座間味に咲けよ桜と木槿 −沖縄県国頭郡出身・富村順一 (『昭和史研究会会報』 130号)
長男坊に私より二つ歳下の一夫君がいましたが、一夫君が米軍の缶詰を持っていると山の部隊に
報告したのは、一夫君の担任教師なんです。その先生がカズオ君が米軍と会っていたとか、様々
なことを部隊に報告(密告)した訳です。 また朝鮮人一家だけでなく、23人の久米島島民も
スパイ容疑で殺されましたが、その(処刑)リストを作ったのは学校の先生であり、女性で初め
て県会議員になった上江●トシさんです。そのことは私は『隠された沖縄戦記』という本に書い
ていますが、事実であるから上江●さんは私を訴えることは出来ません。
また島民を殺した日本兵と云えば、皆本土出身の日本兵と思うでしょうが、本土出身の日本兵
は沖縄の地形はよく知らず、(スパイ容疑者が逃亡してしまえば、処刑はできない・・・。草の
根分けても、執拗に探し出し)同じ沖縄人をスパイ容疑で殺したのは現地で入隊した防衛隊であ
り、護郷隊です。つまり
> ★★★ 沖縄出身の日本兵 ★★★
だったのです。(p.29)