【福岡】棒 ◆1U6ULRBeHK 6【出会い厨】

このエントリーをはてなブックマークに追加
530最低人類0号:2006/09/12(火) 19:35:25 ID:PdREQOpL
棒の居場所はネットしかないだろ
531最低人類0号:2006/09/12(火) 19:40:17 ID:Py819LmE
かえるはどう関係してんの?
とりあえず棒は指くわえてやめてくれーっていってなさいw
532最低人類0号:2006/09/12(火) 19:41:51 ID:tNcXHjPF
山田由希って立派なコテが
533最低人類0号:2006/09/12(火) 19:44:19 ID:Py819LmE
>>532
棒乙
534最低人類0号:2006/09/12(火) 20:30:50 ID:eK8D1IRd
かえる君のモテぶりは凄いね。
多分今暇のナンバーワンイケメソじゃないかな。
535棒熱狂的ファン:2006/09/12(火) 20:46:10 ID:rEZHU/cD
棒カス糞死ね
なにが悪人演じてただ、いい加減にしろや!!
オフ依存症のロリコンのチキンカス野郎が
忙しいとか言ってるけどそんな忙しくねーだろーが
仕事中や会社の旅行出発時とかにカキコミしてたんだから余裕だろ
今もチラチラ見てんだろ?
悔しかったらなんか言い返せや
536:2006/09/12(火) 20:53:23 ID:N5KdBQK9
ぽちのしまりぐあいはさいこう
537最低人類0号:2006/09/12(火) 21:22:29 ID:SXKXKuaY
ぽちと●ってなんか印象が被るのは俺だけ?
538最低人類0号:2006/09/12(火) 21:25:32 ID:e9fTjMoC
>>537IDすげ
539最低人類0号:2006/09/12(火) 22:03:13 ID:zgd6B9UV
俺もぽちと●が被る。服装も似てたような気がしないでもない。
540店長 ◆raSSLzjqsc :2006/09/12(火) 22:07:52 ID:Ye0g30Uv
お前らマジすげーな…
541最低人類0号:2006/09/13(水) 05:20:23 ID:3ACHnY4L
幸せそうだなw

いつまでもつことやら
542最低人類0号:2006/09/13(水) 13:03:59 ID:fdonWupG
ん?別れたんじゃないのか?
543最低人類0号:2006/09/13(水) 15:14:52 ID:v4IuJOR5
別れてたらもっと暴れるんじゃね?
544最低人類0号:2006/09/13(水) 15:52:20 ID:riIbEZWi
自分の発言に責任くらいもてよ棒(・∀・)
言い訳ばっかせんと
545 ◆f2XACxA.S2 :2006/09/14(木) 13:16:28 ID:IH7espBz
入れ代わり小説の続きマダー
546熱帯雨林 ◆at5osy4THE :2006/09/14(木) 18:30:26 ID:INEKwEHt
それは俺も希望
マダー?
547最低人類0号:2006/09/14(木) 19:58:04 ID:VUTHJrjw
入れ替わり小説って何?
548店長 ◆raSSLzjqsc :2006/09/14(木) 23:48:34 ID:cGrcEbw9
>>547
顔も性格も悪いヤツと顔も性格もいいヤツが入れ替わる話。
入れ替わっても結局、元イケメンが得をする流れのとこで打ち切りになった棒先生の伝説の処女作。

登場人物の台詞がところどころ熊本弁なのが萌え


で、続きマーダー(・∀・ )っ/凵⌒☆チン
549最低人類0号:2006/09/15(金) 08:58:47 ID:UGbO7hE2
僕の名前は藤太真(ふじた・まこと)16歳。
自分ではわからないけど、どうやらもてるらしい。
でも告白してくる女の子はみんな『カッコいいから』とか『頭がいいから』ばっか
り。
恋愛って顔や頭でやるもんじゃないと思うんだけどなぁ・・・
やっぱり心でしょ、Heart!

