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>>1のつづき)
援助交際は別にして、実際、小中学生のセックス体験は増えているのか。
日本性教育協会の調査によると、中学生男女の性交経験率は、2005年度は4%ほど。赤枝六本木
診療所院長の赤枝恒雄さんは、「最近では、中学生が12%という調査があるそうですよ。すると、
小学生は、数%はあるでしょうね」と言う。
それが、ネットの普及で、援助交際への抵抗もなくなっているらしい。
ネット上では、女子中学生のことが、頭文字を取って隠語で「JC」とも呼ばれている。出会い系サイトの
事件では、横浜市の男子中学生は2月20日、携帯電話からサイト上で「神奈川JC募集。かなり金あるから
援交したい人きて」などと書き込んだ。そして、16歳の少女も4万円で買春したという。お金はお年玉を
使ったというが、赤枝さんは「数万円というのは特殊な例。高校生同士なら3000円ぐらい、中学生なら
それ以下と聞いています」。
横浜市教委の担当課長は、事件報道に対し、困惑した様子でこう明かす。
「中学生が買春なんてどうなっているんだろう、とびっくりしています。性の乱れは認識していませんが
把握していないだけかもしれません。フィルタリングなどの啓発活動を浸透させなくては」
ただ、前出の赤枝さんは、教育現場が対応できないほどセックス事情が進んでいると指摘する。
「学校の先生は、女の子のお腹が大きくなっても、見ていませんね。意外と分かっていないんです。
子どもがよく知らないでセックスをする遊びを『くっつけっこ』と言う映画もあるように、アメリカと同様、
日本でもセックスのハードルは低くなっています。『妊娠しても、産めばいいだけじゃん』という子も
いるんですよ」
こんなことになった原因はどこにあり、どうすればよいのか。
赤枝さんは、こう言う。
「親との会話が少ないほど、セックス体験が早まるんです。共働きで忙しかったり、離婚など家庭崩壊が
あったり。親が見ていないから、寂しくなるんですよ。しかし、『気持ちいい』『楽しい』では、エイズなど
怖いことに気づかない。子どものプライベートに踏み込むと先生も怒られるので、会話をもっと増やすよう
家庭を立て直すしかないでしょうね」 (以上、一部略)