ここは、30以上板じゃないんで、30未満の人も読んでると思うけれど、
むかーし、「小さなバイキング ビッケ」というとってもおもしろい
テレビアニメがあったんだよね。
バイキングっていうのは、北欧の海賊のことなんだけど、
その族長の息子のビッケっていう男の子が大人の海賊たちに
混じって、乱暴なことはしないで知恵と勇気で活躍する話で、
すごくおもしろくて、毎週見てたんだけど、ある時、
小学校の図書室で原作の本を見つけて読んでみたんだよね。
ルーネル・ヨンソンの「小さなバイキング」というタイトルだったかな。
原作もおもしろくて、それから、もう一冊ビッケが活躍する本が
図書室にあったので、それも読んでみました。
こちらのタイトルは「ビッケと赤目のバイキング」。
赤目っていうのは、寝不足だったかどうか忘れてしまったけれど
いつも目が充血しているライバルの海賊です。
(つづく)
で、これからがようやく私の印象に残ってるエピソードの話に
なるんだけど、ビッケが遠征先のある場所で、そこのピエロに
会って話をするんです。
ピエロっていっても、当時はサーカス団なんかなかっただろうから、
ピエロだけで偉い人やお客の前でパフォーマンスをしてたのかな。
それはともかく、ピエロって言えば、いつも人を笑わせたり
楽しませてくれる陽気なおどけ者っていうイメージがあるよね。
でも、ビッケと話をしたピエロは、こう言って嘆いたんです。
おれたちは、世の中のおもしろい芝居やパフォーマンス、
それから、笑い話や冗談なんかも全部わかってしまっているから、
他の人がおもしろいことをしていても、全然おもしろくない。
どんなおかしなことがあっても、みんなネタがわかってしまっているんで
世の中のことがなんにも楽しめないんだ、ってね。
どう? なーんか、おもしろいような、かなしいような話だよね。
何でも全部わかってしまったら、楽しめない。
確かにそうだよね。
世の中、わからないことがあるからおもしろいんだよね。
予想もしない展開や、まさかと思うようなことが起こるから
楽しむことができるんだと思うんだよね。
幕の内じゃないから、話は、ここまでです。(笑