大豆「芽吹かず」投資家不信 モンサントの遺伝子組み換え品種2009/11/14
米種子開発最大手モンサントが競争力の強化に向けて開発した大豆種子「ラウンドアップ・レディー2
イールド(RR2)」の初期収量結果が予想を下回り、同社は投資家の信頼を失いつつあるようだ。
種子開発2位のデュポンに今年、過去10年で初めてモンサントは国内種子市場のシェア争いで敗れた。
生産者が必ずしも最先端の遺伝子組み換え(GM)品種を選ぶわけではない、とモンサントに見せつけた格好だ。
モンサントは来年以降、8カ所の遺伝子を組み換えたトウモロコシ種子「スマートスタックス」と、13年ぶりに
改良した除草剤耐性をもつ大豆種子RR2を市場に本格投入し、巻き返しを図ろうとしている。同社のヒュー・
グラント最高経営責任者(CEO)は、これらの新品種で、2012年までに収益を10億ドル(約900億円)伸ばすと
強調している。
だが今年からRR2を採用した生産者を対象として、調査会社OTRグローバルが収穫初期に行った調査では、
収量が目標値に届かないとの結果が示された。この結果が公表された10月の最終週、モンサント株は11%
下落している。