☆★寝台列車の今後を考える Part21★☆

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3名無しでGO!
(寝台列車の採算ライン推測1. 固定費用を含む場合)

まず、JR東日本のhttp://www.jreast.co.jp/investor/guide/pdf/200603guide1.pdfの13ページ目の
単体収益構造にある年間経費のうち、機構借損料等、租税公課、減価償却費を除いた額を
同じくJR東日本の資料http://www.jreast.co.jp/youran/pdf/jre_youran_p34.pdfより、JR東日本が
保有する車両数13,397両で割り算し、さらに365で割って1日あたりの経費を算出します。

人件費5,766(億円) ÷ 13,197(両) ÷ 365(日) = 119,703(円)
動力費528(億円) ÷ 13,197(両)  ÷ 365(日) = 10,961(円)
修繕費2,168(億円) ÷ 13,197(両)  ÷ 365(日) = 45,008(円)
その他3,265(億円) ÷ 13,197(両) ÷ 365(日) = 67,782(円)

これらの合計243,455円に加え、新造費を1両あたり1億9000万と仮定し、13年の定額償却と考えると
190,000,000(円) ÷13(年) ÷ 365(日) = 40,042(円)

以上の合計で1両あたりの必要経費は283.497円/日、したがって7両編成を4本使用1本予備の5編成を
揃えると考えると
283,497(円/両) × 35(両) = 9,922,395(円) ≒ 1000万
・・・したがって、7両5編成で1日1,000万、1両あたり1両当たり約35万というのが採算ラインであると推定できます。
4名無しでGO!:2006/07/14(金) 08:37:04 ID:0dfmLXnZ0
(寝台列車の採算ライン推測2. 限界費用のみ場合)
前述の(寝台列車の採算ライン推測1.)では「1両あたり1両当たり35万というのが採算ライン」と推定しましたが、
これは、 寝台列車を走らせようが走らせまいが掛かる費用も均等に割り振った場合の話で、このラインを
下回ったからと言って「走らせれば走らせるほど損になる水準」という意味ではありません。

この「走らせれば走らせるほど損になる水準(限界費用)」を団体旅行の最少催行人数と旅行代金を元に推定すると・・・
ここでは、JR東日本秋田支社主催の往復583系使用の団体旅行の旅行代金をたたき台とすると
 ・青森・秋田⇔秋田の2泊3日(車中2泊)の旅行代金が1人当たり3万円前後。
 ・最小催行人員が100名
 ・使用車両は583系9両(古い車両なので減価償却済み)
 ・中日の朝・昼・晩の3食と貸切バス温泉入浴代金などが含まれる。(5千円〜1万円程度と推定)
という条件から、運行費が1人当たり往復2万円〜2万5千円程度と考えられます。
これに最少催行人員100人を掛けると200万〜250万で、9両編成を往復で使うことから、
片道1両あたり11万〜14万程度と推定できます。

とは言え、この水準では新規に車両を新造した場合に元が取れないし、固定費用の回収にも貢献しないと
いうことになるのでやはり、>>706の「1両当たり35万」位の収入が見込めないと、JR各社にとっては
新規投資は難しいのではないかと考えます。
5名無しでGO!:2006/07/14(金) 08:37:43 ID:0dfmLXnZ0
ここで、上記の採算ライン1.2.をサンライズとカシオペアに当てはめて見ると、

サンライズ
・細かい計算は省略するが東京〜岡山間を満席で正規運賃・料金だと1列車7両で収入は約300万
・これの乗車率が7割と言うことなので1日あたり収入は200万程度。
・従って、1両あたり30万前後で採算ライン1.より若干下回っている
・採算ライン2.+減価償却費はクリア。

カシオペア
・細かい計算は省略するが上野〜札幌間をを満席で正規運賃・料金だと1列車12両で収入は約570万
・乗車率は不明だが、これの7割の収入を得ているとして1日あたり収入は400万程度
・従って、1両あたり33万程度で、採算ライン1.に近い。
・1編成30億とのことなのでこれを年間300日使用として13年定額償却を仮定して1日・1両あたり6万4千円
・採算ライン2.+原価償却を考えると17万〜20万なのでこの水準はやっぱりクリア。

カシオペアは電源車や機関車も用意しなければならないのでもうちょっと費用が掛かっているかも知れませんね。

以上から、1日1両あたり50万程度稼げる容量があって実際に35万程度稼げる見込みがことが
24系亡き後も寝台列車が存続する条件になると推定します。