ソフトバンク日本シリーズ8年ぶり出場に冷や水ぶっかけそうな「厳冬更改」情報
◆携帯事業の苦戦
喜びが一転、悲劇になるかもしれない。 ソフトバンクは今季、2位日本ハムに17・5ゲーム差をつけ、リーグ優勝。CSに勝って日本シリーズに進出した。交流戦でも18勝4敗2分けとセを圧倒した。選手はオフの大盤振る舞いに期待を寄せているが、実は厳冬更改の可能性もあるという。
理由は本社の携帯電話事業だ。「米アップル社が開発したiPhoneは、国内ではソフトバンクの一社独占販売。ところが、今年になって携帯電話事業のライバルであるKDDIがiPhone参入。KDDIは10月にはauからiPhone4Sを発売し、iPhone5の販売も予定している。
もともとソフトバンクの携帯は『電波が悪く、つながりにくい』という苦情も多く、これを機に解約が殺到するのではないかと戦々恐々です」(経済ジャーナリスト)
昨オフ、カブレラ(2年3億6000万円)や細川(4年総額最大8億円)、内川(4年総額最大13億6000万円)という大型補強が出来たのも、本社の携帯電話事業が儲かっていたからだ。
◆ベテランの粛清
年間使用料約50億円の福岡ヤフードームを抱えているソフトバンクは、球団単体では毎年大赤字。その上、今季シーズン中に国内FA権を取得した年俸3億5000万円の杉内の引き留め資金もつくらなければいけない。それを考えたら、大盤振る舞いどころか厳冬更改すらあるのだ。
優勝したにもかかわらず財布のヒモが固いとなれば、選手のモチベーションにもかかわりかねない。
そこで球団が考えているのが、昨オフ導入したばかりの新年俸制度の見直しだ。「過去の実績は考慮せず、その年限りの成績で現在の年俸に見合っているか」が判断材料になるこの制度の下では、大幅アップするのは一部の選手のみ。
杉内にしても、FA残留とはいえ今季8勝7敗の成績で大型契約を結ぼうものなら、他の選手だって納得はしないだろう。
そんな制度を廃止した上で、球団がさらに考えているのが、ベテランの粛清だ。
(続く)
日刊ゲンダイ 2011/11/07
http://v.gendai.net/q?uid=1&sid=A817&i=article%2Fdetail&aid=248980&p=1