刑事コロンボについて語ろうpart6

このエントリーをはてなブックマークに追加
507ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
過去にも繰り返し書いたことだが、
「構想の死角」の犯人は画面で見る限り犯行の自白などしていないし、
「二枚のドガの絵」はコロンボが指紋をつけた意図は不明瞭なまま終わっている。
いずれもミステリとしての欠陥にとどまらず、ドラマとしての大きな破綻と言えよう。
「祝砲の晩歌」は、ミステリとしての面白さが無いのは反論が無いところとしても、
戦術・戦略に長けているはずの犯人が、自分の立位置を把握出来ずあっさりコロンボの
誘導尋問にひっかかって自白してしまうお粗末さ。
キャラが生きていないどころか、最早、陸軍幼年学校校長という犯人役を設定した意味が
無い、キャラ破綻の例と言える。

「ホリスター将軍のコレクション」の拳銃秘匿のトリックは、
読書習慣があり(この板では無理ぽか?(w )ポーの「盗まれた手紙」を
読んでいれば面白く見られるものがある。
室内での射殺という痕跡が残りやすい犯行方法が批判されているようだが、
軍人であるホリスターには殺人現場の処理くらいには可能であると考えられる。
(この点を批判するのであれば、素人による「構想の死角」の別荘内での射殺の方がより批判
されてしかるべきである)
そして、ホリスターは自己の権威をカサに着て家宅捜索などされないと踏んでいるようで
あり、この点は、細かいミスは権威で押し切らんとする「権力の墓穴」の犯人キャラと共通するものがありそうである。