刑事コロンボについて語ろうpart5 

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43ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2
「さらば提督」
なんとコロンボのお家芸ともいえる倒叙スタイルを放棄、
華やかな雰囲気で、これぞアメリカン・ミステリという感があった前作「魔術師の幻想」
とはうって変って、最後にコロンボが事件関係者を一同に集めて謎解きを見せるという、
(これはいかにも名探偵らしく、逆に、いかにもコロンボらしくないのが面白い)
落ち着いた英国ミステリ風フーダニットに仕上がっている。
コロンボヲチサイトの管理者は、本作に対し厳しく最低の評価をしているが、
シリーズものであり確立されたお家芸である倒叙スタイルは固持すべしという
観点からは、心情的には理解出来ないことはない。
ただし、本作のようなフーダニットが本来の謎解きミステリのスタイルである以上、
ミステリドラマであるコロンボに、もっとこういう作品があっても良かったかとも思う。
しかし、真犯人である提督の甥っ子は、今年のGW後半以降を管理費のいざこざに
追われている私から見れば、十分にうらやましい身分(犯行前)だ。