森光博 part25 〜ストーカーは二度ベルを鳴らす〜

このエントリーをはてなブックマークに追加
784最低人類0号
古い。ストルガツキーの『ストーカー』なんて83年だよ。これはSFかwww。

性犯罪という意味での国内最古は大正十一年の近松秋江『黒髪』。相手は祇園の芸妓です。
海外ではフランセス・ヴァーノア・ギリールの『アデル・ユーゴーの日記』も外せない。
『アデルの恋の物語』で映画にもなってる。

森見登美彦の『太陽の塔』。温度が違うが『夜は短し恋せよ乙女』もストーカーネタ。
エキセントリックな文体と相まって、破天荒な「私」が面白い。
京大→東大。小谷野敦の『非望』は単行本の帯で「実録東大ストーカー物語」の煽り。
『恋愛の超克』もおすすめ。

「小説新潮」の2005年11月号に、杉本彩『極私小説/女優とストーカーの危険な関係』が掲載。
川端康成の『みずうみ』は、女生徒を追いかける足フェチ高校教師の物語。
性犯罪を流麗に書くが、どう考えても川端の趣味w。
田山花袋も『少女病』で、列車で少女を観察する中年を描く。誰かさんと一緒w。
柳田國男編『遠野物語拾遺』で、木の葉についた姫の温もりでオナニーする中納言。
広義のストーカーを当てはめたら我が国の古典作品は切りがないw。

大石圭『アンダー・ユア・ベッド』は、ストーカー視点での構成。感動するもオチで突き放される。
五十嵐貴久の『リカ』は秀作サスペンス。ただし人間じゃない。
北國浩二『リバース』はストーカーへ変貌する痛い様を描く。冗長なのが難。
久米田康治『さよなら絶望先生』の常月まといがストーカー。
一応、本の体裁ということで、ケータイ小説から蜜柑の『見てる。 ストーカー』も挙げておく。

再販されたディーン・R・クーンツの『ストーカー』(旧題:狂った追走)
主人公が度々頭痛に見舞われる、脳の障害?
イアン・マキューアン『愛の続き』は追逃とも男、微細な関係・緊張感とも一級。
巻末に精神科医による(フィクションの)鑑定書が付く。
『Jの悲劇』としても映画化。CHAGEの『Mr.Jの悲劇は岩より重い』の歌詞でも引用。

パッと思いついただけでこれくらい。つきまといなんて文学じゃ古いネタだよ。