「藤太君!」
夕日で染まった放課後の校舎裏、お約束のシチュエーション。
今日僕を呼び出したのは同じ1年の子らしい。
「私、ずっと・・・藤太君の事が・・・」
こんな状況でやることはただひとつ。
もはや週に2〜3度の恒例行事になりつつある。
「藤太君の事が・・・好きだったの!」
もはやお決まりのようなこの言葉。
『ひとつ聞いていい?』
そしてお決まりのように返すこの質問。
『僕のどこが好きなの?』
そうすると女の子は決まって
「だって、藤太君カッコいいし、頭もいいし・・・」
550最低人類0号:2006/09/15(金) 09:00:04 ID:UGbO7hE2
僕はそこで下を向き、遮るように言う。
『悪いけど・・・僕は君と付き合う気にはなれない。』
相手の顔を見なくてもわかる。
いくら言ってもこのセリフは慣れない。
いや、慣れたいとも思わないが。
顔を上げると案の定、目の前には泣きそうな女の子。
『いや、ほら、僕まだ君の事良く知らないし・・・』
実を言うと、ラブレターに名前も書いてなかったんで名前も知らなかったりする。
『だから、まずは友達から・・・じゃだめかな?』
彼女はもじもじしながらすこし考えた後、
「・・・わかった、これからも私の事避けないでね。」
そう言って、曖昧な笑顔を向けて走り去っていく。
『・・・・しまった。』
僕はもうほとんど沈もうとしている夕日を見てつぶやく。
『・・・・・名前聞いてないや。』
もうすぐ春休み、新学期が始まれば新入生が入る。
そして、増える告白の回数。
友達に話したら贅沢だと殴られそうな悩みかもしれないけど・・・
せめて心を見てくれる人が出てくるように願う真であった。
551最低人類0号:2006/09/15(金) 09:01:18 ID:UGbO7hE2
第1章

−side“M”−

『今日から僕も二年生になるのか・・・』
春休みも終わり今日は始業式。
一年ぶりに後輩ができる期待と不安が入り混じった朝。
カーテンを開けると、みずいろの絵の具をぶちまけたような青空だった。
『うん、二年生のスタートにふさわしい天気だ。』
何かいいことが起こりそうな期待を胸に登校するのであった。


新しいクラス、新しい友達。
多少の不安もあったが、いつの間にかどこへやら。
特に仲良くなったのが寺原由香(てらはら・ゆか)。
最初は男女関係なくあいうえお順に座ってたので、ちょうど隣に来た子だ。
明るく、結構な美人で男子に人気があるが、そのサバサバした性格のおかげか、
女子にも敵を作らず、みんなに慕われている。
“ネェネェ、君、カッコいいね。”
最初の一言がこれで、もちろん僕は距離を置くことにした。
でも、いつの間にか彼女のペースに巻き込まれて仲良くなっていたのだ。

「今日も一日お勤めかんりょ〜♪」
6時間目の授業が終わった途端、声が聞こえる。
声のした方を見ると、まるで猫のような伸びをしている加奈。
目が合うと、彼女はトコトコとやってきた。
「ねぇマコト〜」
この間延びしたような呼び方をする時は大抵何か頼みがあるときのしぐさだ。
彼女は上目遣いをし、首を傾げながら続ける。
「駅前に新しい喫茶店ができたらしいんだけど〜・・・一緒に行かない?」
552最低人類0号:2006/09/15(金) 09:10:55 ID:+YgFVyIy
【鬱の振りして】ヤりたい女が集まるスレ【誘いましょ】
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/mental/1155641343/
553最低人類0号:2006/09/15(金) 12:07:29 ID:EvfWrkO/
懐かしいな。
あまりにも文が稚拙過ぎて読まなかったけど。
554最低人類0号:2006/09/15(金) 12:29:06 ID:UGbO7hE2
『いいよ。』
特に用事の無かった僕は二つ返事でOKした。

