彼女は神経を研ぎ澄まし、その気配をずっと探っていた。
ジッと微動だにもしない、その首筋にスッと汗が一滴零れ落ちる。
(まだかっ・・・・これ以上はもう・・・・)
あいりすはだいぶ焦っていた。
だが焦っている自分を見付けた彼女は、何故か少し嬉しそうでもあった。
(フッ・・・何をこんなに焦る必要がある?元々ゲームのつもりで始めた遊びだった筈だぞ。
ならば私にも負けが有るという事。ただそれだけさ・・・)
そんな感じで苦笑しながらも自問自答していた彼女は、先程から行っている索敵はその間もずっと続けていた・・・
しかしそんなあいりすの笑みは、次の瞬間に消え去っていた。
その時、後方から低い女性の声を聴きつけた。
咄嗟に振り返ったあいりすが見た物は・・・・・・・・・キロロだった。
つい2日前にあいりす本人が殺した筈だったが、
何故か今目の前に、そして生きている状態でその姿を見せていた。
だがそんな事には驚いた表情も見せず、少女はキロロに向かってこう言った。
「今まで、ドコにいたの〜?」
・・・なんとも、その場の雰囲気にはとても合いそうに無い問いだった。
本来ならば、殺された者、そしてそれを殺した者。
たとえ殺されたと思われた者が生きていたとしても、
そんな両者がそのような会話など、行える筈が無かった。
だがあいりすは何の躊躇いも無くその場をそう言って退けた。
更にあいりすはわざとらしく甲高い声を張り上げた。
「もう〜、キロロったら〜♪あいりす1人で寂しかったんだよ〜?」
そう言いながらもあいりすは、今目の前に立っている相手に対して、
警戒を怠る隙は微塵も感じさせてはいない。
キロロは黙っていた。不適な笑み、そしてか細い声で何かを訴えている。
第3者がそこに居れば、どう見てもキロロが普通の状態ではないと思える彼女に対し、
あいりすは「どうしたの〜?ん?」などと言っている。
あいりすには解っていた。今目の前に立っている人物がキロロではないと言う事を。
だがそんな事にはまるで気付いていないとでもいうような、素振りを見せながら少女の目だけは違っていた。
どんな状況にでも即座に対処出来るように、キロロの一挙手一投足にあいりすは見張っている。
キロロはあいりすでなく、その後方に何か合図を送っているようだった。
「何〜?」
とぼけた声を上げ、あいりすはわざとらしく振り返ってみる。
だがそこに居たのは・・・・・・
あいりすはその時、後方から低い女性の声を聴きつけた。
kiroroだった。
「今まで、何処逝っていたのぉー」
あいりすは甲高い声を張り上げた。
しかしkiroroは黙っていた。不適な笑み、そしてか細い声で何かを訴えている。
あいりすはその空気を察し、おかしいと気づいた。
一体どうしたというのだ?
しかし、kiroroはあいりすでなくその後方に何か合図を送っているようだった。
「何?何?」
とぼけた声を上げ、あいりすは振り返った。
そこには・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
キロロだった。どうやらkiroroが呼んだらしい。
この二人。見れば見るほど似ている。。
どうやら姉妹らしい。しかし一方は冷酷無比な笑みを浮かべている。
「何で〜?」
あいりすは状況が飲み込めずその場にうずくまった。
名スレ守
おいおい(汗 dat落ち寸前だったじゃん・・・
なんか3日に一度保守でも危うくなってきたなぁ。
来週末までこのスレ持つか?
age
ほ
神
>>107 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「しかし此処はつくづく不気味な所だな・・・」
そう言いながらサラトガは館の廊下を歩いていた。
手にはあの剣を持ったままだった。
あの時捨てようと思ったその剣は、何故か手に吸い付くようにピタリと収まっている。
サラトガは何故それを捨てられないのか、自分でも不思議だった。
彼女は剣を手放す事は、肉体の一部を切り離す事のように思えて仕方なかった。
こんな短時間でそれほどまでに、この剣に愛着が湧いてしまったのか?
いや、あるいはイザと言う時に役に立つかもしれないからか?
それは彼女自身も分からなかった。
分かる筈も無かった・・・剣の持つ力に。
今彼女が居るのは2階。
外の吹雪はまだ一向に収まる気配は無かった。
館から出ることを諦めたサラトガは、どうせ此処から出られないならと思い、
いっそのこと館の中を探索する事にした。
するとどうだろう、外から見た感じでは、
大して大きくも無いと思えた館の内部は意外と広かった。
一階部分だけで十数の部屋を確認し、更には地下までこの館には存在している。
その二階層を見回した後、サラトガは最初に確認した2階への階段を上った。
そう、この館には地下へ移動する階段は一つしかないものの、2階へと続く階段は複数あった。
それだけでもこの館は、かなり広い事が想像できる。
「ふう・・・」
2階へ来て既に7つの部屋を探索したサラトガは、
うんざりした様子で、今目の前にある8つ目の扉を開こうとしていた。
扉を開けようとノブに手を伸ばしたその時、
下の方からなにやらけたたましい叫び声がサラトガの耳に入ってきた。
「なんだ!?」
そう言うが早く彼女は踵を返し、音の聞こえた方へ走る。
しかし足音は殆ど無い。訓練の賜物であろう。
階段を駆け下り今一度音の聞こえてきた方向を確認する。
(確かこっちだった・・・)
段々と音の聞こえてくる場所へ近づいてくるにつれ、
既に声を出す事も禁じた彼女は、今度は走るのをやめてゆっくり其処へと近づく。
あと壁一枚とその現場に迫った時サラトガは完全に気配を消していた。
ドカン!ズダン!
