退屈な作品であり、初見の時には途中で見るのをやめてしまった
記憶がある。ロスの名探偵コロンボが、世紀の名探偵ホームズの本拠地であるロンドン
に行くという創り物としてのネタ的な面白さしか感じさせない。
まあ、シェイクスピアを朗読し続ける犯人(夫の方)は、狂い(マクベスと同様)出して
いたのだろう。
「歌声…」の指紋の件だが、
そもそも指紋そのものを証拠能力を有する(特定個人の識別が可能)ほど明瞭な形
で採取することは、一般に思われている以上に困難とのことである。
アーサー・ヘイリーの「殺人課刑事」はこの辺につき詳しい。
仮に指紋が残ったとしても、着脱の時に形が崩れ易いゴム手袋に残ったものとなると…
どうだろうか?
なんども言うようだが、やはり「逆転の構図」のラストの鮮やかさはシリーズ随一と言い切れる。
ディック・ヴァン・ダイク演じるガレスコが最後の最後にミスをしてしまうくだりが、実に鮮やかに
映るのである。(これを自供と取るかは別にして)
もし、あのカメラを手に取る直前の写真の引き伸ばしによるコロンボのポカをガレスコが鼻にも
かけなかったら、ガレスコ自信が言うように完全犯罪の可能性があったのである。
ミステリとしては脆弱な作品であるが、刑事コロンボシリーズを初見であるならばぜひこの作品を
お勧めしたい。