そこは太陽の光をたくさん取り入れるような作りの、明るい喫茶店だった。
喫茶店に着くなり、なにやら加奈がそわそわしている。
『どうしたの?』
トイレ?・・・とはさすがに聞けない。
「えっとね、実は話があるんだけど・・・」
彼女がこんなにもじもじするのは珍しい。
いつもならこんな風にもじもじした人を見ると“あ〜!まどろっこしい!!”
とか言っちゃうような人なのだ。
「マコトは知らないかもしれないけど・・・」
こぶしを握り、息を呑む加奈。
僕は決して加奈を急かさないように頷き、続きを促した。
「アタシって実は1年のころからマコトのこと好きだったんだ!」
・・・・・・・・は?
『え?でも1年のときはクラスも違うし・・・』
「あんたねぇ・・・」
加奈はあきれ返った顔で僕の言葉を遮るように口を挟む。
「テストで毎回学年10番以内、顔もよければスポーツもできる。」
まるで演説のように身を乗り出し机をバンバン叩きながら喋り続ける彼女。
・・・・・周りの目が痛い・・・
「そんな人間知らないって人いたら見てみたいわよ!」
どうやら自分では意識したこと無いが僕は有名らしい。
「で?」
『え?』
“で?”と言われても何が何やらさっぱりわからない。
「だからぁ・・・アタシはマコトのことが好きなの!」
ようやく何が言いたかったのか気づく。
そして僕はお決まりの質問。
555最低人類0号:2006/09/15(金) 12:30:49 ID:UGbO7hE2
『えっと・・・僕のドコが好きなの?』
彼女のことだからまた“顔”だの“頭”だの言うだろうと思っていると。
「心・・・かな?」
『え?』
僕は反射的に聞き返していた。
心?顔でも頭でもなくて?
「心って言うか性格って言うかなんていうか・・・」
僕は心臓がドキドキしているのを感じていた。
きっと顔も赤くなっているだろう。
良く見ると彼女の顔も赤くなっている。
『それだけ?』
僕は聞き返した。
顔だの頭だのってのは言われるとムッと来るものがあるが、
言われないなら言われないで拍子抜けしてしまう。

「だって・・・
 《顔なんてどうでもいい、心を好きになっただけ》
 だもん。」

見つけた・・・
ついに見つけた・・・
友達として楽しく付き合ってきた加奈。
その彼女が僕の顔でも頭でもない。
僕の本質、《心》を好きになったと言ってくれた。
初めての理解者。
内面を見てくれる人。
「やだ、何泣いてるのよ。」
あわてて言う彼女の言葉で気づく。
いつの間にかテーブルには水滴が落ちていた。
『これ・・・涙?』
556最低人類0号:2006/09/15(金) 12:32:04 ID:UGbO7hE2
彼女はポケットからハンカチを取り出し、僕に差し出す。
『初めてだよ・・・僕の内面を好きになってくれた人。』
気づけば僕は彼女が愛しくてたまらなくなっていた。




加奈と付き合いだしてから3ヶ月。
季節はもう夏、もうすぐ夏休みだ。
しかも明日は僕の誕生日。
僕は今、加奈と一緒に誕生日プレゼントを買いに出かけている。
・・・・・って言うか何で僕の誕生日プレゼントを僕が選ぶんだ?
まぁそこは加奈らしいと言えば加奈らしいけど・・・
プレゼントを開ける瞬間の楽しみが無いじゃないか・・・
「キャー!これカワイイ!」
一人ブツクサ言ってると、加奈がはしゃいで腕を引っ張り、ひとつの商品を指差す。

それはクリスタルでできたファンシーなウサギさんだった。
「マコトの誕生日プレゼントこれにしようか!」
ちょっと待った、なんで僕がクリスタルのウサギなんか・・・
これは断固拒否しなければ。
『ちょっとさすがにそれ・・・』
「なぁんてね。冗談よ。」
拒否する僕より先に否定する加奈。
だけど今の目は少し本気だった気が・・・

「次はあの店に行こうよ〜」
まるで僕の意思など関係ないかのように引っ張りまわされている。
もう10件ほどまわったころだろうか。
僕は妙な気配を感じた。
「ん?どうしたの?キョロキョロしちゃって。」
557最低人類0号:2006/09/15(金) 12:33:45 ID:UGbO7hE2
いきなりあたりを見回す僕に首を傾げる彼女。
『いや・・・なんでもない』
彼女を心配させまいとそう言ったその時。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
奇怪な叫び声と体にぶつかる衝撃、そして加奈の悲鳴。
「や、山本君!?」
どうやら僕に突撃してきたのは同じクラスの山本龍太郎(やまもと・りゅうたろう)
らしい。
「オ・・・俺の加奈ちゃんを返せぇ!!彼女は、俺だけのものなんだぁ!!!」
明らかにおかしな言動を吐く龍太郎。
普段から性格が悪く、みんなから嫌われているのは知っていたが・・・
まさか加奈の事を好きだとは知らなかった。
だが、こんな風に落ち着いていられるのは彼に体力が無く、負ける自信が無いことの
表れでもあった。
腰にしがみつく龍太郎を投げ飛ばす。
一瞬うめき声を上げるが、それでも諦めず突進してくる龍太郎。
次もまた投げ飛ばしてやろうと身構えたその時。
「キャァァァァァァァァ」
加奈の悲鳴に驚いて振り向くと・・・
騒がしいクラクションの音と共に、目の前に真っ赤な乗用車が迫ってきていた。