何かが暴れているような音だった。
よく見れば暗い廊下でも埃がかなり立っている事も分かる。
(そこに居る・・・)
謎の音の目の前まで迫ってきた彼女は、細心の注意を払い相手に気付かれぬ様、
顔をそっと覗かせてみる。
「・・・っ!?」
サラトガは思わず息をのむ。
それほどまでに、その光景は凄まじかった。
あの少女と何者かが目に追いきれない速さで死闘を繰り広げていた。
更に廊下の手前では、何者かが切り刻まれた死体らしき物も見える。
サラトガは足がすくんで動かなかった。このような光景は幾度となく見てきた筈なのに、
彼女は今すぐその場から逃げ出したい衝動に駆られていた。
(動けっ!このっ!)
もはや普段の冷静な判断力は無くなり、
子供のようにただひたすらそこから逃げようとしていたサラトガだったが、
ふと、体の奥からこみ上げてくる熱い何かをその時感じた。
(なんだこれは!?)
一度は冷静さを失いかけていた彼女だったが、
そこで一旦落ち着き今一度自分の中のそれに問い掛けてみる。
(・・・・馬鹿な!?・・・・行けと・・・・いうのか?・・・・あの中に)
<ピシッ>
そこで彼女の意識は途絶えた・・・・
135 :
最低人類0号:02/05/25 22:55 ID:YjfPDE0A
age
>>119 キロロは目の前でうずくまり困惑しているあいりすにいきなり襲い掛かった。
右腕を大きく振りかぶり、指先をそろえ手刀を作り出す。
だがあいりすの後頭部目掛けて振り下ろされたその手刀はむなしく空を切り床に突き刺さっただけだった。
キロロの視界からあいりすの姿はいつのまにか消えていた。
あいりすは目の前の正体不明の相手に対しワザと隙を作って見せていたのだった。
「フン、簡単に引っかかる。」
キロロは不意に後ろからあいりすの声を聞き、とっさに振り返る。
何の驚きも見せず構えなおしたキロロは、再度あいりすに対し攻撃を仕掛けた。
ヒュン!シュッ!
幾度となく繰り出される攻撃は全て空を切っていた。
あいりすは向かってくる相手の攻撃に対し、殆どその場から動かず全ての攻撃を
かわしきりながら、吐き捨てるようにこう言った。
「やれやれ、こんなものか?」
まるでその状況を退屈だと言わんばかりに、あいりすは悪態をつく。
だが次の瞬間まるで予想しなかった方向からの攻撃があいりすの頬をかすめていた。
「・・・っ!?」
瞬間的にその場から跳び、振り返ったあいりすは今攻撃を繰り出した相手を確認した。
あいりすの目の前に立っているのは2人。
先程最初に襲い掛かってきたキロロ。そして後に攻撃してきたもう1人のkiroro。
「油断していたわけではないんだがな・・・」
誰に言うでもなく、そう一人呟いたあいりすはそっと頬の傷に触れる。
そう、あいりすは決して油断などしていなかった。
むしろ初めから何もしてこないkiroroに対し、強く警戒していた・・・筈だった。
が、それまでキロロの緩やかな攻撃に対して慣れてしまっていた為、
kiroroの鋭い攻撃に反応しきれなかったのだ。
「ふうん、こっちの方は楽しませてくれ・・・」
あいりすがそう言い切らない内にkiroro達は再び襲い掛かってきた。
二人の凄まじいまでの猛襲に対しあいりすのさばき方は細やかな動きではなく、
次第に大きな動きへと変化していった。
「あははは!そうだっ!もっと楽しませろ!」
先程まで見せていた退屈そうな表情とは打って変わって、楽しそうに笑い声をあげるあいりす。
それとは反対にまったく無機質な笑みを浮かべながら、あいりすに迫る二人のキロロ。
「ほらほらどうしたっ!?」
踊る様に軽やかなステップを踏みながら攻撃をかわし続けるあいりすは、
まるで更なる追撃を要求するかの如くキロロ達ををたきつけている。
そしてその言葉に呼応するかの様に二人の攻撃は激しくなり、
あいりすのステップも更にスピードアップしていった。
キロロの右手があいりすの残像を切り裂き、その後ろに回ったあいりすは
kiroro横からの蹴りに対し体をくねらせながら片手で足を叩き落とす。
あいりすが素早い動きでkiroroを翻弄すると、それに引っかからなかったキロロが
あいりすの動きを止めに掛かる。そこであいりすの動きが鈍った瞬間を狙いkiroroが、
凄まじいまでの回し蹴りをあいりすに放つ。そしてそれを難なくかわすあいりす。
もはや3人の戦いは常人の動きを遥かに逸脱していた。
そして何時までとも続くかと思われた3人の攻防は、あいりすが不意に放った一撃で終焉を迎えた。
・・・それがいつ繰り出されていたかさえ分からなかったキロロは、
自分の胸に突き刺さっている腕を確認した時初めて、あいりすの攻撃を受けた事を知った。
だがその時は既にキロロの意識は消えかかり、一瞬後にはそのまま二度と動く事はなかった。
そう、あいりすが初めて手を出したその一撃で、キロロは脆くも崩れ落ちた。
な、なぜ俺が勝手に殺されてんだろう・・・・
シナリオ書いてる人大変だろうけど
面白いよ、これ。
数時間時を戻す。
その現場から5km離れたある山小屋・・・
ここに、一人の男がある写真を見ながらボヤいていた。
「畜生!見つからねえ」男は三日間何も食べていなかった・・
そう、男はある人物の捜索を頼まれていたのだ。
その人物の名は檸檬。日系人なのか妙に難しい字を書く。
「ハラは減るし、吹雪で帰れねえし どうするんだこれから?」
男は部屋の隅の丸太を蹴飛ばした!
