一方、地元の「大成町三丁目八雲自治会」(清水一郎会長)は「大成」に強くこだわる。
〈1〉かつての「大成村」から長く続く地名
〈2〉地域交通の駅名は地名であるべきだ
――などがその理由だ。背景には、新幹線開業時に約250世帯が立ち退きを強いられたという感情的な
しこりもあるという。
「駅名は末永く財産となる。ご理解をいただきたい」と言う大信田社長に対し、自治会の清水会長と
吉沢貞治前会長は「博物館があって地域があるのではなく、地域があって博物館がある。変更は認め
られない」とし、両者の溝は深い。
博物館開館に伴い、大成駅を約13億円かけて改修するさいたま市は、「会社と地元の話し合いで、妥協点を
見いだしてほしい」とする。同社の筆頭株主でもある県は、「3セクを管理する立場からすれば、改称で経営は
安定すると思う。しかし、どちらかの駅名に誘導することはしない。地元住民、駅の改修費用を負担する市の
意見をよく聞いて進めてほしい」(交通政策課)としている。
(2006年10月19日 読売新聞)
ttp://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news001.htm