『う・・・うぐ・・・』
暗闇の中、強烈な痛みを感じ、目を覚ます。
白い天井、白い壁、そして消毒のにおい。
どうやらここは病院らしい。
傍らには見知らぬオバサンがいた。
「龍太郎!」
・・・・・え?
なんで僕が龍太郎と呼ばれてるんだ?
『え?あなたは?』
僕がそう言うとその人は悲愴な表情を浮かべ、僕をまじまじと見つめる。
558最低人類0号:2006/09/15(金) 12:34:44 ID:UGbO7hE2
「龍太郎・・・あんた、まさか記憶が?」
この人はさっきから何を言ってるんだろう、
僕は藤太真、決して龍太郎と言う名前などではない。
記憶も何も龍太郎であったことなど一度もないのだ。
目をそらし、うつむくと見慣れない手。
僕の手はこんなにむくんではいなかった。
混乱する僕。
え?え?
この手は僕の手なのか?
隣の人は誰だ?
そこに絶望的なひとつの考えが浮かぶ。
たまに漫画や映画などで起こる現象。
・・・体が入れ替わる・・・・・
『か・・・鏡を!』
隣のオバサンにあわてて鏡を求める。
驚きながらもバッグの中を探すオバサン。
あわてたせいか、ベッドの上に荷物が散らばる。
その中からコンパクトを奪うように取り、恐る恐るふたを開けて見ると・・・
・・・・・信じられない。
そこにはいつも見慣れた顔は無かった。
変わりにあったのは、醜い、ニキビだらけの太った顔。
そう、これは龍太郎の顔だ。
僕は山本龍太郎の体になってしまっていたのだ。
ベッドの上に散らばった荷物を片付けるオバサン。
そのひとつに免許証を見つけると、何気なく目を向ける。
−山本春香(やまもと・はるか)−
おそらくは龍太郎の母親なんだろう。
息子が“あなたは?”なんて聞いたら記憶喪失を疑うのも当たり前だ。
とりあえずどうやってもとの体に戻るべきか。
・・・ん?
559最低人類0号:2006/09/15(金) 12:36:36 ID:UGbO7hE2
元の体・・・・・ってまさか!
僕は勢い良く跳ね起き、サンダルを履くのももどかしく病室から飛び出した。
ちょうど廊下を通りすがった看護婦さんにつかみかかって聞く。
『やまも・・・じゃない、藤太、藤太真の病室はどこですか!』
ものすごい勢いで肩を揺さぶりながら聞く。
「ちょ・・・ちょっと落ち着いて。」
言われたとおりに看護婦さんから手を離し落ち着く。
あせっても元の体に戻れるわけではない。
「藤太真ってあのカッコいい男の子の病室よね・・・」
独り言のようにつぶやく看護婦さん。
今回ばかりは目立つ容姿でよかったと思った。
「たしか・・・廊下の突き当たりの305号室だったわよ。」
『ありがと!』
聞くや否や、廊下を駆け出す僕。
「あ!ちょっと!廊下は走っちゃだめよ!」
後ろから声が聞こえるがかまってはいられない。
廊下の突き当りまで走る。
体が重い。
たった数十メートルなのにもう息が切れそうだ。
何なんだこの体は。
そう思っているうちに305号室に着いた。
ノックもせずにドアを思いっきり開け放つ。
そこには僕の体をしたやつと、そいつにリンゴを食べさせようとしている加奈がい
た。
『龍太郎!お前!』
いきなり飛び込んで僕の体をした龍太郎の胸倉をつかむ。
加奈があわてて間に割り込み、僕を止めようとする。
「なにやってるのよ!怪我させた上に逆切れ?」
そうだった、今の僕は龍太郎の体。
街で襲い掛かったのは僕の方と言うことになっているのだ。
『違う、体が入れ替わったんだ!加奈、信じてくれ!』
560最低人類0号:2006/09/15(金) 12:37:37 ID:UGbO7hE2
僕の体でにやける龍太郎。
「まぁ待てよ加奈。コイツも打ち所が悪かったんだろう。」
そう言って笑い出す。
あれは僕じゃない。
僕はあんな下衆な笑い方はしない。
それでも僕は諦めない、いや、諦めきれるものか。
初めて僕の心、内面を見てくれた加奈。
3ヶ月の間築いてきた思い出。
今では加奈がいないことなど考えられない。
『信じてくれ加奈、真は僕だ!』
あきれた顔でまともに取り合おうともしない加奈。
『話を聞いてくれ、漫画や映画じゃないけど本当に体が入れ替わったんだよ!』
ものすごい険悪な表情で僕を睨む加奈。
「とりあえず話を聞いてあげるから病室で騒がないで。屋上へ行きましょう。」
そう言って歩き出す加奈に龍太郎が笑いながら声をかけた。
「襲われそうになったら大声出せよ。俺がボコボコにしてやるからさ。」
ドアのところで振り向き、笑いながら返す加奈。
「助けて頂戴ね。私のナイト様。・・・ふふふっ。」
僕は龍太郎(僕の体だ)を睨みつけ、加奈の後を追った。

