びわこ放送を語ってくれよ！【深呼吸】

◎豊郷町長リコール成立！（９日・ＢＢＣ開票速報特番より）

　日本中が見守るなか、投票率も82％に達し、地元住民の関心は高
かったようです。
　県内では、過去にも３回、市町村長解職へ向けての動きが ありまし
た。昭和27年・笠縫村(現・草津市)長が、昭和48年・長浜市長が、も
う一件は忘却しましたが(昭和45年の甲西町長？)、とにかく不信任案
みたいのが出ながらも、リコール手前で立ち消え、という事例が多
かったわけです。
　よって、今回が、史上初のリコール投票に なります。

　午後８時で投票締め切り。９時台から開票作業が始まり、９時30分、
ＢＢＣ開票速報スタート。
　まずは、両陣営の詰め所から中継。住民側・町長支援側ともに、全
国から、多くの取材陣が集まっていました。

　カメは勝つ！と、住民側「豊郷一新の会」代表のかたが宣言。同団
体のスローガンであり、校舎の内装にも 由来するものです。これま
で、"とよごう"と間違われがちだった地名も、知名度が上がり、"とよ
さと"と正確に読んでもらえるように なった、とも おっしゃってまし
た。
　実を言うと、同じ県内に住んでいる私でさえ、恥ずかしながら、正
確な位置を把握していなかったのです（爆）。読みかたこそ知ってま
したが、このニュースを初めて耳にした頃、湖西方面の お話かと思っ
ていました（愚）。滋賀県の地名では、「朽木」や「膳所」「和迩」
なども、難読漢字で あるようです。他地域のひとに とっては。
　話を戻しますが・・・。住民側がリコールへの準備を進めていく中、
県外に転出している同郷人団体から、恥さらしに なることは するな、
と、圧力かかったりも したそうです。

　一方、町長側の夏原四郎 代表は、マスコミにイメージ悪くされた、
と、報道の ありかたを批判。インタビューが終了するやいなや、そっ
けなく去って行きました。感じワルい・・・。

　そんな中、割りこむような形で開票速報が！ 瞬間、前かがみに な
り、かたずを飲む私。まず１回目、開票率が３割弱の段階で、町長失
職 賛成派・反対派ともに650票。まったく差が ついていません。もし
かして、リコール失敗？ 町長の味方をするひとの多さが、とにかく不
思議に感じられました。
　開票率が60％をこえた時点で、２回目の速報。1500票 対 1450票で、
リコール賛成派が わずかにリード！ う、うーん・・・。このまま差
は開くのか、それとも、すぐに巻き返されるのか。
　３回目。ついに最終結果が出ました！ 2450票 対 2070票で、大野
さんの解職が決定っ。

　住民グループの詰め所に、突如まき起こる歓声。大野氏の再出馬に
ついて、
　「恥は、これ以上やめてくれ。」
とは、代表のかたの発言でした。３月９日だけに、住民の皆さんにサ
ンキュー、とも・・・。
　画面が変わり、大野氏が登場。"解職が決まった−大野和三郎氏"の
テロップに、改めて事態の大きさを感じました。
　「これからも、改築計画は進める。しばらく休養して・・・。」
ここで、取材陣のカメラがパシャパシャっ。さらに言葉は続き、
　「４月の町長選に立候補します！」
　新展開！ しかし、よく考えると、今回と同じことが来月もう一回く
り返されるだけの話で、今までの興奮は何だったんダ、と、逆に拍子
抜けしちゃいました。

　まだ住民側からは、これという候補者が よう立されておらず、最悪
の場合、やっぱり大野がイイ！という感じで、元のサヤに おさまって
しまうことも考えられます。そうなった場合、この一連の出来事が、
それこそ単なる騒動に終始してしまうのでは無いか。豊郷小児童の保
護者らの間にも、改築を望む声があったり、事実、町長の解職に反対
する票も多かったりと、最後の最後まで予断を許しません。

　町民のかたへのインタビューでは、
　「仮校舎での授業が長引くと、子供らが かわいそう。」
　「町民の間で、真っぷたつに意見が分かれたので、しこりが残る。」
などの声が聞かれました。
　ちなみに、豊郷小の校舎建築に当たっては、地元出身である、丸紅
の元専務が、私財を投じたんだそうです。
　設計者のヴォーリズ氏は、近江兄弟社の創始者として知られていま
すが、他にも、大丸心斎橋店(？)・関西学院校舎 等の建築に たずさ
わっています。