エンタメ戦闘区域 週替わり集中連載
マーティの日本っていいじゃん!!最終回
なぜか新宿に住んでいた伝説のギタリスト
「トリビア」に「ロンドンハーツ」・・・
日本のテレビはレベルが高いね
ボクが出演しているテレビ東京系の「ヘビメタさん」は、タイトル通りヘビメタの音楽バラエティー。
ボクは打ち合わせの段階から参加して、何をやれば面白くなるか意見を出してます。
楽しく笑いながらヘビメタの良さを伝えようなんて、こんな発想、どこの国にもなかったよね。
ヘビメタというとカッコつけるような番組ばかりで、笑いが入る余地なんてない。画期的ですよ。
スタッフのひとり、山田さんは「タモリ倶楽部」の空耳アワーをず〜とやってる人。
あのコーナーを初めて見た時は「コレ考えた人は天才だ!」と思ったよ。
言われてみればボクにも日本語に聞こえるんだもの。
日本のテレビは教養、教育的な情報を楽しく伝えるのがとてもうまい。
例えば「世界・ふしぎ発見!」は学校で習うような内容をクイズ形式のゲームにしてるでしょ?
少し昔の「なるほど・ザ・ワールド」や、最近なら「トリビアの泉」だって楽しみながらいろんな知識を得ることができる。
アメリカのテレビは「バラエティー」と「教養番組」がはっきり分かれていて、日本のような「教育バラエティー」というのはない。
バラエティー番組のレベルも高いですよ。企画が斬新で、練られていて本当に笑える。
ボクが一番ハマったのは「ロンドンハーツ」(テレビ朝日)。青木さやかさんの写真集をだすまでを追った回は最高だった。
最後、フロアからエスカレーターまで何百人もが同じ青木さんの顔写真Tシャツを着て、
ズラリと並んでたシーンには感動さえ覚えました。ボクもだけど、日本人には忙しくてテレビを見るヒマがないって人は多いと思う。
そんな人をひきつけちゃうのはすごいパワーですよ。
そうそう、ひとつ不思議に思うのは、番組の中で叫んでる人が多いのはなぜ?
きれいな人がよく叫んでるじゃないですか(編集部注:梨花、磯野貴理子のことと見られる)。
アメリカの番組では叫ぶ人はあまりいないから、面白いなあと思いながら見てるんですよ。
日本のドラマも好きです。
どのドラマも感情に合わせた音楽の使い方がうまい。だから自然に入り込める。3か月で終わるのもちょうどいい。
アメリカは人気があればいつまでもやってる。長いのになると30年続いたドラマがあって、そうなると、
演者が亡くなったために登場人物が死ぬ、なんて事態も出てくる。
ネタも尽きちゃうから、「今日はスーパーに行きました」ってだけのつまらない回があったりね。
やっぱり「もう見れないのか」ぐらいが一番いいんですよ。
この連載も今日が最終回。最後にボクのことを少し。
今後は日本でバンドを組もうと思ってます。ボクが前面に出るのではなく、あくまでもいちギタリストとして参加して。
目標はアメリカではなく、日本!渋谷の待ちやコンビニでかかるような音楽をやりたいんです。
ちょうど、ボクが初めてJ-POPの良さを知った時のような、ね。
そして、アメリカと日本、両方大好きで、両方の良さを知っている者として、
それぞれに良さを伝える懸け橋のような存在になりたいと思ってます。
それでは皆さん、またどこかで。See Ya!