やがて諦めたのかリュックを背負い、コンパスを見つめた。
不動だった磁針が動く。
男はガッツポーズをしてそのコンパスをしまい、山小屋を勢いよく飛び出した。
その足元には博士号の通達の書類が落ちた。
男は気がつかないままその場を去ってしまった。
そこには、博士該当者ジョナサン=アンビエントの名がたしかに書かれていた。
>>141 ズリュッ
キロロの胸から手を抜いたあいりすは掴んでいる心臓を見つめ、
そして握りつぶした。
血に染まった手を軽く払いながら今度はkiroroの方に視線を向ける。
「呆気ないもんだな」
そう言いながらあいりすは口の端をわずかに上げて見せた。
だがkiroroは仲間が殺された事もまったく気にしない様子で、あいりすの方をジッと見ている。
「なるほどな・・・もう感情は残ってないみたいだな。」
血だらけの右手をかるく上げそのまま、何の予備動作も無く瞬間的に
kiroroの目の前まで移動したあいりすは、kiroroがその動きに着いて来れないだろうと思っていた。
だがあいりすの予想に反してkiroroの動きは素早かった。
ビリッ
あいりすがkiroroの心臓目掛けて突き出した右手は空しく空を切り、
逆にkiroroの右手があいりすの服を切り裂いていた。
そこへ間髪入れずハイキックを繰り出しあいりすの後頭部に叩きつける。
もろにけりを食らったあいりすは廊下の壁に激突した。
「くっ!」
体重が軽い分簡単に吹き飛んでしまうあいりすは、なんとか体制を立て直そうとしたが、
kiroroの容赦ない連続攻撃がそれを許さなかった。
辛うじて低い体制で身構えるあいりすだが、kiroroの蹴りがあいりすの小柄な体を何度も吹き飛ばす。
壁を突き破り隣りの部屋まで飛ばされるあいりす。
そんなあいりすに体制を立て直す時間を与える事も無く、追撃をするkiroro。
先程までとは打って変わり、あいりすはまったく思いもよらなかった苦戦を強いられる事になっていた。
ドスッ! ガンッ! バコッ!
・・・・・これで何度吹き飛ばされただろうか、気が付けば元居た廊下まで戻った事をあいりすは
ふと目の前に転がっているキロロの死体で確認した。
既にあいりすの体はボロボロであちこちから流血している。
だがkiroroは遊んでいるのだろうか、それともあいりすの受け方が上手いのか、
かろうじて致命傷と呼べる傷が無かったのは、あいりすにとって不幸中の幸いだっただろう。
突き破られた壁の向こうからゆっくり歩いてくるkiroroを見ながら、あいりすはなんとか立ち上がろうと試みたが、
既に肉体のダメージは限界に達しており、満足に立ち上がる事すら出来なくなっていた。
そんな様子を向こうの方から見ていたkiroroはあいりすの限界が近い事を察知した所為かすぐには攻撃をしてこなかった。
いや、もしかしたら一旦距離が開いた事で警戒しているのかもしれなかったが、
あいりすにとってはチャンスである事には変わりは無かった。
保守
あげ
保守
いいとこあるじゃん
150の続き
そして、いつしか戦闘は沈黙につつまれた。あいりすもキロロもピクリとも動かない。
もはや体力の限界なのだろうか。
そこに、二人の屈強な男が現れた。アンビエントとれもんである。
彼らは付き合い始めて6年目。今日はバカンスのため、この雪山に訪れていた。
彼らは余りに寒いので毛布を借りに来たらしい。
そっとアンビエントは部屋の入り口まで近づいた。
様子がおかしい。
咄嗟にれもんはドアノブを回した。するとそこには凄惨な光景が広がっていた。
なんと!そこには・・・
157 :
花束@代理:02/06/22 07:34 ID:EhS2xaXE
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゛,\\νノ,/゜/,.,゜,.< 花束@代理のマンコです。
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ぎゃああああああ
ホ湯