海原雄山の鉄道倶楽部

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159名無しでGO!
オーバースケールの可能性〜マイクロエース弁慶号〜

海原「これはマイクロエースの弁慶号ではないか! 貴様ッ、このようなものがNゲージといえるのか!」
士郎「相変わらず頭が固いな、雄山」
海原「なにっ!?」
士郎「よく見てみろ。もともと小型の弁慶号だ。例え130分の1でも、同じマイクロのC56とかわらない長さで収まっている。車高の低さは比べ物にならない」
士郎「それに、このサイズにしたことで索引力に制限があるとはいえ、機関車単機での自走を可能にした」
士郎「そして、金属による繊細なディティールによって細密感を強調している」
士郎「なにより歴史的意義の大きいこのカマをNゲージの線路で走らせられるその価値は計り知れない」
海原「……なるほどな。しかし、詰めが甘いぞ士郎」
士郎「なに!?」
海原「それをこれから教えてやる。工房を借りるぞ」
(続く)
160名無しでGO!:2005/11/21(月) 00:05:31 ID:62s96Vhj0
海原「これがわしの答えだ」
栗田「……この弁慶号……何も変わってないわ」
士郎「まったくだ、いったい何が……ああっ!!」
海原「気づいたか、士郎。そうだ。客車も130分の1にしたのだ」
海原「士郎、貴様の言う通り、弁慶号は歴史的機関車だ。だが、人々は何を見て弁慶号を知るか。それは開拓使号を牽引する写真であり交通博物館の静態保存車ではないか?」
海原「ならば、弁慶号と開拓史は不可分の存在。客車も機関車に合わせてやらねば意味が無い」
海原「そして開拓史も元来小さいサイズ。貴様が今しがた弁慶号について語ったこと、それは十分に当てはまる」
海原「しかし、貴様はNゲージの本質、すなわち走行性能にとらわれるあまり、中途半端に車幅が広いだけの開拓史を用意してしまった。これではせっかくの弁慶号も活かされぬ」
士郎「くっ……」
海原「しかし、オーバースケールの可能性を垣間見ることが出来たのは収穫だった。そこだけは褒めておいてやるぞ、士郎」