●○£$¥キセルの奥義・其の弐拾八¥$£●○

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468名無しでGO!
こんな夜更けに、闇と風の中に馬を走らせるのはだろう。
それは父と子だ。父はおびえる子をひしと抱きかかえている。

父  「息子よ、なぜ顔を隠すのだ」
子  「お父さんには魔王が見えないの。かんむりをかぶって、長い衣を着ている…」
父  「あれはどうみても精子です。」
魔王 「本当にありがとうございました。」
子  「お父さん、お父さん!きこえないの。魔王がぼくになにかいうよ。」
父  「落ち着きなさい、どうみても精子です。」
魔王 「本当にありがとうございました。」
子  「お父さん、お父さん!見えないの、あの暗いところに魔王の娘が!」
父  「見えるよ。だが、あれはどうみても精子です。」
魔王 「本当にありがとうございました。」
子  「おとうさん、おとうさん!魔王がぼくをつかまえる!魔王がぼくをひどい目にあわせる!」

父親はぎょっとして、馬を全力で走らせた。
あえぐ子供を両腕に抱え、やっとの思いで館に着いた…
腕に抱えられた子はどうみても精子です。
本当にありがとうございました。