129 :
最低人類0号:
朝日新聞 2008年(平成20年)2月13日 水曜日 大阪 14版 5面 政治面
'08政権選択 道路を問う 一般財源化は本丸だ 岡田克也・民主党副代表
──般財源化を求める民主党の主張に、全国の首長が強く反発しています。
「6年前、地元・三重で第2名神の建設促進協議会の顧問になるよう頼まれたが、断った。無駄
な道路はつくらないと言っている時に、地元は優先的につくれという会には参加できない。地元
では事件だった」
「最近も『岡田が反対しているから伊勢大橋の架け替えが遅れている。北勢バイパスがなかな
かできない』と流す人たちがいる。私でさえこれだから、若い民主党の議員が道路問題で戦って
いくのは大変だ」
──般財源化すると地方と国の関係はどうなりますか。
「地方分権を声高に唱える首長たちが『道路特定財源を守れ』と言うのは理解しがたい。道路
特定財源にメスを入れるのは改革の本丸だ。一般財源化すれば高齢者医療や介護、子育て支援、
農業など何に使ってもいい。その中で、選択として道路をやるならいい」
「特定財源だから『財布』を道路族議員や道路官僚が握り、天下りや無駄遣いもうまれる。塩
川正十郎さんは財務相時代に『母屋でおかゆをすすっているのに、離れですき焼きを食べている』
と特別会計改革を訴えた。いまの額賀財務相は『一緒に離れですき焼きを食べよう』と言ってい
るようなものだ」
──党代表時代に岡田さんは「暫定税率は温暖化税に充てる」と主張していました。
「財政赤字を補う手段として、炭素含有量に応じてかける温暖化税は有力で、消費税より理解
を得やすいのではないか。欧州は兆円単位で徴収し、社会保障などに充てている。環境省は3千億円
規模、ガソリン1リットルあたり1.5円程度を想定しているが、それでは排出量抑制の動機付けに
はならない。ただ、暫定税率25円すべてを温暖化税に振り替え、石油製品、灯油や重油、石炭に
かけたらかなりの重税になる。暫定税率の話とは切り離して考えた方がいい、と今は考えている」
──与野党で歩み寄りの余地はありますか。
「このままだと3月末に暫定税率が切れ、ガソリンが25円下がる。それが困るのであれば、何
らかの提案を与党が考えるべきだ。我々は下がっても何も困らない」