「で?体が入れ替わった?今は僕が真だって?」
僕の気分とは裏腹に皮肉なほどに晴れ渡った青空。
普段なら爽やかに感じるであろう風が重い。
加奈は僕には決して見せたことの無かった険悪な表情で聞く。
「そう言えば私があんたに惚れるとでも思ったわけ?」
悲しい。
信じられないとは自分でも思うけど。
今はたとえ龍太郎の体でも。
あの加奈にここまで言われるのは悲しかった。
『本当の事なんだよ・・・今までの君との思い出も全部知っている。』
561最低人類0号:2006/09/15(金) 12:38:46 ID:UGbO7hE2
加奈は露骨に嫌な表情をし、吐き捨てるように言う。
「まさか・・・今までずっと私たちの後をつけてたの?・・・信じられない。」
『違う!そうじゃない!信じられないかもしれないけど本当なんだ!』
まくし立てるように必死で説明する僕。
次に加奈の口から出た言葉は、到底信じられないものだった。
「じゃあ何?今はアンタが真だからアンタと付き合えって?」
鼻で笑うような仕草をした後、加奈は続ける。
「ふざけんじゃないわよ。なんでアンタみたいな不細工と付き合わなきゃいけないの
よ!」
信じられなかった。
あの加奈が。
僕の心を好きになったと言ってくれた加奈が。
“なんでアンタみたいな不細工と”
心にヒビが入るのを感じる。
冷たい何かが差し込んでくる。
『《顔なんてどうでもいい、心を好きになっただけ》
 ・・・・そう言ってくれたのは嘘だったのか?』
最後の希望を求めるかのような気持ちで加奈に聞く。

「何言ってるの?たとえアンタの中身が真でも、
 その顔っていう時点で付き合うわけ無いじゃん。」

放心する僕を置いて屋上から出て行く加奈。
あんなに空は晴れていたのに夕立が降り始めた。
信じられなかった。
裏切られた。
所詮加奈も同類だったのだ。
裏切られた悔しさと、今までの思い出の切なさ。
涙と一緒に夕立が洗い流してくれればいい。
そう思いながら僕は立ち尽くしていた。
体を濡らす雨の中。
562最低人類0号:2006/09/15(金) 12:39:41 ID:UGbO7hE2
ただひたすら、このまま終わってしまえばいいと。
そしてもう二度と、女の子を好きになれそうになかった。


−side“R”−

病室を出て行く加奈と龍太郎(今は真だが)を見送り、龍太郎はほくそえんでいた。

「クックック・・・ついに神が味方した・・・」
このルックス、運動神経。
頭の良さは変わらないみたいだが、それを差し引いてもおつりが来る。
「そうだ、俺は手に入れた。この体、そして加奈を・・・」
誰もいない病室で、一人、龍太郎は高笑いを上げていた・・・。
563最低人類0号:2006/09/15(金) 12:42:29 ID:UGbO7hE2
棒先生の名作を知らない人がいたようなので親切な僕が貼ってあげました^^

