とりあえず、H18年度の輸送密度は貼ってくれた人がいるから藤沢在住君に
とどめを刺す意味でも有価証券報告書の数字を使って東洋経済とまったく同じ条件で
東武全路線の営業係数の推計を求めてみた。東洋経済はH19年のデータを使ってるんで
伊勢崎線77.4と東上線70.6の数字と違うが、H19年の伊勢崎線と東上線だけを
計算しても微妙に数字は異なって、75.9と70.3になるな。
H18年度 輸送密度 推測営業係数
伊勢崎線 112,543 76.84
東上線 196,467 70.87
越生線 22,447 120.52
野田線 70,813 84.57
日光線 16,775 134.13
鬼怒川線 3,912 215.17
宇都宮線 9,436 165.27
佐野線 3,456 221.54
小泉線 2,182 242.52
桐生線 3,656 218.68
大師線 18,203 130.13
亀戸線 24,726 116.40
合計 14,796 83.60
>>521が書いてるように、鬼怒川線に接続してる野岩がH19年度の輸送密度844で営業係数147.1、
会津が輸送密度887で営業係数148.9である時点で、東洋経済の推計はほとんど当てにならない
推計だということがわかるな。まー、各路線の傾向みたいなもんの比較にはなるかもしれんが、
実際の営業係数からはかなり程遠い数字だということはわかる。
東洋経済の営業係数の推計方法は、北陸新幹線スレにまとめられてるんでリンクしておく。
【金沢】北陸新幹線 Part49【東京】
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/rail/1266937642/379 北陸新幹線スレにもこの推計方法の問題点が指摘されてるし、思いつくことだけでも
端的にまとめれば、
1.鉄道会社内のすべての路線の収入効率は一定であると仮定している。なので、
特急が走っているような路線の営業係数は過小評価に、特急が走っていない路線に
特急収入の分も加算されていることになる。
2.ローカル線は学生の利用者が多いため、割引率の高い定期利用が多いことが
反映されていない。
3.動力費や整備費用、運転士や車掌の人件費は列車キロや車両キロに比例するのに、
旅客キロや営業距離で按分してしまっている。
4.各路線の輸送頻度による費用や収入の増減が反映されていない。
5.減価償却が終わった車両や設備が多い路線での減価償却費の低さや修繕費の多さが
反映されない。
とりあえず、東洋経済の推計方法は同じ会社内での路線間の差異が大きいと
まったく当てにならない、ということは分かるかと。