めんどくさいので第二章以降は自分で探してね^^
564最低人類0号:2006/09/15(金) 13:25:50 ID:ZtC6SMdE
久々にコッチと自己紹介の方見たけど、、
やっぱ見るだけで気分悪くなるね。
下らんなーお前ら。ちょっと鏡見てきた方がいいよ。
565最低人類0号:2006/09/15(金) 14:06:45 ID:XmVoHYIZ
>>563
しろくま乙
566最低人類0号:2006/09/15(金) 14:14:34 ID:UGbO7hE2
>>564
棒さんなぜ名無しなんですか?
567最低人類0号:2006/09/15(金) 14:32:12 ID:EvfWrkO/
久しぶりに棒の迷作をみて改めて思うよ。








棒は痛い香具師だった。
さようなら棒さん。
568最低人類0号:2006/09/15(金) 14:40:56 ID:e8IZLTPy
>>563
やるなら最後までやれよ。しょうがないな
569最低人類0号:2006/09/15(金) 14:42:31 ID:e8IZLTPy
第2章

−side“M”−

晴天の青空、ツクツクボウシが鳴き始めた林道。
残暑厳しい中、学校へ向かう。
僕は龍太郎の体で二学期を迎えた。
加奈の真意を知ってしまい、元の体に戻る気力も失った。
そして、その意味合いももうどうでもいい・・・。
『・・・・・・暑いな・・・』
この体は暑さに弱く、汗ばかりかいてしまう。
退院直後はクーラーの無い生活で、危うく脱水症状になりかけた。
こんな些細な事で元の体がよかったと思う自分に呆れてしまう。
『少し・・・いや、かなりダイエットしなきゃな・・・』
そうつぶやいて走りだした。


ガラガラガラガラッ
ドアを開ける音と共に、真っ黒に日焼けした男が入ってくる。
「はーい、静かにせんねー」
地方の訛りのある担任の言葉に、おしゃべりをしていた生徒たちも席に着く。
「夏休みでだらけとったらあかんよー?」
そう言う先生も遊んでいたようだ。
肌の色もさておき、先生が一番だらけているような気がする。
「それじゃあ二学期始まってすぐバッテン、文化祭の事ば決めるバイ」
再び騒ぎ出す生徒たち。
それをたしなめながら先生が続ける。
「って言っても二年生はやる事の決まっとるけんな。」
そう、僕らの学校は二年生になると、男女ペアでの社交ダンスをやると言うことになっている。
若干うちの学校は女子の比率が多いため、パートナー争奪戦が始まる。
570最低人類0号:2006/09/15(金) 14:43:46 ID:e8IZLTPy
もちろん女の子同士のペアも出来るのだが、基本的には男女ペアだ。
なので、これを機に彼女を作ろうと言う男子が燃える時期でもある。
しかし、今のこの体じゃ・・・
「ちゅうわけで、早速ペアば決めんね。」
その言葉と共に、再びクラスが騒がしくなっていく。



−side“Y”−

「はぁ・・・どうしよう・・・」
ついに来てしまった二年生の文化祭。
他の子達は、彼氏を作るチャンスとか騒いでいるけど・・・
ボサボサの髪に厚い眼鏡、そして厚い唇。
ドジでトロイから皆に嫌われてるし・・・
憧れの藤太君はきっと中村さんと組むんだろうな・・・
そうなると私なんかと組むのは・・・
・・・あの山本君・・・しかいない・・・・・
「はぁ・・・」
正直言って山本君は苦手。
ワガママだし、人の気持ちを考えない。
『ねぇ』
声をかけられて、ふと見上げてみる。
「!」
その山本君が目の前に立っていた。
思わずすぐにうつむいてしまう。
『嫌われ者の僕だけど、一緒に組んでくれないかな?』
やっぱり・・・
他の人たちは皆決まっているみたいだし・・・
『これぞ本当の“Shall We Dance?”なんつって』
571最低人類0号:2006/09/15(金) 14:44:46 ID:e8IZLTPy
・・・・なんかおかしい。
いつもの山本君だったら・・・

“組んでやるんだ、ありがたく思え”

とか言いそうなのに。
顔を見ると決してカッコいいとはいえないけど、嫌な笑顔ではなかった。
「う・・・うん。よろしくね。」




−side“M”−

・・・・この姿じゃきっと誰にも組んでもらえない。
重い脂肪のついた体に吹き出る汗、さらに運動神経も体力も無い。
今は中身が僕でも、姿は山本龍太郎。
クラスで威張りちらしていた嫌われ者であることに変わりは無い。
しかし、うちのクラスの生徒数は偶数であり、一人は余るはず。
その人に頼み込んでみよう。
『うし、誰が余るのかな?』
そうつぶやいて辺りを見回す。
すると、一人の女の子が机に座ったまま下を向いていた。
『たしか・・・あの子は・・・』
―寺原 由香―
確か消極的で大人しい子だったはず。
きっと他の人を誘えないんだろう。
そこに漬け込むようで悪いけど・・・・
彼女に声をかけてみよう。
『ねぇ・・・
572最低人類0号:2006/09/15(金) 14:46:52 ID:e8IZLTPy
「よーし、全員決まったねー。それじゃあ相談して練習しなっせ。」
だるそうな表情でそう伝える先生。
しかし、学生で社交ダンスなどやったことのある人は皆無。
皆どうしていいかわからなかったようだ。
「先生〜、社交ダンスってどうするんですか〜?」
当たり前のように生徒から質問が出る。
「どうするかとかは自分で調べんね。なんか曲はワルツらしかバイ?」
それを聞いて不服そうにクラスが騒ぎ出す。
「せからしか!生徒の自主性ば重んじとっとだろが!」
・・・良くわからないが、生徒の自主性を重んじていることを強調しているらしい。
「図書館なり何なり行って調べればよかっだろが!」
そうわめき散らす先生に歯向かっても無駄だと悟ったのか、皆図書館へと移動していく。
「あ・・・あの・・・山本君、私達も行こう?」
少し遠慮がちに提案してくる由香。
それを聞いて僕は笑顔を見せ(そこまで見れたものじゃないだろうけど)
『大丈夫!僕、社交ダンスは少しだけかじった事があるんだ。』
得意げにそう言うと、由香は目をまんまるにして僕を見ている。
どうやら“龍太郎”が社交ダンスなんてかじった事があるとは思えないらしい。
龍太郎の方は知らないが、僕は小さいころに少しだけ社交ダンスを習っていた。
親に言わせると、“いつパーティに誘われるかわからないから”などと言う、
一般家庭では決して思いつかないような理由であった。
「・・・・・本当・・・なの?」
さすがに龍太郎の言うことは信じられないらしい。
まぁしょうがないとは思う。
『本当だって。ステップとか基本は覚えてるから、図書館が込んでる間は練習しておこう。』
そう言う僕を不安げにちらりと伺ってはまた顔を下げる由香。
まぁ信用されないのは仕方が無い、とりあえず体育館へ行くとしよう。
573最低人類0号:2006/09/15(金) 14:48:22 ID:e8IZLTPy
『それじゃあ体操服に着替えて体育館へ集合。OK?』
押し切るように決める僕をちらりちらりと見ては下を向く由香。
そして、聞こえるか聞こえないかわからないようなか細い声で・・・
「うん。わかった・・・」
その言葉を確認すると、僕は体育館へ向かった。


『いい?基本からはじめるよ?』
まだ皆ステップなどを調べているんだろう。
誰もいない体育館で、僕達は二人練習を開始していた。
『最初は右足を後ろに、その後左足を左後ろに引いて、右足を左足にそろえる。
 これを“クローズドチェンジ・ライトトゥレフト”って言って、
 右回転から左回転へと繋げるステップなんだ。
 正反対に左足から引くやつは逆に、
 “クローズドチェンジ・レフトトゥライト”って言って・・・』
立て続けに説明する僕の顔を見ながら、唖然とした表情をする由香。
『・・・そんなに信じられない?』
由香は唖然としていたことに今気づいたかのようにあわてる。
「い・・・いや、そんな事はないけど・・・
 ちょっと、ビックリしちゃったから・・・・」
僕はあえて拗ねたフリをした。
『どうせ僕は社交ダンスって柄じゃないですよ〜だ。』
そう言って背を向ける。
「あ!・・・ごめんなさい・・・そんな意味じゃなくて・・・」
慌ててあやまり、落ち込む由香。
『ククッ・・・アハハッ』
僕は急に振り返り笑い出す。
由香は急に笑い出す僕を見て、何がなにやらわからないみたいだ。
ポカンと口を開けたままぼんやりしている。
『さぁ、そんな事は気にしないで練習練習♪』
574最低人類0号:2006/09/15(金) 14:49:33 ID:e8IZLTPy
広い体育館に、二人のステップが響き渡っていた。


『ふぅ、それじゃあ一息つこうか。』
しばらくステップを練習していた。
僕も、由香も体力が無く、休憩を取ることになった。
「でも本当にびっくりしちゃった。」
僕がジュースを買ってくると、彼女はタオルで汗を拭きながら座っていた。
『ん?なにが?』
僕はジュースを手渡し、由香に尋ねる。
「あ、ありがとう。
 えっとね、山本君がこんなにダンスが上手なんて思わなかったから・・・
 それに噂で聞いてたより普通・・・いえ、ずっと優しかったから。」
由香は恥ずかしそうにタオルで顔を隠しながらつぶやく。
『噂って・・・あぁ、僕は夏休みを機に変わったからね。』
本当のことは言えないが、変わったことぐらいは言っても支障は無いだろう。
「変われるって・・・うらやましいな・・・」
そのときだった。
体育館のドアが開き、誰かが中に入ってくる。
「おやおや、寺原さんに山本君じゃないか。」
入ってきたのは僕、藤太真の体をした龍太郎と加奈だった。
「お二人さん、かなりのお似合いね。」
まるで嫌味のように僕たちを茶化す加奈。
「早速カップル成立かな?ハッハッハ」
龍太郎は下卑びた笑い声を上げながら、面白そうにからかっていた。
ふと隣を見ると、由香が真っ赤な顔をしてうつむいている。
由香を連れてほかの場所へ行こうかとも思ったが、僕と一緒に行くと、余計な噂が広まりそうだ。
こんな不細工で嫌われ者の僕と噂になるのは彼女がかわいそうだ。
『それじゃあ寺原さん。今日はこのくらいでいいかな?僕はもう帰るよ。』
有無を言わさず帰り支度を始める僕。
575最低人類0号:2006/09/15(金) 14:50:30 ID:e8IZLTPy
「あ・・・はい、ありがとう。」
少し寂しそうな顔だったようだけど・・・気のせいだろう。
僕なんかと噂になってたとえ迷惑がっても、喜ぶような人はいない。
優しい由香はきっと何も言えないだろう。
そうならないうちに、僕の方から引くべきだ。
僕は心に何かわだかまりを覚えながら体育館を後にした。



−side“Y”−

今日はビックリしてばかりの一日だった気がする。
あんなにひどい噂しかなかった山本君が、
ダンスが上手だったり、とても優しかったり。
憧れの藤太君に山本君とカップルなんて言われた時はもっとビックリした。
でも・・・藤太君ってあんな人じゃなかったと思う。
他の人はみんな私を毛嫌いするけど、彼だけは違った。
困ってるときに嫌がりもせず、さも当たり前のように助けてくれた。
今ではわからない。
あの優しさに憧れたのに、藤太君からはその優しさを感じない。
「やっぱり中村さんが彼女になったからかなぁ・・・」
ベッドに寝転びながら由香はつぶやいた。
でも、山本君とお似合いと言われたとき。
そのときの山本君の急によそよそしくなった態度。
やっぱり私と噂になるのは嫌だよね。
こんなにブスでネクラな女の子なんて嫌いに決まってるよね。
綺麗になれたら・・・何か変わるのかな・・・・・
576最低人類0号:2006/09/15(金) 14:52:12 ID:e8IZLTPy
疲れた。

577最低人類0号:2006/09/15(金) 14:57:35 ID:m0S5c/bm
棒と入れ代わりになったら死にたくなるよな
578最低人類0号:2006/09/15(金) 17:22:43 ID:UGbO7hE2
最悪だな
考えたくないですぅ><
579最低人類0号
新参者にこの迷作を読ませるのは勿体ない